出張先の福岡で初雪の便りを聞いたと思ったら、大阪へ戻ってきてまた初雪。雪がなかなか降らない大阪で、11月に初雪というのはホントびっくりです。近年は残暑が終わったと思ったらすぐ晩秋、初冬で、秋をゆっくり感じる暇も無いですねぇ。

そんな寒い時期ともなれば引き籠もって読書三昧が楽しいわけですが、昨今はすっかり電子書籍中心になりました。

一年あまり前に Kindle ストアが日本に参入して、国内でも電子書籍というものが一般層にまで認知され、また電子書籍や電子書籍ストアを巡る動きも大きな変化があったように傍目からは見えますが、思えば

国内の大手電子書籍ストアの多くがオープンしたのは3年前の冬


だったことを思い出します。

もちろん、それまでもシャープやソニーが電子書籍に携わって専用ストアを立ち上げていたことは言う間でもないですし(今の Reader Store や GALAPAGOS Store とは別)、ケータイ書籍はガラケー時代に一定の地位を築いていました。eBookJapan のように十数年継続しているところもあります。

ただ、今につながる電子書籍ストアの多くは、ちょうど3年前の冬前後に集中してオープンしています。

  • honto(大日本印刷/NTTドコモ):2010年11月25日

  • BOOK☆WALKER(角川):2010年12月3日

  • Reader Store(ソニー):2010年12月10日

  • BookWebPlus(紀伊國屋書店):2010年12月10日

  • GALAPAGOS Store(シャープ):2010年12月10日

  • BookLive!(凸版印刷):2011年2月


honto や BOOK☆WALKER のように当初から iPhone / iPad をターゲットにしていたところもあれば、当初は自社専用端末向け(Reader Store、GALAPAGOS Store)やパソコン向けから始まりスマートフォン、タブレットへ展開していったストアもありますが、いずれにしてもスマートフォン/タブレット時代に合わせて出てきた国内電子書籍ストアが3年を迎える時期であります。

思えば、iPad が発売された頃から「電子書籍元年」と毎年言われ続けてきたのが、ようやくそんな言葉も聞かれなくなってきたのが今年なのかなぁ、と思います。それはやはり最後の大物かつ本命だった Kindle ストアが、昨秋国内参入したことが理由だったのでしょう。

私自身、iPad 発売後にアプリ形式の電子書籍を買い始めて電書生活をスタートさせましたが、各電子書籍ストアのオープンから間もなくして少しずつ買い始めたものの、爆発的に電子書籍購入数が増えたのはこの一年でした。

Kindle ストア日本参入後、割引セールが増えて購入数もうなぎ登り


で、気がつけば、電子書籍ストアでの購入冊数も千冊間近。紙書籍の蔵書数に近いか超えそうな勢いです。



Kindle ストア参入前は一部の電子書籍ストアを除いて、大々的な割引キャンペーンはあまり行われていなかったように思うのですが、最近は出版社の協力もあってか、各所で割安になるセールがあって、ついつい買ってしまう、

この機(割引セール)にまとめ買いしておくか!


と、買い揃えてしまうことが頻発しています。

今月は積ん読消化月間として一般書・コミック合わせて百数十冊消化しているのに、Kindle のコミック半額キャンペーンで 70冊近く購入したり云々で、ちっとも減っていません…orz

とはいえ、このあたりは再販制度に縛られている紙書籍と違って有り難いところです。まとめ買い、大人買いできる/したいからこそ、割引キャンペーンが有り難いしキッカケになります。

古いけど名作、むかし読んだ作品を大人になって読み返したい、という作品を買うのに、1冊2冊なら改めて定価で買うのに躊躇はしませんが、例えば1冊500円で30冊のシリーズを一気に揃えるのは(大人買いできるようになっても)少し迷ってしまいます。少なくとも読みたい!という衝動が勝つハードルは高くなります。

それが電子書籍ストアで半額なりポイント還元なりのキャンペーンを行っていれば、躊躇わずにポチることができます。連載中の作品でも既刊を半額で買ったとしても、新刊は否応なく定価で発売日に買う羽目になります。

古い書籍、旧刊を適価で揃えるのに従来なら中古本屋へ行っていたところが、価格は安くなっても(電子書籍であっても)出版社や著者へ還元できる形で買えるなら、Win-Win の関係になれると思うのですけどね。

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あと、やはり

電子書籍は場所を取らない


というのもハードルを下げます。大いに下げます。衣類が入っていたはずのタンスの3分の2に本が入っていたり、大量のアナログレコードや CD ともに押し入れの場所を食いつぶしている有様を思えば、電子書籍の場所の取らなさは天国です。

おまけに私の場合は乱読にも程があって、ジャンルやカテゴリー関係なくあっちへこっちへと読むので、旅行や出張へ本を持っていく場合にもジャンル違いの複数冊持っていかずに軽量化されたことも嬉しい話です。

もちろん、紙書籍には紙書籍の良さもありますし、新刊の紙/電子同時発売も増えてきましたがまだ限られるので、新刊は紙書籍と電子書籍は半々といったところです(旧刊はほぼ電子書籍 or 図書館)。


ただ、この先、電子書籍で心配なのはどうしても「電子書籍ストアは潰れたら終わり」という点。

ストアが潰れたら電子書籍の再ダウンロードはできなくなりますし、ダウンロードしておいた端末も永遠に使えるわけではありませんから、いずれ読めなくなります。

音楽では既にプロテクトを外すのが主流になっていて、たとえアップルが、iTunes ストアが潰れても、アップル以外の再生ソフト、デバイスを使えば購入した楽曲を聴けるようになりますが、電子書籍はそうなっていませんし、そうなる気配もありません。

このことは心配しても始まらないのですが、

ストアでの購入書籍数が増えれば増えるほど、不安も増える


のも事実。

実際、ソニーやシャープは(電子書籍黎明期だったとはいえ)過去に一度、電子書籍ストアを畳んでやり直しているわけですし、楽天は kobo を買って国内ストアを作った際にそれまで運営していた Raboo は自社の勝手な都合で店じまいしてしまいました(おまけにロクな補償もしなかった)。

そういう意味では、Kindle ストアがこれだけ人気になるのは単に「Amazon のアカウントを持っていて別途作らなくても良いから」とか「専用の電子書籍端末があるから」というだけではなく、

Kindle / Amazon は電子書籍ストアの中で一番潰れそうにない


という信頼もあるように思います。私自身、そう感じますしね。はっきり言って Kindle の使い勝手は他社に比べて落ちるのですが…

(ぶっちゃけ、現時点で一番購入数の多い BOOK☆WALKER や、過去にリセット実績のあるソニー Reader Store は正直不安を感じてもいます。BOOK☆WALKER は割引セールをやりすぎていて大丈夫なのかと… ^^;)

ま、そういうこともあって

電子書籍がバラ色とは言えないものの、もはや自分に欠かせないもの


になっていて、後戻りはできないですね…

多くの電子書籍ストアがオープンして3年。どこもまだ苦しい状況だと思うのですが、品揃えの充実も、割引への期待もあると同時に、潰れずに長く続いて欲しいな…と思う昨今です。