まさかの J2 転落から一年。無事 J1 に戻ってきました。

その間、昨夏からの「セレッソ女子」ブームが起き、その言葉が一般紙を飾ることも珍しくなくなって、サッカーファンはともかく一般世間的には、この一年ですっかり時代は桜、大阪と言えばセレッソ的な世の中になってしまいました(;´Д`)

おまけに昨日から、前回ワールドカップ得点王&MVP のフォルランがセレッソに加入する見込み、という超大物獲得のニュースが出て、本当に加入するかどうかはともかく、サッカーファン的にも注目はそちらへ…

というような状況ではありますが、本日ガンバ大阪も始動、新体制発表会が行われました。

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今年の新体制発表は昨年同様にサポーターの参加はできず ustream 中継のみでしたが、サポーターを呼ぶことで無駄に費用がかかることを思えば、これで十分でしょう。

一昨年はサポーターも新体制発表会を見に行くことができ、当時のアホ幹部どもが西野元監督を切ってまで呼んできたセホーンと握手して期待の声をかけるようなこともできましたが、結果あの体たらく…。そんなことも今となっては良い思い出…なわけあるか!(^^;)

ちょっと興奮してしまいましたが、2014シーズン新体制発表会と新ユニフォーム発表会見をまとめつつ、思うところを少々。


新体制発表会の方は、まず社長挨拶。無難あんど無難で、大企業のそつなくこなしてきた部長って印象は相変わらずですが、まず発表されたのが今年のスローガン。

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今年のスローガン「Rising G」


まぁスローガンは特に気にしませんので論評は控えますが、スローガン以外に社長から語られたのは2つのクラブ戦略。

「アジアでの展開」
「新スタジアム建設」

前者はJリーグが推進するものであり、当然ながら長年にわたって継続していた ACL 出場は必須になるでしょうし、それはスポンサー(親会社)的にも重要です。

後者はここ数年いつも言ってきていることですが、ようやく着工、2年後には完成する見込みが経ったということで、新スタジアム完成の時に「強いガンバ大阪」で居られるように!ということでありました。

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(社長挨拶)


社長挨拶のあとは、去年に引き続き指揮を執る長谷川監督と(レンタル復帰を除く)新入団選手6名が入場。ちなみに新入団および復帰選手の背番号は以下の通り

1:GK 東口順昭 ← アルビレックス新潟(完全移籍)
2:DF エブソン ← パウリスタFC(ブラジル/レンタル移籍)
6:DF 金正也 ← サガン鳥栖(レンタル復帰)
9:FW リンス ← CRICIUMA(ブラジル/完全移籍)
14:DF 米倉恒貴 ← ジェフ千葉(完全移籍)
16:GK 河田晃兵 ← ヴァンフォーレ甲府(レンタル復帰)
23:DF 内田裕斗 ← ガンバユース(昇格)
24:MF 小川直毅 ← ガンバユース(昇格)


長谷川監督の挨拶と抱負に続いて、新入団選手が一言ずつ入団コメントを話していって、その後代表の質疑応答が、監督に幾つかと新入団選手にまた一言ずつ。個別の質疑応答は監督に一つくらいで、割とあっさり 30分でサクッと新体制発表会は終わりました。

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(監督としても J1 復帰の長谷川健太)


長谷川監督のコメントとしては、

「よく補強をしてもらった」
「オフの期間が長かったが、みんな整えてきていると思うが、遠藤と藤春は動いてきたのか心配」
「J2 慣れがちょっと心配」
「ゴール前の厳しさは J1、J2 で違うので、そのあたりを含めてキャンプで」
「守備のチームが毎年上位に来ているが、ガンバらしく攻撃サッカーで何とかタイトルや ACL 出場権を狙いたい」


という感じでした。

また、ガンバユース上がりの二人の若者は実に堂々とした受け答えで、おじさんビックリだよ!という感じでしたが、これについては長谷川監督も「清水のユース出身者と違って、こんな場でもきちんと受け答えができる」と驚いていました。

即戦力ではなくても二人とも期待するわけですが、あの落ち着きはホント将来が楽しみです。

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(監督と新入団選手6人)


とにかく今年は長年の懸案だった GK、右SB に対して、ようやく期待できる人材を獲ってくれました\(^O^)/ というところで、

怪我がちなのが心配だけど、実力は代表クラスの GK 東口。
右サイドのSB、MF としては J2 に置いておくのが勿体なかった米倉。

両ポジションとも獲得できる選手には限りがある中で、両選手とも実績はあり、現時点では的確な補強だったといって間違いないでしょう。

東口「シュートストップ、クロスの処理には自分の持ち味で、日本一のキーパーになる」
米倉「サイドをやると思うので、アップダウンと得点に絡めるように」

いやいや、ホントね、頼みますよ。

GK に関しては長年の守護神だった藤ヶ谷を契約更新せず、今年の Jリーグ GK 玉突き大移動の中でも移籍金を払ってまで東口を獲得したのですから、かかる期待は並みではありません。河田君が戻ってくるのも期待です。

右SB に関しては(元代表の)加地さんが年齢とともに厳しい部分が出てきて怪我の時期も多く、もうずっと懸案事項だったのですが、これでようやく…という思いがあります。加地さんも明神さんも全盛期を見ていた身としては辛くなる時があったので、調子の良い時に経験を活かした起用でまたやってくれればなぁ、と思います。

そういった懸案の部分も重要でしたが、

宇佐美と並べられる強力な助っ人 FW


というのもまた必須のポイントでした。J1 でも FW 遠藤というのはちょっとねぇ(あれはあれでフィットしていたのだけど)。

誰を獲ってくるのか…と思っていたら、ブラジルでも評価の高い FW リンス。CRICIUMA が年俸を4倍に上げようとしても、それを上回る金額で獲得したという話もあるくらいですから、これはもうやってくれなければ困ります。

ブラジルでの実績もあり、年齢的にも脂がのってくる時期でもあり、

リンス「目標は(ブラジル)代表」

というくらいですから、期待は大きいです。宇佐美と良いコンビになれて、来年夏に獲られても仕方ないくらい爆発すれば、J1復帰即タイトルも…と夢が広がります。少なくとも現時点で期待はできます。

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(ブラジル人 FW リンス)


残るは GK、SB とともに

J2 でもザル風味だった守備の再構築、特に CB 強化


ですが、ブラジルからエプソン、レンタルバックで金正也と両CB が戻ってきます。記者会見で新入団選手が入ってきた時には ustream 映像を見ていても

「エプソン、でけえええ」

という感じでしたので、一本芯の通ったディフェンスが構築できることを期待したいものです。

監督も社長もサポーターもみんな「ガンバらしく攻撃サッカーで」というのは総意であっても、守備がザルでリーグ優勝したクラブはないわけで(ガンバ自身を除く)、やはり最低限何とかしないと、今年は J1 ですからね…

(西野君には超地元出身であるとともに、今度こそユース出身者の CB として(宮本以来の)大成してくれることを願っていますが…)

いずれにしても、新入団選手のコメントの多くが「攻撃的ができる、売り」と語るのは、さすが我らがガンバ大阪って感じでありました :-D

そして、改めて今年の加入選手を見ると

近年なかった、納得できる補強


であることは、ガンバ大阪ファン共通の思いではないかと思います。

今年の選手補強は「観ている側がここ要るやろ!と思うところへの補強がバッチリ」という気がします。助っ人が活躍すれば、というところはありますけれど(^^;)

長年の懸案が今年サクッと補強できたのは巡り合わせもあるかも知れませんが、つくづく

長年居座っていた強化部トップが変わったお陰かなぁ


と思わざるを得ません。

結果を出していた監督を切ってドタバタ劇の末に無能監督を呼んできて、代表レギュラー2人を擁しつつ初の J2 降格を起こし、大事なガンバのレジェンドにも泥を塗った前強化部長と、独走を許した前社長。両者がいなくなって、澱が少し流れたのかも知れません。まぁ一生許しませんけどね。

昨年勝ち点差ほどに楽ではなかった J2 の戦いを鑑みるに「再降格はしなくても、J1 復帰でどこまでやれるかなぁ」という不安がありましたが、今は

真っ当な補強、チーム再整備で意外とやれるんちゃうか!?


と思わせる 2014年になったように思います。



さて、獲得する選手もいれば出ていく選手もいるわけですが、今オフでは的確な補強とともに

くすぶっていた選手の放出をしっかりやった


という印象を持った年でもあります。

出て行った選手を一覧にすると以下の通り。

FW パウリーニョ → 契約満了
FW ロチャ → 契約満了
FW 星原健太 → ギラヴァンツ北九州(完全移籍)
GK 藤ヶ谷陽介 → ジュビロ磐田(完全移籍)
FW 川西翔太 → モンテディオ山形(レンタル移籍)
MF 武井択也 → ベガルタ仙台(完全移籍)
MF 横谷繁 → 京都サンガ(完全移籍)
DF 沼田圭悟 → カマタマーレ讃岐(レンタル移籍)
DF 稲森克尚 → ガイナーレ鳥取(レンタル移籍)
FW 平井将生 → アビスパ福岡(完全移籍)


2〜3年目の若手がレンタル移籍で修行に出るのは常のことですが、完全移籍で出て行った選手に関しては(藤ヶ谷を除いては)仕方ないかなぁ、と思いますし、横谷のように新天地で既に活躍しているのを見ると、みんなもう少し早く他に活躍の場を求めても良かったように思います。

ユース上がりのホッシー(星原)、横ちゃん(横谷)、ショーキ(平井)の3人や武井に関しては、期待するところも大きく、平井や武井に関しては、一度はガンバの将来を担っていくと思わせる活躍もしていたのですけどね…

みんな新天地で活躍して、サッカー人生を実りあるものにして欲しいものです。

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(新ユニフォーム発表からヤット(遠藤)登場。何を聞かれても相変わらず飄飄でしたw)


と、書き忘れていましたが、新体制発表会の後に行われてた新ユニフォーム発表会見。今年の新ユニフォームのポイントは2つ。

  • スローガン「Rising G」に沿った「Rising Sun」の赤色を採用
    (ホーム 1st ユニフォームのアクセントカラーおよびキーパーユニフォームのカラー)

  • ガンバ大阪のアイデンティティカラーである “蒼黒” のストライプが太くなった
    (2003年にアンブロがガンバのサプライヤーになった時のデザインに原点回帰)


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ある意味ライバルカラーでもある赤の採用についてはサポーターの中でも賛否両論があるでしょうし、アクセントカラーの割には微妙な気が個人的にはしますが、こればっかりは現物見ないと判りませんからね。

それに私は、赤もピンクも嫌いじゃないですし(をぃ)

それより個人的にはアウェイユニフォームの稲妻に惹かれるモノがあったり、またホーム 1st ユニが

太いストライプデザインに戻ったのは良かった


気がします。また、あのデザインだった頃からやり直して新たな全盛期を作るという印象もあって良いですね。J1 優勝以後からファンになった人には目新しい感じもあるでしょう。



ということで、今シーズンは的確だと思わせる補強と、しっかりとした選手入れ替えができたように感じます。長谷川監督にとっては言い訳の効かないシーズンになるでしょう。

意外と、ええところまで行けるかもなぁ


と思ったりする新体制だったりします。

J1 昇格即優勝を狙うには守備が何とかならないと厳しいでしょうし、他のクラブも補強に余念はないわけですが、J1 でも復活を期待したいですし、応援も頑張りたいものです。

シーズン開始まで、あと一ヶ月半!楽しみ!!

【追記】評価の高いガンバの育成組織を造り、多くのJリーガーと全盛期のガンバの礎を築いた上野山氏が、拉致出向先のJリーグから正式に復帰するというリリースも本日出ていました。めでたいですな。氏の存在はガンバ復活に欠かせないものでしょう。

人事異動のお知らせ | ガンバ大阪オフィシャルサイト

さらに、何とあのヤット(遠藤)がブログを始めました。にわかには信じがたいですが、誰か代わりに書いてくれる人が見つかったんでしょうかねぇ(昔そんなことを言っていた)。

遠藤保仁オフィシャルブログ「ヤットはじめました。」Powered by Ameba