3月に入って青春18きっぷが使える季節になりました。利用期間初の週末だった先週末を前に、友達から「なんか良いアイデアない?」と聞かれるのも割と毎度のこと。

生粋の乗り鉄マニアでもなければ、青春18きっぷマニアでもありませんが、十代の頃から「え?ええ歳なのに青春18きっぷで移動なんかしてるの?馬鹿なんちゃう?」と言われる今まで、それなりの青春18旅をしていることは周囲によく知られているので、アイデア引き出しに使われております(^^;)

一時期以降、巷でも青春18きっぷ旅のムック本が春、夏、冬の各青春18きっぷ売り出し期間前になると、たくさん出ています。



そんな状況なので、半端な青春18きっぱーな私がどうこう言うこともないでしょうが、気がむくまま、
  • 大阪発(京阪神エリア発)
  • 日帰り(朝7時前後出発をメド)
  • 乗り鉄じゃない
  • でも旅行気分を味わえるくらい遠く
  • 春の青春18きっぷ期間に行くのが相応しい

コースを幾つか紹介してみたいと思います。

“旅行気分を味わえるくらい遠く” というコンセプトですので、いささか朝早め、夜遅めになりますが、安価だけど鈍行only の青春18きっぷ旅でそれなりのところへ行くとなれば、ゆっくり出発では本当に近場のみ or 乗り鉄だけになってしまうので、そこはそれご容赦を。

記事が長くならないよう1回につき2コースずつ紹介することにして、前編では京阪神より東の方を、中編は北の方、後編は西の方を紹介したいと思います。

なお、モデルプランの時刻は 3月26日のダイヤ改正前の土休日ダイヤを前提に紹介しています

平日ダイヤでも似たような時刻で行けるようなプランですが、細部の時刻は異なります。3月26日のダイヤ改正後は、時刻に変更の可能性があります。

ということで、まずは東海方面から。



《1》木曽・中山道 二宿を訪ねる旅 〜妻籠・馬籠


▽モデルプラン
大阪7:15→(新快速)→8:41米原8:46→9:19大垣9:24→(特別快速)→10:00名古屋10:24→(快速)→11:39中津川12:00→12:18南木曽
南木曽駅12:40→(バス/300円)→12:47妻籠(観光)妻籠14:22→(バス/600円)→14:50馬籠(観光)馬籠16:55→(バス/560円)17:20中津川駅前
中津川17:35→(快速)→18:57名古屋19:00→(新快速)→19:33大垣19:37→20:12米原20:14→(新快速)→21:37大阪


中山道には昔ながらの雰囲気を残した旧宿場町が幾つも残っていますが、妻籠宿、馬籠宿もそれらの一つ。馬籠峠をはさんで、長野県(南木曽)側が妻籠宿、岐阜県(中津川)側が馬籠宿です。この両方の宿場を両方一気に見てしまおうというのが、この行程です。

この時期に山へ行くのは花粉症の人間にとって地獄ですが、馬籠にしろ妻籠にしろ街道は坂道ですから夏は暑すぎますし、冬は山間部で寒いので(雪があるとそれはそれで風情はありますけどね)、青春18きっぷ旅としては春期間がベストだと思います。

モデルプランでは妻籠宿に1時間半、馬籠宿に2時間となっていて、お世辞にもゆっくりできるとは言いませんが、ひととおり宿場町跡を歩いて、雰囲気を楽しむことはできます。(二度ほど青春18きっぷで当地へ行っています)

妻籠観光協会 -木曽・中山道 妻籠宿-
地域バス(ツツジ号)時刻表
馬籠観光協会 -中山道 木曽路 馬籠宿-
北恵那交通インフォメーション/馬籠線時刻表

この旅の中で注意すべきポイントとしては、3点。
  • 南木曽駅着が昼になるので、南木曽に着くまでの車内で昼飯を済ませておく
  • 中津川から先、南木曽やその先(塩尻方面)へ行く鈍行列車は2時間に1本しかない
  • 妻籠〜馬籠間のバスは1日4本

1点目は、現地滞在時間に限りのある青春18きっぷ旅において時間の有効活用するためによくあることです。(食べ物目的の旅の場合は別)今回も現地に着いてからお昼ご飯を食べていると、観光する時間がなくなってしまいます。

お弁当を持って行くなり、電車に乗る前にコンビニでおにぎりやサンドウィッチを買うなり、名古屋で駅弁を買うなりして(買う時間はある)、名古屋から中津川までの快速車中で食べるのがベストかと思います。高蔵寺や多治見を過ぎれば車中にも余裕ができますし、中津川〜南木曽間は短時間かつ車両数も減りますので。

もう少し時間的余裕が欲しいという思いもあるでしょうが、2点目に書いたとおり中津川〜南木曽間の鈍行列車が2時間に1本なので、これより前に妻籠へ到着するパターンは、

大阪5:00→5:45京都5:49→6:56米原7:07→(特別快速)→8:12名古屋8:16→(快速)→9:32中津川10:00→10:18南木曽10:40→(バス/300円)→10:47妻籠


となり、大阪駅始発の電車に乗るしかありません。

この場合、早朝出発するのも大変ですが、この電車に乗れるのは大阪駅より東の東海道線沿線(京都線・琵琶湖線)の駅で乗る人と、園部駅4:45発の山陰本線(嵯峨野線)始発電車に乗れる人、京橋駅4:50発の内回り始発電車に乗れる人(大阪駅で3分乗り換えダッシュ必要)のみ限定のプランになります。

また、馬籠宿からの帰りのバスを一本遅らせる(平日17:55発、土休日18:15発)手もありますが、馬籠宿界隈も16時〜16時半になるとほとんどの店が閉まって割と閑散としてきますので、大阪へ着く時間を考えると16:55 で帰るのがちょうどいいように思います。

もっとも、中津川からの帰路は電車の本数もありますから、人が減って閑散とした馬籠宿を味わってから帰るのも十分ありでしょう。

また、帰りに名古屋でナゴヤ飯を食って帰るのもありですしね。ひつまぶしとか、味噌カツとか、きしめんとか……。名古屋からの戻りは(昔と違って)青春18きっぷでも30分に1本の頻度で大阪へ戻るパターンがありますので、帰着時間さえ気にしなければナゴヤ飯を味わう時間はあるでしょう。

(大阪駅までの青春18きっぷでの終電は、名古屋駅21:30発です。新幹線利用の場合は22:58発になります)

最初に書いたように、妻籠と馬籠は馬籠峠を挟んで両側に位置しており、両宿の間を歩くこともできますし、そのためのサービスも提供されています。

中山道ハイキング | 妻籠観光協会 -木曽・中山道 妻籠宿-
妻籠〜馬籠 手荷物運搬サービス どうぞご利用下さい! | もうすぐ開催!近日のイベント情報 | 妻籠観光協会 -木曽・中山道 妻籠宿-

馬籠の方が標高が高く、ピークの馬籠峠にも近いので、馬籠→妻籠と歩いた方が楽みたいです。私は逆に歩いて、結構大変だった覚えがあります。(所要時間3時間前後)

妻籠→馬籠の場合は峠までの登り坂が結構大変なので、馬籠峠までバスを使って、峠から馬籠宿までの下りだけ歩くというのもありでしょう。

というわけで、最初のモデルプランとは逆に馬籠→妻籠と回っても良くて、その場合は

大阪7:30→(新快速)→8:55米原9:14→(特別快速)→10:29名古屋10:46→(快速)→12:07中津川
中津川駅前12:12→(バス/560円)→12:37馬籠(観光)馬籠15:00→(バス/600円)→15:26妻籠(観光)妻籠17:41→(バス/300円)17:50南木曽駅
南木曽17:58→18:18中津川18:35→19:57名古屋20:00→(新快速)→21:12米原21:34→(新快速)→22:57大阪


とか、大阪を1時間早く出発して、

大阪6:21→(快速)→8:06米原8:25→(新快速)→9:30名古屋9:46→(快速)→11:07中津川
中津川駅前11:15→(バス/560円)→11:40馬籠(観光)馬籠13:25→(バス/600円)→13:51妻籠(観光)妻籠15:26→(バス/300円)15:35南木曽駅
南木曽16:32→16:51中津川16:55→(快速)→18:19名古屋18:30→(新快速)→19:40米原19:54→(新快速)→21:17大阪


というようなプランになります。(もしくは両者を組み合わて、大阪6:21発〜22:57着にすれば現地滞在時間には余裕ができるし、馬籠→妻籠をハイキングすることも可能)

前者の場合、出発はゆっくり目ですが、妻籠宿15時半着となると、山あいの妻籠宿はだいぶ夕暮れ濃い時間になると思います。

後者の場合、南木曽駅についても1時間の電車待ちがだいぶキツいと思うので(南木曽駅前には何もないし)、千円弱出して中津川まで特急利用するのもアリです。これだと夜遅くなることなく帰って来れます。

南木曽15:55→(ワイドビューしなの16号 / 640円+自由席特急券320円)→16:07中津川16:20→(快速)→17:38名古屋18:00→(新快速)→19:10米原19:18→(新快速)→20:42大阪


また、妻籠・馬籠の両方を欲張らずに片方だけゆっくりと見て帰る、というのもアリです。

どちらも景観保存されていますが、妻籠宿の方が風情は残っているように思いますし、やや不便(後述)な分だけ観光客の数も馬籠宿に比べると少ないようで、個人的には好きですね。

とりあえず妻籠宿へ行く場合は先に述べたとおり、中津川から南木曽方面の鈍行列車は2時間に1本しかない、ですから
  • 事前に乗り換え時刻をしっかり調べておく
  • 乗り遅れたり、時間に無駄がある時は中津川〜南木曽の間だけ特急を使うことも考える(運賃+自由席特急料金で960円)
  • 南木曽駅から妻籠宿までタクシーで千数百円
  • 妻籠宿から南木曽駅までは下り坂で歩いて1時間かからない

というのも頭に入れて行かれるのが良いかと思います。

あ、そうそう、中津川から帰りの電車ですが、東海道線の米原行き(または大垣行き)に乗り換えるのは終着の名古屋駅で乗り換えるより、一つ前の金山駅で乗り換えた方が名古屋駅から座れる確率は高くなります :-)



《2》伊勢湾フェリー・伊良湖岬の旅


▽モデルプラン
大阪6:56→(快速)→7:57草津8:02→8:52柘植9:11→9:36亀山10:10→10:27津10:31→(快速みえ3号)→11:31鳥羽(昼飯)
鳥羽バスセンター12:40→(CANバス)→12:43鳥羽水族館・ミキモト真珠島
鳥羽港13:00→(伊勢湾フェリー/1,550円)→13:55伊良湖港(観光)
伊良湖岬15:48→(豊橋鉄道バス/1,050円)→16:37田原駅前/三河田原16:47→(豊橋鉄道/520円)→17:22新豊橋17:37→(新快速)→19:40米原19:54→(新快速)→21:17大阪

Seishun18_2016Spring1B
(伊勢湾フェリーから伊良湖岬)


伊勢・鳥羽・志摩といったエリアは近鉄の牙城であり、そのあたりへ行くのは断然近鉄電車で行くのが便利で効率的なのは言うまでもありません。上記と同じような時間で、近鉄特急を使わず急行電車で行ったとしても、大阪駅7:17発で鳥羽着10:21着。大差勝ちです。

ただ、特急電車を使わずとも片道2千円くらいはかかるので、「青春18きっぷを使えば半額で済む」というのは、青春18きっぷ旅としてアリかもしれません。

ですから、鳥羽まで行って、鳥羽水族館とミキモト真珠島を楽しんで帰るというベタだけど鳥羽観光の基本を押さえるのも良し、鳥羽湾めぐりの観光船乗ってイルカ島も含めて楽しむも良し(1,800円)、市営定期船で鳥羽湾の島巡りするのも良し、です。

鳥羽からの帰りは

鳥羽16:46→(快速みえ22号)→17:18多気17:39→18:31亀山18:38→19:03柘植19:06→22:03草津22:06→(新快速)→20:57大阪


または

鳥羽18:30→19:13多気19:14→20:13亀山20:16→20:45柘植21:07→22:04草津22:06→(新快速)→22:57大阪


となって、後者の場合少し帰りは遅くなる&乗り換えに余裕がないですが、まるまる半日以上、夕暮れまで楽しんでいられると思います。

Seishun18_2016Spring1A
(鳥羽湾)


ただ、鳥羽だけなら最初に述べたように近鉄電車で行く方が効率的です。なので、近鉄電車だけでは完結しない、鳥羽は経由地として個人的にオススメなのが、伊勢湾フェリー&伊良湖岬の旅。

伊勢湾フェリーも好きですし、伊良湖岬も好きな場所です。青春18旅だとあまりゆっくりというわけにもいきませんが、伊良湖岬の灯台から恋路ヶ浜の砂浜を散歩するくらいは十分に取れるでしょう。

伊良湖岬からの田原駅へのバスは1時間に1本、田原駅からの豊橋鉄道は15分に1本、豊橋駅から大阪へは概ね30分に1本の接続パターンがありますから、帰りが遅くなっても良いなら、あと1〜2時間遅くまで伊良湖岬でゆっくりすることは可能です。恋路ヶ浜の夕暮れはキレイですしね。

伊良湖岬16:48→17:37田原駅前/三河田原17:47→18:22新豊橋18:31→(新快速)→20:40米原20:54→(新快速)→22:17大阪

伊良湖岬17:48→18:37田原駅前/三河田原18:47→19:22新豊橋18:32→(新快速)→21:39米原21:40→22:14野洲22:20→(新快速)→23:17大阪


ちなみに恋路ヶ浜まで散策してきた場合、バス停は伊良湖岬まで戻らずとも恋路ヶ浜の背後の道路にあります。

伊勢湾フェリー:伊勢志摩〜三河間の旅行、観光に
豊鉄バス株式会社:乗合バス/高速バス/契約バス〜運賃・時刻検索〜
豊橋鉄道株式会社

また、モデルプランでは鳥羽で昼食を取ってから13時発の伊勢湾フェリーとなっていますが、食べると船酔いする可能性があるなら先に船に乗った方が良いでしょう。その場合、

大阪6:56→(快速)→7:57草津8:02→8:52柘植9:11→9:36亀山10:10→10:27津10:31→11:31鳥羽→(タクシー 2km)→鳥羽港11:50→(伊勢湾フェリー)→12:45伊良湖港


というように、時間的に余裕がないので、鳥羽駅前(陸橋渡ったバスターミナル側)でタクシーを拾って伊勢湾フェリーの乗り場まで行くのをオススメします。(ワンメーター+αくらい)

鳥羽バスセンター11:40発、鳥羽水族館・ミキモト真珠島11:43着のCANバスはありますが、バスの時刻なんて不安定ですし(CANバスは伊勢市方面から来るので特に)、伊勢湾フェリーの乗り場は水族館の裏手にあるので、タクシーを使う方が賢明です。複数人ならバス代と大差ないですしね。

鳥羽駅〜鳥羽水族館間のバスは時刻によってバス乗り場が違っていたりしてややこしいので、初めての方は下記 URL で事前に把握しておく方が良いかと思います。

鳥羽市/鳥羽駅停留所・鳥羽バスセンター停留所
鳥羽市/かもめバスの運行ダイヤ
伊勢二見鳥羽周遊バスCANばす - 路線バス|三重交通ホームページ

鳥羽駅から伊勢湾フェリー乗り場まで歩くことも可能で、30〜40分くらいだったと思います。数年前にも歩いた記憶がありますが、鳥羽湾を見ながら昼飯後の散歩にはちょうど良かったような。フェリーの時間を勘案してどうぞ。

伊勢湾フェリーの鳥羽港発時刻は 11:50、13:00、14:10、15:20 とありますので、鳥羽で数時間観光してからフェリーに乗って伊良湖岬は1時間ほど散歩して遅めの時間で帰るとか色々考えられると思いますので、そのあたりは自由に組み合わせると良いと思います。

Seishun18_2016Spring1C
(伊良湖岬灯台)


なお、伊良湖から知多半島の師崎・河和への高速船も運航されているので、船を乗り継いで師崎・河和からは名鉄で名古屋へ出て帰ることも可能です。(数年前はそのパターンで青春18旅をしました。その方が速いですが、青春18きっぷ以外の料金はよりかかります)

豊橋周りは大回りになりますが、渥美半島ののどかな景色をローカル私鉄に乗って愉しむということもありますし、豊橋からの電車は概ね始発であることが多いので(たまに浜松始発あり)、確実に座って帰れる、というメリットもあります。

関西から鳥羽観光はメジャーですが、海を渡った渥美半島となると意外と行く人が少ないので(何もないといえばそれまでだけど)、ぶらっと青春18旅にはオススメしたいところです。


大阪発日帰り青春18きっぷ旅プラン 2016春【中編】