新しい OS 利用者は NEX／α の中古購入に注意が必要（特に Mac OS X 10.8 以降） : Tedious diary more x4

２回にわたって徒然に書いてきた中古 NEX-C3 購入話。前回記事で書いたように、購入後すぐ NEX-7 が修理入院した友人へ一時貸出してしまいましたが、将来また新たな NEX を買って故障その他があった時の予備機にもなりそうです。

NEX は初代発売時はユーザーインターフェースに色々と問題がありましたが、ファームウェア・アップデートおよび第二世代にかけて随分と改善されましたし、今に至るまでメニュー構成や基本的な UI が同じなのは評価されても良いところです。

出る機種、出る機種でコロコロとメニューを変えていくメーカーもありますが、新機種に買い換えた時も戸惑うし、併用その他の理由で旧機種を使う時も困りますからね。その点、NEX は 7 から C3 に戻っても（レスポンスのトロさを除けば）殆ど違和感なく使えます。

そんなわけで、前々回記事で書いた購入理由のとおり、手元に残っている Eマウントレンズやマウントアダプターを有効活用しつつ、いずれ納得できる NEX が発売されて出戻るまでの繋ぎとして、遊べるカメラにはなりそうです。

発表間近とされる NEX-3 後継機に続いて NEX-7 後継機の噂も出始めましたが、AF-C の改善は勿論、トライナビを洗練させつつ、ナビダイアルを重くしたり、RAW だとすぐなくなるバッファを増やしたりしてくれれば、出戻りたいとは思うんですけどね…

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とまぁ、そんなこんなで購入した中古 NEX-C3 には（価格の安さもあって）ほぼ満足した買い物ができたと思っているのですが、一点だけ、ちょっとした問題がありました。

ソニーのデジカメはユーザー登録でもファームウェア・アップデートでも
カメラをパソコンと接続しなければできない糞仕様

に起因する問題です。

中古の、それも付属品が充電器以外全く無いようなモノを買いましたから、別にユーザー登録をさせろ的なことは全く思わないのですが、中古を買ったとしてもファームウェア・アップデートくらいはする権利があるとは思います。

ところが、他の多くのメーカーでは「中古でも普通にファームウェア・アップデートはできるだろ？」という点が、ソニーだと、そうもいかない場合があるのです。

一般的なカメラメーカーの場合、ファームウェア・アップデートはアップデート用ファイルをウェブからダウンロードして、そのファイルを SD や CF カードにコピーして、カメラで指定された操作をすればアップデートができます。

ところが、先にも書いたように

「ソニーのデジカメはユーザー登録だけでなく、ファームウェア・アップデートもカメラをパソコンと接続しなければできない糞仕様」

であります。ソニーが提供するアップデートプログラムを起動して USB 接続されたデジカメにアップデートを行う仕様なわけです。

そして、これが

パソコンが新しい OS だと古い機種のファームウェア・アップデートができない

という問題を生み出します。

NEX でもα一眼レフでも同じなのですが、たとえば初代 NEX-5/3 や NEX-C3 の最新（というか最終）ファームウェア・アップデートは 2011年12月。１年少々前のことなのですが、このファームウェア・アップデートの説明ページには、こう書いてあります。

【Mac OS版】
対応OS
　・Mac OS X v.10.5～10.7
　※64bitカーネルには対応しておりません。
　※v.10.7の場合は32bitで起動してください。

え？64bit カーネルには対応しておりません？それで放置プレイ？？

ということは、

初代 NEX-5/3 と NEX-C3 は現行 Mac / OS X 10.8 では
ファームウェア・アップデートを行うことができない

仕様になっています。

確かに古い機種へのサポートはお金にならないし、流れの速い５年も１０年もサポートすべき、とは私も思いませんが、さすがに発売からまだ２年も経ってない機種に対してもここまで簡単に放棄しちゃうのかと。

「以前から初代 NEX-5/3 や NEX-C3 を使っている人はファームウェア・アップデートをしているはず」
「中古で買った奴にサポートする理由はない」

ということなのかもしれませんが、少なくとも前者の比率はそう高くない。

デジカメユーザーでファームウェア・アップデートをしている人の割合は、２年も経たずにアップデート環境を放棄無視できるほど多くない、と私は思います。特に NEX のようにコンパクトデジカメからのステップアップ、IT家電的に売ってる製品なら尚更。

（32bitカーネルの OS で起動していないと、こんなメッセージが出て更新不可）

ちなみに NEX-5N 以降の最新ファームウェア・アップデートは 64bit カーネルに対応しているので現行Mac / OS でも問題ありません。

ソニーのサポートサイトを眺めたところ、2012年3月までに提供されたファームウェア・アップデートプログラムは MacOS X 10.8 以降は非対応、その後は対応という感じです。

それゆえ、使っているパソコンが Mac で、OS が最新の Mountain Lion (OS X 10.8) 以降を利用の場合は、中古の NEX / α を買う場合は個体のファームウェア・バージョンを確認した方が良いかもしれません。

修理窓口やご相談センターでもファームウェア・アップグレードしてもらえますが、その際には有料ですしねぇ。

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OS X 10.8 (Mountain Lion) の提供が昨年７月だったとはいえ、64bit カーネル化は随分前から言われていたことですし、そもそもの問題が

一般的なファームウェア・アップデート手順を使えば、こんな問題は起こらない

わけです。

革新とモデルチェンジの速い世界であり、旧機種に対するサポートに長く手が回らないのは致し方無いと諦めざるを得ないところがあるわけですが、だったらユーザー自身ができるだけ対応できるやり方を成すべきです。

今回のように２年も経たず、最新ファームウエア提供からは１年少々でサポート放棄するようならば、ファームウェアの提供もユーザー登録も一般的なやり方にすべきでしょう。それで何も問題はないし、今のやり方で誰も特はしないのですから。