飛行機撮影に必携のアイテムといえば、カメラ/レンズの他には何と言っても、無線受信機(レシーバー)。航空機と地上管制などとのやりとり(航空無線)を聞くためのエアバンドレシーバーは撮影のみならず、見て楽しむだけでもあると便利な、楽しい?アイテムです。
レシーバーで無線を聞くだけなら免許は不要で、もちろん違法でもなんでもありません。地上の管制とのやりとりを聞くことで、まだ見えない着陸機が来るのが事前に分かりますし、出発機が動き出すのを事前に把握することもできます。
最近は FlightRader24(以下 FR24)がすっかり有名になって、誰でもスマホで飛行機の位置を把握できますが、FR24 は全ての飛行機を表示しているわけではありません。

(FlightRader 24)
少なくとも自衛隊機は殆どの場合表示されませんから、自衛隊機が目的の場合は「何がいつ着陸するか」を事前に把握するためにもエアバンドレシーバーは必須です。延々ずっと空を眺めているわけにもいきませんしね(^^;)
FR24 に表示される飛行機は特定の情報を発している飛行機のみが対象ですから、民間機でもその情報を発する機器がない飛行機については表示されません。一例としては、ANA/JAL の主力中型機である B767 の国内線向け機体は表示されないものがほとんどです。
有名撮影ポイントで周りに多くのマニアがいる場合は、自分が航空無線を聴かなくても誰かが無線聞いていたりして、周りのマニアがレンズを向けるのを見てから自分も行動を起こすというのもアリですし(笑)、空港の展望デッキや羽田空港・伊丹空港などの開けた撮影ポイントなら、ある程度遠くから機体を視認することも可能です。
しかし、機体が見えるのが撮影タイミングの数秒〜十数秒前という撮影ポイントでは無線で到着タイミングを把握していないと厳しいことも多いですし、他にも
などがあり、「持ってて良かったエアバンドレシーバー」ということは多いですね。
そんなわけで、私も飛行機好き、飛行機撮影する人の片隅にいるものとして(エアバンド)レシーバーは使っていました。最初に買ったレシーバーはコレ↓
ALINCO DJ-X8。レシーバーとしては超定番の一つで、エアバンド以外に鉄道その他の無線レシーバーとして、Amazon その他で検索しても最初に出てくるレシーバーの一つです。
私が買った時(もう10年近く前)は DJ-X8 が新発売の頃だったはずで、当時はヨドバシカメラにもロクに無線機はなく、大阪の旧来からの電気街である日本橋へ行って、何も判らないままに入った無線機屋さんに勧められて買った記憶があります。
今では各ショップがエアバンドで使う周波数を予め DJ-X8 に登録した「エアーバンドスペシャル」モデルを発売していたりもします。
各空港・飛行場ではそれぞれ、2〜十数個の使用無線周波数があるので、行く空港の使用無線周波数は事前にメモリーにセットしていくと便利、というかほぼ必須みたいなものなのですが、上記のような「ショップによる事前メモリー済みモデル」では自分が周波数をちまちま入力する手間が不要になります。
まぁ、何も知らない私はノーマルモデルを買って、ちまちま入力、メモリーしながら使っていたのですが、DJ-X8 はコンパクトなレシーバーながらテンキーパネルが付いていて、それを装着するとメモリーする時の数字は直接テンキーで入力できたので、まだ楽でした。いや、楽じゃなく、マシという程度ですが(^^;)
ただ、使い続けていて、そのうち色々と飛行機マニア、無線マニアの経験豊かな方々の話を聞くと、
「アルインコより〇〇の方が良い」
「コンパクトレシーバーなら DJ-X8 より IC-R6 でしょ」
ということも耳にするようになって、いずれは他機種も使ってみたいな…と思いつつ、そんなにコアなマニアでもないし、無線機に必要以上にお金をかけるよりはレンズやカメラアクセサリー類に…と思って、長年 DJ-X8 を使っておりました。
が、今年のゴールデンウィーク、ちょうど在日米軍のエアショー「岩国フレンドリーシップデー」(以下、岩国FSD)のへ行く直前になって DJ-X8 の電源がうんともすんとも入らなくなってしまいました。
去年あたりから調子の悪さはあったのですが、「さて、岩国FSD の荷物をパッキングするか」と思いながらレシーバー DJ-X8 の電池を入れ替えて確認した時にはお亡くなりになっていました。1週間前には使えていたのですが…
岩国FSD は在日米軍のショーですし、今年は熊本地震の関係でブルーインパルスなど自衛隊機が飛ぶこともなかったので、「米軍の無線聞いても、きっと俺には聞き取れんからレシーバーなくていいわ」と思って置いていったのですが、その後伊丹空港などへ行って思ったのは
と。まぁ当たり前ですけどね。
そして、岩国FSD から2週間後の防府航空祭直前になって購入したのが、こちら↓
ICOM の IC-R6。評判も聞いていたので一度は使ってみたかったですから、迷うことなくコレでした。
そして今回は上記右側の、エアーバンドが予めメモリーされた「エアーバンドスペシャル」モデルを購入しました。値段は二千円弱高くなりますが、
なので、IC-R6 では予めメモリーされたモデルを買うのは大前提でした。(IC-R6 も DJ-X8 もパソコンに接続してメモリーできますが、追加出費も接続環境も結構手間がかかるので…)

そして、防府航空祭から今まで評判の良い IC-R6 を2ヶ月使ってきて、確かに IC-R6 の良い点も感じますし、逆に以前に使っていた DJ-X8 の良さも感じることでした。
飛行機好き、飛行機撮影者の底辺にいる私には飛行機マニア/無線マニアの上級者な方々の豊かな経験も知識もないので、ピント外れなことを言ってるかもしれませんが、両者を比較して思うのは以下の通りです。
こんなところでしょうか。IC-R6 は小さくて感度も良くて便利なのですが、サイズの分だけ犠牲になっている点もあるのは否めないですね。
今回は予めエアバンドがメモリーされているモデルを買ってみたのですが、決して良いことばかりでもないと感じましたから、なんだかんだで
「最初に買ったのがテンキー付きで自分でメモリーしやすい DJ-X8 だったのは悪くなかったかも」
と思っていたりします。
反面、予めメモリーされたものしか使わない、エアバンドレシーバーに慣れて色々とやり方が判っている、サイズ最重視ならやはり IC-R6 の良さは際立つ印象で、感度の良さはレシーバーとしては最重要項目でもありますから、今回 IC-R6 に買い替えて良かったと思っています。

初心者から使える無線受信機として2大モデルであろう DJ-X8 と IC-R6 の両方を使ってみて、それぞれ良さはありながらも
「長く使うなら IC-R6 の感度の良さと小型さは魅力だなあ」
という感じです。IC-R6 は操作性が良いとは言えませんから、レシーバー初心者のとっつきは悪くて万人向けとは言い難い気がしますけどね…
(アンテナも大事だけど、イヤホンは百均などのでは全然ダメなので必須)
レシーバーで無線を聞くだけなら免許は不要で、もちろん違法でもなんでもありません。地上の管制とのやりとりを聞くことで、まだ見えない着陸機が来るのが事前に分かりますし、出発機が動き出すのを事前に把握することもできます。
最近は FlightRader24(以下 FR24)がすっかり有名になって、誰でもスマホで飛行機の位置を把握できますが、FR24 は全ての飛行機を表示しているわけではありません。

(FlightRader 24)
少なくとも自衛隊機は殆どの場合表示されませんから、自衛隊機が目的の場合は「何がいつ着陸するか」を事前に把握するためにもエアバンドレシーバーは必須です。延々ずっと空を眺めているわけにもいきませんしね(^^;)
FR24 に表示される飛行機は特定の情報を発している飛行機のみが対象ですから、民間機でもその情報を発する機器がない飛行機については表示されません。一例としては、ANA/JAL の主力中型機である B767 の国内線向け機体は表示されないものがほとんどです。
有名撮影ポイントで周りに多くのマニアがいる場合は、自分が航空無線を聴かなくても誰かが無線聞いていたりして、周りのマニアがレンズを向けるのを見てから自分も行動を起こすというのもアリですし(笑)、空港の展望デッキや羽田空港・伊丹空港などの開けた撮影ポイントなら、ある程度遠くから機体を視認することも可能です。
しかし、機体が見えるのが撮影タイミングの数秒〜十数秒前という撮影ポイントでは無線で到着タイミングを把握していないと厳しいことも多いですし、他にも
- 鳥や落下物その他で滑走路一時閉鎖になった時も無線を聞いていればすぐ把握できるので、離着陸機が急に全然来なくなっても戸惑うことがない
- ブルーインパルスなどエアショーでの、次に何やる、天候が悪くてできない、密集から散開したり隊形変更するタイミングなどの情報が把握できる
- ただ単に聞いていても、ために面白いやりとりがある :D
などがあり、「持ってて良かったエアバンドレシーバー」ということは多いですね。
そんなわけで、私も飛行機好き、飛行機撮影する人の片隅にいるものとして(エアバンド)レシーバーは使っていました。最初に買ったレシーバーはコレ↓
ALINCO DJ-X8。レシーバーとしては超定番の一つで、エアバンド以外に鉄道その他の無線レシーバーとして、Amazon その他で検索しても最初に出てくるレシーバーの一つです。
私が買った時(もう10年近く前)は DJ-X8 が新発売の頃だったはずで、当時はヨドバシカメラにもロクに無線機はなく、大阪の旧来からの電気街である日本橋へ行って、何も判らないままに入った無線機屋さんに勧められて買った記憶があります。
今では各ショップがエアバンドで使う周波数を予め DJ-X8 に登録した「エアーバンドスペシャル」モデルを発売していたりもします。
各空港・飛行場ではそれぞれ、2〜十数個の使用無線周波数があるので、行く空港の使用無線周波数は事前にメモリーにセットしていくと便利、というかほぼ必須みたいなものなのですが、上記のような「ショップによる事前メモリー済みモデル」では自分が周波数をちまちま入力する手間が不要になります。
まぁ、何も知らない私はノーマルモデルを買って、ちまちま入力、メモリーしながら使っていたのですが、DJ-X8 はコンパクトなレシーバーながらテンキーパネルが付いていて、それを装着するとメモリーする時の数字は直接テンキーで入力できたので、まだ楽でした。いや、楽じゃなく、マシという程度ですが(^^;)
ただ、使い続けていて、そのうち色々と飛行機マニア、無線マニアの経験豊かな方々の話を聞くと、
「アルインコより〇〇の方が良い」
「コンパクトレシーバーなら DJ-X8 より IC-R6 でしょ」
ということも耳にするようになって、いずれは他機種も使ってみたいな…と思いつつ、そんなにコアなマニアでもないし、無線機に必要以上にお金をかけるよりはレンズやカメラアクセサリー類に…と思って、長年 DJ-X8 を使っておりました。
が、今年のゴールデンウィーク、ちょうど在日米軍のエアショー「岩国フレンドリーシップデー」(以下、岩国FSD)のへ行く直前になって DJ-X8 の電源がうんともすんとも入らなくなってしまいました。
去年あたりから調子の悪さはあったのですが、「さて、岩国FSD の荷物をパッキングするか」と思いながらレシーバー DJ-X8 の電池を入れ替えて確認した時にはお亡くなりになっていました。1週間前には使えていたのですが…
岩国FSD は在日米軍のショーですし、今年は熊本地震の関係でブルーインパルスなど自衛隊機が飛ぶこともなかったので、「米軍の無線聞いても、きっと俺には聞き取れんからレシーバーなくていいわ」と思って置いていったのですが、その後伊丹空港などへ行って思ったのは
やっぱりレシーバーなしは不安やし、航空祭の予行などでは必須やわ
と。まぁ当たり前ですけどね。
そして、岩国FSD から2週間後の防府航空祭直前になって購入したのが、こちら↓
ICOM の IC-R6。評判も聞いていたので一度は使ってみたかったですから、迷うことなくコレでした。
そして今回は上記右側の、エアーバンドが予めメモリーされた「エアーバンドスペシャル」モデルを購入しました。値段は二千円弱高くなりますが、
IC-R6 は DJ-X8 みたいなテンキーパネルがないので
自分でメモリーするのが更に大変!
自分でメモリーするのが更に大変!
なので、IC-R6 では予めメモリーされたモデルを買うのは大前提でした。(IC-R6 も DJ-X8 もパソコンに接続してメモリーできますが、追加出費も接続環境も結構手間がかかるので…)

そして、防府航空祭から今まで評判の良い IC-R6 を2ヶ月使ってきて、確かに IC-R6 の良い点も感じますし、逆に以前に使っていた DJ-X8 の良さも感じることでした。
飛行機好き、飛行機撮影者の底辺にいる私には飛行機マニア/無線マニアの上級者な方々の豊かな経験も知識もないので、ピント外れなことを言ってるかもしれませんが、両者を比較して思うのは以下の通りです。
- 【アイコム IC-R6】
- DJ-X8 より一回り小型。荷物の多い飛行機撮影には少しでも小さいのは助かる
- 噂どおりサーチ機能は高速
- 感度は DJ-X8 より明らかに良い。(が、結局はアンテナ性能ではある)
- アイコムのレシーバーはバッテリーの保ちが…と言われることもあるらしいが、IC-R6 は DJ-X8 以上にもつ印象
- 小型な分、DJ-X8 に比べてディスプレイが小さく、メモリーネームとメモリー周波数が同時表示(確認)できないのは DJ-X8 になれた私には今でも使いづらいと感じる
- DJ-X8 に比べるとボタン数が少ないせいか、操作はやや煩雑なところもあって、決して操作性が良いとは感じない
(慣れの問題はあるだろうけど、長押し多用はどうかなあ) - エアバンドが予めメモリーされたモデルを買ったけど、到着翌日に即実戦投入した防府北基地の TWR プライマリーが登録されていなくて焦った
(エアバンドスペシャルはメモリーネームで空港名は区別できるが、GND、TWR、APP、DEP などの区別ができないので使いやすいとは言えないかも…) - テンキーがないのでメモリーするのは非常に辛いだろうと思っていたが、1つの空港分くらいはやってできなくはない(あまりやりたくはないけど)
- 【アルインコ DJ-X8 の方が良いと感じる点】
- ディスプレイが2段になっていて、現在受信中の周波数を表示させながらメモリーネームや作業ファンクションが表示されてるのは便利
- テンキーがあるので自分でメモリー登録する時、登録していない周波数を聞く時は素早く入力できて便利
- 予めニッケル水素バッテリー電池と充電スタンドが付属なので、スタンドに立てて充電しておけるし、そのまま自宅で利用もできるのは便利
- エネループを使っても1日は十分もつのでバッテリーの保ちで不満を感じるようなことはなかった
- メーカーが提供している PDF マニュアルが酷い(品質が汚いし、印刷原稿そのままなのでページ順になっていない)
- IC-R6 に慣れると、DJ-X8 はちょっと大きく感じる
こんなところでしょうか。IC-R6 は小さくて感度も良くて便利なのですが、サイズの分だけ犠牲になっている点もあるのは否めないですね。
今回は予めエアバンドがメモリーされているモデルを買ってみたのですが、決して良いことばかりでもないと感じましたから、なんだかんだで
「最初に買ったのがテンキー付きで自分でメモリーしやすい DJ-X8 だったのは悪くなかったかも」
と思っていたりします。
反面、予めメモリーされたものしか使わない、エアバンドレシーバーに慣れて色々とやり方が判っている、サイズ最重視ならやはり IC-R6 の良さは際立つ印象で、感度の良さはレシーバーとしては最重要項目でもありますから、今回 IC-R6 に買い替えて良かったと思っています。

初心者から使える無線受信機として2大モデルであろう DJ-X8 と IC-R6 の両方を使ってみて、それぞれ良さはありながらも
「長く使うなら IC-R6 の感度の良さと小型さは魅力だなあ」
という感じです。IC-R6 は操作性が良いとは言えませんから、レシーバー初心者のとっつきは悪くて万人向けとは言い難い気がしますけどね…
(アンテナも大事だけど、イヤホンは百均などのでは全然ダメなので必須)
コメント