無人島に一冊持っていける本があるとすれば何を持って行く?そう聞かれたら、迷わず答える本があります。

「全国詳細道路地図。分厚くもっとも詳細なヤツ」

この答えは十代の頃から変わりません。小学生の頃は「時刻表」もありましたね。時刻表も道路地図も一番分厚く詳細なタイプに限ります。それが一番楽しい。

地図や時刻表を見ていると、想像の翼がどこまでも羽ばたいて飽きると言うことがありません。旅やドライブに行きたい欲を多少なりとも代替してくれますし、免許を取って自分でドライブできるようになり、ある程度思うように旅もできるようになっても、やっぱり地図を見ているといつまでも時間を忘れていられます。過去の思い出と、まだ見ぬルートの想像と。



ただ、ネットショップで検索しても、リアル本屋へ行っても判るように、全国詳細道路地図的な書籍は最近あまり売っていません。最近の地図本と言えば、地図なのか観光ガイドなのか判らんようなムックであったり、道の駅ガイドみたいな書籍だったり、地図でもライトマップルみたい軟弱な地図ばかり。

おいら的には「そんな軟弱なのは要らねーなんだよ、分厚く詳細な地図本もってこい」という感じなのですが、もうそんな純粋な道路地図書籍は売れない時代であります。私も買わなくなりました。理由は簡単。

純粋な地図本は Google Maps(地図アプリ)に取って代わられた


わけです。

そりゃそうです。どんな分厚く詳しい道路地図よりも情報量の多い地図が全国カバーで、しかも小さな手のひらサイズに収まっているのですから。おまけに無料。

見ているエリアから移動するときにページをめくったり、ページ端に書いてある次のページ番号見てページを探さなくても、地図アプリならシームレスに指先ひとつでスクロール。拡大縮小も2本の指で思いのまま。

紙の地図には、バッテリー要らず、通信要らず、という大きなメリットはありますが、地図アプリの圧倒的な利便性の前にすれば(そして無料)、純粋な道路地図書籍なんて(企業向けを除いて)あっという間に絶滅寸前になるのも当然です。

MapFanPlus201606B


そして、前述のように小さな頃から地図大好きな私ですから、Google Maps アプリは何となくあちこちを眺めたり調べたりしているうちに1時間2時間経っているということは日常茶飯事です。

iPad Air のような大型タブレットだと地図も見やすいですから、飽きることなく見続けてしまいます。そして、それがモバイル環境でやってしまうと、気がつけば地図を見続けて何百MBもパケット消費していることがあります。(ホントに、そういうことが過去に何度もある ^^;)

そんな私にピッタリだった地図アプリが MapFan+。

MapFanPlus201606D

MapFan+(マップファンプラス) (App Store)

MapFan アプリについては過去に本ブログでも触れたことがありますが、とにかく

全国詳細レベルの地図をダウンロード可能で
オフラインでも電波のないところでも利用可能


というのが一番の特徴です。

オフライン地図は NAVITIME の上位版カーナビアプリ「カーナビタイム」も採用していますが、こちらは全国データーが一括でアプリ一体になっているので地域別ダウンロードができないですし、課金しないと一切の機能が使えず、そもそもカーナビに特化したアプリなので、だいぶ方向性が違います。(高機能だけど NAVITIMEらしいやり方)

また、Google Maps もオフライン機能はありますが、一時的な用途を主とした限定されたものですので MapFan+ のオフライン機能とは少し方向性が違います。

MapFanPlus201606C


いずれにせよ、電波の届かないところでもオフラインで利用可能と言うことは、普段でもどれだけ利用しようがパケット通信がかからない、ということでもあり、モバイルで Google Maps や Yahoo! 地図を延々見てたら何百MB も通信してた!ということがありません。

また、電波の届かないところでも利用可能ですから、山間部などの電波が届かない時にも使えるのは色々な場面で心強いものです。

その点を活かしてか、東日本大震災や熊本地震などの災害時には(本来有料課金が必要な)当該エリアの地図ダウンロードを無料提供するなどの措置も執っていて、企業姿勢としても素晴らしく、個人的には旧アプリからずっと有料課金をしてきました。

そんな大愛用してきた MapFan+ ですが、ちょうど5月末で1年間の有料プランの期限が来て、これを機に長年継続していた有料プランへの課金を止めました。今後は不定期に、新しい地図のダウンロードが必要になった時にのみ課金するつもりです。

今回、MapFan+ の継続的な有料課金を止めた理由は、主に2つ。




  1. 1年単位の有料プランが廃止されて月額課金だけになり、継続割引などもなくなって年間の支払金額がかなり高くなった

  2. ユーザーインターフェースの改善が全くなく、無料アプリに劣ったままで安くない月額課金を常時払うのはちょっと躊躇われる


とりあえずキッカケは、1番目です。1年間の年間有料プランの期限が来て、ちょうどその直前に今まで課金していた年間プランが廃止になったことが、MapFan+ への課金を再考する良い?機会になりました。

MapFanPlus201606A


MapFan 側としては Android の MapFan+ アプリの課金体制と揃えたかったのだと思います。同じ価値を提供していて iOS と Android で違う料金体系が存続しているのはおかしいですしね。

MapFan オフライン地図ナビ・毎月更新 (Google Play)

とはいえ、それはあくまでメーカー側の論理で、ユーザーとしては

オフライン地図としての価値は揺るぎないけど、無料の Google Maps や Yahoo! 地図/Yahoo! カーナビに負けている点も多いし、カーナビアプリとしては決定的にダメな欠点も一向に変わらないし、値上げとなれば常時有料課金する価値は疑問だな


という結論に達しました。

幸い、MapFan+ は有料課金時にダウンロードした地図データーは課金を止めた後もずっと使い続けることができますし、ダウンロードから1年間は再ダウンロードもできるという太っ腹なので、今後も MapFan+ アプリは使い続けますし、必要があれば課金して更新された新しい地図をダウンロードすることと思います。

もちろん、値上げしたからもう MapFan+ はダメだ!ということはなく、MapFan+ は今でも大好きな地図アプリです。

別にフォローするわけではないですが(フォローしたところで私に何のメリットもない ^^;)、最大の特長であるオフライン機能だけでなく、
  • 地図の見やすさ、情報量と閲覧性のバランスはベスト(個人の好みもある)
  • 地図閲覧向け通常用とカーナビ用の2つの地図デザインが内蔵され、自動切り替えも手動切り替えも可能
    (カーナビ向け地図は文字が大きくなり、情報の詳細表示のバランスも変化する)
  • 検索バーやツールアイコンに邪魔されず、画面全体を地図だけの状態にできる

という利点もあり、とにかく

「地図は見やすい」
「地図に没頭できる地図アプリ」

なので、MapFan+ は地図大好き人間には最適な地図アプリと思っています。

MapFanPlus201606E
(通常地図)

MapFanPlus201606G
(カーナビ用地図)


反面、Google Maps も Yahoo! 地図/Yahoo! カーナビも無料で十分な情報量を得ることができ(Yahoo! アプリはログインしないと取得できない情報も多いが)、

オフライン機能を除けば、MapFan+ で有料課金しなきゃ得られない情報って、なんだろ?必要かな?

と思えるのも事実。

MapFan+ が有料課金したユーザーのみに提供している機能、情報というのは
  • オフライン地図データーのダウンロード
  • VICS 渋滞情報の取得・表示
  • 渋滞情報を考慮したルート探索
  • オービス設置位置の表示
  • 駐車場の満空情報の表示
  • ガソリン価格情報の表示
  • TVスポット検索情報

これらです。

これらのうち、渋滞情報や渋滞情報を考慮したルート探索は Google Maps も Yahoo! カーナビもともに無料で提供しています。(Google Maps は独自の渋滞情報、Yahoo! カーナビは VICS 情報だが Yahoo! ID でのログインが必要)

また、Yahoo! カーナビはオービス設置位置の表示(スピード注意箇所と表記)も、駐車場の満空情報の表示も、ガソリン価格情報の表示も無料で提供しています(Yahoo! ID でのログイン必要)。さらには JAF会員割引施設検索機能もあるので、JAF 会員なら会員アプリと優待施設検索アプリの2つも入れなくて済みます。

そうなると、「MapFan+ の有料機能って、全部 Yahoo! カーナビが無料で提供しているじゃん…」となるわけで、結局 MapFan+ の優位性はオフライン地図のみになります。

Yahoo!カーナビアプリ iPhone版/Android版(無料) - Yahoo!カーナビ

これで、MapFan+ のカーナビ機能が Yahoo! カーナビよりも優れていれば話は別ですが、

目的地指定するのに音声検索もできないわ、通常検索も階層構造で
何回もタップして辿って行くアホさ加減は、いつになったら改善するんや…


と思いつつ幾年月。

なんというか、MapFan+ は古臭い車載カーナビのインターフェースそのまんまで変わらないんですよねぇ。

カーナビアプリ初期ならともかく、未だにそのままはいただけませんし、使いづらいです。ナビ時の画面表示自体は古臭くても個人的には好きですが、検索周りがあまりにもダメすぎます。

例えば、場所を検索してそこへのナビを設定する手順ですが、MapFan+ は以下の長い手順、タップ数が必要になります。

MapFanPlus201606H
(この地図画面から画面下の検索ボタンをタップして…)

MapFanPlus201606I
(いきなりカテゴリー選択。古臭い。こんなの要らんで…)

MapFanPlus201606J
(フリーワードを選んで目的地入力。音声入力なし。Siriは使えるが、この手は不向き)

MapFanPlus201606K
(入力して検索ボタンをタップ)

MapFanPlus201606L
(そしてまたカテゴリー選択。車載カーナビのレトロUI)

MapFanPlus201606M
(スポットを選択するとズラッと候補が並ぶ)

MapFanPlus201606N
(米子空港駐車場を選択すると地図で表示。直接ナビへ行けるボタンがない)

MapFanPlus201606O
(地図上のマーカーをタップするとこの画面になり、ようやくナビへ進む項目が)

MapFanPlus201606P
(前画面の「ここへ行く」でようやくルート探索されて候補表示)

MapFanPlus201606Q
(ナビ開始でいちいち出てくるこの警告は消せない)


ここまでやって最後に「同意」をタップすれば、ようやくナビ開始です。目的地検索しようとしてからどれだけタップ数を重ねるのか。階層構造で目的地を見つけるダメな UI は本当に古臭い車載カーナビそのままです。

(ナビボタンをタップしてから目的地を検索する方法もありますが、手順の長さは大して変わりません)

ちなみに、Google Maps も Yahoo! カーナビも検索一発であり、音声検索がありますから(メジャーな場所なら認識率は高い)、どちらのアプリでも、
  1. 音声検索ボタン
  2. 目的地を言う
  3. 候補リストから目的地タップ
  4. ナビ開始ボタン

のこれだけです。

他にも MapFan+ は有料課金していてもデフォルトではルート探索時に渋滞情報を加味してくれない(わざわざ渋滞情報ボタンを押してから検索しないといけない)とか、ルート探索後にナビではなく「地図で確認」する時も警告画面が絶対出るとか、細かい点の使いづらさは幾つもあり、開発側は誰もおかしいと思わないのか、ホント不思議です。

ルート探索のアルゴリズムもイマイチなところがありますが、このあたりの地図やカーナビの機能比較については、また別途記事で解説しようと思います。(実際に使ってみないと判らないことは多いです)

MapFanPlus201606R
(名神集中工事の通行止め情報も正確に出ていなかった)


というわけで、なんかこうやって書くと MapFan+ のダメ出し大会みたいになってしまいましたが、Yahoo! カーナビが有料情報を無料で提供するには理由があるのも当然であり、Yahoo! ID でのログイン必須ということから判るように、位置データーを吸い上げて色々と解析のタネにしているのでしょう。

【追記】記事掲載後 Yahoo! カーナビは現時点では位置情報を送っていないことが判りました。(Google も NAVITIME は渋滞情報収集のために送っています。拒否も可能です)【追記終わり】

無料で有料情報を得るためにそれを良しとするかどうかは人それぞれですが、少なくとも MapFan+ が月額 400円取る機能、情報を Yahoo! は無料で提供している事実には変わりありません。

そして、無料だからといって質的にも何も劣らないどころか、下手すると上回る部分も少なくないので、MapFan(インクリメントP)としても厳しいところなのかなあ、と思います。(Yahoo! 地図/カーナビは無料とは思えない優秀さですからね…)

まぁそう思いつつも、継続課金は止めちゃいますけどね(^_^;)

先細りになってアプリ撤退されると困るし、その危惧はあるのですが……

オフライン地図があるかぎり支持する人はいると思いますが、有料カーナビアプリとしてみると NAVITIME の方が機能的にも情報的にも優位ですし(デザインが大嫌いだから使ってないが)、NAVITIME の安い方のカーナビアプリなら半年、1年チケットがあって若干割安ですからねぇ。

なんというか、このまま地図更新するだけのアプリではちょっと厳しいぞ、というのが、MapFan+ ファンだった1ユーザーからの思いです。



(地図に比べると辞書は紙書籍も単体電子端末もしっかり生き残ってますよねぇ)