上手くひとことで言い切れなくてスマン!という感じの長い記事タイトルですが、

色々ツールは出ても、撮影写真の整理現像は結局、帰宅後のパソコンでやる、もしくはノートパソコンを持って行ってやるしかない


という状況を

スマホ、タブレットで最終現像までは無理でも、何とか出先で取捨選択や簡単な事前調整くらいできないもんか?帰宅前に整理現像の作業ステップの幾つかをこなしておけないか?


と以前から足掻いていることの新しい試みです。

従来から
  • 大容量ストレージの iPad、iPhone を出先のバックアップメディアとして使う
    (iPhone、iPad とも購入当時の最大ストレージ 128GB モデルを買いましたが、実用には現行機最大の 256GB は欲しいところ)
  • パソコンの Lightroom に取り込んだ写真の取捨選択、トリミングなどの簡易調整をクラウドを介して iPhone、iPad 上の LR mobile で行う
    (LR mobile で行った調整はパソコン上の Lightroom に反映される)

というのは行ってきました。特に後者、パソコン上の Lightroom に取り込んだ写真を iPad の LR mobile で取捨選択、簡易調整して、最終的な現像はパソコン側でやる、というフローは常用していますし、私自身になくてはならないものになっています。

LightroomMobile02


今回は、こういった形で常用していた Lightroom mobile(以下 LR mobile)をもう一歩、使い方を進めて、

LR mobile と Adobe CC会員向けのクラウドを介して、
帰宅後の写真整理・現像作業を少しでも減らせないか?


というのを試みている次第です。

ということで今回と次回は、

出先でスマホ、タブレットに撮影写真を取り込み、Lightroom mobile を使って整理・簡易レタッチしたものを Adobe のクラウド経由でパソコンの Lightroom へ流し込んで最終現像する(もしくは他の現像ソフト、Photoshop で調整する)


というワークフローについて、その具体例と、良し悪しについて述べたいと思います。

まず今回は、出先でスマホ、タブレットに撮影写真を取り込み、Lightroom mobile を使って整理・簡易調整してパソコンの Lightroom へクラウド経由でデーターを受け渡しする、具体的なワークフローを紹介します。



Lightroom mobile は iOS(iPhone/iPad)、Android 用に無料提供されていて、単独でも使えないことはないのですが、本領を発揮するのはパソコンの Lightroom とクラウドを介した連携です。

ただし、Lightroom と Lightroom mobile の連携は単体パッケージの Lightroom ではできず、Adobe CC (Creative Cloud)の月額・年額課金プランが必要です。(Adobe CC 会員向けクラウドサービスが必要なため)



Adobe CC で月額課金するのは負けた気がする…とパッケージにこだわっていた時期もありましたが、上記のように1年分のプリペイドカードも販売されているので、それを使えばクレジットカード登録しなくても利用できます。

また、月額980円で最新の Photoshop と Lightroom が使えるならいいか…というだけでなく、上記左側のオンラインコード版の12か月分コードは Amazon で時々2割引、3割引のセールが行われているので、それを利用すれば月額700〜800円くらいに治りますから、昔のパッケージ版で1年半に1回、新バージョンを買わされることを思えば高くない気がします。(←既に洗脳され済み ^^;)

ともあれ、Adobe CC 会員で Lightroom が使える状態ならば、パソコンの Lightroom で作ったコレクションをクラウド経由でモバイル端末の LR mobile と同期できますから、
  1. (帰宅後に)パソコン上の Lightroom で撮影写真を取り込む
  2. 取り込んだ写真でコレクションを作成する or 既存のコレクションに取り込んだ写真を追加する
  3. コレクションのクラウド同期を有効にする
  4. モバイル端末の LR mobile でコレクション内の写真が閲覧できて、フラグやレーティング付け、露出や色の調整が可能になる
  5. LR mobile にて行った調整、フラグ付けなどは全てパソコンの Lightroom に同期される
  6. LR mobile ではコレクション単位でオフライン編集を有効化でき、オフライン編集を有効にして事前ダウンロードしておけば、通信なしで LR mobile 上の作業が行える
    (機内など通信不可の状況でも作業可能、後で同期すればパソコンの Lightroom に反映される)

と言ったことが可能になり、細かい調整、最終的な現像はパソコンでやるにしても、写真の取捨選択やちょっとした調整はパソコンだけでなく、出先のスマートフォン、タブレットで行うことが可能で、時間の有効活用という点で便利に使っています。

ただ、これでは「帰宅してから全ての処理が始まる」わけで、「撮影旅行中の宿泊時の空き時間や帰路の移動中に、写真整理を始めたい」ということができません。(カメラの背面液晶でボツカットを随時削除するのは言うまでもありませんが)

そのために(バックアップ用途も含めて)ノートパソコンを持っていくことは多かったのですが、寄る年波とともに荷物の軽量化は喫緊の課題ですし、スマートフォンもタブレットも、そしてモバイルアプリもクラウドもここまで進んでいるのですから、モバイル端末を使ったワークフローを一歩進めて、出先でスマホ、タブレットに撮影写真を取り込み、Lightroom mobile を一次作業ソフトとして利用することにしました。

具体的なワークフローは以下のようになります。(ここでは iPad での作業例を示します)

  1. 出先にて「Lightning - USB 3カメラアダプタ」または「Lightning - SDカードカメラリーダー」を使って、メモリーカード内の写真を iPhone/iPad に取り込む

    LightroomMobile03


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  2. Lightroom mobile を起動して新しいコレクションを作成する

    LightroomMobile04
    (トップ画面右上の+をタップするとコレクション作成)

    LightroomMobile05

  3. 新しく作成したコレクションをタップして中に入り(当然写真はまだ何もない)、画面下の「写真を追加」で取り込んだ写真をコレクションに追加する

    LightroomMobile06

    LightroomMobile07
    (大量の写真を一気に追加する際には工夫が必要。次回解説)

  4. 取り込んだ写真を LR mobile へ読み込み終わったら、モバイル端末内で写真の取捨選択したり(ファイル削除する、削除フラグ・採用フラグを付ける、レーティングする)、トリミングや露出・色の簡易調整を行う。

    LightroomMobile08
    (取り込んだ写真をコレクション内の一覧画面で見る)

    LightroomMobile09
    (トップ画面の同期コレクションリストに今回追加した写真数が表示される)

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    (フラグ付けだけをするのも調整を暫定的にするのも自由)

  5. 帰宅後もしくは宿泊先の Wi-Fi 回線で LR mobile から Adobe クラウドへ同期を行う。

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    (トップ画面左上の雲マークをタップすると同期残り枚数が表示される)

    LightroomMobile12
    (同期が終了すると「すべて最新」という表示に)


    LR mobile の設定でモバイル回線でも同期を行うことも可能ですが、パソコンの Lightroom で作ったコレクションを同期するのと違い、今回のワークフローではモバイル端末で読み込んだ大量の写真ファイルをクラウドへ転送することになるため、モバイル回線だとどれだけ回線容量があっても足りないので Wi-Fi 限定を強く推奨します。

  6. 帰宅後、パソコンの Lightroom を起動すると、モバイル端末の LR mobile で読み込み同期したコレクションの同期が始まります。

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    LightroomMobile14


    パソコン側で同期が始まると、左側のコレクションタブ欄の「Lr mobileから」内にモバイル端末で追加したコレクションのフォルダが現れ、順次枚数が増えていくのが判るはずです。

  7. モバイル端末の LR mobile で読み込んだ写真のパソコンへの同期が終わると、コレクションタブの「Lr mobileから」内だけでなく、その上にあるフォルダータブのモバイル端末欄にも「写真を読み込みました」フォルダができています。

    LightroomMobile15

    LightroomMobile16


    パソコンの Lightroom で作ったコレクションをモバイル端末へ同期する場合、パソコンから Adobe クラウドを介してモバイル端末の LR mobile へ送り込まれるのは作業用に特化した「スマートプレビュー」と呼ばれる画像であり、元画像ファイルではありません。

    しかし、モバイル端末の LR mobile で読み込んだ写真を Adobe クラウドを介してパソコン側へ同期する場合には、取り込んだ写真の元画像ファイルが送り込まれます。RAW ファイルを 100枚取り込んだならば、パソコンへもちゃんと 100枚 の RAW ファイルがクラウド経由で送り込まれます。

    (ですから、大量の RAW ファイルを取り込んだ場合は、LR mobile からクラウドへ同期する際も、クラウドからパソコンへ同期する際も時間がかかりますし、モバイル回線では容量オーバーになること必至です)

    Lightroom においてコレクションの位置付けは仮想フォルダであると同時に、スマートプレビュー画像での処理を前提としていますが、モバイル端末の LR mobile で読み込んだ写真をクラウド経由でパソコン側へ同期する場合には実ファイルが移動しますから、その実ファイルの置き場が上記の「写真を読み込みました」フォルダになるわけです。

  8. 前項で説明した、フォルダータブのモバイル端末欄にある「写真を読み込みました」フォルダをそのままにして作業を行うこともできますが、LR mobile から取り込んだ写真も自らがはっきり認識できるフォルダで管理した方が判りやすいでしょうから、新しくフォルダを作って(ここでは ピクチャフォルダ内に新規フォルダを作成)、そこへファイルを移動しておきます。

    LightroomMobile17
    (フォルダータブの+メニューから「フォルダーを追加」を選ぶ)

    LightroomMobile18
    (フォルダーを作る場所とフォルダー名を指定)

    LightroomMobile19
    (新しく作ったフォルダの中身はまだ空)

    LightroomMobile20
    (「写真を読み込みました」フォルダのファイルを全選択する)

    LightroomMobile21
    (作ったフォルダの上で右クリックして「選択した写真をこのフォルダーへ移動」を選択)

    LightroomMobile22
    (LR mobileで読み込んだ写真が全て新しく作ったフォルダへ移動)

    LightroomMobile23
    (実際のフォルダーの中を見ても元のRAWファイルが入っている)

  9. あとは、パソコンで取り込んで Lightroom に読み込んだ写真と同じく扱える。パソコン上で調整・現像するのも、モバイル端末上の LR mobile で取捨選択、簡易調整するのも通常通り。

    LightroomMobile24

  10. モバイル端末で読み込んだ撮影写真の元ファイルは(Adobe クラウドを介して)パソコン側へ取り込まれているので、モバイル端末で読み込んだファイルは削除してしまって問題ない。

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    モバイル端末上の LR mobile での作業はスマートプレビューでの作業に置き換わっているので、モバイル端末に取り込んだ元ファイルがなくても作業可能になる。(ただし、パソコン上で同期用のコレクションを削除するとモバイル端末上では作業不可となる)


以上が、「出先でスマホ、タブレットに撮影写真を取り込み、Lightroom mobile を使って整理・簡易レタッチしたものを、帰宅後 Adobe のクラウド経由でパソコンの Lightroom へ流し込んで作業を継続する」ワークフローであります。

肝は、

パソコンの Lightroom で作ったコレクションをモバイル端末へ同期する場合は、Adobe クラウドを介して LR mobile へ送り込まれるのは作業用に特化した「スマートプレビュー」という軽量な画像ファイルであって元画像ファイルではないけれど、モバイル端末の LR mobile で読み込んだ写真をクラウドを介してパソコン側へ同期する場合には、取り込んだ写真の元画像ファイルが送り込まれる。


という点です。

それゆえ、前述したように LR mobile で読み込んだ写真を同期するのは(大量の RAW ファイルだと)かなり時間がかかります。ですから、このワークフローでは

できるだけモバイル端末内で不要な写真を捨ててから同期する


ということが必要になります。500枚くらいの RAW ファイル(1ファイルあたり20〜25MB)の同期だと光回線環境下でも1〜3時間はかかりますからね。

その他にも幾つか留意点もあり、各自が Lightroom mobile を運用できるかどうか難しい点もありますので、それについては次回説明します。

撮影写真を出先でLightroom mobileへ取り込み、取捨選択&簡易調整してクラウド経由でパソコンへ受け渡すワークフロー【留意点編】