先日、毎月缶コーヒー1杯分でアップグレードできる(& iPhone から簡単にできる、支払いに iTunesカードが使える) iCloud の敷居の低さについて雑感を記しました。

月130円の誘惑 〜クラウドストレージのプチ・アップグレード

上記記事でも触れましたが、私自身が使っているクラウドストレージは iCloud だけではなく、Google ドライブ、マイクロソフト OneDrive、Dropbox、Amazon クラウドドライブ、といった大手/メジャーサービスに加え、BOX も利用しています。

これらは全部無料で使っているわけではなく、一時的なものも含めて有料アップグレードしているサービスもあります。

周りからは

「そんなに色々使っていて、どうするの?」

と言われることもありますが、それなりに使い分けているつもりです。

特に、天災がいつやってくるか判らないご時世ですから

クラウドにバックアップしておけば
自宅に何があってもデーターは残る


ということはありますからね。もちろん、秘匿すべき情報は安易にクラウドへバックアップするのが危険であることは言うまでもありません。

ともあれ、チラシの裏的な話ではありますが、私個人が常用している、Google ドライブ、マイクロソフト OneDrive、Dropbox、アップル iCloud、BOX 、Amazon クラウドドライブの 6種類のクラウドストレージの使い分けについて、簡単に記しておきたいと思います。


◯ Dropbox(無料アカウント、容量 8.8GB)

同期型クラウドストレージの老舗「Dropbox」、最近は Google やマイクロソフトのクラウドサービスに押されて苦戦も耳にしますが、私は今でも一番常用しているのは Dropbox になります。全てのパソコン、スマートフォン、タブレットにインストールしています。

一番常用している理由は、もっとも昔から使っている、というのが一番大きな理由ですが、
  • 無料アカウントでは、容量のことも含めて昔から大きな仕様変更がなく安心して使えている
  • LAN 内にあるパソコン同士はクラウドを介さず直接ファイル同期する仕様なので、そういった場合は同期がスムース
  • クラウドを介した同期でも(同期速度が別段速いわけではないけど)安定して同期してくれる

といった長所があり、今後はどうなるか判りませんが、少なくとも今までは

仕様変更や快適さが度々変わることも珍しくないネットサービスの中では
長年安定かつ安心して使えているのが Dropbox


という印象です。

無料で使える容量やサービス内容が(一時的に)もっと良いサービスは他にもあります/ありましたが、一定の水準を安定してキープしてくれていることは、Dropbox が安心して常用できるもっとも大きな長所だと思っています。

ですから、私の Dropbox の使い方は
  • どのパソコンとも同期したい作業中のファイル
  • どのパソコンにも置いておきたい、オフラインで見ることが可能にしておきたいファイル
  • パソコン同士だけでなく、スマホを含めた機種間どうしでファイルのやり取り

こういった作業中のファイルや常にオフラインで見る可能性があるファイルの同期に Dropbox を使っていますので、意識しないレベルで常用しています。

また、無料アカウントの容量は 5GB ですが、過去の紹介ボーナスその他で 8.8GB。そのうち使っているのは 2〜3割くらいです。Dropbox には「どのパソコンにも常に置くファイル」を同期していますから、逆に言えば、ストレージの少ない MacBook Air のようなパソコンでもストレージ容量を圧迫しないよう Dropbox に置く内容は選んでいるためです。

(それゆえ、Dropbox もある時点から同期するフォルダの選択が可能になりましたが、私は昔ながらに Dropbox フォルダ全体を同期しています)

長年、安心安定して使えていて信頼できるからこそ、クラウドストレージのサービスとしては最も重要な「日々の作業ファイル、常に見る可能性のあるファイルを置く同期フォルダ」として Dropbox を利用しています。


◯ Google ドライブ(無料アカウント複数、容量 Gmail など含めて 15GB)

Google アカウントは何かとたくさん持っているので(^_^;)、Google ドライブも使おうと思えば、15GB × たくさん、とできるわけですが、アカウント切り替えその他の管理が面倒くさいので、そんなことはしていません。Google で常用しているアカウントは5つ、うち 3つで Google ドライブを利用しています。

基本的には3つのアカウントとも無料アカウントとして利用させてもらっていますが、メインのアカウントは一時的に有料(100GB、月250円)にアップグレードしたこともありますし、今後も必要に応じてアップグレードすることもあるかと思います。

私自身の Google ドライブの利用方法は

なくなっては困るファイルのバックアップ置き場


という色彩が強い使い方になっています。
  • メインアカウント:マニュアル類・各種ログ類のバックアップ、Android 端末との同期用ファイル
  • サブアカウント:個人的な古い書類・使わなくなった書類のバックアップ

という感じで、Android 端末との同期を除けば、ほぼバックアップ用途です。(以前は現像済み写真のバックアップ置き場としても使っていたが、そちらは Amazon クラウドドライブへ移行)

バックアップ置き場中心の使い方ですからパソコンとの同期も特に不要ですから、Google ドライブの同期用アプリはパソコンへインストールしていません。ファイルのアップロード、ダウンロードは全てブラウザ経由で行っています。

(スマホ、タブレットははアプリ経由だが、iPhone や iPad では Google Drive アプリではなく、Good Reader アプリを利用しています)

クラウドストレージ用アプリは常駐型のアプリですから、色々なクラウドストレージを使っていて全部のアプリをインストールしていると、パソコンの動きが鈍くなってしまうので、現在パソコンで常駐しているのは Dropbox アプリだけですね。

あと、Google ドライブとは直接関係ないですが、スマートフォンの写真・動画ファイルのバックアップには「Google フォト」を使っています

Google フォトへのバックアップの際、オリジナルデーターをバックアップしようとすると Google ドライブの容量を使用して無料アカウントでは上限 15GB になってしまいますが、データーを再圧縮して間引いた「高画質」モードだと容量無制限なので、スマホ写真・動画は Google フォトにバックアップして、後述する iCloud や Amazon プライムフォトは使っていません。


◯ BOX(無料アカウント、容量 50GB)

今はビジネス向けクラウドサービスに重点を置いて、個人向けとしてはすっかり存在感がなくなった BOX(旧 Box.net)。現在の個人向け無料アカウントの容量は 10GB ですが、初期の頃は 25GB あって、さらに何かのボーナス特典で 50GB もの大きな無料ストレージをいただいたままです。

最近、マイクロソフトやその他のサービスでは「無料アカウントの奴らは◯月×日以降は容量を減らすぞ」という仕様変更がよくあるのですが、BOX は会社の向かう方針を変更して仕様変更を行った際も、旧来の無料アカウントユーザーの容量はそのままにしていただいているので、ありがたく使わさせていただいています。

使い方は、過去は色々なファイルのバックアップ置き場だったのですが、今は、

自炊した電子書籍の完パケファイルのバックアップ


として絞っています。容量が 50GB あるので、どんどん溜まる一方の自炊書籍を置いても(有料課金することなく)スペースが確保できるのがありがたいところです。

BOX もパソコン向けスマホ向けアプリをリリースしていますが、それらは一切使わず、
  • パソコンでのアップロード/ダウンロードはブラウザで
  • スマホ・タブレットでのダウンロードは GoodReader (iOS) などのサードパーティ製マルチサービス対応アプリで

こういった形で利用しています。

BOX はコラボレーション利用に重点を置いているので、会社その他の複数人利用での作業用クラウドストレージとしては良さげなのですが、如何せん周りに BOX を使っている人はいませんので…(^_^;)


◯ マイクロソフト OneDrive(有料/無料両方、容量 1TB/5GB)

常用しているマイクロソフトのアカウントは
  • Hotmail の昔から使っている個人用(無料アカウント 5GB)
  • Office 365 用に使っている仕事用(有料アカウント 1TB)

と2つあり、前者の無料アカウントは以前 25GB の容量がもらえていて自分が作成した動画置き場に使っていたのですが、先だっての「金払わないユーザーは要らね〜」大作戦による容量大削減になったため、今はほぼ使っていない状態です。

仕事用の有料アカウントは容量 1TB もあるので色々とファイル置き場にもできるのですが、仕事用アカウントと私用アカウントはきっちり分けないと何があるか判りませんので、仕事の Office 関連のドキュメントしか置いてません。せっかくの 1TB が勿体ない話ではありますが…

ともあれ、最近あった無料アカウントの容量大幅削減という仕様変更だけでなく、ここ数年マイクロソフトはクラウドストレージに関して方向性が定まりきってない気がして

OneDrive は大量のファイルを預けておくほど信用しきれない


印象があるので、Office 365 の有料アカウントがある割にはクラウドストレージを積極的に使っていません。

もちろん、今後の状況を見て 1TB の容量を有効活用することはあるかもしれませんが、いつまた方針転換があるか判りませんからねぇ… ┐(´д`)┌

8 以降の Windows は OS に OneDrive が実質組み込み、Windows 10 では完全に融合化していますが、Mac ではブラウザ経由でのアクセスにしています。以前は OneDrive アプリをインストールして常時同期して使っていたのですが、リソースを結構喰われていたので、利用状況と鑑みてブラウザ経由のみにしています。

スマートフォン、タブレットからはサードパーティ製アプリ経由でアクセスできるようにしていますが、ほとんど使うことはなく、Office mobile で利用するくらいですね。


◯ アップル iCloud(無料の時も有料の時も、容量 5GB or 55GB)

信用しきれないクラウドサービスと言えば、アップルの iCloud も信用はしていません。基本的にはアップルは信用しているのですが、

mobileme の悪夢はまだ記憶から消しされていない(^^;)


わけです。(本当に mobileme のトラブルは酷かった…)

iCloud になってもう幾年月も経っており、もう大丈夫だろうとは思うのですが、まだ多少の疑心暗鬼が残っていることと、
  • Mac で同期するフォルダを選択できない
    (アプリデーターの同期は選択できるが、それ以外は全フォルダ同期)

  • 他社製品からの利用に制限がある、特に Android からのアクセスに難がある

この2点から

iCloud は iOS 製品やアップル製ソフトのバックアップだけでいいや


ってことになっています。Mac や iPhone、iPad には OS レベルで組み込まれているので使っていますが、他では使っていません。

iPhone、iPad の iCloud バックアップにおいても
  • 写真・動画のバックアップを切っており、iCloud フォトライブラリもフォトストリームも使っていない
    (写真・動画のバックアップは前述の Google フォトを使用し、オリジナルデーターは適宜パソコンに吸い上げてバックアップしている)

  • iCloud バックアップするアプリも取捨選択して必要なものだけにしている
    (Adobe や Amazon のアプリは、そちらのクラウドにデーターがあるものなのでバックアップの必要がない)

ので、これらを実行すれば、1端末あたり 1GB 前後か、それ以下しか iCloud のストレージを消費しないので、3〜4つの端末があっても無料アカウントの 5GB 内で概ね賄えます。

CloudStorage2


ただ、最近は iMovie で動画編集をちょくちょくやっていることもあって、そのバックアップに大きな容量を必要とすることがあって、以前書いたように、月130円のプチアップグレードをしていることも多いです。使わなくなったら1ヶ月単位で無料に戻したり、またアップグレードしたりを繰り返している状況ですね。


◯ Amazon クラウドドライブ(Amzon Prime 会員、容量 5GB/写真は無制限)

Amazon 会員向けのクラウドストレージは無料会員なら容量 5GB、年13,800円で容量無制限、というものです。実用的なネットワーク速度で手軽に容量無制限というのは Amazon くらいなものでしょう。

日本の Amazon Cloud Drive でも容量無制限プランの利用が可能に!(+Amazon Cloud Drive プチリニューアル)

また、以前何度も書いたように、年3,900円の Amazon プライム会員になっていれば、配送料無料や Amazon Prime Music、プライムビデオなどが使えるほか、「Amazon プライムフォト」という写真ファイルなら容量無制限(動画は別)というサービスがあります。

Amazon プライムフォト サービス開始から1ヶ月 〜環境・撮影枚数によってはバックアップはこれだけでもOK!?

Amazon プライムフォトを使う前は Amazon Cloud Drive は全く使っていませんでしたが、写真だけでも容量無制限というのは非常に助かる話なので、

撮影後に整理した写真と現像作業用ファイル、現像後の JPEG ファイルは
全部 Amazon クラウドドライブ(プライムフォト)にバックアップ


しています。(もちろん、他にも NAS や外付 HDD にも別途バックアップ)

撮影データーを全てバックアップするのは無理があるので(1回の撮影で 100GB 超えることもあるため)、パソコンに読み込んである程度取捨選択した写真ファイル群を Amazon Cloud Drive へバックアップし、その後現像ソフトで現像した JPEG ファイル、現像時のパラメーターファイルなどもバックアップしています。

CloudStorage1


動画ファイルが無制限対象外なのですが、私は一眼レフやコンパクトデジカメで撮影する分においては動画を撮影することは滅多にないので問題ありません。現像ソフトのパラメーターファイルも対象外ですが、そちらは大して容量を取らないので、上限 5GB でも問題ない状況です。

スマートフォンの写真・動画ファイルについては前に書いた通り、Google フォトへクラウドバックアップし、オリジナルデーターはパソコンに吸い上げて外付け HDD へバックアップしています。


以上、私個人の使い方なんて参考にはならないでしょうが、移動中の車中の時間つぶしにチラシの裏記事を書いてみました :-)