先週の iPhone 7 発表を前に、8月末に iCloud ドライブに「2TB プラン」が追加されました。

Apple、iCloudに2TBプランを追加(月額2500円) 256GBモデルiPhoneの予兆? - ITmedia ニュース

容量 256GB の iPhone/iPad Pro を持っているからといって、2TB ものクラウドストレージが必要なのかは私には想像できませんが、Google ドライブには 10TB, 20TB, 30TB プランというのがあるので、驚くことではないのかもしれません。(逆に Google ドライブは 1TB の上が 10TB になるので、2TB が良い落としどころの人もいるのでしょう)

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(Google ドライブの上位プラン)


ただ、個人的には

iCloud に写真のバックアップをしなければ
無料の 5GB でも足りることがほとんどでは?


と思っていますし、実際少し前までは iPhone/iPad 合わせて数台の iOS 機器がありながらも 5GB の無料ストレージプランでバックアップは賄っていました。

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写真を溜め込んで iCloud バックアップをオンにしていると無料の 5GB というスペースでは到底足りなくなりますが、今は

Google フォトをインストールすれば
写真と動画は無料で無制限バックアップが可能


です。(Android は当然利用可能ですし、パソコンからでも可能)

もちろん制約はあって、画質は全くオリジナルそのままではなく、サイズダウンのための再圧縮がかかるようですが、元々がスマートフォンで撮影するようなお気楽写真ならば再圧縮された画質も許容範囲内ではないかと思います。(ビデオは撮影時の設定によっては劣化が多少目立つこともある)

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写真のバックアップを Google フォトに任せれば、十数GB、数十GB もの写真を溜め込んでいても iCloud へのバックアップ負担はなくなりますし、あとはアプリ毎にバックアップが本当に必要か見直していけば、使い込んでいても結構 iCloud バックアップ容量は削減できます。



例えば、マイクロソフト Office のモバイルアプリの場合、書類データーは基本的に OneDrive(もしくは他のクラウドストレージ)に保存されていますから、別にわざわざ iCloud へバックアップする必要がありません。

Amazon Music や Lightroom mobile といった Amazon、Adobe のアプリも多くの場合はそれらメーカーのクラウドを介してデーターを同期していますから、iCloud へバックアップする必要がありませんし、他のアプリでも Dropbox その他のサービスを使う場合もあります。

iCloud へのバックアップ、データー保存を必須として使うのは Apple 純正アプリですから、iMovie、Garageband といった動画、音楽の Apple 純正アプリを使わず、上記のアプリ毎の見直しをすれば、意外と iCloud バックアップの容量は食いません。

周囲の人たちの使い方を見ていると、

バックアップ容量が足りなくて、50GB プランへアップグレードしちゃった


という人が少なくないのですが、Google フォトやらアプリ毎のバックアップ状況見直しをすると、無料 5GB でも余裕で事足りるという人が大半だったりします。

ただ、私も iPhone 6s Plus に変えてから iPhone で動画を積極的に撮り始めて、撮影した動画を iPhone 内の iMovie でサクサク簡易編集できるゆえに多用し始めるようになって、作業途中や完パケの iMovie プロジェクトを iCloud へ(一時的でも)置くようになって

「うーん、一時的でも動画をiCloudに置くと無料5GBじゃ足りないなあ」


ということになって、思わず 50GB のアップグレードプランを選択してしまいました。なにせ

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月額 130円でiPhone からすぐアップグレード可能


という敷居の低さですので、無料 5GB で頑張ってやりくりするより負担が少ないと思わせるものです。

私自身、前述のように写真その他を iCloud へバックアップしていませんし、動画ファイルのバックアップも一時的なことが多いので、アップグレードした割には無料分の 5GB を少し超えるか超えないかくらいしか使っていませんので、いずれ無料 5GB プランへ戻すであろうと思います。

ただ、一時的でもなんでも

毎月缶コーヒー1本分で簡単アップグレード


なら使う人は多いだろうし、色々と工夫するのも面倒、よく判らないという人が使うのも道理、そして意外と悪くないリーズナブルなソリューションでもあるな、と自分で使ってみて iCloud の料金設定、簡便さを見直した次第です。

ただ、写真・動画のバックアップはクラウドへ溜め込んでいくと増える一方ですから、最初は 50GB で足りていてもいずれ上位プランへの移行を迫られることになるわけですから、無制限の Google フォトの方が安心ではあります。(Google フォトもいつまで無料、無制限なのかはわかりませんが)

他の大手クラウドストレージサービスを一番安価なアップグレードプランを見てみると、私が常用しているサービスの中では
  • Dropbox:月額 1,000円(1TB プラン)
  • BOX:月額 1,200円(100GB プラン)

と、月千円レベルのストレージプランしか用意していないところは別として

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Google は 100GB で月額250円

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マイクロソフトは 50GB で月額170円


という敷居の低い有料ストレージプランを用意しているわけですが、その中でもアップル iCloud の月額 130円(50GB)は最廉価レベルであり、また iTunes カードでの支払いも可能なため、

これくらいなら、まぁ良いか


と思わせる価格と簡便さは、確かに魅力です。(Google ドライブやマイクロソフト OneDrive はクレジットカードか Paypal での支払いのみ)

コストパフォーマンス的には Google ドライブの 100GB 月250円の方が若干良いのですが、「無料のストレージ容量ではちょっと足りない」という場合に、いきなり 100GB まで行くよりは、半額で半分の方が随分敷居は低い気がします。(払える払えないの問題ではなく)

Google ドライブでは容量 100GB の上がいきなり 1TB、10TB と一桁ずつ上がる(値段も相応に上がる)のに比べると、iCloud では 50GB、200GB、1TB、2TB と多少刻み方がゆるいので敷居も低いのかな?と思います。以前は「変な刻み方やなあ」と思っていましたが、使ってみると悪くないですね。

それでも 200GB と 1TB の間は開きすぎだと思うので、500GB プランくらいは欲しいところかなあ…と思いますが、どうなんでしょうかね。