前編、中編と2回にわたって、個人的にお勧めしたい夏の大阪発日帰り青春18きっぷの旅を紹介してきました。関西から青春18きっぷ日帰り圏内だと涼しい場所へ行くのは難しいので、川や海で涼をとる、という方向での旅でした。

大阪発日帰り青春18きっぷ旅プラン 2016夏【前編】
大阪発日帰り青春18きっぷ旅プラン 2016夏【中編】

今回は

非常に条件は限定されるけど
青春18きっぷ日帰りで信州方面の涼しいところへ


というものです。

私が青春18きっぷ旅を紹介する際の条件としては
  • 大阪発(京阪神エリア発)
  • 日帰り(朝6〜7時出発をメド)
  • 旅行気分を味わえるくらい遠く
  • 夏の青春18きっぷ期間に行くのが相応しい

としてきましたが、信州へ青春18きっぷで日帰りとなると、かなり条件は厳しくなります。

というのも、青春18きっぷで信州へ行く旅としては

8月21日までの夏休み土日限定臨時列車「ナイスホリデー木曽路」を使う

というものであり、それを使う行程としては

大阪5:00→5:45京都5:49→6:56米原7:07→(特別快速)→8:12名古屋8:15→(ナイスホリデー木曽路)→…


となるため、
  • 「ナイスホリデー木曽路」に乗るためには、大阪駅5時発の初電に乗ることが必要
    →大阪より京都方面ないし大阪環状線京橋〜大阪間の駅を出発する人のみ可能
    (それ以外の地域からでも 2,120円追加で払って新幹線に乗れば、京都6:23/6:42→6:43/7:03米原で上記行程に追いつく手段はあります)
  • 名古屋駅で3分乗り換え
    →経験済みか下調べしておいて急いで乗り換える必要がある
  • 直前乗車なので長時間乗る「ナイスホリデー木曽路」に座れない確率は高い
    (混んでるし、まず無理なことがほとんど)

なので、なかなか厳しい点のある旅です。むかし似たような臨時列車に名古屋から乗った時に立ちっぱなしだった経験もあります。

ただ、苦労する分だけ、青春18きっぷで行くにはかなり遠いところへ行けるのも事実で、ある意味これが「青春18きっぷ旅の醍醐味」とも言って良いかと思いますので、今回はその敢えて大阪から「ナイスホリデー木曽路」を使う旅を紹介します。

なお、「ナイスホリデー木曽路」の運行予定日は 7/23, 24, 30, 31 および 8/6, 7, 11, 13, 14, 20, 21 のみとなっていますので、今回のプランを行えるのもこの日付のみとなっています。

また、当方のチェックが甘い可能性は大いにありますので、お出かけ前には必ずご自身で確認をお願いします。


《6》御岳ロープウェイで 2,000m 高原で涼む旅


▽モデルプラン
大阪5:00→5:45京都5:49→6:56米原7:07→(特別快速)→8:12名古屋8:15→(ナイスホリデー木曽路)→10:30木曽福島10:40→(木曽町生活交通システム/1,500円)→11:46御岳ロープウェイ・鹿ノ瀬駅→(御岳ロープウェイ/往復2,600円)→飯森高原駅(周辺散策)→御岳ロープウェイ・鹿ノ瀬駅15:10→(木曽町生活交通システム/1,500円)→16:13木曽福島駅17:00→18:18中津川18:35→19:57名古屋20:00→(新快速)→21:09米原21:34→(新快速)→22:57大阪


噴火がまだ記憶に新しい御岳ですが、山頂付近の一部は未だ立ち入り禁止であるものの登山道もかなりの部分は制限が解除され、夏山を楽しめるようになっています。

もちろん、登山できるほどの時間的余裕はないですが(入山届も装備も必要ですしね)、御岳ロープウェイで中腹まで登れば、そこは 2,000m 超えの高原、森林地帯です。昼間は夏の太陽の日差しが厳しいとはいえ、気温は下界と全然違いますし、青春18きっぷでここまできたら途中の苦労は報われるでしょう。

御岳ロープウェイ営業ご案内

天気が良ければ、ロープウェイ山頂駅からは北アルプス槍穂高から南アルプスの 3,000m 級の稜線まで一望できます。そしてすぐ後ろには御岳山の頂上付近の山々が見えます。季節によっては雪渓も見られるのですが、今年は雪が少なかったので無理ですね。

上記行程では木曽福島駅から御岳ロープウェイまでのバスの片道切符が 1,500円と記していますが、2,500円でフリーパス2日券というものがありますので、それを買えば 500円お得です。ロープウェイ代を合わせても交通費は、青春18きっぷ+5千円くらいで済みます。

木曽町生活交通システム時刻表【平成28年度版】 - 木曽町公式サイト

とはいえ、前述の通り、
  • 大阪駅5時発の初電で
  • 名古屋駅の乗り換えはダッシュで
  • 2時間強乗車するナイスホリデー木曽路に座れない

という苦行が待っているのも事実なので、青春18きっぷ旅初心者、旅慣れない方には全くお勧めできません。

ただ、名古屋駅から一部区間だけ特急を使うことで、名古屋駅の乗り換え時間に余裕をもたせ、座れないナイスホリデー木曽路に乗る時間を半分1以下(1時間弱)にすることが可能です。

名古屋8:28→(ワイドビューしなの81号/2,500円)→9:24中津川9:37→(ナイスホリデー木曽路)→10:30木曽福島


名古屋駅でナイスホリデー木曽路へ乗り換えに向かってダメだった場合や、ナイスホリデー木曽路の混み具合を見てゲンナリした場合にはこの手段もありかもしれません。(同一ホームにしなのが来るので、自由席に座って車掌さんに行ってきっぷを購入すれば良い)

ナイスホリデー木曽路を使わない場合、午後に御岳山へ着く行程もありますが、夏の山ですから雷雨のことも考えて午後早めには撤収したいところですから、上記プランが唯一かな、と思います。

ナイスホリデー木曽路への乗り換えや、ナイスホリデー木曽路の混み具合で印象も大きく異なる旅ですが、青春18きっぷで涼しい 2,000m級の高原まで行ける、というのは魅力の旅だと思います。ってか、御岳はまだ噴火のイメージがあって客足が良くないと聞くので、それも込みで良いかもしれません。



《7》1時間の高原気分を味わいに霧ヶ峰 or 車山高原への旅


▽モデルプラン
大阪5:00→5:45京都5:49→6:56米原7:07→(特別快速)→8:12名古屋8:15→(ナイスホリデー木曽路)→11:10塩尻11:58→12:34上諏訪12:50→(アルピコバス/940円〜1,350円)→13:27霧ヶ峰→13:42車山高原(散策)14:37→(アルピコバス/940円〜1,350円)→霧ヶ峰14:52→15:25上諏訪16:15→16:35塩尻17:05→18:51中津川18:55→(快速)→20:18名古屋20:30→(新快速)→21:38米原21:40→22:14野洲22:20→(新快速)→23:17大阪


霧ヶ峰、車山高原といえば、信州を代表する高原地帯。霧ヶ峰はニッコウキスゲの群落で有名な湿原地帯があり、車山高原はソフトクリームを食べながらノンビリできる涼しい高原。天気が良ければ、北アルプスはもちろん、遠くに富士山も見えます。

また、霧ヶ峰、車山高原を通る「ビーナスライン」という道は、バイクツーリング、ドライブロードとしては全国でも十指に必ず入るであろう素晴らしい道で、私も免許取った頃から10回や20回では効かないほどにドライブへ行っています。オープンカーだと本当に最高なんですよねぇ。

そんな霧ヶ峰、車山高原は関西からだと、たいていは泊まり、もしくは運転好きのロング日帰りドライブコースになるわけですが、「ナイスホリデー木曽路」のような臨時の速達列車を使えば、大阪からでも青春18きっぷ日帰りでも行けてしまいます。

ナイスホリデー木曽路に関する注意は前述の通りなので繰り返しませんし、回避策も前項の通りですが、終着の塩尻まで立ちっぱなしだと本気で足腰が死にます。ただ、昔の私の経験からすると、混んでいても南木曽で多少降りて、木曽福島でどっと降りるので、最低でも最後の40分は座れると思います。

また、さすがに精一杯遠くまで行くので、現地滞在時間は霧ヶ峰で1時間半、車山高原まで行くと1時間くらいになります。が、短時間ではありますが高原気分は満喫できるし、遠くまで来たぜ感は十分にある旅でしょう。

上諏訪から霧ヶ峰の登っていく途中、諏訪湖も上からチラ見できますし、霧ヶ峰から車山高原へのビーナスラインも景色いいですから、バス道中も楽しめると思います(私が子供の頃に最初に行った時もバスでした)。植物関係が好きなら霧ヶ峰で、少しでも遠くに行くなら車山高原で、という感じですかね。

追加の交通費もバス代2〜3千円だけで済むので、頑張れるなら青春18きっぷらしい旅を楽しめると思います。まぁ精一杯頑張る必要がありますけど…(-_-;)

諏訪地区 バス路線ご案内



《8》青春18きっぷで日帰り上高地は机上の空論、その問題点と解決策


▽モデルプラン
大阪5:00→5:45京都5:49→6:56米原7:07→(特別快速)→8:12名古屋8:15→(ナイスホリデー木曽路)→11:10塩尻11:28→11:44松本12:09→(松本電鉄/700円)→12:39新島々12:50→(アルピコバス/1,950円)→13:55上高地14:30→(アルピコバス/1,950円)→15:35新島々16:04→(松本電鉄/700円)→16:34松本16:38→18:51中津川18:55→(快速)→20:18名古屋20:30→(新快速)→21:38米原21:40→22:14野洲22:20→(新快速)→23:17大阪


以前、友達と青春18きっぷ旅のことを話していて「上高地まで日帰りで行けるの?」と聞かれたことがありますが、「ナイスホリデー木曽路」を使えば一応行けなくもない、のが上記の行程です。

が、この行程は、ほぼ机上の空論です。というのも、
  • 上高地滞在35分では、帰りのバスを並ぶことを考えるとどこにも行けない
  • そもそも夏休み期間の上高地からの帰りは、現地到着時に帰りのバスの乗車整理券を確保しなければならないので、土休日に30分後の帰りのバスに乗るのは厳しい
  • そもそも混雑時はバスが定刻通りに動かない

という問題があります。

上高地は大好きな場所で、釜トンネルがまだ先代の洞窟のようなトンネルで片側通行の時代、マイカーで上高地へいけた時代から、おそらく50回は超えるくらい上高地へ行っていますが、近年の混み方は半端ないです。あまりに混んでるので最近は足が遠のいていますが…

先日、上高地トンネルができて釜トンネルを過ぎてから難所を通らなくなったので行き来はだいぶスムースになり、バスの遅れもマシになったと思いますが、それでも夏休み時期の土日は観光バスすら規制がかかるくらいの混み方になりますので、上高地へ青春18きっぷで時間ギリギリの旅は無謀です。

一応、滞在時間1時間以上あれば有名な河童橋周辺へ行くのは問題なくて、帰りのバスの整理券を確保することも可能だと思いますので、その場合は、

上高地15:15→(アルピコバス/1,950円)→16:20新島々16:43→(松本電鉄/700円)→17:13松本17:21/17:41→17:36/17:57塩尻18:03→(ワイドビューしなの22号/2,840円)→19:08中津川19:35→(快速)→20:57名古屋21:00→(新快速)→22:10米原22:14→(新快速)→23:37大阪


帰りに特急電車を一部使うパターンで帰ってくることができます。最低でもこのくらいになると思います。

もう一本後のバスで

上高地16:00→(アルピコバス/2,450円)→17:35松本17:51→(ワイドビューしなの22号/3,770円)→19:08中津川


という行程もありますが、夕方の松本市街の渋滞にはまらないように焦ることになりかねないので、お勧めはできませんね。ワイドビューしなの22号に乗れなかった場合は、

松本18:23→19:44上松19:54→(ワイドビューしなの24号/4,100円)→21:21名古屋21:30→(新快速)→22:39米原22:41→23:16野洲23:25→(新快速)0:22大阪


と最終電車に近いパターンになってしまいます。

最初から始発で行って最終新快速で帰ってくるつもりなら

上高地16:45→(アルピコバス/1,950円)→17:50新島々18:01→(松本電鉄/700円)→18:31松本18:55→19:12塩尻19:19→(ワイドビューしなの24号/5,180円)→21:21名古屋21:30→(新快速)→22:39米原22:41→23:16野洲23:25→(新快速)0:22大阪


というのも可能です。16時を過ぎると上高地はぐっと空くので、ここら辺のバスで帰るのは到着時に乗車整理券を確保していれば何の問題もないと思いますが、5千円も特急料金に費やすと何のための青春18きっぷ旅かは分からなくなりますね(^_^;)

ちなみに、松本〜上高地間の往復ではアルピコグループの往復乗車券4,550円を買うと安上がりになります。(往復乗車券は松本駅発着の直行バスでも松本電鉄経由新島々乗り換えでも、どちらでも使えます)

とはいえ、上高地へ青春18きっぷで行くなら、上高地か乗鞍高原か平湯温泉かに一泊するのが良いと思いますね。あれだけの景色をタッチ&バックするのも贅沢な旅ですが、個人的には大正池から河童橋までの散策コースくらいは歩きたいですしねぇ。