お買いものベスト 2014 前編では10位から6位までを紹介しましたが、記事冒頭で述べたとおり少々偏りがある今年のお買いものであることが判ったと思います。

この記事を書くにあたっては、11月あたりに「そろそろ考えておかなきゃなあ」と思うと同時に、ブログ記事にしたものを中心に本年の IT系お買いものを整理して大まかにセレクトしつつ、最後に順位付けを決定して載せているわけですが、ぶっちゃけ順位なんてのは適当です。

それに製品の善し悪しと買い物としての評価は別ですから、

ベスト10に入れようかなあ?という候補になったものは、今年の良い買い物


だったと思います。

というわけで、今回は候補になった次点とも言うべき、お買いもの製品を紹介していきます。特に今年はカメラ周りで良いと思った製品、良い買い物をしたと思う製品が多くてベスト 10 の方が偏ってますから、次点の方が真っ当?かも知れません。

そして、また例年恒例ですが、お買いものベストの候補にはならなかったものの、ひとこと言っておきたいお買いもの製品についても、幾つか触れておきます。




次点その1 ロジクール / Keys-To-Go

KeyToGo6

Key-to-go — すべてのiPadに対応するポータブルキーボード — ロジクール

▽ プラス点
  • スマートフォン/タブレット用キーボードとしては薄い、軽い
  • iPad と同じ幅なので、その薄さ軽さも相まって一緒に持ち出すのに非常に便利
  • 防水だし、モバイルキーボードとしてはかなり耐衝撃にも強そう
  • ケースなしでカバンに放り込んで持ち歩いても現状壊れていないし、そういう扱いをしたくなる素材
  • キーピッチは十分と言えないまでも、実用レベルは確保

▽ マイナス点
  • 薄さの代償として、タイプ感触に極めて乏しいペタペタキーボード
  • キーボードそのものとしては最低レベル
  • ぶっちゃけ、このチャチなキーボードがなんでこんなに高いねん!と思える価格


今月購入して先日感想記事を書いたばかりですが、今年のお買い物ベスト10に入れるかどうか最後まで悩んだ製品です。

直近で買って気に入ったものは高評価になりがちであまり入れたくないのですが、その分を割り引いても、このキーボードは今年のお買い物ベストに入れる価値はあるかな?と。それくらい今は愛用していますし、今後も使うと思います。(今年のお買いものベスト記事も半分くらいは、この Keys-To-Go キーボードと iPad で書いています)

細かな感想は先日の記事を読んでいただくとして、購入即お買い物ベストに入れようか悩んだほどの高評価は、

モバイル・アクセサリーは実用性を最低限クリアしていれば、軽さ薄さが第一

ということを改めて実感させてくれた製品であったことです。

キーボードとしてタイピング感触は、正直言って最低の部類でしょう。ただ、フルサイズ iPad と同じ幅と言うことで、最低限のキーピッチは確保していますし、キーレイアウトも数多くの iPad 用キーボードを作ってきたロジクールだけに悪くありません。

ですから、決してタイピングしやすいキーボードではありませんが、それなりに実用になる、使う気になるキーボードです。ペタペタキーボードですが、この薄さで若干のタイプ感を持たせる程度のキーストロークは確保されているところなど、さすがロジクールだと思わせるところは多々あります。

そして、一般的なプラスティックキーボードではない分、ラフに扱える感がありますし、防水仕様であることを含め、ロジクールが公式サイトでラフに扱っても大丈夫よ的な雰囲気を醸し出しています。(ラフに扱っても大丈夫とは決して言っていないのが嫌らしいけど)

いくら薄く軽いキーボードでも持ち歩く時にケースに入れたくなるようでは、持ち歩き時には薄さがスポイルされます。でもこのキーボードは違います。私も保証はできませんが、この半月少々で十数回持ち出して、カバンの中にそのまま突っ込んで、時にはカメラバッグでギュウギュウの中に突っ込んでますが、全く問題ありません。

今までこんなに薄く軽く、そしてケースも何もなくカバンに突っ込めて、ラフに扱えるキーボードがあっただろうか?」(多分ない)

それを思うと、モバイルキーボードとしてキーボードのタイプ感だけを追い求めるのではない、薄さ、軽さ、扱いの気軽さというモバイル機器として大切な点に重きを置いた初めての単体キーボードなのかもしれない、と思うようになりました。(Surface の Type Cover のパクリ感はかなり否めないけど)

それでも今年のお買いものベスト10 に入らなかったのは、

「こんなチャチなキーボードが 9千円近くもするなんてボッタクリすぎるなー」

という買う前の感想が、製品として高く評価した今なお拭えないからです。

買い物としては決して悪くなかったはずなんですが、このチャチさによるボッタクられ感がどうしても拭えないのがランク外、次点扱いした理由です。これが6千円台なら納得なんですが……

良いものを作るには金がかかりますし、ロジクールのキーボード製品の中でもかなり実験的な感じですから仕方ないとも思いますが、この値段だとなかなか人にも薦めづらいですしねぇ。

iPad/iPhone用モバイルキーボード「ロジクール Keys-To-Go」雑感 〜チャチなキーボードゆえのダメさと素晴らしさ




次点その2 富士フイルム / XF23mmF1.4 R


フジノンレンズ XF23mmF1.4 R | 富士フイルム

▽ プラス点
  • ミラーレスシステムの 35mm 相当の単焦点レンズとしては現状最高峰の写り
  • ミラーレス機向け単焦点レンズとしては安くないが、周辺までビシッと、逆光にも強く、価格相応の画質をもたらしてくれる
  • 自分の標準画角とも言える 35mm 相当なので、重いデカいと思いつつ、今年一番使った XFレンズ(ほぼ X-T1 に付けっぱなしだった)
  • (XF16mmF1.4 R が出るまでは)広角側で明るい唯一のレンズ

▽ マイナス点
  • APS-C ミラーレス機向け広角単焦点レンズとしては少々大きめ重め(ぶっちゃけこれだけのサイズ&値段したら、写りが良いのも当然)
  • X-T1 とはバランスが良かったが、X-E2 だと少々微妙だった(X-E2 はグリップないし)
  • XF14mm 同様、AF/MF 切り替えが他の XF レンズと異なり(この2本だけ)、ボディ側 AF/MF 切り替えスイッチの意味がなくなる


この製品も今年のお買い物ベストに入れようかどうか、最後まで迷っていました。今年の XFレンズ使用頻度で言えば、間違いなく断トツトップ。画質には何の不満もなく、Xマウントシステム一式手放して、APS-C 一眼レフばかり使っていると

「ああ、XF23mm F1.4 R のような 35mm 相当の明るく画質の良い APS-C 専用単焦点レンズが欲しいよなぁ…」

と思うことしきりです。50mm 相当はニコンだと AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G がありますがキヤノンにはなく、シグマの 30mm F1.4 DC HSM くらいですね。(キヤノン APS-C だと 48mm 相当)

ただ、心から納得して愛用していたかというと別で、

愛用はしていたが、重さ・大きさへの不満は消えなかった


レンズです。それゆえ、XF14mmF2.8 R はベスト10 に入れられたけれど、このレンズは次点に留まりました。

もちろん、写りに不満を覚えたことはないですし、その写りを担保するのに、この重さ、大きさ、値段が必要だったのは理解しています。一眼レフ用レンズを思えば、十分軽量かつコンパクトなのも判っています。

でも、自分が欲したレンズかというと違います。自分が Xマウントに手を出し始めて、XF単焦点レンズを買い始めた時の惹かれたモノとは、やっぱりちょっと違う方向性のレンズです。

35mm 相当という画角が自分の一番好きな画角ゆえ、納得しがたくても購入し、今年一番使ったレンズの一つではありましたが、「ミラーレス機らしい、もう少しサイズ、重さと写りのバランスが良いものが理想だったなあ」というのは最後まで拭いきれませんでした。

無い物ねだりかも知れませんが、X-T1 と XF23mmF1.4 R のセットから離れられなくなって「ミラーレス機がメインでええんじゃね?」と思うと同時に、「ミラーレス機を使ってるのに結構カバンが重くなったなあ」にもなりました。それが Xマウント一式売却の遠因の一つだった気がします。

今でも富士フイルム Xマウントシステムは好きですし、惹かれますが、次にミラーレス機に手を出すとしたら、やっぱり軽量さと写りのバランスの良いマイクロフォーサーズに戻るだろうと思いますからねぇ……

増税前とキャッシュバックキャンペーンに釣られて XF23mm F1.4 R も購入 〜これで XFレンズ購入も当面打ち止め




次点その3 バンガード / The Heralder 28

お買い物評価:90点 (製品評価: 94点)


The Heralder 28

▽ プラス点
  • ハイエンド・ミラーレス機+レンズ4本+α に iPad Air くらいは十分収まる収容力の割には、比較的コンパクトなバッグ
  • コンパクトだが奥行きがあるので、一眼レフシステムにも十分対応できる
    (BGなし 7D Mark II + 70-400mm F4L IS + 18-135mm IS STM + αくらいは十分収まる)
  • 正面側に三脚を吊るためのベルトが内蔵されているので、三脚をバッグに留めて移動することが可能
    (バッグが小型なので、吊す三脚は縮長が 30〜40cm までの小型三脚が適当)
  • 側面にポケットがあるのでペットボトルなどが刺せる
    (ただしバッグを振ると 500ml クラスはポケットから落ちる場合あり←琵琶湖にペットボトルを落とした経験より ^_^;)
  • 別の側面にはベルトスリットがあるので、バンガードその他から出ているレンズポーチなどを挿して増量することも可能
  • 背面側には通しベルトがあるので、キャリーケースの持ち手に差し込める
  • 上面カバー部分にジッパーがあって内部にアクセスできるので、いちいちバッグの蓋を開く必要がなくて便利
  • ストラップのショルダーパッド部分がストラップ一体式のしっかりしたものなので、目一杯詰め込んで重くなっても問題ない(バッグが良くてもショルダーパッドをケチってるメーカーもあるしね)
  • 防滴素材ではないが、レインコート内蔵なので多少の雨は防げる
  • ジッパー部分の端の方にマグネット式の押さえがあるので、ジッパーを開けるのに一手間要るが、セキュリティ的に安心
  • 奥行きがある分、バッグとしてのスマートさには欠けるが、全体のデザインとしては悪くない(と思う)
  • オプション品を装着することでバックパックスタイルも可能(バックパックとして使うには小さすぎるバックだが)
  • 小さなインナーポーチが付いてくるが、このバッグには不要だったけど別にバッグで便利に使っている
  • 薄いけどチャックで閉じられるポケットがあったり、メモリーカード入れが独立してあったり、細かい使い勝手も良い

▽ マイナス点
  • レインカバーをしないと思ったより水、湿気に弱く、底面側は軽く濡れたところに少し置いただけでも水分がバッグ内に染み込んで大変
  • 背面側にタブレット、ノートパソコン収納用ケースがあるが、それがあると収納力がスポイルされて邪魔
    (なので、私は最初から取ってしまっている。iPad Air はそのケースを取ったカメラ収納部とバッグ背面の隙間に入れてるが問題ない)
  • 高級カメラバッグというわけではないので、すぐに若干の解れがあったりするのは価格相応

ブログで紹介しようと思いつつ全くしていないのですが、実は今年、カメラバッグだけで4個買ってます。その中で一番最初に買って、一番小さいバッグがコレ。そして一番使ったカメラバッグでもあるので、これがお買い物ベストの候補でもありました。

2月に購入した X-T1 は従来のNEX-7、X-E1/X-E2 などのミラーレス機と違ってペンタ部のような突起があり、ボディも大きなものでしたから、それまでの一般のバッグ+インナークッションで持ち歩くのは難しくなり、それで購入したのがこの Heralder 28。

Heralder シリーズのうち Heralder 28、33,38 は容量の違う兄弟モデルで、28 < 33 < 38 とバッグ幅と高さが大きくなりますが、奥行きはどれもほぼ同じ。28 は「340×270×265mm」とバッグ幅は小型なのですが、幅の割に奥行きが非常にあるのが特徴です。

それだけにパッと見に比して収容力は大きく、

  • X-T1 + XF23mmF1.4 R + XF14mmF2.8 R + XF35mmF1.4 R + XF60mm F2.4 R Macro + XF55-200mm F3.8-4.5 R LM OIS

  • EOS 7D Mark II + EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM + EF70-200mm F4L IS USM + EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM + Extender EFx1.4 III


といったシステムが入って、ブロワーやクロス、メモリーカードその他アクセサリーや、背面の隙間に iPad Air、手前のポケットにスマートフォンくらいは入る収納力があります。

またレンズの本数を減らせば、70-200mm F2.8 や EF100-400mm クラスのレンズやバッテリーグリップ付きボディも入ります。(が、それらが主力になるなら兄弟モデルの Heralder 33, 38 がベター)

ミラーレスシステムに手頃な程度の三脚もバッグに付けられますし、上面カバーのジッパー、側面のポケット、レインカバー内蔵、ショルダーパッドの良さなど、至れり尽くせりの使い勝手は素晴らしいのひと言。

ハイエンド・ミラーレス機でレンズ本数を3〜4本持って行く場合や、デジタル一眼レフ+数本のあまり大きくないレンズにはぴったりでお勧めできます。値段も妥当なところで、サイズと使い勝手を思えばリーズナブルと言えるかもしれません。

そこまで気に入っているのであれば、今年のお買い物ベスト10 に入れても良かったのですが、唯一、底面側の生地が意外と水気に弱く、それで困ったことになった経験がどうしても尾を引いているので次点扱いになりました。バッグ底面側の生地がもっと防水防滴性に優れていれば文句なしでした。

ちなみに、今年買ったカメラバッグの他の3つは、同じバンガードの Up-Rise II 33、think tank photo のグラス・リモ、エアポート・コミューターです。いずれ、ちゃんとレビューでも書こうと思ってはいるのですが……

まあ、バッグは何個買っても欲望が尽きないというか、もっとフィットするものはないか?このシーンではあのバッグの方が良いのでは?となって、切りがありません。ローリングカメラバッグも欲しいし(^_^;)




次点その4 Anker / Astro 第2世代 モバイルバッテリー 6400mAh



AnkerR Astro 第2世代 6000mAh 高性能 大容量 モバイルバッテリー【PowerIQ搭載】

▽ プラス点
  • PowerIQ 搭載でスマートフォンへの充電速度は最速レベル
  • お手頃サイズかつ日常の丸一日にぴったりの 6000mAh クラスゆえ使いやすく、持ち出しやすい(10,000mAh 以上のモバイルバッテリーのようにかさばらないし、重くない)
  • 振ると充電開始、という仕組みなので、USB ケーブルをスマートフォンに繋いでからバッテリー側のスイッチを押す必要はない
    (バッグの中にモバイルバッテリーを入れてる時は、これが結構便利)

▽ マイナス点
  • 10,000mAh 以上のモバイルバッテリーと比べると、価格対容量のコストパフォーマンスがよろしくない
  • ライバル製品かつ従来使ってきた cheero Power Plus 2 mini と比べると微妙に大きめ
  • 少しでも振ると残量 LED が点くのが鬱陶しいときもあるし、残容量が多い時には残量が確認しにくい

一年以上、一番よく使うモバイルバッテリーとして愛用してきた cheero Power Plus 2 mini が少しヘタってきたと感じ始めたので、先月から使い始めたモバイルバッテリー。

同じ製品をまた買うのは嫌だし、PowerIQ の便利さも別製品で実感しているので、今回は Anker のライバル製品を買いましたが、cheero Power Plus 2 mini に負けず劣らず良いですね。充電速度最適化の PowerIQ はホント便利です。

ライバル cheero Power Plus 2 mini も同じですが、昨今 10,000mAh 以上のモバイルバッテリーが3千円台で買えるのに 6,400mAh で3千円ってのは、はっきり言ってコストパフォーマンス悪い製品やなあ、と感じます。+600円で容量倍の Astro E4 が買えますからねぇ。

ただ、モバイルバッテリーはいつも大が小を兼ねるとは限らないわけで、日々使う、持ち歩くモバイルバッテリーとしては、個人的に 6,000mAh クラスが一番使いやすいと思っています。やっぱり 10,000mAh オーバーのモバイルバッテリーは重くてデカいですからね。

そんなわけで本製品は購入後すぐに愛用しているものの、最近の大容量モバイルバッテリーとの価格差を思うと、お買い物としては若干納得行かない点もあるので、次点扱いになりました。

昨年 cheero Power Plus 2 mini がランクインして本製品が次点というのは、別に cheero Power Plus 2 mini の方がずっと良いというわけではなく、今年はもっと満足度の高いお買い物が多かった、というだけです。順位付けはあくまでその年の相対的なものです。

(cheero Power Plus 2 mini との比較では、デザインやサイズ感は cheero Power Plus 2 mini の方が好きですが、持ちやすさや使い勝手は Anker Astro 第2世代の方が気に入っています)


次点は以上4製品。(Blackrapid DR-2 ストラップも気に入っているので入れたいところでしたが、実働回数がまだ少ないので…)

あとは、特別賞?として、以下の2製品を今年のお買い物番外編として取り上げておきたいと思います。


【そこそこ使えるで賞】 アルインコ / もみたいむPro



腰マッサージャーもみたいむPro|マッサージ器|フィットネス事業部|ALINCO - アルインコ

ウェブメディアの記事を見て注文したものの、「使えれば儲けもの」と思ってあまり期待していなかったのですが、そこそこ使えています。一般的なマッサージ器のようにはいかず、局所的にしか使えませんが、5千円の製品と思えば納得です。

しかし、肩こりに使うのは無理です。色々工夫して試しましたが、肩だけは無理。首なら何とか。腰も背もたれのしっかりとした椅子を利用したなら、ある程度はいけます。

私が一番使っているのは脹ら脛。引きこもりな私は、丸一日歩いたりすると翌日や翌々日の朝に脹ら脛が鬱血気味になって辛いのですが、バッチリ利きます。ただまあ、商品を見て判るとおり片足ずつしかマッサージできませんし、脹ら脛だけならフットマッサージャーの方が良いわけですが X-)

私の場合、柔なマッサージ器だと「使いもんにならんわ」ということが多いのですが、このサイズ、この値段しては揉みの力が強いので、その点では満足です。(人によっては揉みが強すぎてダメかもしれないが)

マッサージに関してはそれぞれの人の好みが違うので、他人に勧めるようなことはしませんが、私は買って良かったかな、と思っています。これで肩こりに使えたら、文句なしだったんですけどねぇ。

肩こりには使えないが、首と腰と脹ら脛には悪くない!手頃な簡易マッサージ器「もみたいむPro」



【最高と最低が同居していたで賞】 富士フイルム / X-T1



FUJIFILM X-T1 | 富士フイルム

今年は数多くのカメラ機材を買ってしまいましたし、過去にも多くのカメラを買ってきましたが、このカメラのことを忘れることはないと思います。私にとって最高と最低が同居していたカメラでした。

3ヶ月前に X-E2 を購入して一定の満足を得られていたのに、さらに15万、周辺アクセサリーを含めると20万円ほど富士フイルムに突っ込んで得られたものは、

  • X-E2 同様に一番好みの画質と色
  • 制止体相手なら、もう光学ファインダーは要らないかも?と思わせる最高の EVF
  • チルト液晶、防塵防滴、(イマイチだが)グリップなど従来の富士フイルム機を使っていて欲しかった仕様がてんこ盛り
  • 一眼レフスタイルのデザインになり大きくなったが、大きすぎる限界一歩手前の、大口径XFレンズとバランス良いサイズ


という、まったりスナップ的に写真撮るには最高に近いカメラであり、

  • スペック倒れの AF-C 性能(ミラーレス機にありがち)
  • 最高の EVF でも動体捕捉では話にならないタイムラグと像消失時間
  • 設計した奴もゴーサイン出した奴も馬鹿としか思えない異常に使いにくい十字ボタン
  • アナログ的操作とデジタル部分の操作が乖離・破綻した操作体系
  • ええ値段する割には、操作性ダメ過ぎなバッテリーグリップ


という残念な部分も多いカメラでもありました。

これらのことは散々過去に書いたので、また繰り返しても仕方ないし、今さらではありますが、最高に良い部分と最低にダメな部分が混じり合った、私にとっては本当に残念なカメラでした。

こだわり派の方を中心に高評価を得るのも当然の良いカメラではあるし、それを十分に実感でき、私自身も画質や EVF の見え味などに凄く惹かれて惚れている部分も多かっただけに、操作性が合わない駄目カメラだった、と切り捨てるような評価ではなく、(自分と合わなかったことも含め)とにかく残念だった、に尽きます。

撮る時は(使い勝手)最高、撮ったあとはガックリ(画質)なカメラはそのうち撮る気がしなくなってきますが、撮ったあとは最高(画質)だけど撮る時にストレスが溜まるカメラも、やっぱり辛いものです。

購入直後からウンコ過ぎる十字ボタンに悩まされ、高いのに前後ダイアルがロクに働かない駄目バッテリーグリップを始めとする操作体系の矛盾を感じて、きっと最後まで慣れられることはないだろうなあ〜と思いつつ、半年我慢しましたが……

正直なところ X-T1 を disるのは忍びない面もあるし、こういった意見はあくまで私個人の嗜好、考え方だけに過ぎないけれど、やっぱり

「アナログダイアルへの力の入れようと同じくらい、デジタル操作部のボタンをマトモにすべき」

であるし(Ver.3 ファームで実現されたフォーカスフレームのダイレクト移動もこの十字ボタンでは…)、

「レトロチックなアナログダイアル操作体系と、デジタルカメラとしてのデジタル操作体系の統合をきちんと作り直すべき」

だと思います。過去記事にも書きましたが、デジタルカメラである限り、デジタル操作部分を疎かにしたカメラはどうかと思います。

ライカもどき的な X-Pro1 からクラシックデザインとアナログ操作性にこだわってきたのは判りますが、前ダイアルやバッテリーグリップを採用した X-T1 ではアナログ操作部分とデジタル操作体系が乖離して使い勝手をスポイルしていることが露呈しているように思います。

このあたりは「トライナビ」と称して2連ダイアル+背面コントロールホイールを実装したものの、革新的な操作性どこか殆ど活かせていなかったソニー NEX-7 に通じるものがあるように思います。(あれも惜しいカメラだった……)

アナログチックな操作性といっても、Xマウントの場合、レンズ側のダイアルも含めて所詮全て電子スイッチでしかないのですから、アナログダイアルをオールドカメラのダイアルと同じように考えすぎず、もっと柔軟に捉えた方が良いと私は思うのですけどね。

良い例はバッテリーグリップとカスタム設定で、前後ダイアルがあるのに絞りとシャッター速度が変えられないバッテリーグリップなんて全く意味がないわけで、アナログ操作系に囚われすぎて使い勝手をスポイルしている代表例でした。

また、中途半端な設定項目しか覚えさせられないカスタム設定はイマイチ使い勝手が良くなく、どうせ全部電子スイッチなのだから、アナログダイアルで設定できる絞りもシャッタースピードも ISO も全部カスタム設定に覚えさせられるはずなのだから、そこまで入れ込んだら良いのに、と私は思います。

このあたりは人それぞれ考え方が違うと思いますし、富士フイルム開発陣のこだわりが色々あるのでしょうけれど、デジタルカメラである限りアナログ操作系に囚われすぎはアカンなあ、という思いが拭えない私は X-T1 を手放して、未練はあっても後悔はありません。

富士フイルムは今年カメラボディを X-T1 のみしかリリースしませんでしたが、来年以降どういうものを出すのかは興味あるところです。単なるシルバーカラー追加じゃないグラファイト・エディションは良かったですけどねえ。



とまあ、最後の方は勝手なことを書きましたが、次点の4製品は今年のお買いものベスト10に入れてもおかしくなかったかなー、と思います。

ベスト10の方がカメラ機材ばっかりなので、バラエティさを求めるなら次点製品を入れようと思ったのですが、色々考えた末、お買いもの満足度の高い製品はジャンルが偏ってしまいました。

ってなわけで、次回、2014年お買い物ベスト1〜5位発表の後編に続きます。

→「だぶる☆えっち的 お買いものベスト 2014 【後編】1位〜5位」へ