先週には確定たるスペック情報や外観写真が流れていましたが、キヤノンからミラーレス機 EOS M 廉価機と、上位コンパクトデジカメ PowerShot G X シリーズ2機種が発表になりました。

キヤノン : EOS M10 スペシャルサイト
キヤノン:PowerShot G5 X/G7 X スペシャルサイト

今春に発売された EOS M3 および PowerShot G3X 、昨秋の G7X に比べると正直地味なのですが、

目を惹くスペックはなくマーケッティング志向の新製品だからこそ
今後のキヤノンの方向性が見える新製品3機種


であるように思えます。

個人的にこれら3新製品に強く惹かれると言うことではないのですが、色々考えていることもあるので、少しキヤノンの新製品3機種に思うところを書いておきたいと思います。



まず、EOS 10。今春発売された EOS M3 が M1/M2 から大幅に進化しつつ少し路線を変えて若干上位機志向になったのに比して、EOS M10 は M1/M2 同様のエントリーモデルのミラーレス機になっています。内容を見ても

EOS M2+自分撮り可能なチルト液晶+ストロボ内蔵+α
= EOS M10


という感じです。(今や自分撮りチルトが廉価機でも、廉価機だからこそ必須ですからねぇ)

EOSM10_Release1


画像エンジンが M3 同様の DIGIC 6 になっているので、パッと見スペック以外でも良くなっているのでしょうけれど、基本は M2 の正当後継機であり、価格も最近のキヤノンのレンズ交換式カメラでは安価になっています。

  • ボディーのみ

  • レンズキット(EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM)

  • ダブルレンズキット(EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM, EF-M22mm F2 STM)

  • ダブルズームキット(EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM,EF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STM)


比較的マイナーチェンジの EOS M10 と比べて注目したいのが、EOS M10 とのキットレンズになっている新しい標準ズーム EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM。

キヤノン初の沈胴式標準ズームレンズですが、
  • 沈胴式キットズームだけど広角24mm相当スタートとワイド側が広くて使いやすい
  • キヤノン初のテレ端 F6.3 になる標準ズーム
  • 沈胴式の割には薄くない

という特徴があって、とにかくワイド端 24mm 相当というのは良いですね。28mm と 24mm では数字上は 4mm ですが、相当撮れる範囲は違いますから。

そして沈胴式標準ズームレンズの割には正直かなりデカいのも気になるところ。ワイド端 24mm 相当にしたことと、もしかしたら画質を担保するためにこのサイズになっているなら悪くないと思います。(実写画像が出てくるまで判りませんが)

昨今のミラーレス機では鞄への収納も含めたサイズ感を重視して、沈胴式の標準ズームレンズが一般的になっているものの、APS-C の沈胴式ズームと言えばソニーのがあって結構画質的には辛いものだったので、キットレンズとは言え、それとは一線を画したレンズになってると良いなぁ、と。

ちなみに

個人的にお薦めはダブルレンズキット


ですね。EOS M 用の EF-M レンズは 超広角の EF-M 11-22mm F4-5.6 IS STM とともに、このセットになっている EF-M22mm F2.8 STM がかなり良レンズなので、私もこの2本のために EOS M を買おうかな?と思ったことがあるくらいです。

(EOS M3 は買うのを止めましたが、EOS M10 が出て EOS M2 の在庫が安くなったら or EOS M10 が安くなったら買うかも…)

EOSM10_Release2


あとは女子向けということで、フェイスジャケット、ボディジャケット、ネックストラップ、グリップが各色用意されて、自分の好きなデザインにコーディネイトできるのは最近のキヤノンらしいな、と。

そして、もちろん、コーディネイトをウリにするからにはプレゼントキャンペーンも同時開催です。

キヤノン:All Canon プラチナ・キャンペーン EOS M10 アクセサリープレゼント

私は日本だけ強制バンドルされた PowerShot N の時にフェイスジャケットもストラップも一切使わなかったので不要ですが、グリップだけは必要ですね。PowerShot G7X / G9X でもそうですが、

フラット前面なコンパクト、ミラーレス機には絶対後付けグリップ必要


だと思います。あれがあるとないとでは撮影時の安定感が全然違いますし、安心感も違います。

グリップを付けないのは、エントリー機の売り方として見た目印象的に仕方ないのかも知れませんが、最近はメーカー純正でグリップを用意してくれるところも出てきているので、それは良い傾向だと思います。



そして PowerShot G5 X / G9 X。ソニーが開拓した1インチセンサーの手のひら高画質ズームコンパクトに PowerShot G7X が追従して、そこから1年で上下展開。今回はきっちり両機種とも USB 充電サポート。

ソニーの RX100 シリーズが毎年 II, III, IV と新機種を発表しつつも、EVF なしの II まで併売しているので、EVF 内蔵の PowerShot G5 X はいずれ出るのは予測されていましたが、がっつりセンターに EVF を入れて、グリップも装着。

今までのキヤノンの女性的なデザインから一転してかなり無骨で、

G5 X のデザインはオリンパスがやったの?


と思うくらいです。元々 PowerShot G 系はそういう感じもありましたが、Stylus シリーズが1インチセンサー載っけたら、こうなるような(笑)

EVF もスペック的に上位なものですで、スペック的には標準ズーム域の1インチセンサー機としては全部入り。G7 X + EVF + グリップその他操作性向上という印象。

ただ個人的には、

G7X に EVF 載っけたモデルを出すなら G3X が先だろ…


と思うわけで、お値段もそれなり、サイズもそれなりだとどこまで売れるんだろうなぁ…と思ったのですが、主に海外向けなのかも知れません。

で、そんな G5 X より注目なのが、PowerShot G9 X。



1インチセンサーを搭載しつつ、

1/1.7インチセンサーの PowerShot S120 より縦横が小さく、軽い!


というサイズ感。S120 と比べて奥行きが1.8mm 増えただけで、あとは全部小さく軽くなっているのは、これはかなり凄いことです。

もっとも、
  • G7 X と比べてズーム幅はワイド側、テレ側とも狭くなっている
    (ワイド側が24→28mmになったのは仕方ないけど痛い)
  • レンズの明るさも F1.8-2.8 から F2.0-4.9 と結構暗くなった
  • 操作部は PowerShot 共通の十字コントローラー廃止
    (ほぼタッチパネルだけでの設定になる)

というのがありますし、そもそも PowerShot S120 は S100/S110 に比べると分厚くて重くなっていたので、手元になる PowerShot S100 と比べるとそれなりにアップ材料はあるのですが、

使い続けている PowerShot Sシリーズの後継機がようやく!


という感じですね。

正直このサイズに収めるとなると、レンズはスペック以上にだいぶ苦しいことになっているでしょうから画質に大きな期待はできませんが、曲がりなりとも定評ある1インチセンサーですから、G7 X 同様、一眼レフのサブ機としてスナップ撮影に使えるのではないかな?と思ったりしています。

過去にソニー RX100 を使った時も、また周囲で多くの人が使っている G7 X もやっぱり「いつも持ち歩くコンパクト」としてはちょっと重いと感じていましたし、GR は最高に使いやすくて好きですが、やっぱりズームコンパクトも欲しいわけで、

PowerShot S シリーズのサイズ感、軽さが気に入っていた私には
色々不満が出そうなのは判っていても気になる G9 X


ですね。

近々キヤノンのショールーム行ってβ機が触れれば触ってみたいと思いますけど、値段次第では操作性の不満をおしてでも買うかも知れません。(さすがに初値の6万円台ではスルーだけど)

PowerShotG9X_Release


とまぁ、そんなキヤノン新製品3機種ですが、

  • ミラーレスは一桁機と二桁機の上下展開で行くよ

  • コンパクトは廉価機と高倍率機を除いて1インチセンサー主力で行くよ


というのが明確になった今回の新製品発表だったように思いますし、EOS M10 も G9 X も結構売れる気がします。

キヤノン:一眼レフカメラ/ミラーレスカメラ EOS M10|概要
キヤノン:PowerShot G5 X|概要
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