先日、X-T1 について徒然書いたので、ついでに XFレンズについても適当に戯れ言を書いてみます。

ボディについては魅力とともに諦めすらある部分もあって複雑な気分があるものの、XFレンズは XF18mm F2 R、XF56mm F1.2 R、XF10-24mm F4 R OIS の 3本を除いて全て購入したわけですが、

買ったレンズでハズレなし


であっただけに、個々のレンズについて色々思うことはあれど、トータルとしては基本的に満足しています。

元から興味のない XF18mm F2 R はともかくとして、XF56mm F1.2 R や XF10-24mm F4 R OIS は評判も高く、個人的にも使ってみたいなぁ…とは思いますが(特に XF56mm)、使用頻度を考えれば自重すべき、その費用を他に使うべき、と判断しています。

ただ、そんな満足度の高い XFレンズですが、気になる点(不満点)が3つ。


1つ目は「富士フイルムは良いレンズが揃ってるね」などと世間で言う人もいますが、望遠レンズ大好きっ子としては「マトモな望遠レンズがないのにナニ言ってんだか」であります。

そのあたりはもう何も期待してないというか、動体撮りをしなければ適当ズームでも問題ないので個人的にはどうでも良くなってきたのですが、でもまぁせめて 135mm F2 相当の中望遠単焦点くらい出しても問題ないのに…と思いますがねぇ。


で、2つ目はこれも過去記事で何度か書いているように、

10本しかない純正XFレンズなのに、操作体系が4種類もある


という問題。

非純正レンズなら仕方ないですし、XF27mm F2.8 のようなパンケーキタイプの薄型にするために他と操作体系が物理的に変わってしまうのは致し方ないでしょう。

けれど、絞りの Auto/Manual の切り替え方法が単焦点とズームで違ったり、AF/MF の切り替えが2本だけ違ったり、開発陣はいったい何を考えてるのやら……という感じです。

正直言って、XF14mm や XF23mm を買って懸念していたとおり、MF に切り替える時に戸惑うというか間違いますね。それらだけ使っていれば良いのでしょうが、そうも行きませんし、ボディ側でのスイッチとの整合性がホント意味不明です。

XF14mm_07XF18-55


3つ目は特に不満点というわけではないのですが、

XFレンズは最初の1年と、その後で傾向が変わったなぁ


という印象。良いとか悪いとかではなく。

X-Pro1 と同時発表された最初の単焦点3本 XF18mm、35mm、60mm というのは、コンパクトかつ軽量でありながら描写の良いレンズでした(18mm に関しては異論もあるだろうけど、残り2本は間違いなくそう)。

X-E1 と同時発表された初めてのズームレンズ XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS は、巷のミラーレス機付属のキットレンズと比べると随分と大きく重いものでしたが、スペック(明るさ)を見れば納得の範囲であり、ズームレンズとしてはデカい重いというほどのものでもありません。

そして、昨春発売の XF14mm F2.8 R も非常にコンパクトかつ描写の良いレンズで、最初の単焦点3本と同様のコンセプトを持ったレンズに感じられます。

しかし、その後、ミラーレス機の 55-200mm クラス望遠ズームとしてはやけにデカく重い XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS がリリースされて、XF23mm F1.4 R、XF56mm F1.2 R と大口径単焦点レンズが続き、さらに XF10-24mm F4 R OIS。

パンケーキタイプの XF27mm F2.8 を除けば、XFレンズは急に方針転換して

デカく重くなろうが、とにかく描写(画質)第一主義


になったかのように思います。最初の一年の XFレンズは画質とコンパクトさの両立であったように思えるのが、その後はとにかく画質第一主義に走ってるかのようです。

実際、XF55-200mm を除けば、23mm F1.4 も 56mm F1.2 も 10-24mm F4 も絶賛あんど絶賛のレンズたちであり、単にデカい重いだけのレンズではなく、そのサイズに見合った評価を得ています。

そしてこの、XF レンズ最初の一年とその後の一年の変化というのは単なる XFレンズだけの問題ではなく、富士フイルムの Xマウント全体の方向性が少し変わったのかな?と邪推していますし、その結果として大口径 XFレンズ群であり、X-T1 だったのかな、と。



もちろん、ボディにしろ、レンズにしろ、長期的な計画の下に開発が行われていますから簡単に方向修正はできないわけですが、当然開発初期から中期にかけては幾つかのバリエーションをもって開発を進めていたでしょうし、当初発表のレンズロードマップから随分と遅れたレンズをあったことを鑑みると(XF56mm は F1.4 から F1.2 に変更されました)、

描写とコンパクトさのバランスを追求

一定範囲内において描写性能を最上に突き詰める


というように方向性が変化した結果が、この1年の(高い評価を得ている)XFレンズ群だったのかな、と思います。

そして、今後1年の新しい XFレンズは大口径ズームレンズ主体であり、前後1年間に出される大口径レンズ群に見合ったボディとして、レンジファインダースタイルの従来機とは異なった X-T1 のようなカメラにリリースすることは必然だったのだろうな、とも理解できます。

ボディもレンズもレンジファインダー機を手本としたミラーレス機としてのハンドリングの良さよりも、ひたすら一眼レフの代用を目指していくんだ、ということでしょう。

ただまあ、私個人としては、先日 X-T1 について書いた徒然記事でも述べたように、X-T1 が良いからと言っても X-E2 の方が “らしさ” があったという気持ちは変わりませんし、それと同じように XF23mm F1.4 R が如何に素晴らしくてよく使っていても、XF35mm F1.4 R の方が XFレンズらしい、Xマウントらしいレンズだという思いは変わりませんね。