日本では年末の〆的なトピックスが続く季節になり、デジタルカメラ関係でも雑誌などを中心に「2013年のまとめ」「2014年はどうなる」的な(毎年恒例の)特集が組まれたりしています。

海外では正月明け早々に CES という大きなイベントがあり(昔は MacE xpo も同時期だった)、カメラに限らず、IT / 家電の 2014年新製品の幕開けとなっています。

そのせいか、メーカーインタビュー的なものも内外でちょくちょくあって、富士フイルム関係では昨日今日と注目すべきインタビュー記事がありました。

一つは昨日、タイの 2how というサイトに突如掲載された富士フイルム笠原氏へのインタビュー動画。日本でも早速取り上げたブログがあるので、富士ファンには既に周知でしょう。



海外ですぐ話題になって私も見たのですが(日本人英語なので、英語が苦手な私でも理解可能です ^^;)、この 2how というサイトはまだコンテンツが何もない段階でいきなりこのインタビュー!?という印象はあったものの、内容は注目すべき物ものでした。

そして今朝、デジカメWatch にも富士フイルムのインタビュー記事が掲載され、フルサイズ機については触れられていないものの、上記インタビュー動画と似たような話が掲載されています。

インタビュー:メーカーインタビュー2013:富士フイルム編 - デジカメ Watch

この2つのインタビューで語られていることをまとめてみると、以下の通り。



  • フルサイズは現時点でどうこう言えないが、気乗りしない。XF レンズはフルサイズ機で使えないから、レンズを揃えなければならないし、現行ユーザーにとって良いとは思わない。

  • ネットで噂されている X-Pro1 後継機は、当面の間は新製品の予定はない。フラッグシップ機は間隔を空けて、何らかのブレークスルーがあってから出したい。ファームウェア・アップデートでレスポンス高速化する。

  • 高画素センサーは検討中

  • レンズは 20本揃えるところまで全速力でやる。春までに 2本出す。
    (遅れている XF10-24mm F4 R OIS と XF56mm F1.2 R でしょうな)

  • XCレンズを大口径しながらサイズを維持するのは無理
    (そんなリクエストがあるのか…)

  • ファームウェア更新を続けていくから、ユーザーは長く使って欲しい

  • 大幅な小型化や Wi-Fiなどの最新の機能といった部分は、できるだけニーズ対応できるようにするけれど、富士フイルムとして得意ではないので、自分たちの強みとして徹底的に色再現と画質に拘っていく。

  • ミラーレス構造の方がよりよい写真を撮れると考えたから、ミラーレスにこだわる

  • レンズはできるだけ電子補正せず、高い光学性能を保証するようにする。AF 速度よりも画質。


先日の X-E2 イベントでも語られていた内容(特に X シリーズや XF レンズの設計ポリシー)もあるので、富士フイルムが繰り返し語っていることについては既知の内容もありましたが、
  • フルサイズは当面やらない
  • X-Pro1 後継機も具体的な計画はない
  • 高画素機は有り得る
  • レンズは 20本出す

といった点は、なかなか興味深い内容でした。

まぁ「当面やらない」と言っても、そこはそれ、半年くらいで X-Pro2 が出てきたり、来年フルサイズ機が出てきても何もおかしくはないのですが、

しばらくボディ更新が落ち着くなら、心置きなくレンズに行けるわ


という印象はありますね。それが狙いだとしても。

ってか、X-E2 を買ったばかりだから、すぐにアレコレ買えるわけもないですが、換算 52mm 相当の XF35mm F1.4 R 一本勝負で持ち出していると、自分の感覚画角より少し狭いので、やはり次は XF23mm F1.4 R が欲しいし、でもやっぱり超広角も欲しいし、X-E2 の出来が良いだけに、レンズも欲しくなりますね :-D



もっとも、

X-Pro1 後継機は当面ないけど、上位機がないとは言ってない


わけですから、どちらのインタビュー記事でも触れられていない一眼レフスタイルのモデルは有り得るのかなぁ、と思っています。

X-E2 を買ったばかりではすぐにまた新ボディとはいけませんが、ミラーレス機の望遠ズームとしてはかなり重い XF55-200mm を使っているとボディとのバランスがすごく悪くて使いづらいのも事実。

(XF55-200mm については三脚座も用意されていないので、どうにかして欲しいんですけどね…)

それを思うと今後 XF レンズに重いレンズ、大口径レンズが増えるならば、バランスの合うボディがあっても良いように思います。一眼レフスタイルのボディが出るかどうかは知りませんが、X-Pro1/X-E1 とは棲み分けできるでしょう。私も理想としては2台体制で使い分けたいですね。


フルサイズ機に関しては、以前も少し書いたように、富士フイルムからフルサイズ機が出たとしても多分買わないというか、ミラーレス機は基本的に APS-C で良いと思ってます。

FE マウントを見ても判るようにフルサイズはボディの小型化ができても、どうしてもレンズが大きくなりますから、APS-C がバランス良さそうに見えるんですよね。X シリーズなら APS-C でも画質に不満はないし。

フルサイズはフルサイズ対応レンズを持ってる EOS で良いし、ボディとのバランスもそっちの方が良いかな、と思っています。どうせ 1〜3kg のレンズをミラーレスの軽量ボディで…なんて無理ですしね。

X-E2 Test Shot (21)


あとインタビューで気になったのは

もちろん、カメラのハードウェアも良くなるように開発・改良を続けています。しかし、あっと驚くような大幅な小型化や、Wi-Fiなど無線技術を使った最新の機能、といった部分はニーズに対応できるよう開発は継続して行なっていますが、決して富士フイルムとして“強い”部分ではありません。我々としては、自分たちの強み、特徴をきちんと出す手段として、徹底的に色再現と画質に拘っています。


と、ハッキリ言ってる点。AF についても繰り返し「画質最優先だから速さは求めない」というのも含めて、ちゃんと立場を明確にするのは好感が持てます。

願わくば、そうであるなら(営業上の施策とはいえ)変な数字上の競争をしようとせず、富士フイルム道を行っていただきたいと思う次第です。そういうポリシーならマスマーケットを狙うのは厳しいかも知れませんが、

すでにXシリーズを手にしたユーザーは、そうした“X”という印に対する富士フイルムのコミットメントを充分に理解していると思いますが、Xシリーズの特徴の多くは“体験型”ですよね。写真をよく知っている人ならば想像もできますが、“本当のところどうなの?”というのは、色にしろ描写にしろ体感してもらうしかない。


ということを地道に進めていくしかないでしょうし、その中で生き延びて欲しいと思います。

X-M1 / X-A1 の頃から女子カメラ的なことは(遅ればせながら)プッシュしていたりしますが、

Xシリーズは感性のカメラの割には
富士フイルムのアピールは理屈っぽい


ところも多々あるので、見せ方、アピールの方法は変えていった方が良いと思うのですよね。

私自身、Xシリーズに興味を持ったきっかけは、X-Pro1 で撮られた写真でした。撮影された写真を見て欲しくなったデジタルカメラは、初代 EOS 5D と Xシリーズだけでした ;-)

FUJIFILM ミラーレス一眼レフカメラ X-Pro1
FUJIFILM ミラーレス一眼レフカメラ X-Pro1

(X-Pro1 は X-E2 並みに安くなったので、モデルチェンジをしないなら欲しいな…)