熊本では強い余震に大雨ということで、言葉もない状況に心よりお見舞い申し上げます。こういったことが起きた時にしか思い出しませんが、自分の避難用リュックを取り出して中身を再点検&入れ替えて詰め直し、自分なりに今後に備えようと思い直す週末です。

特にスマホがライフラインになりますので以前から大容量モバイルバッテリーは1つ避難用リュックに入れることにしています(たまに使って放電・再充電しつつ)が、、IT機器以外の USB グッズも増えてきたことと、使わなくなってきたモバイルバッテリーも増えてきたので、念のためにもう1個入れておいたりしています。

水や非常食も定期的に思い出したタイミングで定期的に入れ替えるところですが、非常食などは被災地が優先ですから買い直すのはまた今度、ですね。(Amazon とかでも急に売り切れたりしているけど)


(こんな超大容量バッテリーは普段使いしなくても緊急時には有用)


さて、前回記事では、今回 iPhone 6s Plus に買い替えて予想外の進化に驚いたカメラ周りのうち、Live Photos 搭載で糞やかましいシャッター音が鳴らなくなった副次的な効果や、多少のデジタルズームなら十分実用的になった画質の向上について述べました。

スマホカメラはiPhone 5sレベルで十分!と思っていた私ですが反省しました【前編】 〜Live Photosの副次的効果は日本だと必須!

ちなみに、iPhone 5s、iPhone 6 (Plus)、iPhone 6s (Plus) の3世代におけるカメラ仕様の差異をまとめておくと、以下のようになります。

 画素数動画像面位相差AFLive Photos光学式手ぶれ補正
iPhone 5s800万画素Full HD/30p×××
iPhone 6800万画素Full HD/60p××
iPhone 6 Plus800万画素Full HD/60p×
iPhone 6s1,200万画素4K/30p
Full HD/60p
×
iPhone 6s Plus1,200万画素4K/30p
Full HD/60p


今回の買い替えではカメラ性能のことは全く眼中になかっただけに、予想外に 6s Plus のカメラ性能の良いことに感心していますが、何より一番驚いたのが、

Plus モデルだけにある手ぶれ補正、結構効果的で良いね!!


ということ。いやー、本当に驚きでした。


こんな小さなボディの中に入っている手ぶれ補正ですから、それなりだろうと思ったのですが、これが意外と効きます。お気楽撮りするスマホですから、なおさら心強いです。

iPhone 7 では Plus じゃないモデルにも絶対手振れ補正は入れるべき


と思ったくらいです。

そして、静止画撮影でも手ぶれ補正があるのとないのでは全然安心感が違いますが、

動画を撮るときは手ぶれ補正の有無で強烈に違う


というのも実感しました。手ぶれ補正によって、あとからタブレットやパソコンの大きな画面で再生しても実用的な動画が撮れます。


(フルHD/60fpsで、途中からデジタルズームしつつ適当手持ち撮影)


また、以下の動画は、先日の SUPERGT 2016 第1戦 岡山国際サーキットのレクサスブースで行われた、脇阪寿一氏のトークショー(SUPERGT ドライバーを昨シーズンで引退して今年から監督です)を撮影した動画です。

この動画は記念に最初の数分だけ撮るつもりでいました。三脚、一脚もなしで長時間手持ちで動画を撮っていると画面がユラユラグラグラになって、後から見返す気になれず手が疲れただけ、ということは過去に多々失敗してきましたからね(^_^;)

ところが、意外と手ぶれ補正が効いて、画面は揺れるのですが、ユラユラ、グラグラではなく、上記の動画も下記の動画も、ゆっくりユーラユーラくらいに収まっています。これなら十分実用的、パソコンやタブレットの大きな画面で見ても許容範囲内です。(個人差があります ;-)


(これも開始直後にデジタルズームして撮影しています)


「これは思いの外、ちゃんと見られる映像になるのでは?」と思ったので、結局ずっと顔の前へ iPhone を上げたまま、ずっと15分以上撮影し続けました。さすがに手は多少疲れたのですが、それによるブレは最小限に収まっていると思います。

これが手ぶれ補正のない機種だと、ずっと細かく、プルプルと腕の震えが画面に伝わってしまい(笑)、とても見られた映像にならなかったでしょう。

今まではスマホで動画を撮ると、どうしてもそう言った手ブレが目立ってしまい、後から見て嫌になるのであまり動画を撮ってこなかったのですが、

「これだけ手ぶれ補正が効いて快適な動画を撮れるなら、今後は iPhone で積極的に動画を撮っていこうかな」

と思い直しました。少なくとも、iPhone で動画を撮ることへの抵抗感はゼロになりました。

動画撮影という点では、
  • 前述のとおり、Full HD 撮影なら多少デジタルズームしても画質的に大きな影響がない
  • 4K 動画撮影より Full HD で 60fps 撮影が余裕もって撮れるのが嬉しい
    (動いてる被写体相手だと 30fps と 60fps では滑らかさに大きな差がある)

という2点も気に入っていて、かなり実用的なムービーカメラだなぁ、と思うに至っています。



もちろん、手ぶれ補正の恩恵は静止画撮影にも有効なわけで、

iPhone 6s Plus Photo 4
(クリックで等倍表示)


こんな何でもないメシ写真でもかなり有効です。気楽に、適当に撮る分、暗めの場所では手ぶれしやすいことは、スマホ写真を撮る人なら実感していることでしょう。

iPhone みたいなスマホは決してカメラ撮影時にしっかりホールディングできるわけでもありませんから、暗めのところでシャッター速度が遅くなればブレるのは仕方ない、みたいなところがありました。

ところが iPhone 6s Plus にしてから暗めのところでも全然手ブレしない。止まる止まる。自分でも驚きです。「やっぱり手ブレ補正の効果はデカいなぁ〜」って。

iPhone 6s Plus Photo 5
(クリックで等倍表示。6s Plusはシャッター速度 1/15s も多用するが問題なし)


もちろん、手持ちのコンパクトデジカメも、デジタル一眼レフのレンズも超広角レンズから超望遠レンズまで大半の手持ちレンズには手ぶれ補正が入っていますから、今さら「手ぶれ補正って、すごーい」なんて思うこともなのですが、いやいや、スマホに手ぶれ補正ってのは思いの外、効果ありますね。

さらに、しっかり止まる手ぶれ補正があるということは、ブレ写真を少なくするだけではなく、画質の向上にも繋がります。

明らかな手ブレ写真でなくても、等倍で見ると微ブレしていて結果的に若干甘くなってる写真も減りますし、なにより

手ブレ補正がある分、スローシャッターで撮れる

スローシャッターが使える分、暗い場面でも感度を上げずに撮れる

感度を控えて撮れる分、暗い場面でも画質の悪化は抑えられる


という好循環があります。手ブレ補正があれば手ブレ防止だけでなく、暗所画質向上にも直結します。

iPhone 6s Plus Photo 6
(クリックで等倍表示。シャッター速度 1/8s だがブレなし、感度が抑えられ画質も維持)


絞り固定のスマホカメラの場合、低照度時に手ブレしないようシャッター速度を維持するためには ISO 感度を上げるしかありません。スマホカメラのセンサー素子はどうしても極小ですから、感度を上げるとあっという間に画像が荒れます。

iPhone 6/6s(Plus) はそれまでより高感度画質が良くなっていますが、それでも ISO 400 以上は「写真」として考えるとかなり画質的に荒れます。これは物理的な問題ですから致し方ありません。(将来 iPhoneの センサーサイズが大きくなれば改善される)

ですから、“暗いところでもどれだけ ISO 感度を抑えて撮れるか” というのは画質向上に大きな役割を果たします。そしてシャッター速度を遅くすればするほど、この ISO感度は抑えられます。

(夜景写真などでは、一眼レフやミラーレス機を使っている人でも三脚据えて撮る人が多い、本気で撮るなら三脚必須というのは、こういう理由もあります。たとえフルサイズ機でも ISO 感度は控えめで撮りたいのです)

被写体によっては、手ブレせずにスローシャッターでも撮れても被写体ブレを起こすことがありますから、そういう時は流し撮りするか、以下のようなシャッター速度を自由に設定できるカメラアプリを使って撮るしかありません。

Camera+を App Store で

iPhone 6s Plus の純正カメラアプリでは、手振れ補正があるせいか iPhone 5s や 6s に比べて低速シャッター多用しまくりで、それは別に良いのですが、以下のような暗い場面でも ISO感度を 64 という低感度にしたまま、シャッター速度 1/4秒という(手持ちするには)超スローシャッターという設定にしてしまうこともあります。

iPhone 6s Plus Photo 8
(ガンバ大阪新スタジアムのナイター試合前の恒例行事)


さすがにシャッター速度 1/4秒では手ぶれ補正があっても被写体ブレしまくりであり、「もう少し感度上げてシャッター速度上げてくれよ!」と思うわけで、暗所撮影ではこういうこともあることは念頭に置いておいた方が良いかと思います。

とはいえ、普通にスマホスナップする時は手ブレ補正があるだけで、
  • 手ブレしない
  • 撮影時感度が抑えられて暗所画質向上

というメリットは確実にあります。

ぶっちゃけ、動画撮影時のことも含めて、

いやー、カメラ&手ブレ補正だけでも 6s Plus にして良かったかも


と思うくらいです。全くカメラ機能のことは眼中になく、老眼対策だけで iPhone 6s Plus を選択したので、思わぬメリットを感じています。



もちろん、iPhone 6 世代以降のカメラで採用されている像面位相差 AF による、AF の速さも実感しています。

5s までの AF は “うにょーん” という感じで初期のミラーレス機みたいなマッタリとしたコントラストAF でしたが、6s 世代(SE も同じ)の AF はサクッと合焦する今時のミラーレス機っぽい速さ。

以下のように電車が走り込んで来るシーンを撮ろうと思うと、従来は線路に置きピン(AF を予め固定しておくこと、固定したい位置で長押しで設定)するしかありませんでした。ところが先日、帰り道の駅で何となく置きピンもせずに連写で撮ってみると

iPhone 6s Plus Photo 7


走り込んで来る電車のほとんどのコマに(それなりに)ピントが合焦しているので驚きました。

もちろん、思ったところへ全部ガチピンというわけではありませんが、iPhone 5s では比較的暗くなってから走り込んで来る電車に AF が合うなんて、一か八かレベルでしたからね。この点でも2世代分の進化は感じます。

ただ、フォーカスエリアに点光源がある、点光源が多いシーン(先ほどのガンバ大阪試合前の LED ライトイベントのシーンなど)では相変わらず AF が迷う、ピンボケになることは多発しています。これは iPhone だけでなく、コンパクトデジカメやミラーレス機でも結構多発する現象なので、仕方ないと言えば仕方ないんですが、iPhone カメラを使う上で一番気をつけたい事項ですね。



というわけで、2回にわたって長々と書いてきましたが、それだけ期待以上に良くなっていた iPhone 6s Plus のカメラだったわけです。

そして、

これだけスマホのカメラが良くなったら
ますますコンパクトデジカメの出番がなくなるよなぁ


と改めて実感できるほどです。

実際、先週末の SUPERGT 予選日にはコンパクトデジカメ PowerShot G7 X をスナップ用に持って行ったのですが、色々と iPhone 6s Plus で撮っていて、

「こりゃもうスナップ写真は iPhone 6s Plus だけで十分だわ、明日は荷物軽量化のためにコンデジは置いて行こう」

となり、翌日の決勝日には G7 X を持って行かずじまいでした。(そして、それで何も困らなかった)

私の場合、撮影対象によっては一眼レフのレンズを望遠〜超望遠レンズしか持って行かないことがあって、その時のスナップ撮影用にコンパクトデジカメ PowerShot G7 X を購入したのですが、今後ますます出番が減りそうです(^_^;)


(リーズナブルで画質も実用度も高い、良いコンデジなのは間違いないんですが)


今回の iPhone 買い替えについてはカメラ性能をほとんど気にも留めていませんでしたし、「スマホカメラなんて 5s でも十分じゃね?」と思っていただけに、

今回 6s Plus に買い替えて一番驚いたのがカメラ周り


でしたね。スマホカメラの進化、さらなる実用性の向上を軽視していた自分を反省するわ、と言いたくなるくらい強烈なインパクトでした。

特に手振れ補正は、本当にあって良かったですし、

「今後カメラに手ブレ補正のないスマホはメイン端末にしたくないなー」

と思うくらいです。

現時点ではありますが、センサーサイズが小さいという物理的制約による欠点以外に不満点はないですね。センサーサイズが小さいのは仕方ないですし、小さい割には良く撮れるとも思っています。

iPhone のカメラは内部の画質処理があまりにも巧いことやっているせいか、後でレタッチしようとするとすぐに破綻しがちなところは変わっていませんが、それだけハードウェアの能力を引き出しているということで、こちらも不満はありません :-)

相変わらず iPhone 6s Plus の大きさには慣れませんが、画面の見やすさとカメラだけでも

遅まきながらでも 6s 世代に、6s Plus に買い換えて良かった


と思う今日この頃です :-)

特に iPhone 7 で本当にヘッドホン端子がなくなってしまうなら、iPhone 6s 世代を手に入れておいてよかったわー、と思いそうです(^_^)

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