さて、前回は Android スマートフォン/タブレットで行うデジタルカメラのファームウェア・アップデート方法を説明しましたが、今回は iOS (iPhone / iPad) 編です。

また、USB ホスト機能に対応していない Android 端末も今回の iPhone / iPad と同じ方法を使うことで対応可能です(本記事の説明は主に iOS で行います)。

iPhone / iPad でもスマホ/タブレット経由でファームウェア・アップデートが可能なのはキヤノン、パナソニック、リコー/ペンタックス、富士フイルム、カシオのカメラのみ、というのは変わりません。

スマホ/タブレットでデジタルカメラのファームウェア更新 〜できるメーカー&できないメーカー

Android 編の記事でも説明したように、スマートフォン/タブレットだけでデジタルカメラのファームウェア・アップデートが行えるカメラメーカーの場合、ファームウェア・アップデートの方法は

ファームウェア更新用ファイルをメモリーカードにコピーして、そのメモリーカードをデジタルカメラに挿して指定の作業を行う


というものですから、今回の iPhone / iPad でも

ネット上(メーカーサイト)にあるファームウェア更新用ファイルを
ダウンロードしてメモリーカードに保存する


ことさえできれば良いわけです。

FirmUpdateNonPC_iOS01


ただ、iOS (iPhone / iPad) はセキュリティ上その他の制限から Android のように “やってることはパソコンと同じ” というわけにはいきません。以下の2点がハードルになります。

  • iOS はパソコンや Android のように自由自在にファイルを移動、コピー、解凍することができない

  • iOS 端末は Dock / Lighting コネクタ経由でメモリーカードを接続して、データーを書き込むことはできない
    (iPad 用のカメラコネクションキットは写真・動画を読み出すだけで、自由にデーターを読み書きすることはできない)


この2つの問題があるため、USB ホスト機能のある Android 端末ほど話は簡単でもありませんし、これらのハードルをクリアするために、いささかの出費が必要になります。



まず、「iOS はパソコンや Android のように自由自在にファイルを移動、コピー、解凍することができない」制限をクリアするために必要なのが、大定番アプリとも言える「GoodReader」。

元々 PDF 閲覧アプリとして出てきたのですが、もはや iOS のファイル系万能ツールになっています。Android のファイラーアプリの代わりにファイルのコピーや解凍など諸々を一手に引き受けるアプリになります。

iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 GoodReader for iPhone
iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 GoodReader for iPad

iPhone 用、iPad 用、それぞれ 500円というのは安くありませんが、コレ一本あれば便利、ということも多いので、個人的には持っていて損はないと思います。

この GoodReader で、ネットからダウンロードしたファイルの保存や、ダウンロードファイル (zip) の解凍、ファームウェア更新用ファイルをメモリーカードへコピーする作業を行います。


そして、もう一つ。「iPhone / iPad はメモリーカードを接続してデーターを書き込むことはできない」点をカバーするのが、Wi-Fi カードリーダーです。無線LAN 経由でメモリーカードへファームウェア更新ファイルをコピーします。

  


左から Wi-Fi カードリーダーとしては走りの製品で SDカード専用ながらコンパクトなスティックタイプで持ち歩きしやすい「エアスタッシュ」。

AirStash - Wi-Fi SDメモリカードリーダー「エアスタッシュ」 - マクセル

真ん中は SDスロットのみならず USB ポートがあったり、出張/旅先のホテルで便利に使える有線LAN→無線LAN ルーターがあったりと多機能な「MeoBankSD」。

MeoBankSD | 製品情報 | TAXAN MeoBank

右はスマートフォンを1回分充電できるモバイルバッテリー搭載の Wi-Fi SD/USB リーダー「REX-WIFISD1」。

Wi-Fi SDカードリーダー(スマホ充電機能付) REX-WIFISD1/WIFISD1-BK[RATOC]

上記3機種は、私が過去に使ったことのなる(REX-WIFISD1 は今も使っている)Wi-Fi カードリーダーですが、いずれも5千円前後の価格ですので、スマホ/タブレットでデジカメのファームウェア・アップデートをするだけのためには高すぎます。

が、Wi-Fi 機能のないデジカメの写真を iPhone / iPad で閲覧・取り込めることもできますし、仕事上では(AirStash を除き)USB メモリを読み書きできますので重宝する時があるかもしれません(最近 USB メモリも殆ど使わなくなってきましたが……)。

MeoBankSD なら有線LAN →無線LAN ルーターになりますので出張先/旅先のホテルで便利な時もありますし(最近は有線LAN だけというホテルも減りつつあるけど)、REX-WIFISD1 ならモバイルバッテリー兼用なので一石二鳥です(軽いがサイズは大きめだけどね)。

まあ、1〜2年前と違って今はこの手のをオススメするのも苦しくなりつつあるのですが、こういった Wi-Fi カードリーダーの類いがあれば、iPhone / iPad からも自由にメモリーカードが読み書きできますので、ファームウェア更新用ファイルを送り込むことが可能になります。

なお、上記3機種は私が利用経験があるものとして挙げましたが、他にも色々な製品がありますし、もっと安いものもあります。

ただし、注意点が2つ。Wi-Fi カードリーダーの中には SDXC カードや 64GB 以上のメモリーカードが使えない機種もありますので、使うメモリーカードとの相性は十分下調べして下さい。

そして、公称スペックとしてあってもなくても良いので、WebDAV や Samba などが使えて、専用アプリ以外からも Wi-Fiカードリーダーに挿したメモリーカードが読み書き可能なことが、今回のデジカメ・ファームウェア更新には必要です。

FirmUpdateNonPC_iOS02
(MeoBankSD や REX-WIFISD1 は外付けSSDも読み書き可能)


とまぁ、iPhone / iPad を使ってデジタルカメラのファームウェア・アップデートを行おうとすると、ちょっと必要なものが多くなります。Android のように安いケーブル一本でできる、というわけにはいきません。

私は元々 Wi-Fi カードリーダーを色々買って使っていたので、出張先のタイミングでデジカメのアップデートが配信された時にもファームウェア更新を行ってきましたが、デジタルカメラも Wi-Fi 対応が進む現在(キヤノンは昨年後半から全機種搭載だしね)、なかなか買って損はないと言いにくいアイテムになってしまいました。

それに以前の記事でも述べたように、今は小型 Windows タブレットという便利な存在もありますしね。

とはいえ、Wi-Fi カードリーダー(と GoodReader)があれば iPhone / iPad からもデジタルカメラのファームウェア・アップデートは行えますので、その手順については次回記事で。

スマホ/タブレットでデジタルカメラのファームウェア更新 〜できるメーカー&できないメーカー
Android スマホ/タブレットで行うデジタルカメラのファームウェア・アップデート方法