年度末〜春の撮影シーズンに入り、年初から CP+ 2016 で発表された新機種も続々と発売されている昨今ですが、当方は去年一昨年だいぶ機材入れ替えしたので、しばらくは手持ちの機材で頑張る所存であります。(意訳:金欠)

ただ、EOS 80D が EOS-1D X Mark II 同様にキヤノンの新世代センサーになったようで、80D の実写サンプルを見ると EOS 従来機、7D Mark II でも一番の欠点とも思える暗部ノイズが大きく軽減しているのを判り、かなり「ぐぬぬぬぬ」という感じはあります(´Д` )

もっとも、連写能力が秒7コマというのは通常なら全く問題ないのですが、サッカーを撮る場合には足りなさすぎて 7D Mark II の代わりになれませんから、来年あたりには気合の入った 7D Mark III を出していただきたいところです。


(発売時から値ごろ感ある価格だし、可動式液晶は便利だから衝動的に買う可能性は否めず…)


そして最後に購入したカメラ機材といえば、昨秋、発売から1年経って購入した「PowerShot G7 X」。

PowerShotG7X_Strap1

PowerShot G7 X 超いまさらなファーストインプレ【前編】 1年経っても色褪せない利便性と画質の良バランス機
PowerShot G7 X 超いまさらなファーストインプレ【後編】 G7 X 良いとこ、イマイチなとこ

私の場合、発売後だいぶ時間経ってから購入することは少ないのですが、G7 X は納得の上で買いましたし、CP+ 前に後継機 Mark II が発表され、4月末に発売が予定されていますが、以前書いたとおり、欠点を消してきたマイナーチェンジ機種ですので、とりあえず心動くことはありません。

買い替え無用?新型値上がりで在庫あるうちの旧型も狙い目? PowerShot G7 X Mark II

最近の実売価格を見ていると、現行機 G7 X の販売価格がグッと値下がりしてきたようで、Amazon でも4万円台前半になっています。



価格的には下位機種の G9 X と変わらず(G9 X はスペックが劣る分、軽量薄型という利点はある)、後継機の G7 X Mark II と比べると6割程度の価格です。



G7 X と G7 X Mark II に劇的な差はない正常進化型なので、正直言ってこれなら現行機のお買い得感が高まりますし、小型軽量を最優先にするのでなければ G9 X じゃなく G7 X を選んだ方がいいのでは?と思えるくらいです。

昨秋、新発売の G9 X と迷って G7 X にした身としては、やはりワイド端 24mm という広さと、可動式(チルト)液晶は便利に思っています。ま、厚みと重さは未だに感じますけどね(^_^;)

逆に、現行機 G7 X ではなく後継機 G7 X Mark II じゃないとなー、と思うような

半年使ってきて G7 X のココはちょっと辛いんだよなぁ


という点を以下に挙げてみますと…


  • G7 X の Wi-Fi リモート撮影は Pモードしかできず露出補正その他の調整もほとんど不可で使い物にならないので、三脚を使った撮影はもう撮る気が起きない。
    (Mark II は Pモード以外でも撮影可能で、ズームやタイマー撮影などの設定も可能)

  • バルブがないので、もどかしい時があるし、花火撮影を考えているならバルブのある Mark II の方がいい。

  • キヤノンのコントロールリングはクリック感のあるタイプで、主にステップズームで使っているのでクリックがある方が好きだったが、反面 MF にリング操作が使うのは厳しかった。しかし Mark II では「クリック/スムーズ切り換えレバー」でコントロールリングのクリックあり・なしが選べるので、必要に応じてコントロールリングを MF で使えるのはかなり羨ましい。
    (キヤノンのコントラスト AF は点光源が多い時など、ダメな時は本当にピンボケ連発なので MF は必要)

  • キヤノンはコンパクトからデジタル一眼まで比較的色傾向は統一されているが、やはり PowerShot と EOS では色味が違っているので、併用時には後処理の手間が増えるが、Mark II では EOS 同様の Picture Style が導入されたのは良さそう。

  • ND フィルター内蔵は良いけど手動切り替えなので、低速シャッター時にオンにしてから通常撮影時に切り忘れていて ISO を無駄に上げてしまうことがあって、G5 X/G9 X や Mark II のようなオートNDが、やはり欲しい。

  • キヤノンのコントラスト AF は G7 X 世代では正直かなりイマイチなので(特に動きもの相手は厳しい)、Mark II 世代(DIGIC 7)での進化は気になる。

  • Mark II の「流し撮りモード」は、ちょっと良いかも。

  • 背面液晶は通常時には十分見やすいと思うが、晴天日中下に空向けて撮ろうとするとさずがに厳しい。ブルーインパルスの演技を広角で撮ろうとしたが、構図が見えなくて厳しかった。(これは Mark II でも変わらないかな?)

  • 結構バッテリはもつと思うが、USB 充電できる・できないの差は安心感の差として大きい

  • 人混みを超えて頭の上から撮影する時に、やっぱりチルト液晶は下にも向いて欲しいよなー、と思うことは少なくない。

  • 何度も書いたが、そのままではグリップ感ゼロのツルテカボディは後付けグリップで何とかなるけど、見栄えの点からも Mark II のように標準装備がベスト

  • 気軽に持ち歩きするコンパクトデジカメ、というには(仕方ないとわかっていても)やはり少々分厚く、重い。


といったところでしょうか。まぁ多少「EVF もないコンパクトデジカメにそれを求めるか?」といった点もありますが(^_^;)

Ise Grand Shrine 2016.1.3 (24) sky refrection in Isuzu River


私の PowerShot G7 X の使い方というのは、過去記事でも書いたとおり、モータースポーツ撮影や航空祭で一眼レフシステムは望遠レンズしか持っていかない時のスナップ機だったり、一眼レフシステムを持っていかない(写真を撮るかどうか判らない)時のためのカメラです。

それゆえ、購入から半年経ってもさほどハードに使っているわけではありませんし、基本的には街歩きのスナップであったり、ちょっとした電車旅のお供であったりするわけですが、そういった「日常スナップ」で不満を感じることはあまりありません。

ただ、夜景撮りであったり、飛行機撮りであったり、そういった一歩進んだところへ踏み出そうとすると現行機 G7 X の不満が結構出てきます。

特にコンパクトデジカメゆえボディが軽量な分、夜景撮影などに使う三脚も軽量なもので対応できることが多く、気楽に夜撮影ができるはずなのに、現行 PowerShot G7 X は、あらゆる点で三脚撮影に向きません。

Wonder Illumi Night by Mido-Suji Illumination 2015 (4)


と同時に後継機 G7 X Mark II では、そういった日常スナップ的ではない一歩踏み込んだ撮影にも十分対応できるような改善がされていることを感じます。

もちろん、普段使いには現行 G7 X でも十分問題ないですし、画質的にも(コンパクトデジカメとしては)満足いくものです。Mark II で進化していると言っても、比較すれば…というレベル。

それに夜景撮影では難ありとはいえ、手振れ補正はそれなりに効きますし、ISO 800〜1600 までの高感度なら許容レベルですから、手持ちの都会の夜スナップくらいならお茶の子さいさいです。

ですから、現行機 G7 X が安くなっていることを思えば、気楽なスナップ機として考えているならまず間違いなく今は G7 X を買っておいて損はないと思います。

ただ、三脚を使った撮影とか子供その他の動く被写体を撮ることが多いとなれば、私自身が G7 X に不満を感じている点でもありますから、価格が高くても新機種 G7 X Mark II の方が良いかも?

というのが、私が G7 X を半年使ってきた感想ですね :-)