TAv モードがない or マニュアル露出時に ISO Auto の使えないデジタルカメラは滅んでしまえ!と昔から思っているのですが、未だにやらないメーカーがあります。富士フイルムもそうですが。

フィルム時代は ISO (ASA) はフィルム装填時に固定され、光量は絞りとシャッター速度の2次元で決まりましたが、デジタル時代は ISO 感度も含めた3次元。

3つの要素が自由に値固定と Auto できて当たり前であり、被写界深度(絞り)と被写体の動き(シャッター速度)を意図を持って固定しながら露出を ISO 感度で適正に合わせる、といったことはデジタルならでは利点。それを未だ行えないのはもどかしくてなりませんね。

(ま、キヤノンみたいにマニュアル露出で ISO Auto は使えるけれど、頑なに露出補正は使わせない片手落ち仕様も困りもので、ニコンの後追いするならこっちも後追いしてくれよ〜と思いつつ幾年月…… ^^;)

まあ、TAv の考え方は被写体の動きをコントロールしようと思わない人には理解できないと思いますので、スナップ程度でも知っていれば使いどころはあるので便利なんですけどね。

初期の GR Digital ではモードダイアルに P/A/M があるのに S(シャッター速度優先AE)だけがなかったようなリコーが、TAv の先駆者であるペンタックスのカメラ部門を吸収合併したお陰か GR に TAv モードを入れてくれたのは感慨深かったですが、全てのデジタルカメラで使えるようになることを願って止みません。富士フイルム機もね!!

Expo '70 Park 2014.3.7 (12) Ume tree and "Tower of the Sun"
(X-T1 + XF60mm F2.4 R Macro)


さて、X-E2 ユーザーが X-T1 を買ってしばらく使ってきてのダラダラ駄感想文も3回目ですが、特にブログネタもないし、何かとバタバタしていて真っ当なネタを各余裕もないので、このあたりを適当に書き連ねていきたいと思います。

でもって、今回の福岡行きでは荷物が増えるのを承知で敢えて2台持ちでやってきたりしていますが、まだ X-T1 と X-E2 の使い分けはしっくりきません。まだ、というか、どうもこう収まりが悪いというか、座り心地が安定しないような、チ○ポジが定まらない、そんな気分です。



一時期、X-E1 と X-E2 の2台体制だった時は単純に「メイン X-E2、サブ X-E1」とできましたから、操作レスポンスは段違いであったものの、撮れる物、撮ろうとする被写体に大きな差はなかったので、あっさり2台を割り切って使えました。

1台の時は X-E2 一択。2台体制の時も通常は X-E2、レスポンスは悪いけどサブの念のために X-E1。あまり使い分けに苦労した覚えがありません。

X-E2_11withX-E1


ところが、X-T1 と X-E2 では出てくる画質は全く同じですが、過去記事で書いたようにカメラの方向性というか、性質がいささか異なるので、単純にメインとサブという感じでもありません。

1台ずつ持っていく時は被写体別であったり、

カバンの隅に入れての日常スナップ:X-E2
写真を撮るために出かける時:X-T1

という、ありきたりな?使い分けスタイルに収まるのですが、問題は2台体制の時。

例えば、近所の梅でも撮りに行ってみるか、という時には(基本的に花撮りは苦手ですが… ^^;)

X-T1_11


こんな感じで、マニュアルフォーカスで狙う 60mm マクロには当然 X-T1、そして X-E2 はスナップ用に XF35mm や XF27mm あたりを付けておくという体制でで出かけてレンズ交換せずに済みます。

(こういう時は自分が安定して使える画角である 35mm 相当の XF23mm を手に入れれば、スナップ用途はそれに落ち着けるのですが…)

ただ、特に決め打ちもなく「2台持っていけばレンズ交換しなくて済むだろう」と安易に思って出かけた際には、「X-T1 と X-E2 のレンズを入れ替えたいわ!」と思って、単純にレンズ交換するより面倒なことになったことを既に何度も経験しています。

また、X-T1 + 望遠ズームでヒコーキを撮っていて、X-E2 は標準ズームを付けてサブ機扱いでいいや、と思って出かけても、X-T1 に標準ズームを付けたくなって、風が強いなかでゴミが入らないよう2台のボディに付いたレンズを入れ替えていると、なかなか使い分けができてないなぁ、と思ったりします。

X-T1_Sample01
(ヒコーキ撮りでも標準域や広角を使う場面はあります…)


EOS(一眼レフ)2台体制の際は撮る物が決まっていることと能力差はあっても撮れない物に差はないので、一方のボディに超望遠で一方に望遠とか、望遠と広角といった形ですんなり収まることが多いのですが、富士フイルム機はスナップから何から色々、という使い方のために、なかなか定まりません。

このあたり、

Xシステムの2台使いの組み合わせは、今後も試行錯誤の連続


になっていきそうです。新しいレンズを買えば、また変わるでしょうしね。

X-T1_Sample02
(富士機はやや霞みがちでも色が出てくれるので絵作りだけはヒコーキ向きなんですが…)


あと、Xマウント機を 2台持ちするようになって X-E2 をお手軽スナップ機に特化して持ち出すことも増え、この3週間少々、今まで必ず持ち出していた GR を自宅に置いて、X-T1 + X-E2 という体制で出かけることが多くなりました。

個人的に GR の 28mm より 35〜45mm くらいの画角の方が好きなこともあって、

「X-E2 + メインレンズ & GR」→「X-T1 + メインレンズ & X-E2 + 27mm F2.8」

に切り替えて使ってみているのですが、こればっかりは

お手軽スナップ機としての GR のサイズ感とレスポンス・性能の高さ


を実感させられることが続いて、今後は X-T1 のお供も X-E2 じゃなくて GR に戻す予定です。

サイズ感の違いもあって鞄から出して撮るまでの素早さってのが違いすぎますし、撮る気楽さはコンパクトデジカメである GR に適うモノはありません。今後は X-T1 と X-E2 の2台を持っていく時も GR を持っていくことになりそうです。

まあ、X-T1 の記事で GR のことを褒め称えるのもどうかと思いますが、GR を置いて出かけたこの3週間、改めて「GR は GR」ということを再実感する日々でした。

X-E2_GR


富士フイルム Xシリーズのサブ機として使うなら X-E2 じゃなくて X100/X100S とか EVF レスの X-M1 とかも考えるわけですが、X100/X100S は(そそられるモノはあるのですが)サイズがサブ機という感じではありませんし、X-M1 も厚みがありすぎて&未だ安くならなくて、今のところ検討対象外ですね。

X-M1 が(他社廉価ミラーレス機のように)3万円くらいで売ってたら衝動買いしちゃうんでしょうけれど、今の価格を見るとハァ?って感じで、BCNランキングのどん底に沈んでいるのも納得です…

とはいえ、富士フイルム機を使っていると発色が独特なので、GR にしろ何にしろ、併用していると色が違いすぎて、ある程度は富士フイルム機に統一できた方が良いんですけどねぇ(EOS で撮った物はどうせ RAW で弄るので関係ない)。

X-T1 が頑張ってコンパクトにできたのなら、今度は X-M2 が薄く軽く小さくなってくれれば考えるんですけど、どうなりますやら……

さて、X-T1 と X-E2 を併用してみての使い勝手の差、併用具合については次回にでも。

富士フイルム X-T1 と X-E2 の狭間に思う徒然【1】 〜中身は同じ、でも使い方は変わる2つのカメラ
富士フイルム X-T1 と X-E2 の狭間に思う徒然【2】 〜使い続けてさらに感じるEVFの差