DJ機器メーカーとしてもその筋では有名なパイオニアがリリースした自動ノンストップmixプレイヤーソフト「MIXTRAX」が、1周年を記念して iOS/Android アプリを期間限定で半額セール(400→200円)しています。

iPhone ではよく利用しているアプリであり、この機に Android版も購入しましたので、簡単に紹介しておきます。

MIXTRAXオフィシャルサイト | パイオニア - Pioneer
MIXTRAX App - Google Play の Android アプリ
iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 MIXTRAX App

一時期から雨後の筍のように出てきている、音楽ライブラリを「ノンストップミックス」して曲を繋げて聞かせるアプリの一つです。

この手のアプリの目標としてはクラブで DJ がプレイするような選曲で、かつ曲を違和感なく綺麗に繋いでいくことで、近年は事前に入れてある音楽ライブラリを事前解析してテンポを合わせて繋ごうという手法が出てきており、この「MIXTRAX」もその方式です。

ただし、

この手のお任せノンストップミックス系プレイヤーアプリで
人間の DJプレイと比較できるレベルのモノは存在しない


ですし、オールジャンルでそれが可能になるのはまだ当面難しいでしょう。

ハウス/テクノ系の四つ打ちサウンドを単純にビート合わせするだけならパソコンやスマートフォンでもそこそこの精度でできるようになっていますが、今の曲と次の曲をどこで繋いでいけば良いのかという判断(センス)は人間ならではのモノですし、別に繋ぐだけが DJ Mix ではなく、ましてや選曲となると AI(←懐かしい言葉)が必要です。

ということで、この「MIXTRAX」もパイオニアが出しているとはいえ

クラブDJ がプレイしてくれるようなアプリは期待しちゃいけない


のは大前提です。

そういう意味では特にお薦め!というつもりは全くないですし、半額セールとはいえ有料アプリですから、この手のモノに大して興味もない人が手を出すようなものではありません。

ただ、この種のアプリを幾つも試してきた経験から言うと

聴いていてまだ一番マシなノンストップミックス系プレイヤーかもかなぁ


という気がするので紹介しておきたいと思います。

まあ、あくまで人間の DJ プレイが 100 としたら他のノンストップミックス系アプリが 1〜10 くらいなところが 15 くらいかなぁ?というレベルですが。


ちなみに、マシと言ってもこの「MIXTRAX」、純粋に繋ぎという点では四つ打ち系クラブミュージック同士の繋ぎでも

“DJ Mix をやってみたい!と思って始めた人が、ようやく右耳と左耳で違う曲を聴きながらビート合わせするのが少しできてきたけど、繋ぎのポイントを選ぶ余裕が全くないので適当に繋いでいる”

程度で DJ Mix としては殆ど期待できません。が、さすがにパイオニアのブランドを冠しているだけあって、ジャンルによってはピッチ測定とフェードイン/アウトの感じはマシです(あくまでジャンル次第)。

元々ある程度似たジャンルの楽曲だけで組んでいるプレイリストを作っておいて選択させると、ノンストップミックスとしては微妙でも、それなりに違和感なくメドレー的に聴けていくこともあります。

また、楽曲解析でそれなりの曲調判断をしているせいか、繋ぎの部分は別として、次々と曲を垂れ流していてあまり違和感がないかなぁ、という気はします。まぁ最近は楽曲判断が優秀なソフトはいくらでもあるので、このアプリだけが凄いというつもりはありませんが。

いずれにせよ、気になる人は

Windows/Mac用アプリが無料なので、まずそれで試してみて


という感じですね。

MIXTRAXオフィシャルサイト | パイオニア - Pioneer

MIXTRAX01


さて、iOS版も Android版も機能的にはほぼ同じで、使い方も

インストール

初回起動の後に設定メニューから楽曲解析を選ぶ

しばらく楽曲解析するのを待つ
(多くの曲を入れている人は寝る前に充電しながら実行すべし)

楽曲解析が終わったら、オススメあたりから適当に聴く


という手順。楽曲解析なしでもノンストップミックスプレイはできるのですが、それでは適当にフェードイン/アウトで流すだけのプレイヤーと変わらなくなりますので、まず楽曲解析を行います。

MIXTRAX02
(初回起動時には最初に言語選択を行う)

MIXTRAX03
(初回起動直後の画面)

MIXTRAX04
(初回起動してすぐにこのようなダイアログが出るが、これではまだアプリの本領は発揮できない)

MIXTRAX06
(設定メニューを開いて「楽曲解析の実行」を選ぶ)

MIXTRAX07
(楽曲解析の実行を行う前の注意書き)

MIXTRAX08
(前の画面で「全ての曲を解析」を選ぶと解析が始まり、しばらく待つしかない)


楽曲解析は数百曲程度、数GB程度なら1〜2時間くらいで済むと思いますが、大量に入れている人は一晩かかるくらいは覚悟して下さい。バッテリーはガンガン減っていきますので、楽曲解析は必ず充電しながらどうぞ。

楽曲解析が終わると、全ての曲を対象にプレイする All Mix の並びも BPM(テンポ/ピッチ)が似た曲が並びます。

MIXTRAX05
(楽曲解析前の並び)

MIXTRAX09
(楽曲解析後の並び)


本当はこれでサクサク格好良くクラブDJ が皿回ししているが如くノンストップミックスプレイされれば良いのですが、全くそんなことはありません。

(そういや、皿回しという言葉もそろそろ死語ですな…。レコードから CD への変遷を経て、今は USB メモリを挿して、なんてことも普通の時代ですからねぇ)

楽曲解析後にメイン画面から「曲を選ぶ」をタップすると、ライブラリやフォルダ(アルバム)選択とともに「オススメ」というタブがあり、楽曲解析で似た BPM を集めたプレイリストがありますので、ここから選ぶと、All Mix で適当にシャッフルするよりはマシだと思います。

MIXTRAX12
(メイン画面)

MIXTRAX10
(曲を選ぶ画面)

MIXTRAX11
(オススメで選んだ楽曲のプレイリスト)


できれば、自分である程度ジャンルや傾向を固めたプレイリストを作っておき、それをプレイさせるのがベストですね。最初に書いたように、機械は BPM(ピッチ)判定したり調整するのはできても、選曲という部分はサッパリですから、そこは人間の手を貸す方が違和感はありません。

もっとも、全くランダムにプレイさせた方が繋ぎとしてはグダグダでも新鮮味があったりしますし、プレイリストの中でシャッフルさせれば面白いことがあったりもします。

所詮はお遊びソフトなので気軽に楽しむ


感じで使うのが良いですし、買うならそのつもりでどうぞ。

ちなみに自分の音楽ライブラリの中にミックスプレイに相応しくない曲があれば、設定画面から曲の除外や、アーティスト・アルバム一括の除外も可能です。元々ノンストップミックスの楽曲であったり、クラシックなどは丸ごと除外しておいた方が良いでしょう。

MIXTRAX14


また、標準設定では一曲丸ごとのプレイはせず 2〜3分毎に次の曲へ切り替わっていきます。次の曲への切り替わりタイミングも設定で変更できますので、慣れてきたら好みで変えると良いと思います。

MIXTRAX13


とまぁ、ここまで紹介してきてなんですが、何度も言うように

この手のノンストップミックス系アプリに過大な期待は禁物


であります。

私はそれなりに気に入っていて、iPhone なら標準のミュージックアプリ、Android なら PowerAmp をメインにしつつ、気分次第でこの「MIXTRAX」を使っていますが、ノンストップミックスそのものに惹かれてるわけではありません。

一種のダイジェスト・リスニングアプリ


って感じでしょうか。選曲の感じがあまり違和感なく、次々と楽曲が変わっていくのは悪くないかなーと。

まあ、ジャンルをダンス系に絞っているなら 20曲に1回くらいは「お、今のは自然な繋ぎだね」と感じる時がありますが、あくまで偶然の域をすぎませんね。

そういう意味で半額セールとはいえ、有料アプリを買うほどかどうかは何とも言い難いですが、個人的には「ちょっと変わったプレイヤーアプリ」として 200円くらいなら数寄者には悪くないかも知れません(最後まで歯切れ悪いけど ^^;)

【追伸】書き忘れましたが、楽曲解析時以外の通常楽曲再生時も一般的な音楽プレイヤーアプリよりバッテリー負荷は多めですので、ご注意を。