元々一眼レフを使い始めた時はキヤノンではなかったのですが、EOS 5D の画質をどうしても手にしたくなって(+旧型 EF100-400 が使いたくて)、EFマウントへ移ってきました。

当時の私はレンズ資産といえるものも大してなく、高いレンズといえば某 70-200mm F2.8 くらいでしたから移行することもできましたが、今は貧乏なりに多少レンズも増えているので EFマウント縛りから抜け出せそうにはありません。

(将来、EFマウントから抜けるとすれば一眼レフ+EF望遠レンズが持てなくなって、ミラーレス機のみにダウンサイジングする時でしょう。一時期そうなりかけましたが…… ^_^;)

そんなフルサイズデジタルのためにEFマウントへ移ってきたのに、いつしか手元にはフルサイズがなくなっていました。なかなか超望遠レンズが買える身ではないので、長いのを必要とする被写体を撮っていると結局、画質よりも画角の稼げる APS-H, APS-C になっていきました。

しかし、ミラーレス機へ惑う5年からデジタル一眼へ戻ってきて、そして愛用の EF100-400mm がリニューアルされて買い直してみると、

「うーん、やっぱりフルサイズ機が欲しい」

と。

EOS6D_01


予約していた EOS M3 が今ひとつ自分の思う水準に達しなかった部分があり、M3 をキャンセルしたのを機に、何はともあれフルサイズ復帰を優先して EOS 6D を買ったことは以前の記事で書いた通り。そして、一ヶ月使ってきました。

EOS 6D が発売されたのはもう2年近く前で、既に評価が定まったカメラではありますが、個人的にこの一ヶ月使ってきた感想を率直かつ適当に書いてみたいと思います。



まず、この一ヶ月使ってきて「EOS 6D を買って良かったかどうか?」という点では、

予算オーバーでも間違いなく EOS 6D を買って良かった


と言えます。EOS M3 キャンセルを切っ掛けに EOS 70D を買おうかな?と思いつつ、さらに頑張って、当初予算の3倍をつぎ込んで EOS 6D を買ったわけですが、

EOS M3 を買っていたら、この満足感はなかっただろうなぁ


と思うところであります。

もちろん、EOS M3 と EOS 6D はカメラの方向性として全く別であり、比較するようなものではありませんし、価格的にも2倍なり3倍なり違うわけですが、思いっきり予算オーバーしまくっても満足度に小さくない差があっただろうことは想像でき、EOS 6D を買って良かったであろうことは間違いないと信じるところです。

EOS 6D を手にしてから、

「やっぱ、思いきってフルサイズ復帰して良かったわー」

と思っている今を思うと、EOS M3 キャンセルは口実にすぎなかったのかも!?なんていう思いすらしています。

EOS6D_Sample6A
(ザ・観光写真。主に旅/日常スナップ用なのでミラーレス機と大差ない使い方)


具体的に「買って良かった」と思ってる点は、

  • APS-C機の画質も良くなったとはいえ、やっぱりフルサイズ機の画質はクラスの違いを実感できる

  • EF-SじゃないEFレンズが本来の画角で使える
    (APS-C機と合わせて画角の臨機応変さが加わる)

  • 7D/7D Mark II と比べて、数値以上にコンパクトに感じるところ

  • 廉価機ゆえ、性能として物足りない部分は多々あれど、デジタルカメラとしての機能はしっかりあって便利

  • 物足りない代表の AF も中央一点だけは信頼でき、中央一点だけでは 7D Mark II より精度が信頼できるくらい


といったところでしょうか。

EOS6D_03

EOS6D_04
(小さく軽いとは言えなくても、5D/7D系列に比べると持った感じも鞄への収まりも違う)


元々、予算的な問題で 5D Mark III は買えず、操作性や AF 能力については目をつぶってでも画質や EFレンズを本来の画角で使えることを優先し、70D ではなく 6D を買うことを選択したわけですが、そこについては想定通りの満足を得られています。

また、心配していた他の EOS 一桁機との操作性の違いも、しばらく使っているうちに何とかなる感じになっています。

購入直後はしばらく 6D ばかり使うようにしていたせいで、

サブ電子ダイアルの中にマルチコントローラーがあるのも悪くないかも?


とすら思うくらいになりました。

7D Mark II と交互に使うと一瞬マルチコントローラーの位置に戸惑いますし、M-Fn ボタンがないのは辛いですが、同じ EOS ですから最低限の操作には共通性があるので、覚悟してたよりはマシです。(他社だと、機種間でどこまで違うねん!というのもありますけど)

サブ電子ダイアルが少々小さめなのは微妙ですし、独立したジョイスティックタイプのマルチコントローラーと違って斜め方向に入れづらいですが、購入前に一番懸念だった点は何とか乗り越えられそうです。

もちろん、設定できる範囲も少なく、メニュー項目やレイアウトが古臭くて

設定内容やメニュー周りが一昔前の EOS デジタルだ……


という印象は否めませんが、「6D は 5D Mark III より新しいけど 5D Mark II +α」ですから、そこは想定内、割り切れています。

一番常用するゆえに、差異に心配していたサブ電子ダイアル、マルチコントローラー周りは大丈夫だったので、意外と操作性への不満は少ないです。

EOS6D_05
(私の 6D ボタンカスタマイズ)


とはいえ、画質などの想定していた満足感とともに

覚悟していた以上に厳しいなぁ…と思う点もまたある


のも事実。

EOS 6D は価格的にフルサイズ Kiss みたいなものだと思っていますから、あまり不満を言い立てても仕方ないと考えているものの、

  • ファインダーに水準器どころかグリッドも表示されない違和感
    (もう何年もインテリジェントファインダーに慣れすぎてた ^^;)

  • 中央点以外の AF 測距点がこれほど使えないとはなぁ
    (動体、夜間は中央以外ダメだと覚悟してたけど、そうでなくてもね…)


という2点だけは、購入前に想定していた以上に苦労しています。

使い勝手については、先のサブ電子ダイアル、マルチコントローラー周り以外も含めて、ある程度慣れられる、諦められる範疇なのですが、ファインダー内にグリッドもないのは水平取るための基準がなくて、結構辛いものがあります。EOS 6D で一番苦労しているのはコレです。

5D も初代や Mark II では 6D と同じファインダー方式でしたから、以前はこういう状況で撮っていたはずなのに、最近はすっかり水平を取るのにファインダー内水準器という文明の利器に頼っていたので、妙に反省していたりもします。

ですから、ちゃんと自らで気をつけるべく再修行だと思えば良いのかもしれませんし、5D Mark II のファインダースクリーンが使えるそうなのでグリッド付きスクリーンに交換してみようかと思います。



EOS 6D の AF に関しては当初から「動体撮影には向かない」ことは覚悟の上で、あくまで EOS 7D Mark II のサブ機として買っていますし、旅行や日常のスナップ的な撮影を担わせるためでしたから、中央一点以外がダメでも我慢は覚悟の上です。

それでも上手い人たちは、6D で飛行機やレースなどの素晴らしい写真を撮影されていますから、自らの腕の問題でもありますし、自分でも民間機を撮る分には(トリミングなしでは構図的制約は出てくることがあるにせよ)下手なりに撮れています。

EOS6D_Sample5A


特に中央一点の AF 測距点については思いのほか頑張る感じで、同じ -3EV 対応で特別扱いの 7D Mark II の中央測距点と比べても遜色ないか、精度は 6D の方が良いんじゃね?と思うくらいなのですが、中央以外の測距点は(7D Mark II と比較すると)かなり “付いているだけ” な印象。

元々予算的な都合で覚悟して買っていますから、中央以外の測距点で動体をしっかり追えないことに文句はないのですが、花撮りとかちょっとしたスナップでも意外とダメダメなことが多く、特に接近戦では、

「中央測距点なら全く問題ないけどフォーカスロックではズレるし、かといって中央以外の測距点では合わねえ」

ということが思いのほか多くて、こちらも想定していた以上に中央以外の測距点は使いどころが限られるなぁ、という感じです。

EOS6D_Sample4B
(手持ちの花撮りスナップが結構辛く、この程度でも端側の測距点は合焦しない…)

EOS6D_Sample4A
(なので、つい日の丸構図に…という言い訳 ^^;)

EOS6D_Sample7A
(こういう感じのスナップなら何の問題も無いのですけどね)


ま、そういう思いは EOS 6D への不満というだけではなくて、最新系の AF に慣れていただけに

「5〜6年前の AF って、こんなもんだったっけなあ?」
「ミラーレス機の進化も激しいけど、なんだかんだでデジタル一眼の AF もかなりの進化だよなぁ」

という思いも強かったりもします。5D も Mark III で劇的に変わりましたが、一世代前の Mark II は 6D と大差なかったわけですから。

そう思えば、「値段が値段だし、やっぱりしゃーないか」と納得せざるを得ないところですが、6D の画質には満足できているので、それだけに

この画質で AF の自由度が高ければなあ〜
と思うのも購入前の想定通り


ではあります。5D Mark III を買う金がなかったのですから、仕方ありませんけどね(;´д`)

EOS6D_07

view from Tamatorizaki viewpoint 2015.4.23 (8)
(三脚据えて MF で撮るカメラなのかも…と思う時もしばしば)


三脚使ってライブビューで撮れば、AF測距点の問題も水平の問題も全て解決なわけですが(ライブビューには水準器が表示されます)、せっかく軽快に使える 6D であり、適当スナップで活躍することも多いので、このあたりは自分で慣れて、工夫していくしかありません。

元々動きモノ、AFにかなり依存する場合は 7D Mark II を使う予定で、使い分けする予定で買ったので、きちんと使い分けできれば良いのでしょう。そのつもりでした。ただ、

6D を買ったら、6D だけ持ち出すことが思った以上に多い


ので、その分 AF の弱さを感じることは多く、購入以前に想定していたより気になっています。(そういう意味では最近友達が買った D750 が羨ましい…)

ということで、後編では EOS 6D の細かい点での色々思うことを列挙してみたいと思います。他にも細かいところを言い出したら切りはありませんが、やはり 7D Mark II とは世代差を感じる部分も多く……



(24-70キットを買ったけど 24-105でも良かったかもなぁ、と思う昨今 ^^;)