昨日の前編記事に続いて、iPad mini 用キーボードの大本命「ロジクール Ultrathin Keyboard Mini」ファーストインプレッションの続きを記しておきます。

前編記事同様、本記事も全て Ultrathin Keyboard Mini を使って書いています。というか、昨日から日本の西の端の方へ来ているので、しばらくは iPad mini + 本キーボードで出先作業から何から賄うしかないわけですので、ブログもそうなります。

それにしても、こんな離島でも「インターネット利用可」の宿が増えてきて時代を感じますね(宿泊してるホテルはロビーだけですが…)。4〜5年ぶりに来ましたが、前回は FOMA 3G が唯一の高速?通信手段でしたから尚更です。

LTE の整備が始まってる宮古島や石垣島のような島ならともかく、この島は大きいけど殆どジャングルみたいなもんですからねぇ…

久しぶりにやってきました、日本のジャングルアイランド、西表島。5年ぶり3回目。


さて、前回記事では本キーボード Ultrathin Keyboard Mini の特長として

アルファベットなど使用頻度の高いキーのサイズ、ピッチを最優先に設計され
止むを得ない妥協があっても取捨選択が良く、理にかなってる


という印象で、過去に使ってきた中華製のキーボードとは使い勝手、タイピング環境に大きな差を感じました。(キーボード周りの細かい使い勝手は、前回記事参照)。

発売時の価格は8〜9千円と決して安くないのですが、高い金を出す価値がある、と思えますし、

iPad mini をパソコン代わりにタイプ作業するならマストバイ


と言ってしまえるくらいの出来であります。

フルサイズ iPad 用のキーボードカバー TK710 もそうですが、ちょっと高めの価格設定に少し悩むところはありますが、「買って良かったわー」と思えるクオリティです。

ただ、今回の iPad mini 用の Ultrathin Keyboard Mini に関して言えば、

キーボード周りは十分に満足できる出来だが
それ以外については何点か注意する必要がある


と感じました。率直に言えば、

使い方によっては少々使いづらく感じることもあるし
キーボード幅の制約以外で iPad用 TK710 に比べて落ちる点もある


と感じています。

特に今日は移動中にバス車中や船の中でも iPad mini + 本キーボードで諸々の作業をしつつ、本ブログ記事も書いているのですが、同じ出先でタイピングでもカフェの机の上で使うのとは違う難点も感じました。

今回はそのあたりを少し。


まず、気をつけなければならないのが、

iPad mini のカバーケースタイプのキーボードに見えるが
実際はそうではなく、キーボード手前側がマグネット吸着しない


ので、スマートカバーを使う感覚では使えないことに注意が必要です。


この iPad mini 用 Ultrathin Keyboard Mini TM710 もフルサイズ iPad 用TK710 同様に、キーボード奥側に iPad mini とのマグネット吸着機構があります。純正スマートカバーと同じ仕様です。

UltrathinKeyboardMini06
(Ultrathin Keyboard Mini 裏面。奥側にマグネット吸着の仕組みがある)

UltrathinKeyboardMini07
(マグネット吸着させて見開きみたいな形にしたところ)


ところが、iPad mini に Ultrathin Keyboard Mini を付けて、蓋を閉める感じで iPad mini の液晶面上に Ultrathin Keyboard Mini をかぶせてみますと…

UltrathinKeyboardMini13


こんな感じで iPad mini の液晶面の上に Ultrathin Keyboard Mini のキートップが乗っかる形になり、キーボード手前側ではマグネット吸着もしませんし、中華製キーボードケースみたいにはめ込む形でもありません。

つまり、実は

Ultrathin Keyboard Mini はキーボードケースでもキーボードカバーでもない


ことになります。

ま、実際には純正スマートカバーと同じような使い方、フルサイズ iPad + TK710 と同じような使い方になるのですが、従来のキーボードケース、キーボードカバー製品とは違って

iPad mini 本体と Ultrathin Keyboard Mini は一体化しない


わけです。あくまで一つの側面同士がマグネット吸着してるだけで、持ち運びには注意が必要です。



そして、先ほどの

UltrathinKeyboardMini13


この写真でも判るように

液晶面にキーボードのキートップが完全に接触


しています。

そして、この状態が長く続くと、液晶面に微妙な傷というか、

キートップ跡が iPad mini の画面に残る可能性


はあります(ノートパソコンでも薄型を長く使っていると、液晶面にキートップ跡が残る場合はよくある)。

ですので、iPad mini に1ミリでも傷つけたくない、という人は避けた方が無難かもしれません。まぁまだ使い始めて数日ですので何とも言えませんが、可能性としてはあると思います。

UltrathinKeyboardMini14


付属のクリーニングクロスはこの時のためにあったのか?(違うだろうけど)という感じで、iPad mini + Ultrathin Keyboard Mini をしまう前に、上記写真のようにクロスを挟み込んでいますが、所詮気持ち程度の話です。

それにこういう挟み方をしてもすぐに紛失したりしますしね…。私は昨日の旅の途中で使っていてなくしてしまいましたし…

いずれにせよ、このあたりは

多少の跡が残っても仕方ないと割り切って使うか
あくまで跡が残る可能性を避けて別のキーボードケースを選ぶか

の二択なので、人それぞれでしょう。私は前者ですが、後者が悪いわけでもないですしね…



また、使っていて気づいたのですが、

キーボード奥側のマグネット吸着部の磁力も
Ultrathin Keyboard Mini のスリットの磁力も TK710 と比べると随分弱い


ように思います。

フルサイズ iPad 用の TK710 は、キーボード奥側の iPad 本体と背中でくっつける磁力もそこそこ強く、iPad 本体を差し込むスリット部もそれ以上に強くて、iPad と TK710 を磁力吸着したあとに片方を持って少々ぶらぶらさせても外れることがないくらいでした。

ところが、Ultrathin Keyboard Mini は割とほんのり磁力。磁力吸着してる時に片方だけを持ってブラブラすると一発で外れますし、

iPad mini + Logicool (Logitech) Ultrathin Keyboard Mini in the bus 3


こんな感じでキーボードを傾けて使っていると、後傾になっている iPad mini 本体がスリットから外れて後ろへ倒れてしまうこともありました(後傾にした理由は次項で。ちなみにフルサイズ iPad + TK710 では後傾でも全く外れるようなことはなかった)。

ですので、初めて使う人ならともかく、フルサイズ iPad + Ultrathin Keyboard Cover TK710 を愛用してきた人が、そのまんまの感覚でコイツも使おうとすると(キーボードカバーにならない点も含めて)少々留意は必要かもしれません。



そして、最後にもう一つ。

画面が立ちすぎていて、ラップトップ(膝上)では使いづらい


のですね。

机の上に置いて使う分にはあまり問題ないのですが、バスや車中などで膝の上に置いて使おうとすると画面の角度が見辛いのです。

UltrathinKeyboardMini10


このため、膝上で使う時にはもう少し画面を寝かしたいと思って、以下のようにキーボードの手前側を上げて全体に後傾になるようにして使っていたりするのですが

iPad mini + Logicool (Logitech) Ultrathin Keyboard Mini in the bus 3


先に書いたように、マグネットの磁力があまり強くないために、何かのはずみにiPad mini 本体が外れてしまうこともあるので悩ましいところです。

というか、この姿勢自体がかなり無理ありますしね。

そんなわけで正直に言うと、この Ultrathin Keyboard Mini、当初の思惑(=iPad用 Ultrathin Keyboard Cover を使っていた時の感覚)よりはモバイルで使いにくい点が幾つかあるなぁ、と感じます。



とまぁ不満というか注意すべき点は幾つかあるのですが、それでも

iPad mini 用としては、このキーボードはタイプしやすいわ!


というのがありますので、買って良かったと思っていますし、愛用していくでしょう。

本記事も Ultrathin Keyboard Mini ではなく以前まで使っていた中華製キーボードだったらタイプ効率が低くて書きあげていなかったか、書くのに数日かかっていたかもしれません(もっとも昨晩公開予定が昨晩は夜まで遊んでいたので翌日になったわけですが)。

もちろん、タイピングにおいても全てが快適というわけではなく、数字の「1」キー(または!)を押そうとして、隣りのホームキーを押して何度もアプリ終了してしまう罠には何度も、どころか、使い始めて数日で数十回ミスっています。

が、そういった欠点があったとしても

細かいところには目をつぶれるほどキーボードの妥協点の良さ


を感じます。

本記事で挙げたような欠点、難点はあるにせよ、それを許容・妥協できるならば、iPad mini でタイピング作業をすることがある人に間違いなくオススメの逸品です。

発売日前に届いたので、ロジクール Ultrathin Keyboard Mini (for iPad mini) ファーストインプレ【前編】