購入から一ヶ月経ちましたが、前回記事にも書いたとおり、購入前唯一の懸念材料だった重さ、厚さは今のところ抵抗なく、出かける際は大抵バッグに忍ばせて持ち出しています。

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PowerShot G7 X 超いまさらなファーストインプレ【後編】 G7 X 良いとこ、イマイチなとこ

また、G7 X を購入した大きな目的であった「一眼レフを望遠レンズのみで出かける時に併用するズーム可能なスナップ機」という点でも、先日の三連休は毎日、一眼レフ(EOS 7D Mark II)と望遠レンズ一本(サンニッパや100-400II)の組み合わせに、ちょいスナップは G7 X で補完という体制でした。

PowerShotG7X_07
(残念ながら芦屋基地航空祭の予行は天気が今ひとつでした…)


ブルーインパルスなど航空祭の展示飛行を撮るような“忙しい”撮影時は、さすがに G7 X をサブ機にするのは無理がありましたが、

PowerShotG7X_08

PowerShotG7X_10


サッカー撮影時のスタジアム情景スナップ機として G7 X は、購入前に思い描いていたとおりの活躍をしてくれています。単焦点 GR では足りなかった分を補ってくれていて、この点については、ほぼ満足です。

ただ、以前も書きましたが、気軽に撮りすぎて手ぶれ補正を超える手ぶれ、微ブレによる画質低下は結構目立つので(特に縦位置撮影)、低照度下では気をつけねばと思っています。慣れてきた分、気を抜いてミスショットが多くなった感はありますね。



さて、PowerShot G7 X 購入前の大きな懸念は“コンパクト”デジカメと呼ぶには限界ギリギリの厚さ、重さだったわけですが、もう1つ、G7 X には解決可能だけど大きな懸念/欠点がありました。それが、

ホールディング最低のツルテカボディ


前回記事でも書いたように、同じツルテカボディの PowerShot S90/95 の時に散々言われて S100 以降で改善した経緯が全く学習されていないのか!?と思うツルテカさです。

というか、結局 G5 X / G9 X では G7 X の反省からか、グリップの改善が為されています。ボディの大きな G5 X だけでなく、G7 X より随分コンパクトになった G9 X も Sシリーズ後期の延長線上にあるような「ちょっとしたことだけど、意外とグリップできる」ボディになっています。

となれば、G7 X をツルテカボディにしたのは納得いかないわけですが、1インチセンサーの新シリーズを始めるにあたってデザイン的に無難なところを選んだのかも知れません。パッと見は売れ行きに重要ですからね。

ただ、PowerShot S90/95 や CyberShot RX100 その他でもそうであったように、

ツルテカボディのダメさは、後付けグリップで解決可能


であります。

その先駆者とも言うべき製品が Richard Franiec のグリップ。

Richard Franiec's Camera Accessories

PowerShot G7 X 用も勿論あります。私も PowerShot S90、CyberShot RX100、Nikon 1 V1 などで愛用してきました。

最近はオリエンタルホビーが輸入して売ってるようですが、対応も丁寧なので Paypal 使える人なら直輸入でも問題ないでしょう。(多少は安く買えるし)

PowerShot S90 Custom Grip(後付けグリップ)を海外から取り寄せて、付けてみた
グリップが劇的向上!ツルペタボディの DSC-RX100 にカスタムグリップを付けてみた
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最近は真似た製品も色々出ているようですし、ソニーは RX100 III あたりからメーカー純正の後付けグリップも出しています。G7 X には用意されませんでした。今からでも発売しても良いと思うんですけどね……

で、今回も Richard Franiec のグリップを買うつもりでいたのですが、
  • 購入即装着したかったことと(1日たりとも後付けグリップで使いたくなかった)
  • たまには別のを使ってみて比べてみよう

ということで買ったのが、コレ↓


ハクバ フリップバッグ カメラ グリップ G3 FBG3

お値段なんと 900円ちょい! ダメ元で使ってみてもあまり抵抗のない価格です :-)


この製品は Richard Franiec のグリップや真似製品と異なり、G7 X などの機種専用品ではなく汎用グリップ製品になっています。サイズは4種類用意されており、そのうちの1つ、G3 というタイプを選びました。

PowerShotG7X_Grip1

PowerShotG7X_Grip2


900円ちょいの製品ですから当然ではありますが、

シリコン製で限りなくチープ


ですし、機種毎の専用品でありませんから

貼り付けた時の見た目が限りなくダサい


のは致し方ありません。

コレ↓を見れば判るように

PowerShotG7X_Grip3
G7 X のデザインを台無しにするグリップ


であります。G7 X のボディデザインを行ったデザイナーも泣きたくなるような後付けグリップでしょう。(だったらメーカー純正品を出せという話だけど)

↓のように専用品として作られた Richard Franiec のグリップとは比べようもありません。こちらは金属製で、G7 X のボディとも違和感ないグリップです。

PowerShotG7X_Grip8


↑これに比べると HAKUBA の「フリップバッグ カメラ グリップ」は、どうしようもなく安っぽくて、デザイン的にも全く合ってないので、こんなのを付けているのは恥ずかしいくらいですが、実際に激安なので、それも仕方ありません。

けれども、使ってみて意外と驚いたのは、

こんな糞チープな激安製品でも、グリップとしては大いに効果がある


ということ。

見た目は最低で、付けているのが恥ずかしいくらいですが、

グリップ効果で Richard Franiec 製品と大きな差はない


と思いますね。まぁ、同じ G7 X ではなく S90 や RX100、Nikon 1 V1 で使ってきた時との比較ですが。

専用品でボディ右端からエッジのカーブが連続している Richard Franiec の方が右手グリップに違和感がないのは間違いありませんが、とはいえ、5〜6倍の価格差ほどグリップ効果に差はないのも間違いなく、この激安製品も意外と使えます。

PowerShotG7X_Grip4

PowerShotG7X_Grip5

PowerShotG7X_Grip6

PowerShotG7X_Grip7
(専用品じゃなく付ける位置が自由な分、位置決めで使い勝手は決まる)


何度でも言いますが、見た目は最低です。安っぽさ極まりなく、Richard Franiec 製品を知っているだけに、これを付けているのはちょっと恥ずかしいくらいなのは、素直な気持ちです。

激安グリップの方はシリコン製なので、小さくても指にかかると止まりやすいのですが、細かな埃なども付着しやすく、なにかと見た目はよろしくないです。

逆に言えば、この製品しか知らずに「後付けグリップだから見た目や素材のチープさは仕方ない」なんて思っている人がいたら、Richard Franiec 製品を買ってみて欲しいと思います。

ただ、悔しいながら

900円ちょいの激安グリップでも十分実用になる


というのは、私自身使ってみて初めて判りました。

あとは、
  • 激安だけどチープ極まりない、G7 X のボディデザインとも全く合わないダサいグリップで我慢するか
  • 人前で使うモノだから、高くてもボディデザインに合った見た目が自然なものにするか

の二択は人それぞれですね。

正直、この HAKUBA の激安グリップは、車のバンパー左前に付けるコーナーポール(フェンダーポール/へたくそ棒とも言う)みたいな恥ずかしさがありますが、コーナーポールも気にしない人は気にしないし、ぶつけるくらいならコーナーポール必要!という人も多いので、このグリップも同じことです。

なんせ 5〜6倍の価格差がありますし、実用度はそこまで差がない(それこそ2倍もない)ので、両者を知ってしまうとなかなか難しい選択になりますね。

私もこの製品を購入して試しつつも、すぐに Richard Franiec のグリップを注文して付け替える予定でしたが、1ヶ月経った今もまだ Richard Franiec のグリップは注文していないのですから……(^_^;)

フリップバック カメラグリップ G3 - ハクバ写真産業