IIJmio 高速モバイル/D のサービスが開始された当初から一年半、ずっと SIM 3枚のファミリーシェアプラン(月額 2,980円、10月から2,688円)を使ってきたのですが、9月で解約して、この10月からは同じ SIM 3枚で 1,155円BBエキサイトモバイル LTE 「3Gコース(SIM3枚) 」プランに切り替えました。

bbExciteLTE01


乗り換え理由は、以下の3点。

  • SIM 3枚で毎月 3千円弱は、登場時にはインパクトある安さだったが今はそうでもない

  • サブ端末用、外出時に使う頻度が少ない家族用なので、今は月 2GB の高速通信クーポンが付与されるものの、毎月大量に余りまくっている

  • 今年になって、各社とも低速通信モードでもそこそこ実用になる速度が出るようになった


ということがあります。

いずれも SIM ロックフリーなタブレット(iPad, iPad mini, Nexus 7)に挿しているのですが、家族のモバイル利用は月に数回程度。家族分の SIM 2枚は月間使用量が 100〜200MB 程度。私は出先でそこそこ使うものの、テザリングも使えるし、別回線もある。

となると、

「毎月、高速通信分が 2GB も付与される代わりに 3千円近くも払っているのは勿体ない。SIM 3枚提供ながらもっと安く使えるプロバイダに乗り換えよう」

となって、いくつかの候補のうち今回は IIJmio ベースの BB.Excite の「3Gコース (SIM3枚)」を選択しました。

ちなみに、コース名称が非常にややこしいのですが

3Gコース (SIM3枚) という名称だが LTE 対応


です。別途 LTE 500MBコース(SIM 1枚)、LTEコース(SIM 3枚)というのがあるので、3Gコースは 3G 専用、LTE 非対応のように誤解されやすいですが、LTE に対応しています

bbExciteLTE03
(アンテナマークの 4G という表記で LTE 通信されていることが判る)


BBエキサイトでは、

毎月一定の高速データー通信クーポンが付与されるコースが LTEコース
別途追加クーポンを買わないと高速通信できないコースが 3Gコース

となっているようですね。ややこしいです(おまけにこの 3Gコース (SIM3枚) も今は毎月 100MB 分の高速通信クーポンが付与される ^^;)。

ともあれ、BBエキサイトのモバイル LTE サービス、および、この 3Gコース(SIM3枚) プランの特徴は以下のとおり。


  • IIJmio を MVNE として、IIJmio に近いサービスながらも若干安価な値段設定
    (高速データ通信クーポンなしでは速度上限 200Kbps、規制は SIM 毎に 3日で 366MB 超など、仕様は業界標準的)

  • 今回利用の 3Gコース(SIM3枚) プランのように IIJmio にはないプラン・バリエーションがある

  • 3Gコース(SIM3枚) プランの SIM 3枚で月額 1,155円というのは、SIM 3枚分の維持費としては最安値
    (以前は速度上限 150Kbps の So-net モバイル LTE ライトプランで SIM 2枚付加オプションで 1,304円だった)

  • SIM 3枚を標準SIM、microSIM、nanoSIM から自由に組み合わせられる
    (OCN モバイル ONE の SIM 3枚利用可能なコースは microSIM のみ)

  • 追加の高速データー通信クーポンは 100MB 420円、200MB 735円と高くはないが、値下げした IIJmio より追加クーポン価格は高い


といったところ。ベースが IIJmio ですので、仕様も似ていますし(多少は)安心もできます。

実際、So-net モバイル LTE プランその他も検討したのですが、使い慣れて状況が判っている IIJmio ベースというのは選んだ理由の一つでした。

(OCN モバイル ONE は極めて安定しているけれど、SIM 3枚コースは先日追加されたコースも含めて microSIM のみ提供。iPad mini もあるので nanoSIM がどうしても必要なので候補外)

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(今回の注文は microSIM 1枚、nanoSIM 2枚の組み合わせ)


また IIJmio ベースで IIJmio を長く使ってきただけに、大本の IIJmio との速度差、サービスの差も実感できて、ずっと使っていけるサービスの質かどうかの判断もしやすいですからね。

料金や回線品質以外の、使い勝手面での IIJmio との差は

  • IIJmio は iOS / Android 向けに公式アプリが提供されているが、BBエキサイトはアプリの提供はない
    (IIJmio のアプリは当然使えない)

  • BBエキサイトは高速データー通信クーポンの残量確認、SIM 毎の高速モードのオンオフの切り替えが全てウェブ上からしか行えない
    (IIJmio は公式アプリから可能)

  • IIJmio は高速データー通信クーポンの残量だけでなく、各 SIM へ 10MB ずつ配布された高速通信分の残量まで確認できるが、BBエキサイトは SIM 毎の高速通信クーポン残量は確認できない


といったところでしょうか。

ただ、Android 環境については、BB.Excite用の高速データー通信クーポンの残量確認、SIM 毎の高速モードのオンオフが可能な非公式アプリが存在しています。

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BB.exciteクーポンスイッチ(非公式) - Google Play の Android アプリ

私も BBエキサイト利用開始当初から愛用しており、大変に助かっています。IIJmio の公式アプリが出るまでも、そして出た後も「まいみお!」という非公式アプリを重宝していましたが、それと同じような感じですね。



さて肝心要の「回線品質(回線速度)はどうなのか?」という点ですが、まだ使い始めたばかりなので断定的なことは何も言えませんが、平日ばかり数日間使ってきた現時点では

ベースとなる IIJmio と同等程度だけど
ping値と混雑時を中心に速度は若干遅めな場合もあるかも?


という印象です。IIJmio より安い分、単位当たりの収容人数が多いと思いますが、「IIJmio とは全然違う(遅い)なぁ…」と思うほどの差は感じません(まだ限られた条件でしか使っていませんが)。

OCN モバイル ONE と比べてみると少し遅い感じはしますが、実用上の大きな差はなくて、少なくとも

廉価データー通信サービスの基準から言えば十分実用的


な範囲に入っていて、Nexus 7 (2013) LTE版で数日間使ってきて十分に使えています。3枚で千円強と激安ですが、どこぞの安かろう悪かろうなワンコイン SIM とは雲泥の差です。

(実用的というのは、あくまで廉価データー通信サービスのレベルの話ですから、Twitter や Instagram、スマートフォン用サイトの閲覧くらいは実用的ですが、Google Maps や写真ブログなどになると多少忍耐が必要、Flickr や Facebook Photo などの写真サービスは厳しく、動画系はお手上げです)

ただ、高速データー通信クーポン適用時の高速通信モードだと IIJmio 本体や OCN モバイル ONE と比べて若干遅めかなぁ?と感じられることや、最大 200Kbps の制限モードで上りが遅い&不安定風味かな?という気はします。


印象だけでは不足でしょうから、一例にしか過ぎませんが Nexus 7 (2013) での速度測定例を以下に幾つか挙げておきます。

最初に、高速通信クーポンを適用した制限解除の高速通信モード時から。

bbExciteLTE05SpeedMaxMode
(いきなり激遅い例。この測定エリアの昼休み時は他の MVNO やドコモ本体でも同じ。
下りだけ激遅。OCNモバイルでも以前同様の例を掲載した)

bbExciteLTE06
(夕ラッシュ時、大阪郊外駅で。LTE としては遅いがまずまず実用的)

bbExciteLTE07
(ドコモ系はこの時間帯も意外と混雑する…)

bbExciteLTE08
(別の日の夕ラッシュ時。混雑時間帯の下り速度は結構低下する)

bbExciteLTE09
(がら空き時間帯なら激速です。上り計測途中にクーポン切れで低速に)


元々ドコモ LTE (Xi) で速度が出にくい状況での計測もありますが、高速データー通信クーポンを使ってリミッターを外した状況でも、混雑時間帯はあまり速くありません。もちろん速度制限されたモードよりは速いのですが、LTE らしい激速さは期待できません。

しかし、これは他のドコモ MVNO でも同じことで、まぁ正直、多少我慢の時間帯はありますが、これは BBエキサイトだから、というわけではありません。都心部の混雑時間帯ではまだ使っていませんが、それ以外は実用上不満が出ることはないです(3枚で千円強の値段を考えれば驚くくらい)。

次に、最大 200Kbps の速度制限モード時での測定。

bbExciteLTE10SpeedLimitedMode
(夕ラッシュ時。まぁこんなものでしょう)

bbExciteLTE11
(上限200Kbps ですから、時間が経っても大差なく)

bbExciteLTE12
(がら空き時間帯でも大差なく)


最大 200Kbps の速度制限された低速モード時は、かなり安定した速度が出ています。上りは少々不安定気味ですが、下りは 150〜200Kbps 弱が常時出る印象です(時に 100Kbps 程度のこともあるが、それを下回ることはまだない。都心部の混雑時間帯は判らないけれど)。

私自身は低速モードを主として使っており(追加チャージもしてあるが、あくまで予備)、多少レスポンスが遅いタイミングはあるものの、この数日間、概ね IIJmio や OCN モバイル ONE 同様に使えています。

混雑時間帯で重いウェブサイトを閲覧すると「ちょっと待ち時間多めだなぁ」とは思うことはありますが、パケット流れねぇよ!とストレスフルになるようなことは(少なくとも今のところ)ありません。


以上、数日間使ってきただけの印象ではありますが、廉価データー通信 SIM であるという前提条件はあるものの

OCNモバイル ONE や IIJmio 同様、まずまず実用になる廉価データー通信サービス


であると感じています。乗り換えたけど地雷だったわ〜!失敗した〜、なんてことは全くありません。ちょっと上り側が不安定&遅めなのは気になりますが、特に困ってはいませんし、値段を考えれば抜群です。

速度制限を解除しても遅い時間帯はありますから、

低速モードを常用して、どうしてもという時だけ高速クーポン利用


という、本来 MVNO スタイルで使う方向かな、と思います。



ということで、SIM 3枚で 1,155円という安さではありますが、従来使ってきた IIJmio や現在併用している OCN モバイル ONE と大差なく使えそうな雰囲気です。

ですので、今度は、いつも OCN モバイル ONE の SIM を挿して使っている SIMロック解除アダプター付き iPhone 4S に、この BBエキサイトの SIM を挿して使ってみています。

昨日から西へ東へと移動が続いていますので、いつも旅先で iPhone 4S を使っている感覚でアレコレ使ってみて、IIJmio や OCN モバイル ONE で使っている時と大差ないか、やはり差があるかを確かめてみようと思っています。

後編ではその結果、印象を記してみたいと思います。

LTE | プロバイダー BBエキサイト


NTTコミュニケーションズ OCN モバイル ONE 容量シェアSIMタイプ
NTTコミュニケーションズ OCN モバイル ONE 容量シェアSIMタイプ

(OCNモバイルONE は SIM 3枚プランもショップで買えるようになって便利になったが
microSIM だけなのが残念すぎる)