もう iPad用キーボードは買わない!と思っていたのですが、また買ってしまいました……。「今回はキーボードカバータイプじゃなく、汎用キーボードからセーフ」という言い訳とともに(^_^;)

衝動買いではないのですが、先日 iPad Air 2 購入後にヨドバシカメラへ背面ケースを探しに行った際、iPad用キーボードコーナーで店員さんがこのキーボードをディスプレイに並べていました。

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「おー、なんか小さくてチャチなキーボードだけど、その分、三色展開か〜。何となく使ってみたい気もするけど、チャチな割には高いし、iPad用キーボード買いすぎな割には使っているのは一つだしなー」

という感じで、その日はスルーしたのですが(製品名も覚えなかったくらい)、なんか触ってみた感触が妙に気になって(≠気に入って)、結局一週間も経たないうちに買ってしまいました(´д`)

Key-to-go — すべてのiPadに対応するポータブルキーボード — ロジクール

最近 iOS 関連にあまり興味がないので、この製品が発表/発売になったことは知らなかったのですが、最初に見かけたときは発売直後だったようで、その後気になってネットを見渡してもあまりレビューがないようです。(機材提供されての提灯記事は除くw)

KeyToGo1


まあ、ハッキリ言って

こんなチャチなキーボードが 9千円近くもするのか!?


というボッタクられ気分がある製品なのは否めませんし、それゆえに買う人も、興味ある人も少ないのかもしれません。

確かに私も

見た目安っぽいし、キータイプも全然イマイチな割には、高すぎやろ!


と思ったのですが(店頭で触れば判るし、買った今でもそう思う)、

単体別売りとしては、今までにないモバイルキーボード
(Surface の Type Cover のパクリっぽいけど)


なのも事実なので、その点に惹かれて買っちまいました。

参考になるかどうか判りませんが、こんなモバイルキーボードが気になった人のために、一週間使ってきた率直な感想を以下に記しておきます。



さて、このロジクール Key-To-Go というキーボードを端的に言えば、

ちょっと変わった、iOS 製品向け汎用 Bluetooth キーボード


です。

キー配列や特殊キーは iOS 用に作られていますが、いわゆるキーボードカバー/キーボードケース的な製品ではありませんので、iPad / iPad Air シリーズだけでなく iPad mini シリーズでも iPhone でも使えます。(後述するように mini や iPhone のお供にも向いている点があります)

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(サイズはキーボードカバー製品と同じく iPad Air の長辺に合わせて作られている)


そして、この Keys-To-Go という製品の特徴と言えば

一般的なプラスティック素材じゃない、オモチャのようなキーボード


であることに尽きます。

良くも悪くも、このオモチャ感溢れるスーパーに安っちいキーボードが全てです。マイクロソフト Surface の Type Cover と同じ感覚ですが、キーボードカバーではありません。

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上記の写真を見ても判るように、タイプ感は極めて乏しい、ペタペタのペタンコキーボード。

とはいえ、ロジクールらしく一応のストロークが少しだけ(1.2mm)あるので、タッチキーボードではなく打鍵感による若干のレスポンスはあります。仮想キーボードよりは百倍マシです。画面も広く使えますしね。

ただ、前述のようにキーボードサイズは iPad Air のボディサイズ(長辺)に揃えられているので、キーピッチはやや狭く、ストロークのないオモチャキーボードと合わせて

タイプミス上等!の覚悟が必要な、“ないよりマシ”なキーボード


であり、

キーボードの質を云々言うような製品ではない


のは間違いありません。キーボードとしてはウンコレベルは言い過ぎですが、タイピングの快適さを少しでも求めるなら、この製品を選ぶべきではありません

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じゃあ、この Keys-To-Go の良さは何かと言えば、

オモチャ的ペタペタキーボードを逆手に取った
モバイル製品として大切な軽さ、薄さ、丈夫さ?


があることです。

  • ペタペタキーボードゆえの超薄型

  • ペタペタキーボードゆえの超軽量

  • ペタペタキーボードゆえの防水性

  • ペタペタキーボードゆえの耐衝撃性?(公式には何も謳われていないけれど)


これらは全てモバイルアクセサリーとしては大きな利点、大きな魅力です。

従来のスマートフォン、タブレット用キーボードと言えば、(一部の小ささだけ求めたミニキーボードを除けば)それなりにタイピング感触を考慮したキーボードが多かったわけで、私もその点を重視していました。

しかし、ちゃんとしたキー感触を求めれば、ある程度のキーストロークを求めれば、当然キーボード製品としての厚みも必要ですし、重くもなります。過去に私も散々キーボードケース/キーボードカバー製品を買ってきて、愛用していた時期もありますが、結局持ち運びが分厚く重くなるのがネックでした。

そのアンチテーゼとして生まれたような、この Keys-To-Go は、

キーボードの質を妥協することで、持ち運びの気軽さを最大限追求


した製品です。とにかく軽く、薄い。さらに言えば、

この素材、チャチさが持ち歩く時にケースに入れなくてもいいと思わせる


わけで、その点でも持ち運びが気楽に、荷物が最小限になります。

耐衝撃性について公式には何も書かれていませんが、このペタペタキーボード&素材ですから通常のプラスティックなキーボードと比べればキーが割れたりすることは少なさそうですから、持ち運びの時も

「カバンの中にそのまま突っ込んでもいいか〜」

と思わせられます。(実際にどうなのかは知らないけど)

この一週間で、何度かカメラバッグの隅に突っ込んで、時には身体と当たる部分に入れて持ち歩いていましたが特に問題もなく、通常のプラスティックキーを採用したキーボードカバー/キーボードケースよりは遙かに気楽に持ち歩けます。

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(耐衝撃性は謳われてないが、宣伝ではそのまま放り込む的な使い方を提示)


もちろん、キーボードケース/キーボードカバー製品と違って、iPad 本体とキーボードが完全に分離していますから、使うためにはテーブルの上など、ある程度場所が限定されます。キーボードケース/キーボードカバー製品のようにノートパソコン感覚では使えません。

ですから、どちらが良いというわけではなく、同じタブレット用キーボードでも全く違う方向の製品です。通常の Bluetoothキーボードとも違うでしょう。先ほども述べたように、

タイピングの質よりモバイル性を限りなく追求したキーボード


です。そういう意味では今までにない外部キーボードではないかと思いますし、だからこそ買わずにはいられませんでした。

(ロジクールらしい製品だと感じますし、チャチで一見ボッタクり感は否めないのですが、従来とは異なる製品、メインストリームな製品でないだけに価格も仕方ないかなぁ…とは思わないけど、若干納得はする)

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(本体、添付品一式)


私自身、タブレットのキーボードカバー製品を愛用してきましたが、iPad Air / Air 2 のような薄く軽量なタブレットを常時分厚く重くしてしまっては、iPad Air 本来の魅力を大きく損なうことになりますから、iPad Air 以降はキーボードを持ち歩くとしても完全に別の単体製品を使うようになりました。

また、これだけ薄く軽く、そしてキーボードをそのままカバンに放り込めるような製品ですから、iPad だけでなく iPhone 用のキーボードとしてもオススメのように思います。

本キーボードもペタペタキーボードというだけでなくキーピッチはやや狭めですが、それでも 17mm ピッチですので、iPhone 用を謳った無闇に小さなミニキーボードよりはタイプしやすいですし、チャチな折り畳みキーボードにありがちな不安定さはありません。

ただ、一週間使った今でもペタペタキーボードが良いとはとても言えませんし、カーソルキーの上下が詰め込まれなので、↑キーを押そうとしてシフトキーを押しているタイプミスは永遠に慣れられないとかあるので、何度も書くように割り切りは必要なキーボードです。

チャチで、ペタペタで、キーボードとしてはとても良いものとは言えず、それが8千円台もするというボッタクリっぽい値段。だけど、薄く、軽く、キーボードをそのままカバンに放り込める気軽さで持ち歩ける。

今までにない単体モバイルキーボード


という気はしますね。この割り切り感、私は結構気に入りました

ただし、値段的にボッタくられ気分は購入後も、しばらく使ったあとも抜けませんから、他人に安易に薦められるものではありません。ですので、

購入前にできるだけ店頭で触って、納得してから買うべきキーボード


です、お気をつけを :-)

Key-to-go — すべてのiPadに対応するポータブルキーボード — ロジクール


(Keys-To-Go はスマートカバーやこういうケースと併用するキーボードです)