(1週間使ったのちに少し印象が変わりましたので、記事最後に追記しました)

今週7月29日より Windows 10 のリリースが開始されました。プレビュー版を使っていた人やダウンロード予約していた人には順次 Windows 10 のインストール準備が可能になっているでしょうし、週末を利用してインストールしている方も多いでしょう。

私もリリース日当日にはなかなかインストールファイルが落ちてこなかったのですが、翌朝になってインストール準備が可能になった旨の表示が出て Windows 10 へのアップグレードを行いました。

Surface3toWin10_01


余談ですが、リリース当日のダウンロードの混み具合、なかなかアップグレードできなさ具合を見ていると、つくづく今の iPhone/iPad のアップデート体制は優秀なんだな、と感じました。

もちろん、マイクロソフトもそのあたりは抜かりないのですし、iOS よりダウンロードファイルサイズは遙かに大きいのですが、リリース当日ないし直近でのアップグレード比率は iOS デバイスの多さが顕著だけに、Apple の頑張りを別角度から感じましたね。基本的に Apple のネットワーク関連は信用していないのですが。

ちなみに、アップデートに必要なファイルのダウンロードが終わってインストール準備が完了していれば、もっさり Surface 3 でも Windows 10 への更新はスムースで1時間少々で完了していました。思ったより速かったですね。

Surface3toWin10_04
(ここで時間がかかるのは、もはやデフォルト ^^;)


ともあれ、Windows 10 にアップグレードした Surface 3、正直戸惑うことも多いです。ベースは Windows 8/8.1 ですし、デスクトップのテスト環境で Windows 10 プレビュー版をしばらく使っていたので、ある程度慣れているはずなのですが、

デスクトップ(パソコン)モードとタブレットモードが切り替わり
あれこれ挙動が違うのは違和感も戸惑うことも多い


ですね。パソコンでプレビュー版を使ってきた経験は(Surface 3 の Windows 10 環境においては)あまり役立ってません。

慣れるまでのことかもしれませんが、やっぱり一番基本であるスタートボタンの挙動からモードによって違うのは疑問ですし、パソコンもタブレットも統合しようとする試みは買うけれど、8/8.1 時代同様、あまり上手くいってるとは思えないですね。

他にも Surface 3 で Windows 10 を使い始めた感想はまた別の機会に譲るとして、Surface 3 を使っていて文句を付けたくなる点は幾つもあって過去記事で色々と書いてきましたが、その中でも個人的に一番困ったちゃんになっているのは、ドコモ系 MVNO プロバイダ SIM を使った時に頻繁に繋がらなくなる問題(カスタム APN 設定のパスワードを忘れやがるバグ)でした。

MVNO系SIMを使うなら Surface 3 は様子見推奨の理由 〜カスタムAPN設定が消失する問題

この点については

「さすがに Windows 10 になれば直しているやろ」
「直してるンとちゃうかな」
「直しておいて欲しいな」
「直ってると良いな…」
「Surface 3 も直さずに発売したくらいだから直っていなくてもおかしくないかもな……」
「直ってなくても泣かない」

と期待せずに待っていたのですが、その結果はと言えば……



Surface 3 で MVNO の SIM を使った時のトラブルは
モノの見事に Windows 10 でも変わらず


ですね。周辺部分の細かいところで表示その他の変化によって、さらに使いづらくなっていると言ってもいいかもしれません。

Windows 10 にアップグレードしてからまだ3日間ですが、その3日間ずっとモバイル環境で使っていて、今日も九州まで来る途上、来てからアレコレ使っていますが、前と変わりませんね。

Surface3toWin10_18
(接続中…で、しばらく待たされて)

Surface3toWin10_19
(かなり待ってから APN を入力してやり直せ、と)


Windows 8.1 でのカスタム APN 設定は Windows 10 にそのまま移行されて、アップデート当初はちゃんと繋がるのですが、Windows 8.1 の時と同じく、すぐに繋がらなくなります。

Windows 10 では「カスタム APN」として一種類だけ自由にユーザー定義できるのではなく、他のモバイル OS 同様に、名前を付けて何種類も APN を定義することが可能です。

Surface3toWin10_16


「お、これはもしかしてマトモに…!?」と思ったのですが、甘かったですね。Windows 8/8.1 の時と同様、Wi-Fi を使っていたり、しばらく圏外にいたりするとモバイルネットワークは繋がらなくなります。

今回山陽新幹線で Surface 3 を使ったのは初めてでしたが、山陽新幹線も山口県内まではトンネル内の電波整備が進んだとはいえ、ドコモだとプラチナバンド対応機でもしょっちゅう圏外、トンネル内だと 3G 中心という有様ですので(au は山陽新幹線でほぼ LTE)、Surface 3 + ドコモ系SIM だと電波を掴むエリアは限られます。

そのため、繋がっていたのが圏外で切れる→しばらくしてエリア内に復帰→APN設定(パスワード)が消えていて接続できず→APN 再設定→即再起動→接続→またトンネルその他で圏外に→エリア内に復帰しても繋がらず……、というのが度々起きて、Surface 3 + MVNO SIM は山陽新幹線だと使い物になりませんね。

Surface3toWin10_21


まぁテザリングしたら済むことですし、山陽新幹線は au 端末にテザリングしてぶらさがるのが一番安定するのでそれはそれでいいのですが、ホントなんだかなあ、ですね。

また、Windows 8.1 の時より困ることがあり、

Windows 10 ではアクションセンターや設定アプリで「接続済み」と表示されていても
実際にはパケットが流れずに繋がらなくなる


ということです。Windows 8.1 の時は「制限あり」となって不具合が確認できたのですが、Windows 10 では判りづらくなっています。

(さらに Windows 8.1 は APN に不備があると、接続開始してすぐに接続不可となったのですが、Windows 10 では先の画面キャプチャのとおり、数分リトライしてから APN 再設定を促すメッセージが出るので、事態がハッキリするのに時間がかかる)

Surface3toWin10_17
(接続済みになっていても油断はできない…)


おまけに MVNO SIM を使っているせいかどうか判りませんが、アクションセンターのアンテナピクトはアンテナ状態を反映していなくて、ホント使い物になりません。(メニューバーのアンテナピクトは正常にアンテナ状態が反映される)

下記画面写真を見ると判るように、設定画面では電波微弱でサーチ中になっていても、アクションセンターはアンテナピクト全開(固定?)、メニューバーの方は電波状態が反映されたアイコンになっています。

Surface3toWin10_20


というわけで、Surface 3 + MVNO SIM の組み合わせにおいては Windows 10 でも何ら不具合解消にはなっておらず、

この程度のバグも直せない(直さない)なら
マイクロソフトはモバイル回線対応を止めちまえ


と言いたくなりますね。

それにしても改めて、一般ユーザーに対しては高い LTE版しか売りつけない日本のマイクロソフトや Y!mobile のやり方は糞アンド糞であることを言いたくなりますね。SIMフリーが聞いて呆れます。

【追記】
その後、APN 設定をいったん消去して作り直すことで、Wi-Fi に長時間接続した後も MVNO SIM のモバイルネットワークに繋がることが多くなっています

ただ、必ず安定して繋がるわけではなく APN 設定(パスワード保存)をやり直すことも時々あるのは変わりませんが、1週間使ってきて

Windows 8.1 の時よりマシになったかも?


と思うようにはなりました。安心は全くできませんけどね(^_^;)

今後も検証していきたいと思っています。