ただいま、北海道新幹線の開業を明日に控えた函館へ来ております。



今週末、北海道新幹線が開通することは多くのメディアで散々報道されているので、ご存知の方も多いでしょう。開業記念イベントでブルーインパルスの展示飛行があるので、それにかこつけて久しぶりに函館へ来ています。3〜4年ぶりでしょうか。

ま、新幹線が開通すると言っても、元々ビジネス需要が薄いところに
  • 東京からでも函館まで4時間以上もかかるわ(飛行機の3倍)
  • 函館と言っても新幹線の駅(新函館北斗)は思いっきり離れているわ
    (横浜に対する新横浜、大阪に対する新大阪の比じゃない遠さ&函館空港の方が近い)
  • 価格も3日前までなら飛行機の方が安いことも多いわ

では、北海道新幹線の予約率が開業週を除いて3割とか言われてるのも当然と言えます。北海道新幹線と言っても現状、函館近辺の人以外には無関係と言ってもいいですしね。(函館〜札幌間は特急で3時間半以上かかる)

もちろん、ネガティブなことだけでなく、
  • 北関東からは羽田まで出るという大回りしなくて済む
  • 東北の人には実際の距離と比べて遥かに遠い街だった函館が近くなる

ということがあるようなので、一概に否定したものではないですが、青函トンネルの速度制限などを見るにつけ、とりあえず作るだけ作れ新幹線ですなあ、というのは否めません。北陸新幹線とは、あまりにも事情が違いすぎます。

それでも現地へ来てみると、あちこちで開業記念イベント、セレモニーの類が多く行われていて、なんとか盛り上げようとしているのを実感できます。さっきは花火が結構豪勢にぶち上がってました。ミゾレ降ってるので、部屋から眺めてましたが。



そしてなによりも、青春18きっぷ大好き人間にとっては、今回の北海道新幹線開業で

とうとう青春18の鈍行旅で青函トンネルを通ることも
北東きっぷで「はまなす」に乗ることもなくなったか…


ということ。また一つ、過去にしか存在しえない旅が増えました。それはまぁ仕方のないことですが……

今回、大阪発日帰り青春18きっぷ旅プランの記事を書くにあたって、番外編として、以前青春18きっぷで何度か旅した「青春18きっぷで北海道行き」のコースを紹介しようかと思っていました。(もちろん日帰りではないですが)

結局、直前に紹介しても思い立って行ける距離でもなければ、葬式鉄マニアに巻き込まれる可能性もあるので紹介しなかったのですが、北海道新幹線開業を機に函館へ来たので、

関西から北海道(函館)への青春18旅の今までとこれから


を少し記しておきたいと思います。

ちなみに、「青春18きっぷで大阪から北海道へ行く」というと、よく知らない人からは「え?馬鹿なの?」「そんなの何日かかるの!?」と言われますが、実は

大阪から函館まで2日で行ける


のです。これは北海道新幹線開業前も、開業後も変わりません。

(北海道新幹線開業後は、青函トンネル区間が青春18きっぷだけでは乗れなくなるので、オプション券なるものを買わなければなりませんが)

私自身、青春18きっぷで大阪→北海道は何度か旅しています。青春18鈍行旅に慣れている人なら、そうメチャクチャきつい行程ではなく、

2日かけて美味いもん食いながら日本海側を延々北上して、函館で2泊して丸一日観光してから新千歳空港へ向かって帰る


というのは、個人的にもオススメのプランでした。

そのプランは以下のように、今までもこれからも可能です。ただ、北陸新幹線開業、北海道新幹線開業で青春18きっぷだけでは乗れなくなった区間が増えてしまい、青春18きっぷ2日分 4,740円で函館へ行ける!ってことは無くなりました。
(北海道新幹線開業前:1日目)
大阪7:45→(新快速)→9:50敦賀9:53→10:47福井11:12→12:42金沢13:02→(IRいしかわ鉄道/360円〜あいの風とやま鉄道/2,060円)→14:00富山14:23→(あいの風とやま鉄道)→15:12泊15:14→(あいの風とやま鉄道〜えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン/970円)→16:31直江津17:27→18:56長岡19:23→20:38新潟(泊)

(北海道新幹線開業前:2日目)
新潟6:07→6:45新発田6:48→9:32酒田9:35→11:25秋田11:42→14:19弘前14:25→15:14青森15:24→16:18蟹田16:25→(スーパー白鳥19号)→17:13木古内18:57→20:10函館


北海道新幹線開業前の行程だと、このようになります。北陸新幹線開業で金沢〜直江津間の在来線(北陸本線)が第三セクター化してしまったので別料金が発生し、合計3,390円払わなければなりません。

青春18きっぷ1日分より高い第三セクター運賃を払うのは釈然としませんが、他のルートで新潟まで1日で行けなくなってしまったので、このルートしかありません。青春18きっぷの1回あたり2,470円を加算すると、新潟まで 5,760円

大阪を朝8時前に出て、新潟に夜8時半ですから、乗りっぱなしとはいえ、青春18きっぷ乗り鉄旅と思えば、そう厳しい行程でもありません。景色の良いエリアも多々あるので、乗り鉄旅としてはノーマル難度です。(もちろん、一般の人にはお勧めしませんけどw)

北陸新幹線開業前までは第三セクター運賃が不要だっただけでなく、富山駅前でブラックラーメンを食べる時間もあったし、直江津からは快速「くびき野」の楽チン座席&1時間以上早く新潟に着けていたので、だいぶ不便にはなりましたが、まだ行く気になる行程です。昼飯は、駅弁買うか、駅の立ち食いそばで(^_^;)

上記2日目の行程は北海道新幹線開業前の行程ですが、新潟は朝6時過ぎ出発と早いですが、函館には20時すぎに着くので寿司屋でもラッキーピエロでも行けるでしょう。

2日目も長時間行程ですが、雪がほとんど降らない大阪人にとっては、冬〜春先は雪景色見てるだけでも楽しいですし、村上から秋田までは日本海を眺めながら行く区間も多く、鼠ヶ関、鳥海山、八郎潟、岩木山と見所も多く、蟹田や木古内での乗り換えも結構雰囲気が好きでした。

上記2日目行程では何も美味いもん食ってる余裕はありませんが、函館到着を1時間遅らせて、

青森18:14→18:56蟹田19:29→(スーパー白鳥25号)→20:19木古内20:23→21:24函館


青森でプチ観光&晩飯を食べるとか、

秋田13:31→16:29弘前16:53→17:43青森18:14→18:56蟹田19:29→(スーパー白鳥25号)→20:19木古内20:23→21:24函館


この行程にして秋田駅前で、きりたんぽや稲庭うどんを食べるという手もあります。というか、最初の日程では何もない木古内での待ち時間が長すぎるので、だいたいこの2つのような行程をとっていましたね。

そして、北海道新幹線が開業してからは

(北海道新幹線開業後:1日目)
大阪7:45→(新快速)→9:50敦賀9:53→10:47福井11:12→12:41金沢13:02→(IRいしかわ鉄道/360円〜あいの風とやま鉄道/2,060円)→13:57富山14:02→(あいの風とやま鉄道)→14:52泊15:01→(あいの風とやま鉄道〜えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン/970円)→16:31直江津17:26→19:03長岡19:23→20:38新潟(泊)

(北海道新幹線開業後:2日目)
新潟6:07→6:45新発田6:48→9:31酒田9:34→11:25秋田11:38→14:17弘前14:20→15:05青森15:21→15:58蟹田16:42→17:08津軽二股/奥津軽いまべつ19:01→(はやぶさ25号/青春18きっぷ北海道新幹線オプション券 2,300円)→19:37木古内20:21→(道南いさりび鉄道)→21:24函館


となります。見て分かるとおり、

青森〜函館間の接続が超悪くなって、合計3時間以上の待ち時間!


というのは、もう完全に嫌がらせですね。

普通電車が津軽二股に着く7分前に、はやぶさが出てしまう。次の普通電車が着く前にも出てしまう。「青函トンネルは新幹線専用になったけど、青春18きっぷ旅でもオプション券で乗らせてやるよ」という割には、そう簡単には乗らせるか、って感じですな。(石勝線ほどじゃないけど、近いものがある)

何もない蟹田で44分、もっと何もない津軽二股で2時間近く!、木古内でも44分の待ち時間というのは、

さすがに、心折れる待ち時間の連発


です。長時間、電車に乗ってるよりキツい。よほど気合いがないと難しいでしょう。特に冬は無理。

こうなると、青森で1泊するか、もう青森〜函館は素直に新幹線使うか、いっそ青函フェリーか、ですね。まぁ、次のダイヤ改正で変わることを期待するしかありませんね。当分、このルートは行けそうにありません。



ちなみに、この大好きだった行程を改めて調べ直していた中で、昨年の北陸新幹線開業で「青春18きっぷだけで大阪発北陸経由新潟行き」はできなくなったのですが、実は北陸新幹線開業後も、東京周りという力技で青春18きっぷだけでも大阪から新潟まで1日で行くことができていました

行程は以下のとおり。

大阪5:20→6:06京都6:15→7:22米原7:38→8:14大垣8:24→(新快速)→9:53豊橋10:04→10:38浜松10:51→11:34島田11:44→13:26熱海13:50→(上野東京ライン)→17:33高崎18:37→19:41水上19:45→21:45長岡22:04→23:18新潟


さすがにこのルートは、新潟が目的地ならともかく北海道へ行くことを考えると、乗り鉄耐久選手権になりすぎるので実行はしていませんが、とりあえず行けることは行けていました。

が、今月のダイヤ改正でこのルート(大阪発東京経由新潟行き)も潰されました

東京から新潟へ抜ける上越線ルートは、水上〜越後湯沢の関越トンネル区間の本数が少なくて、ここがキモになるわけですが、上記 19:45 の列車が廃止されてしまったので、青春18きっぷだけで大阪から1日で新潟へ辿り着くことは不可能になってしまいました。

大阪からどんなに早くても高崎へは 16:41着。

大阪5:00→5:45京都5:49→6:56米原7:07→(特別快速)→9:47浜松9:50→10:34島田10:44→12:10沼津12:21→12:41熱海12:50→(上野東京ライン)→16:41


そして、高崎から新潟への最終接続は

高崎16:32→17:36水上17:48→20:02長岡20:09→21:24新潟


となって、これも9分の差で間に合いません。

どこかで新幹線1区間使ってワープすれば追いつけそうですが、それなら素直に北陸周りで第三セクターにお金落とした方が良いように思います。景色もいいですしね。

第三セクター利用しての大阪→新潟ルートは北陸周りだけでなく、
  • 東海道線→名古屋→中央線→松本→大糸線→南小谷へ出て北陸ルートに合流
  • 東海道線→名古屋→中央線→松本→篠ノ井線→長野→しなの鉄道&妙高はねうまライン→直江津へ出て北陸ルートに合流

というルートもあって、こちらでも1日で大阪から新潟へ辿り着くことができます。

ただ、この両ルートは現在のダイヤでは、大阪10時出発→新潟0時すぎに到着、となるので、新潟が目的地なら別ですが、北海道へ向けて翌日6時出発ということを考えると、選択肢としてはないかな、と思います。

北陸ルートに比べると、どちらも第三セクターの区間が短いので青春18きっぷ以外の追加料金が安く済み、1つ目の大糸線経由は670円、2つ目の長野経由でも1,500円で済むので、新潟まで安く行きたいならこれらのルートがお勧めです。乗り換えがやたら多くなるので、注意は必要ですが。



最後に函館からの帰りはどうするんだ?って話ですが、行きに苦労した?分、新千歳空港へ出て素直に飛行機で帰るのが良いと思ってます。LCC なら比較的安く戻ってこれますしね。

帰りも青春18旅というのも良いのですが、同じルートを戻るのは有りえないでしょうし、かといって旧東北本線ルートだと、こちらも第三セクターの連続で青春18きっぷ以外の料金がかなり高くついて、あまり青春18きっぷの旅をする意味がありません。

盛岡〜青森の IGR いわて銀河鉄道と青い森鉄道を両方乗り通すと5千円以上かかりますから、もし帰りも鈍行旅で東北本線ルートを使う気なら、2日目の新潟から先は北東きっぷ(北海道&東日本パス)を使った方が良いでしょう。

北東きっぷなら北海道新幹線区間は特急券だけで乗れるので、新青森から新函館北斗まで 2,810円出せばサクッと行けちゃいますからね。(木古内で降りて、道南いさりび鉄道を使うより安い)

時間があるなら、函館から旭川まで1日で行けますから旭山動物園なり美瑛なり見るもよし、旭川を早朝出て稚内まで行き、バスで日本の最北端、宗谷岬まで行ってサハリン見て稚内駅 or 南稚内駅へ戻ってきて、また鈍行で旭川まで1日で可能なので(ただし耐久乗り鉄)、色々面白いことは可能だと思います。

それにしても、大阪→北海道の青春18旅は、なかなかやる意味が薄れつつあるのが残念ですね……。北海道へ行くだけなら LCC で行く方が安いですしねぇ。