今週後半からはお盆期間になり、既に夏季休業に入っておられる方も多いかと思います。夏祭りや花火大会の最盛期でもあるわけですが、当方、ガンバ大阪の試合がまた淀川花火大会や猪名川花火大会(ヒコーキ+花火狙いで有名)にかぶる日程となっていて行けず、残念です。(去年は被らなかったのだけど…)

そんな中、地元の花火大会が3年ぶりに復活したので、たぶん今年唯一になるであろう花火を観に行ってきました。

BentenFireworks1


関西ではメジャーで人も花火も規模の大きい PL、淀川、神戸、琵琶湖の各花火に比べると、何分の1か、10分の1かしかない田舎の小さな花火大会レベルなのですが、琵琶湖花火大会と重なる日程であることが多い分、2時間前に行っても最前方のベストエリア空き放題というマッタリさであります(^^)

もっとも、発射点が3箇所左右に広がってる分、最前方エリアは花火を撮るには近すぎて、花火取りはある程度距離を取らないと難しくなることを改めて感じた次第ですが、観る分には近い分だけ迫力はあるので、花火の豪華さに欠ける分を補うことができて楽しめました :D

BentenFireworks2


さて、今回の花火撮影は最前エリアで接近戦だと判っていたので広角ズームを選択して EOS 6D + EF16-35mm F4L IS USM という機材でした。とはいえ、本当は

夕方になっても余裕で30℃超えで暑すぎるし、花火写真は何度撮っても納得したものが撮れる気がしないし、撮るより見る優先にして、カメラ機材は一眼レフ+重い三脚じゃなく、コンパクトデジカメ+軽量三脚にして適当撮りで良いんじゃないの?


と思ったのですけれど、そこで困ったちゃんなのが、当方が所有している 初代 PowerShot G7 X の問題点。

初代 PowerShot G7 X はリモート撮影時に Pモード固定になる


ということ。

PowerShot G7 X を購入してからもうすぐ1年になりますが、購入前には全く考えもしなかったこのことが一番ストレスを感じていて、時々買い換えたくなる理由になっています。



実のところ、この「初代 PowerShot G7 X はリモート撮影時に Pモード固定になる」ことは、購入前に知りませんでした。恥ずかしながら購入からしばらく経って、イルミネーションイベントで三脚に据えて撮ってみようとした時に気付いた次第。

「え?まさか?リモート撮影だとバルブ撮影はおろか、撮影モードも固定なの?マニュアルモードにできないの?」と思って、自宅に帰ってマニュアルを見たら、

PowerShotG7X_20160809A


しっかり書かれていて「まじか〜」とガックリきたわけですが、こうなると夜景撮影にはそれなりに制限がかかります。

P以外のモードで撮る場合はリモート撮影が使えないなら、ボタンを押してから2秒後にシャッターが切れるモードを使ってもいいのですが、↓のような街中のイルミイベントだと近くを歩く人がいない瞬間を狙いたいわけで、2秒後シャッターというのは微妙にタイミングが難しくなります(^_^;)

Wonder Illumi Night by Mido-Suji Illumination 2015 (2)
(この日、6DとG7 Xの両方で撮影して、G7 Xの方は全部ボツに…)


ましてや、タイミング命の花火撮影で2秒後シャッターモードは使えないわけですから、

初代 PowerShot G7 X ではイルミ撮影、夜景撮影が不便なだけでなく
花火撮影には全く向かないカメラ


ということになります。

PowerShot G7 X には「打ち上げ花火モード」がありますが、SS 2.5秒・F11・+1/3EV の固定露出なので、打ち上げ玉数 1万数千発〜2万発以上の派手めの花火大会ならともかく、数千発程度でポツポツ上げる花火大会では写る花火が少なすぎてシャッター速度が足りませんし、指でシャッターボタンを押すということはブレますしね。

PowerShot G7 X はレンズ交換式カメラに比べると小さめの 1インチセンサーで、若干ラチチュードが狭くて白とびしやすい点はあるものの、花火撮影や三脚を据えた夜景撮影に高感度は必要なく、夜景撮影や花火撮影には十分対応できるだろうポテンシャルはあるので、このことは非常に残念です。

(ただ、G7 X はレンズコーティングのせいなのか、点光源に対して嫌なゴーストが出ることがあるのは少々気になります)

ですから、「今日はもう観るのをメインで、撮るのはお気楽花火撮影でいいや」と思っても初代 PowerShot G7 X を使うわけにはいかなくなり、EOS 6D を持ち出す羽目になり、三脚もそれに応じたモノにならざるを得ません。(飛行機やスポーツ撮りを思えば 6D + 16-35mm F4 は軽量体制だけど三脚が… ^^;)

ただ、キヤノンの名誉?のために付け加えておくと、

昨秋発売の G5 X/G9 X、今春発売の G7 X Mark II では
リモート撮影でもPモード以外が使える(バルブは不可)


ようになっています。

PowerShotG7X_20160809B
(マニュアルのリモート撮影部分もこうなっている)


Wi-Fi によるリモート撮影はレリーズケーブルのように決してトラブルフリーではありませんが、それでも Mモードでリモート撮影できれば、三脚に据えた撮影にはかなり幅が広がります。

初代 G7 X 購入時に、ちょうど新発売だった G9 X とどちらを買うか迷って、24mm という画角の広がりとバリアングル液晶の便利さが外せずに G7 X を選んだわけですが、今にして思えばコンパクトでリモート撮影のストレスが少ない G9 X でも良かったかなあ…と思うことはあります(^_^;)


(初代G7 Xの在庫を持つ店も少なくなってますが、価格差は相変わらず2万程度)


一ヶ月ほど前、知り合いから

「在庫処分の初代 PowerShot G7 X が安く売ってるけど、新しい Mark II とどちらが良いの?」

と聞かれた時に、欠点として今回の記事に書いたことを話しつつ、このような使い方をしないなら安い初代でも問題ないよ、と返事しましたら、初代 G7 X を購入していました。

たぶん、G7 X を購入する前の自分が同じことを聞いても、きっと同じ判断をしたでしょう。

三脚撮影?リモート撮影?コンパクトデジカメにそんな手間のかかる撮影シーンを求めてない。

一眼レフやミラーレス機を持っていけない、持って行く気にならない時に、鞄の隙間に入れて気軽に持っていけるカメラとして買うのだから


実際、昨秋そう思って購入しました。久しぶりのコンパクトデジカメ購入で、そういう思いしかありませんでした。

そして、それから1年近く使ってきて思うのは、G7 X 云々とは別に

日常メモスナップ撮影はスマートフォンで十分な現在
コンパクトデジカメが使いたくなるのはスマホにできない撮影条件・設定


だなあ、ということ。

誤解を恐れずに言えば、コンパクトデジカメにとって「スマートフォンより高画質に撮れる」という点は、実は大したことでなかったのかも?と、今は思っていたりします。私もその点ばかり考えて、買ってしまったのですけどね。

そのあたり思うことについては、また後日。



(ファインダー内蔵機も改めて気になるこの頃)