先週 Google から発表になっていた Android 端末の位置探索&リモートワイプ(内容消去・初期化)サービス「Android デバイス マネージャー」が、本日全ての Android ユーザーで利用可能になりました。

AndroidDeviceManager01
(実際には端末位置を示す地図はかなり細かい表示だが、わざと縮尺を変えてある)


この「Android デバイス マネージャー」というのは、以前から Apple から同社製品向けに提供していた「iPhone を探す」(iPad を探す / Mac を探す)と、ほぼ同じサービスで、

Android 端末の現在位置を別の端末・パソコンから探し出し
遠隔操作で最大音量で着信音を鳴らしたり、内容消去できるサービス


です。端的に

紛失・盗難時に心強いサービス


であります。これがあれば、紛失・盗難時に別のスマートフォンやタブレット、パソコンから、紛失・盗難した端末がどこにあるか、そして遠隔操作で内容を消去、端末を初期化して、中身のデーターを盗み見られることをできるだけ回避することができます。

今まででもセキュリティアプリなど一部のアプリで同様な機能を提供していましたが、今回は安心の? Google 純正の機能ですから、無駄なアプリを購入したりインストールする必要はなくなりました。

Apple はかなり早期にこの手のサービスがあったにも関わらず、Google はなかなか追随しないので、セキュリティに対する姿勢というのが窺えたのですが、これでようやく前進です。

ともあれ、お気に入りのセキュリティアプリで同様の機能を使いたいという一部の人を除けば、

「Android デバイス マネージャー」は全員が使うべき必須機能


であり、以下のように使い方も簡単です。



まず、「端末の現在位置を見る」「遠隔操作で端末の着信音を最大音量で鳴らす」というだけなら、ブラウザで

Android デバイス マネージャー

へアクセスするだけです。

スマートフォンでもタブレットでもパソコンでも OK。「Android デバイス マネージャー」で使っている Google アカウントにログインしたのち、しばらくすると端末の位置が地図とともに表示されます。

AndroidDeviceManager02
(スマートフォン)

AndroidDeviceManager03
(パソコン)


実際には端末位置がおおよそ掴めるくらいの地図縮尺ですが、ここでは自宅に置きっ放しにしている Nexus 7 なので、ちょっと地図縮尺を荒くしていますが、常時インターネットに繋がっている GPS 内蔵の端末なら、誤差十数m〜数十mくらいで位置情報が表示されます。

(逆に言えば、端末の電源がオフになっていたり、インターネットに接続されていない状態では、端末の位置を見つけることはできません

地図以外にも端末名の下に、推測した端末位置の住所や郵便番号などが表示されます。この部分はスマートフォンかタブレットかパソコンかによって表示される内容は少しずつ違います。

複数の Android 端末を持っている場合には、端末名のところをクリックすればログインした Google アカウントで登録済みの端末リストが出てきますので、見つけたい Android スマートフォン/タブレットをクリックすれば、その端末の位置を見つけに行きます。


また、端末の位置情報を見つけることができた場合には端末名や端末位置の住所が表示された下にある「着信音」というエリアをクリックすれば、遠隔操作で端末の着信音を最大音量で鳴らすことができます。

AndroidDeviceManager04
(着信音を鳴らす前の確認ダイアログ)


スマートフォンやタブレットがどこにあるか判らなくなった、という場合には、これで鳴らしてみると良いかも知れません。ただし、盗難の場合には確実に警戒されるので善し悪しでしょう。



この「Android デバイス マネージャー」には盗難時を想定した

遠隔操作で端末のデーターを全て消去して出荷時設定に初期化する機能


もあるのですが、こちらは事前に端末で「Android デバイス マネージャーでのリセットを許可する」設定が必要です。

といっても、こちらも簡単で

AndroidDeviceManager05Setting
アプリ一覧の中にある「Google 設定」アプリを開く

AndroidDeviceManager06
Google 設定アプリの一番下の「Android Device Manager」をタップ

AndroidDeviceManager07
「リモートでの出荷維持設定のリセットを許可する」のチェックボックスをタップ

AndroidDeviceManager08
説明が出てくるのでよく読んで「有効にする」をタップ


これで遠隔操作による端末の内容消去→初期化が行えるようになりました。

遠隔操作による端末の内容消去→初期化が行えるように設定した端末を「Android デバイス マネージャー」で見ると、設定以前は選択できなかった「端末データを消去」が使えるようになっています。

AndroidDeviceManager09

AndroidDeviceManager10


これで万が一、紛失・盗難にあっても、迅速に対処できれば端末内容のデータを保護することができるかもしれません。何よりも

こういったサービスがあるのとないのでは安心感に大違い


であり、Google もようやく自らこの手のサービスを提供してくれて良かったです(あとは Google 純正の強力なセキュリティ機構、アンチウイルスアプリでしょうか)。

とりあえず、セキュリティアプリの同様な機能の方が好きという人以外は全員知っておくべき機能でしょうし、

持ち出して使う端末は全て遠隔操作で内容消去できる設定に


しておくべきでしょう。

AndroidDeviceManager11
(Apple の「Mac を探す」画面)


Apple に続いて Android もリモートワイプのセキュリティ機能を提供したのですから、あとはマイクロソフトですね。というか、後追いの割には遅れすぎですし、Windows ということを考えれば、もっと早くから本家マイクロソフトが提供すべき機能でしょう。

Apple の場合は既にスマートフォン(iPhone)、タブレット(iPad)だけでなくパソコン(Mac)も対象になっています。遠隔操作でパソコンの内容を消去することも可能になっていて、こちらも万が一の安心材料になっています(たとえ気休めでも)。

Windows 8 タブレットユーザーでもありますから、早くマイクロソフトも同様のサービスを提供してくれることを願って止みません(Office 365 のリモートワイプは対象が限定的ですしね)。


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(Windows/Mac/Android で使えるセキュリティソフト。軽いのでオススメ)