既にスペックもボディ写真もネット上を駆け巡って2〜3周くらいしていましたが、オリンパスの主力機種 PEN シリーズの最上位モデル E-P5、主力モデル E-PL6 が発表されました。

ミラーレス一眼カメラ OLYMPUS PEN E-P5|オリンパス
ミラーレス一眼カメラ OLYMPUS PEN E-PL6|オリンパス

最上位の E-P5 は昨年モデルチェンジをスルーされていたので1年半ぶり、逆に E-PL6 は昨秋のモデルチェンジから半年強での早期モデルチェンジになりました。そしてサイズダウンモデル E-PM シリーズは今回スルー。

ミラーレス機はどのメーカーも1年毎の世代交代が続いていて、競争が激しいから仕方ないと思いつつも、サイクル速いねぇ…と感じているわけですが、さすがに E-PL5 → E-PL6 のマイナーモデルチェンジは早すぎるだろ…という感じです。

とはいえ、オリンパスの場合は同社のマイクロフォーサーズ初号機 E-P1 を数ヶ月で旧機種に追いやった歴史があるわけで、社の持つ業なのかもしれません X-)

ともあれ、マイナーチェンジの E-PL5 はともかく、1年半ぶりのモデルチェンジとなった

E-P5 は PEN 最上位シリーズらしい、値段相応のボディ性能になった


という気がします。

昨秋の E-PL5、E-PM2 で散々プッシュされていた「OM-D画質」も半年遅れで搭載されていたわけですが、最速シャッター速度 1/8000秒、5軸対応手ブレ補正、前後ダイアル搭載、可動式液晶といった点に加えて連射性能も強化されており、

「OM-D画質」だけでなく、ボディ性能も OM-D に近づいた


と言えるわけで(一部は OM-D を超えている)、

コンパクトデザインの OM-D


を目指したのが E-P5 で、これらのボディ性能を詰め込むのに E-PL5, E-PM2 より半年遅れたのかなぁ、と思えば納得もできます。

そして、驚くことに

ボディーキャップレンズセット以外には新型外付け EVF もセットされる


という施策も、E-P5 は EVF が内蔵されてないコンパクトスタイルの OM-D 的な位置づけにしようとしているように感じます。



オリンパスが一大危機にあるなかで開発・発売されたマイクロフォーサーズ稀代の名機 OM-D。その評判を最大限利用しようとして、昨秋から「OM-D 画質」「OM-D 由来の…」というキャッチコピーを取り入れて、今回の E-P5 でも謳われています。

OM-D の良さと高い評判を考えれば、そういった“OM-D 推し”も止むを得ないのかなぁ…と思いつつも、一般層に OM-D ウンタラとか言っても意味不明でしかないので E-PL5 / E-PM2 の時は疑問に感じていたものの、E-P5 を買うような層には訴求力はあるように思います。

E-P3 / E-PL3 / E-PM1 が発売された頃は、PENシリーズ3兄弟作ったはいいけど、今ひとつそれら3シリーズの差、それぞれの特徴がなかったわけですが、

機能といい、デザインといい、ようやく最上位らしさ、
見た目も内容も高い値段をつけるモノが出てきたなぁ


という感じで、かなり好印象です。

特にデザインは、写真を見ただけでも今までと違う感じが一目瞭然。かなり質感が良さそう、デザイン的に実物を見てみたい、と思わせるものです。

少なくとも、オリンパスにはあまり良い印象をもってない私でも、PEN のようなレトロ風味の入ったデザインは嫌いな私でも、中身も外見もコレは良さげだなぁ…と思わせるだけの魅力はあります。

E-PL6 は多少良くなっていてもマイナーチェンジですから、オリンパスお得意の旧機種格安狙いで E-PL5 を買うのも良いというか、個人的にはそれで良いと思うのですが(E-PL5 / E-PM2 以後とそれまででは画質の差があるので、旧機種でも E-PL5 / E-PM2 がベター)

一眼レフスタイルは嫌だけど、ボディ性能や操作性にはこだわりたい


という人にはピッタリのミラーレス機が出てきたように思います。

OLYMPUS マイクロ一眼 PEN Lite E-PL5
OLYMPUS マイクロ一眼 PEN Lite E-PL5

(E-PL5 はレンズキットで現在4万円台後半)


ま、細かく見ていくと、前後ダイアルはいいのだけど「2×2ダイヤルコントロール」は少々やりすぎじゃないの?とか、プレミアムウッドグリップモデルって趣味悪くね?とか感じることもありますが、前者は徹底的にアイデア詰め込みまくりのオリンパスらしさですし、後者は好き好きですから私がとやかくいう筋合いではないでしょう。

デザインの仕上げや 1/8000秒シャッター、5軸手ブレ補正、高速連写といった目立つところだけでなく、可動式液晶や Wi-Fi 対応、フォーカスピーキング、本家アートフィルター機能といったトレンドもしっかり押さえています。

さらに、スーパースポットAF、高速レリーズタイムラグモード、インターバル撮影/タイムラプス動画といった機能もあって、スペック的にはオリンパスらしい溢れんばかりの満額回答。デザインも相まって隙がない感じです。

いやホント、コンパクトスタイルのミラーレス機としては基準になるくらいの良いカメラで、実物を早く見てみたいですね。買わないけど。EVF 内蔵だったら1ミリくらいは考えたかもしれないが。



E-P5 のレンズキットには同梱される新型の外付けビューファインダーは、旧機種でも使えるということで(一部機種は制約あり)、このあたりはオリンパスらしい良心が伺えます。どこぞのメーカーとはえらい違いです。

ただ、E-P5 の発売キャンペーンを見て思い出したのですが、オリンパスは相変わらずレンズにフードを同梱していないのですね。キャンペーンでプレゼントする以前に、レンズに同梱すべきものだと思いますけどねぇ…

E-P5発売キャンペーン|キャンペーン|オリンパスイメージング

あと、E-PL6 の方は外付け EVF の同梱セットはやらないようですが、発売記念キャンペーンで旧型の外付け EVF をプレゼントするようで、これはいいかもしれません。


まぁ、あまり詳しく色々と見ていると、欲しくないはずなのにふと欲しい点を発見したりして悩ましくなったりするので、そんなことになる前にこのへんで。

でも人には薦めやすい、きっちり住み分けのできる PEN 3兄弟になってきた、という感じです。

OLYMPUS デジタルマイクロ一眼カメラ OM-D E-M5 1605万画素 144万ドット電子ビューファインダー 5軸対応手ぶれ補正 防塵 防滴
OLYMPUS デジタルマイクロ一眼カメラ OM-D E-M5

(発売から1年以上経っても価格がなかなか下がらない名機。オリンパスの根本)