過去2回にわたって、お気に入りストラップとして、

お気に入りストラップ【前編】〜 ネック部が分離可能で融通の利く OP/TECH プロループ・ストラップ
お気に入りストラップ【中編】〜 三脚穴を使わない斜めがけストラップ「OP/TECH スリングストラップ」その利点と欠点

を紹介してきました。

後者「OP/TECH スリングストラップ」は、OP/TECH のシステムコネクターが前者と共通利用できるけど一筋縄ではいかなくて、あまり利用率は高くないですが、仕組みは評価していて気に入ってはいます。

そして、気に入っているストラップとしてはもう1本、これも斜めがけの速写ストラップがあります。それがコレ↓


BLACKRAPID ダブル デュアルカメラハーネス DR-1 RSD-1BB
DOUBLE / DOUBLE SLIM

一眼レフ用の速写ストラップの中ではメジャーな製品の一つ BlackRapid のストラップですが、以下の写真を見ても判るように、左右脇2台同時に吊れる、両吊りタイプです。

DR-1d


その昔、写真嫌いカメラ嫌いだった頃には、デッカい望遠レンズ(今から思えば大してデカくもなかっただろう)持ってウロウロしてるヤツも鬱陶しかったですし、カメラ2個もぶら下げてるヤツはアホかボケかと思っていましたが、今は自分が超望遠レンズ持って2台使いをフツーにやってます。ブーメランです(^_^;)

色々なことがあって初めて一眼レフを買ったときも「あんなデッカいレンズを使うようになったら終わりやな、使うことはないな」とか思っていましたが、今はその時思っていた以上のレンズを常用していますし、決して

DR-1e
(カタログより)


こんなスタイルでカメラを持ち歩きたくなんかないと思っていましたが、背に腹は代えられない時があって、カメラ2台使い用両吊り速写ストラップを買ってしまいました。

(そもそもネックストラップは、70-200mm F2.8 や 100-400mm F4.5-5.6 など 1.5kg クラスのレンズ装着時までなら問題ないですが、それ以上のレンズを付けて首から下げていると、首が厳しいことになってしまいます ^^;)

もっともこの DR-1 は、2台両吊り「も」できる製品であり、背中のベルトを外せば

通常の斜めがけ1台吊りタイプとしても使える


のが特長の一つであり、幾つかある両吊り速写ストラップのうち、これが魅力で購入したようなものです。

DR-1f

BlackRapid Double (DR-1) and Double Slim (DR-2) - Product Overview(この動画の最後でも1台吊りを紹介している)

さすがに普段から2丁使いガンマンのように左右2台ぶら下げていることはなくて(というか買った後でも、そういうスタイルはなるべく避けたい ^^;)、普段は普通に1台だけを斜めがけ速写ストラップとして使っています。

私自身の使い方としてはメインのストラップはあくまで前編で紹介した「OP/TECH プロループ・ストラップ」であり、ただ2台使いする際、

首から2台もカメラをぶら下げると首が辛いので
1台はネックストラップ、1台はたすき掛け速写ストラップ


というように分離して使っています。

そういう意味では2台使いの時に使用するサブのストラップなのですが、場合によっては両吊りする時もあって、そのあたりの使い分けはどうしているかというと

  • 70-200, 100-400クラスの望遠レンズを付けたカメラと、標準域のレンズを付けたカメラを頻繁に持ち替えながら撮る場合は DR-1 本来の両吊り2台体制
    (ただし、カメラバッグがバックパックの時に限る)

  • 70-200, 100-400クラスの望遠レンズを付けたカメラが主体で、たまに標準域 or 超広角域のレンズを付けたカメラを使う場合は、前者はネックストラップで、後者は1台吊りにした DR-1 に吊っておく

  • サンニッパや500〜600mmズームのようにデカい・長いレンズを吊ると鬱陶しいので、それらは地面置き+手持ち移動で、サブのレンズを付けたカメラは 1台吊りにした DR-1 に吊っておく


というのが私の個人的な使い分けスタイルになっています。(2番目の場合には DR-1 の代わりに中編で紹介した OP/TECH スリングストラップを使う場合もあります)

DR-1 で2台のカメラを両吊りするのは悪くないのですが、カメラを1台しか使わない場合には斜め掛けスタイルよりネックストラップの方が好きなので、DR-1 で両吊りするのは最初から最後まで2台使いする、と想定して出かける時だけですね。

それから実際に使ってみると DR-1 は使用時以外にいささか面倒なところがあり、

  • ストラップがカメラバッグの中で意外と場所を食う

  • カメラにストラップを付けたままだと収納性が良くない(2台吊ったままは殆ど無理)

  • 速写ストラップだけど、カメラバッグにストラップを外して収めていると、バッグからカメラを取り出して体制整えるまではネックストラップに比べて遅い


ということもあって、普段使いのメインストラップはどうしてもネックストラップになっています。


加えて、本製品は OP/TECH スリングストラップとは異なり、一般的な速写ストラップと同じくカメラ底面の三脚穴にカラビナを取り付ける金具を付けるのですが、BlackRapid の三脚穴取り付け器具は

DR-1a


こういった出っ張り固定の昔ながらのタイプのため、カメラを机などの台へ置こうとすると

DR-1b


こんな風になって、ちょっとこう微妙なときもあります。

もちろん、三脚穴を使う訳ですから一脚・三脚との併用はいちいち取り外しが必要です。あまり速写ストラップと三脚の併用はないと思いますが、こういう仕組みのため、私の中では普段から装着するストラップではなく、必要な時だけ使うストラップになっています。

(条件さえ揃えば、上記の難点を解決するアイテムもあって使っています。後日記事に掲載予定)

ただ、速写ストラップとしては良くできているのは間違いなく、

  • ぶら下げた位置から目線までストラップをスライドして持ってくるのは実にスムース

  • スライド範囲を制限できるロックがある

  • 肩パッドも薄い割には悪くない


印象です。

また、前回も書きましたが、三脚穴を使う速写ストラップというのはカメラメーカーが推奨するストラップ取り付け方法と異なるわけで、いわゆる

自己責任ストラップ


なわけで、カラビナ部のネジ、三脚穴に取り付ける部分のネジが緩んで落下事故というのは珍しくありません。

その点、本製品はカラビナ部のネジが緩まないようにするプレートが用意されていますし(使ってないけど ^^;)、三脚穴に取り付ける部分のネジも、カラビナ部のネジも頻繁に緩むことはないようです。

(と言っても、しばしばネジの緩みを確認しておく必要があるのは言うまでもない)

DR-1h
(ネジの緩みを防止するカラビナカバー)


ですから速写ストラップゆえの難点があるとは言え、

速写ストラップとしては信頼している


ので、メインの OP/TECH プロループ・ストラップの次に愛用している製品ですね。

もちろん、BlackRapid の速写ストラップは1台吊り用の製品もあって、1台吊りの方が色々なタイプが揃ってます。


BLACKRAPID スポーツ RS-SPORT RRS-1BB
BLACKRAPID クロスショット ブラック スリングストラップ RS16SC1O-BL
BLACKRAPID カーブ ブラック RS-7 RS7-1BB
製品一覧 — BLACKRAPID | ブラックラピッド | カメラストラップ

1台吊りのストラップの中には右手用・左手用が分かれている製品もありますし、多くのカラーが揃ってる製品もあります。

ただ、大は小を兼ねるというのと同じ理論で行けば、

「2台両吊りすることはないと思うけど、もしかしたらあるかも…」

と思うならば、2台吊り可能な「DOUBLE」 DR-1 を買っておけば、1台でも2台でも対応できるので良いかもしれません。(お値段は高くなりますが)

P.S.
BlackRapid に限らず “自己責任ストラップ” を使う場合は、ネジの緩みだけはご注意を。



BLACKRAPID ダブル デュアルカメラハーネス DR-1 RSD-1BB
DOUBLE / DOUBLE SLIM