三回に分けてダラダラと書いている EOS 7D Mark II に対する改めての感想、前回は画質、AF について触れましたが、今回は操作性、機能、サイズ/重量あたりについて。

EOS 7D Mark II 購入から五ヶ月 〜いま改めての感想【前編】
EOS 7D Mark II 購入から五ヶ月 〜いま改めての感想【中編】

最初にサイズ/重量に関して言っておくと、

「(APS-C にしては)デカいデカい言う評価もあるけど、これくらいないと重いレンズ付けにくいやろ」
「AF センサーやらメカ部を奢ったら、ボディがデカくなるのも当然」

という感じですね。

APS-C ハイエンド機などという、ある意味、志向/嗜好がハッキリした 7D Mark II を買うような人たちは、70-200 や 300mm 以上の大きめ望遠レンズを使う人が多いでしょうから、これくらいのボディの方がバランスも良いわけで、そんなに小ささ軽さを求める人もいないように思うのですが、どうなのでしょう?

Expo '70 Park 2014.12.22 (13)


時折、7D Mark II の “欠点” として「大きい、重い」と書かれることがありますが、多くのユーザーが使うであろうレンズの重量と比較すれば、サイズや重量が大きい、重いことは利点とまでは言わないまでも、決して欠点ではないと考えています。

まぁ、あれこれミラーレス機を使っていたのを昨秋全部処分してデジタル一眼レフへ完全に戻ってきて半年、すっかり腰痛に悩まされている昨今の私がそれを言っても説得力に乏しいところはありますが(^_^;)



EOS APS-C 中級機の場合、小さなボディがよければ 70D という選択肢もあるわけですし、隅まである 65点 AF やら何やらハイエンドレベルを詰め込んできて「小さくして欲しかった」「大きく重いのが欠点」もない、と思うのです。

7D Mark II の大きさ、重さに対しては、フルサイズ機の 6D の方が小さく軽いことがよく言われますが、6D はサイズのために犠牲にしているものが多数あります。フルサイズセンサーを搭載しながらサイズと重さ(とコスト)のために削れるところは全部削ったのが 6D であり、APS-C とはいえ機能性能重視の 7D Mark II と比較されてもなぁ…です。

気軽なスナップ撮影的に持ち出す時には大きい&重いカメラですが、7D Mark II はそういうカメラでもないですし、実際 1.5kg級ないしそれ以上のレンズと組み合わせるのには、コレくらいのボディでないと使いづらいですね。

(1D,5D,7D系列をずっと使ってきた身としては、70-200/2.8 や 100-400 以上のレンズは 70D、6D では物足りなく感じます。あくまで個人的な感じ方ですが)

Ume blossoms at Nagaoka Tenmangu shrine (34)


私の手は女性からも「小さい手だね」と言われるくらいのスモールサイズですが、それでも 7D Mark II のボディで困ることはありません。重いレンズを付けていると首から提げておくのは無理なので、片手でグリップしたまま歩いて移動を普通にしますが、これくらいのサイズとグリップがあるゆえにあまり不安になりません。

ですからサイズ/重さに対する私の評価は、

7D Mark II の機能・性能および用途を考えれば妥当なサイズ・重さ


です。AF やら機能やら何やらを奢れば必然的に大きくなるのは、明るいレンズがデカくなるのと同じだと思っています。そんなに小ささ軽さにこだわるならミラーレス機へ行けば良いわけで。

(センサーサイズの大きなミラーレス機の場合、ハイエンド機でもボディの造りとレンズの大きさが見合ってないシステムがあるのを見ると、ミラーレス機もなかなか難しいところはあると思いますけどねぇ。多少実体験でもありますが)



次に EOS 7D Mark II の操作性については、

ほぼ満足の操作性、90点はあげられる


と感じています。

基本的には EOS 一桁機の流れを踏襲していて、初代 7D から乗り換えても大きな違和感はありませんし、1D X, 5D Mark III とほぼ同じ+α であり、6D 以外の EOS 一桁機ユーザーなら使い始め当初から馴染むのは早いように思います。

7D Mark II の操作性で特徴的なところは2つ。
  • ファインダー内に多くの情報を表示できるようになったインテリジェントビューファインダーII
  • 測距エリア選択レバーの新設

どちらも今後の EOS 一桁機には搭載されるであろう進化が加わっています。(インテリジェントビューファインダーII は 5D Mark III ベースの 5Ds / 5Ds R にも搭載されます)

ファインダーに関しては初代 7D からインテリジェントビューファインダーが搭載されて、スクリーンが交換できなくなったことや見え味という点で光学ファインダーとしての性能をスポイルしているという指摘もありましたが、私にはこのインテリジェントビューファインダーは、もう、なくてはならない存在です。

現行 EOS の中では、EOS 6D が比較的プリミティブな、昔ながらの光学ファインダーに近い=ファインダー内の情報が簡素でグリッドすら表示できないファインダーですが、今さらそれでは辛いです。

特にミラーレス機の EVF における情報量の多さ、多機能ゆえの便利さを知ってしまうと、もちろん光学ファインダーの方が好きだったとしても、EVF のような便利さ、情報量を求めたくなります。

そういう意味では、

ミラーレス時代における一眼レフのファインダーのあるべき姿


とまで言っては大げさかも知れませんが、そのように思っています。今回のインテリジェントビューファインダーII は本当に便利です。

J1 2015 1st - GAMBA Osaka vs F.C. Tokyo 8


EOS の場合、なんだかんだ言って AF 基本ですし、7D Mark II が主に想定する用途を考えれば

ファインダーから目を離さずに多くの設定を変えられる便利さ!


というのは非常に重要で、「利用シーンを想定した道具としての改良」というのを実感できる点です。

しかし、その改良されたファインダーから目を離さずに多くの設定を変えられるのも

インテリジェントビューファインダーII だけでなく
右手側に多くの操作ボタン、レバー、ダイアルがあるからこそ


であります。

サブ電子ダイヤルにマルチコントローラー、AFスタート/AEロック/AFフレーム選択といった右肩の3ボタン、上面パネル脇にある3つの設定ボタン、そしてもはや無くてはならないシャッターボタン脇のマルチファンクションボタン。

こういったボタン、コントローラー群があってこそ、ファインダーから目を離さず様々な設定を快適に変えられるわけで、インテリジェントビューファインダーII の情報量の多さは、それを十分活かす存在でもありました。

そのことは 7D Mark II に慣れてから初代 7D に戻ると実感できます。Mark II も初代もコントローラー類の操作性は殆ど同じなのに、ファインダーから目を離さないでできることに結構差があるのです。

そういう意味では、EOS の操作性がまた一歩完成形に近づいた感がありますね。ミラーレス機の場合、小型なのは良いですけれど、やはり様々なボタンが配置できるサイズ的余裕というのは重要だと実感する今日この頃です。



また、EOS 7D Mark II は 5D Mark III に近いハイミドル的な存在であるので、ボタンカスタマイズもかなり自由度が高く、その点については私もまだ若干試行錯誤しているところがありますし、被写体や条件によって一部を変えています。

ボタンカスタマイズとしては親指 AF は絶対外せないこともあって、

7D2_ButtonSetting


こんな感じにしています。新設された測距エリア選択レバーは露出補正に割り当てています。

というのも、確かに様々な動きをする動体相手では測距エリア選択レバーを本来の「測距エリア選択」に割り当てるのは超便利なのですが、これに慣れると他機種と併用する時に困ってしまうのです。

幸い 7D Mark II で従来の APS-C 機と違って Mモード+ISO オートでの露出補正が(ようやく)可能になったので、Mモードで簡単に露出補正ができるように測距エリア選択レバーを割り当てています。でないと、Mモードの時の露出補正がメニューないしクイックメニューからやらねばなりません。これで楽に、そしてファインダーを覗いたまま調整できるようになりました。

他には SET ボタンを従来はずっと「メニュー呼び出し」に割り当てていたのですが(左肩の MENU ボタンを使わずとも右手だけで設定を完結させたいから)、最近は ISO 変更に割り当てています。これもマニュアル露出時の操作性向上のためですが、 MENU ボタンが左上なのは不便なので戻すかも知れません……

いずれにしても、7D Mark II において従来 EOS から操作部分で変わったのは2点だけですが、

追加された2つの内容が大変有効だし
従来の操作感は全くそのままに使えて理想に近づいた


という印象で文句ないですね。

しばらくミラーレス機を使っていた時は、どのメーカーも新機種が出て買い替える/買い増すたびに操作体系が変わっていて(時にはちゃぶ台返しレベル)、イライラしっぱなしでしたからねぇ。ホッとしますわ。

Ume blossoms at Nagaoka Tenmangu shrine (8)


ちなみに、操作性の評価で 90点と言った、マイナス10点の分は、
  • 縦グリップ使用時は(伝統的にどうしても)サブ電子ダイアルが遠目になる
  • 縦グリの測距エリア選択レバーが横位置とは全く違う位置、ボタン形状

であることですね。仕方ないのは判っていますが、縦位置をかなり使うので(下手すると撮影枚数の3分の1くらいは縦)、そこは慣れた今でも気になります。

もっとも、バッテリーグリップに関しては

初代 7D のウンコ縦グリップを思えば断然良くなっている

ことは何度書いても書き足りません。まぁ、初代 7D のが酷すぎたんですけどね(;´Д`)



最後に 7D Mark II の機能面ですが、こちらもまずまず満足です。前編で書いた

先月開幕した Jリーグではガンバ大阪のホームスタジアム開催が3試合連続で雨という状況で使っていますが、防滴性能も(なんちゃって気味だった)初代 7D からは随分と良くなっているのを実感できています。ちょっとくらいの雨ならレインカバーをせずとも心配なく使えています。(ケアは大切ですが)

Itami Airport 2014.4.1 (18) JA8983 / JAL's B777-200 "PINK RIBBON JET" with Pink Ribbon symbol logo


ただ、機能面に関していえば、過去に何度も書きましたが、

GPS なんか要らんから Wi-Fi 入れとけよ…


というのはホントありますね。色々な言い訳事情は雑誌記事で見ましたが、2014年のデジタルカメラとしては画竜点睛を欠いた、と思っています。

代わりに(高速連写が不要な時は)仕方なく Eye-Fi カードを使っていますが、Eye-Fi カードは遅すぎてちょっと連写するとすぐバッファフルになってしまうので、ちょっと気を使わざるを得ません。それでなくても7DMark II の SDカードスロットは UHS-II 非対応なので、最高速カードを使っても CF より遅くて足を引っ張りますからね。

ということで、やはり 2014年後半のデジタルカメラならば、Wi-Fi 機能とともに

この先何年も使うカメラだから
SDカードスロットは UHS-II 対応で欲しかった


と思いますね。

EOS 7D Mark III が何年後に出るのか、そもそも出るのかどうかすら判りませんが、初代からのタームで言えば 5年。それを思えば UHS-II くらい何とかして欲しかったなあ、と。

あとは、

「70D のようにチルト液晶はあって欲しかったなー」
「ライブビュー撮影、動画撮影に力入れるなら液晶のタッチ対応(タッチ AF)はあるべきなんだけどなー」

と思いますし、特に前者は欲しく思う時もありますが、同時に

「それくらいは仕方ないか」

と諦められる程度です。それくらい機能面では(Wi-Fi と UHS-II 非対応以外は)満足しています。

Rubber Duck at Osaka 2014.12 (17)


先にも書いたように、7D Mark II の後継機が出るのか?5年ないしその前後くらいになっても、APS-C 一眼レフというものがどこまで存在を許されているか?というのは誰にも判りませんが(ミドルクラス以上は意外と今と大差ないと思うけど)、

半年近く使ってきても、すぐに “次” を求めたくなるような不満はない


ので、しばらく、長くコイツと付き合って行けそうと思っています。デジタルカメラの進化も鈍っていますし、少なくとも初代 7D よりは長いこと不満が出ないだろう完成度ですしね :-)

逆に言えば、もし将来あるとして 7D Mark III に期待するもの、と言っても今は「より良い画質」くらいしかないんですよねぇ。細かい機能面はあるにしても、本当に望むとしたらそれだけ。

でも結局「より良い画質」を望むならフルサイズ買えよ、って話に集約されますから、7D 次機種よりもフルサイズと適宜使い分けが現実的なところでしょう。

もちろん、連写コマ数はあったらあった方が都合がいいのは言うまでもないですが、秒10コマは一つの到達点ですし、これ以上連写能力を上げるにはおそらくバッテリーの変更が必要に思えますから、頑なに LP-E6 系を使い続けるキヤノンがどこで変えるのか?5D Mark IV に対する興味の一つはソレですね。

ま、難かよく分からないままにダラダラと 7D Mark II を半年近く使っての感想を書き連ねましたが、ホント満足して使っています。楽しく使いすぎてシャッター回数が思ったより進みすぎて、早いところ積極的に使えるサブ機を買わねば、でありましたが :-)


(この2本のEF-Sレンズは7D Mark IIとともにお気に入り!)