前回記事で紹介した、WIndows / Mac / iOS (iPhone, iPad) / Android / Kindle Fire / BlackBerry / Windows Phone と様々な OS に対応し、端末間同期が可能なパスワード管理ソフト「Enpass」。

iPhone/iPad/Android/Mac/Windows 他マルチOS対応・端末間の同期も可能なパスワード管理ソフト「Enpass」

私は Apple 系だけの環境ではありませんので 1Password の有料アップデートを機に、こちらに乗り換えて愛用しています。

前回も書いたように「Enpass」はモバイル端末版は有料ですが(1Password に比べればずっとリーズナブルだけど)、Windows / Mac 向けパソコン版は(現在のところ)無料で利用できます。

ですから、「パスワード管理ソフトって、どうなのよ?」「Enpass って、どんな感じ?」と興味がある場合はまずパソコン版でお試しするのも良いかも知れません(モバイル端末向けも試用版ありますが、パソコン向けは無料でフル機能が使えます)。

パスワード管理ソフトと言ってもパスワードだけでなく、各種ライセンス番号やパスワードロックされたメモなど、

秘密メモソフト


と言っても良いかと思います。

Mac App Store - Enpass
Enpass Password Manager (Windows版)

パソコンで入力したデーターは iCloud や Dropbox を通して他のパソコンやモバイル端末と同期できますので、入力はパソコン、閲覧は iPhone や Android、ということも問題なく可能です。

ということで、今回は「Enpass」 Mac / Windows 版の使い方について、簡単に紹介しておきます。



「Enpass」は Windows版でも Mac版でも、また iOS版でも Android版でも、全くといって良いほど使い勝手が変わらないのが特長ですので、まずは Mac版の画面で説明しますが、Windows でもほぼ同じです(後述)

EnpassMac01


Enpass の起動時画面。4つの項目がありますが、

○ Create a new Enpass keychain

新規データーベース作成画面。最初にパスワード管理を始める時はこれを選択する。

○ Restore existing Enpass Keychain

既に他のパソコンで Enpass を利用していたり、バックアップから戻す時に利用します。Dropbox や iCloud を利用してデーターを復帰・同期させるのではなく、入力済みのパスワードファイルを端末にコピーしてきて、それを指定することでパスワード・データーベースを復活させます。

○ Restore from Dropbox

その名の通り、Dropbox を通してデーターベースを同期・復活させます。他の端末で Enpass のデーターを Dropbox に同期させていることが条件です。

○ Restore from iCloud

こちらは Dropbox ではなく iCloud を通してデーターベースを同期・復活させます。他の端末で Enpass のデーターを iCloud に同期させていることが条件です。当然ながら、Mac および iOS (iPhone/iPad) 端末のみで利用可能です。


これらのいずれかを選択するわけですが、始めて Enpass を使う時は一番目の「Create a new Enpass keychain」を選ぶことになると思います。

以下、Create a new Enpass keychain を選んだ時の画面を示していきます。

EnpassMac02


新しいパスワード管理データーベースを作るときはマスターパスワードを設定します。これはパスワードのパスワードとも言うべきもので、これがバレると Enpass に入れたデーターを見られてしまいますから、これだけは厳重に、破られないパスワードを設定します。

パスワードのためにパスワードを設定するのも本末転倒ですが、この手のパスワード管理ソフトの言い分としては、「パスワードは全部ソフトで管理するから、このマスターパスワードだけ覚えておけばいいので、これだけは厳重に」ということですね。

まあ、仕方ないですね。これに納得できなければパスワード管理ソフトは使えません。


EnpassMac03


マスターパスワードを設定すると、ホーム画面と言うべき画面が表示されます。Enpass は全てこの画面がベースになります。入力した情報の閲覧は全てこの画面で行います。

色々なパスワード/秘密メモ情報を入力した状態では、以下のようになります。

EnpassMac11


3カラム構成で、一番左側にカテゴリーが並んでいますが、それ以外に All Items(全て表示)、Favorites(お気に入り=よく使う項目を登録しておける)といったものが上方にあります。

そして上記画面では作っていませんが、Enpass で用意されたカテゴリーという分類以外に、ユーザー独自のフォルダを作ることができ、入力した項目を好きな名前で作ったフォルダにも入れることができます。

つまり入力した秘密情報項目は
  • Enpass で用意されたカテゴリー(入力時にどのカテゴリーで作るかを選ぶ)
  • お気に入り
  • ユーザー独自のフォルダ

の3種類で分類することになります(なにがしかのカテゴリーに入っていながら、独自フォルダにも入れて、お気に入りにも入れる、ということが可能です)。

新しいデーターを入力するためには

  1. 入力するデーターのカテゴリーを左から選んでクリックし選択常態にする

  2. 画面左上にある「+」ボタンをクリックする

  3. データー入力画面の前に、選んだカテゴリーで使えるテンプレートが表示されるので選ぶ
    (特に相応しいテンプレートがない時は汎用テンプレートの Default を選ぶ)

  4. テンプレートに沿った入力項目が表示されるので、必要なところ、覚えさせておきたい項目を入力して Save ボタンをクリック


という手順になります。

EnpassMac04
(幾つかのカテゴリーにあるテンプレートの一部)

EnpassMac05
(Login カテゴリーの Dropbox テンプレートの入力項目)

EnpassMac06
(入力画面で使えるパスワードの自動生成機能。文字数や条件を設定できる)


上記の入力画面例はいかにもパスワードデーターベースっぽいものですが、Secure note カテゴリーを選ぶと、単に項目タイトルと自由テキストボックスがないような秘密メモ画面になりますので、それだと自由メモとして気軽に使えるかと思います。

また、初期設定では

EnpassMac07
Enpass から他のソフトへ移動すると、すぐロックがかかる


ようになっています。Finder に移動してもすぐロックがかかり、Enpass へ戻ってきても、使うためにマスターパスワードを入力する必要があります。

ただ、Enpass に自動ロックがかかるタイミングは設定で変更できます。

EnpassMac08


設定には3つのタブがありますが、General(一般設定)の一番上にある Autolock Interval で自動ロックのタイミングを変えることができます。1 minute や 2minitues にしておけば、Enpass から離れて 1分後、2分後に自動ロックがかかります。それまでに Enpass に戻ってくればマスターパスワードの再入力なしに使えます。

また、一般設定の2番目の項目 Clear clipboard after というのは、Enpass でコピーした情報をどのタイミングで消すか?という設定です。Enpass でコピーしたパスワードやセキュリティ情報をいつまでもペーストできないように、1分後や数分後にコピー内容を削除する機能です。

3番目の Hide password のチェックボックスは、メイン画面で入力データーを表示するときに最初はパスワードの項目は非表示にしておき、パスワード表示ボタンを押すことで初めて表示させるという機能です。このチェックを外せば、常に選んだ入力データーのパスワードが表示されます。

一番下にある Location of Enpass Data は、Enpass のデーターベースファイルの在処を表示しています。Dropbox や iCloud を使わずに他のマシンへパスワードファイルを持って行く時には、ここで示されているファイルを Finder で追っていってファイルコピーして利用します。

EnpassMac09


設定の2つ目のタブ「Sync」は Enpass のキモの一つで、Sync Options で Dropbox なり iCloud なりにチェックを入れると、Dropbox/iCloud を経由して他の端末と入力データーの共有・同期が可能です。

Dropbox を選んだ場合には、ウェブブラウザが起動して Dropbox の認証画面が表示され、そこで Dropbox のログインを行って、Enpass に利用させるけど良いな?という画面で承諾すれば、Dropbox を経由した Enpass 入力項目が他端末と共有・同期できます。

また Dropbox に置いておくことで、場所に依存しないバックアップが一つできたことにもなるので安心であるかもしれません。

iCloud の場合は(マシンが iCloud に認証していれば)初期の手続きはもっと簡素ですが、iCloud は Apple 端末限定ですので、Mac、iPhone、iPad などに限られます。

なお、同期は上記設定画面でも手動で行えますが、通常はソフトウェア起動時と終了時に自動で行われますので、特に意識することはないですね。

EnpassMac10


設定の最後のタブ Advanced は別に Advanced でも何でもなく、マスターパスワードの変更や入力データーの完全初期化など普段使われないような項目が並んでいます。



とまぁ、以上が Enpass Mac版の簡単な概要ですが、Windows版も殆ど同じ画面です。

EnpassWin01
(初回起動時の画面も同じ。iCloud は Windows で使えないので、4項目ではなく3項目)

EnpassWin02
(新しいパスワード管理を始める時はマスターパスワード決定から始める)

EnpassWin03
(Restore existing Enpass Keychain を選ぶと
他で入力したデーターファイルを選択要求される)

EnpassWin04
(Restore from Dropbox を選ぶとこの画面になり、Continue で……)

EnpassWin05
(ウェブブラウザが起動して Dropbox の連携認証画面となる)

EnpassWin06
(使い勝手は Mac版と全く同じと言って良い)


この程度の説明が参考になるかどうかは判りませんが、Enpass は Mac版/Windows版ともに無料ですので、興味があればまずはこれらから、が良いと思います。

Enpass を iOS/Android で使う場合については、また別記事で触れたいと思います。

Enpass Password Manager(公式サイト)
iPhone/iPad/Android/Mac/Windows 他マルチOS対応・端末間の同期も可能なパスワード管理ソフト「Enpass」