本日は X-M1、XC16-50mm F3.5-5.6 および XF27mm F2.8 が発表されるとともに、午後2時から X-Pro1 / X-E1 向けに新ファームウェアが公開されました。

新しいファームウェアの内容は、本日発表のレンズ2本 XC16-50mm F3.5-5.6 および XF27mm F2.8 への対応と、操作性改善のための2項目。

  • Fn(ファンクション)ボタンでの機能選択メニューに「フォーカスエリア選択」を追加

  • セレクターボタンの▼(下)ボタンにFn機能を割当て


これは X-M1 と同じようなフォーカスエリア移動操作が可能になるような機能追加になっていて、

右手だけでフォーカスエリア移動が可能になった


わけであり、ひいては

フォーカスエリア移動のために EVF から目を離さなくても済むようになった


わけです。

X-E1_FirmwareUpdate20130625_14
(AFボタンだけでなく Fnボタンまたは▼ボタンでも、この画面が出せるようになった)


今回のファームウェア・アップデートではこの部分だけの機能追加だけですが、ようやく EVF を覗いたまま、楽にフォーカスエリア移動が可能になります。

たった一つの改善だが、断然使いやすくなった!


と断言できます(中央一点 AF でしか使ってない人や MF オンリーの人は関係ないでしょうけどね)。

私自身は Fn ボタンにフォーカスエリア移動を、今まで Fn に割り当てていたホワイトバランス設定を▼ボタンに設定しました。GR などリコー機も下ボタンが WB 設定ですし、Fn ボタンの位置は EOS 一桁機の M-Fn ボタンと似た位置にあり、M-Fn はAFの測距エリア選択という機能ですから馴染みやすいかな、と。

まぁ、フォーカスエリア選択の UI については今までがおかしすぎただけで、他社並みの真っ当な使い勝手になっただけとも言えますけどね(^_^)



AFボタンの位置については今まで

「AFボタン位置を考えた奴の頭はオカシイ」
「開発者は使ってみて不便に思わなかったのか」
「富士フィルムには中央一点でしか撮らないジジイしかいないのか」

と散々言ってきましたが、ようやくの改善です。

AF速度、ピーキング機能などフォーカス時の操作性を向上「FUJIFILM X-Pro1」、「FUJIFILM X-E1」の 性能向上ファームウエアを公開 | 富士フイルム

このプレスリリースでも

「片手で素早くメニュー選択や設定変更ができるよう操作性を改善」


などと書いていますが、今まで当たり前のことができなかっただけで、X-M1 でもそうですが、今さら偉そうに言うことではありません

というか、むしろ富士フィルムには反省してもらって、次期種 X-Pro2 / X-E2 では真っ当なボタン配置を考えてもらいたいし、

ほぼ要らない子になった AFボタンを別の機能に割り当てさせて〜


って感じです。

今回の措置に半年以上かかったことは、もう今さらですから文句は言いませんが、今回のファームウェアで Fn ボタンと同じ役割を下ボタンにも割り当てられるようになりましたので、是非とも AF ボタンも Fn ボタン同様のカスタマイズを可能にさせて欲しいと思います。

ちなみに、もう一つ言うなら、フォーカスエリアの中央戻しが OK ボタン(中央ボタン)という仕様もどうかと思うんですけどねぇ。他社と比べても妙だし、OKボタンは設定確定ボタンだから UI の理屈上からもおかしいかと。

【追記】加えて、DRIVE / AE 設定などでは OKボタンで設定画面を抜けられるのに フォーカスエリア移動時だけ OKボタンで設定を抜けられない不便さ、かつ不統一性もあるので、この仕様は明らかにおかしいと思っています。

フォーカスエリア中央戻しについては、X-Pro1 / X-E1 の上下左右ボタン周りのボタン数が少ないこともあるし、従来からの互換性のこともあるので難しいかもしれませんが、AFボタンはもう使いませんので、そちらのカスタマイズはできるようになって欲しいですね。

(次期種で上下左右ボタン周り、DISP BACK と反対の右下側にボタンが新設されたら、フォーカスエリア中央戻しボタンの配置も考えなおしてもらいたいと思います)


また、今回右手だけでフォーカスエリア移動画面に入ることができるようになりましたが、

MF 時はフォーカスエリア移動(拡大表示対象エリア移動)を行って
その状態からそのまま拡大画面へ行くことができない


という問題が未だ直されていません。

拡大表示対象エリアを移動させてから拡大してピントを合わせようとすると、フォーカスエリア移動を行なって OKボタンで撮影画面に戻ってから、また拡大ボタンを押すことになります。なぜ、フォーカスエリア移動画面から直接拡大できないでしょうか?

ホント、こういうところは間抜けな作り、使いづらいとしか言えないので、直してもらいたいですね(本当に開発者はカメラを使ってるのか?と、いつも疑問に思う)。



ファームウェア・アップデートの方法は従来通りで、以下のページから新ファームウェアをダウンロードします。

X-E1 ダウンロード | 富士フイルム
X-Pro1 ダウンロード | 富士フイルム

X-E1_FirmwareUpdate20130625_01

X-E1_FirmwareUpdate20130625_02


ダウンロードしたファイルを SDHC カードにコピーして X-Pro1 / X-E1 を DISP BACK ボタンを押しながら電源を入れてファームウェア・アップデート画面へ入って、その後は指示に従って更新します。

X-E1_FirmwareUpdate20130625_03

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アップデートすると撮影メニューの「ファンクション(Fn)設定」が変更されて、Fnボタンと▼ボタンの2つのボタンをカスタマイズできるようになっています。

X-E1_FirmwareUpdate20130625_09

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また、Fnボタンと▼ボタンとも割り当てできる機能は同じで、そこに「フォーカスエリア選択」が追加されています(絞り環のない本日発表の2つのレンズのための「絞り設定」も追加されている)。

X-E1_FirmwareUpdate20130625_11

X-E1_FirmwareUpdate20130625_12

X-E1_FirmwareUpdate20130625_13


Fn ボタンにせよ、▼(下)ボタンにせよ、「フォーカスエリア選択」に割り当てているボタンを押せば

X-E1_FirmwareUpdate20130625_14


というように、AF ボタンを押した時と同じフォーカスエリア移動画面になります。あとの操作は当然従来通り。

相変わらずボタンレスポンスは他社現行機と比べると反応がイマイチですが、それでも、この、たった一つのことですが、随分と撮影時のストレスが解消されます。


今回、▼(下)ボタンの初期割り当てが「フォーカスエリア選択」になっていることからも、相当苦情があったのか、富士フィルムでも反省したのか判りませんが、

次機種ではボタンを並べときゃ良いだろ的な間抜け UI がないように


是非ともお願いしたいものです。

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