Kindle ストアのオープンから3ヶ月近く経ち、少し前には早くも Kindle ストアの利用率が国内電子書籍ストアを抑えて1位になっているという調査報告もありました。

Kindle Paperwhite(以下 Paperwhite)も日本国内で発売されて2ヶ月近く経ちましたが、Paperwhite 自体はメモリカードスロットがなく内蔵ストレージも 2GB と少なく、基本的には Kindleストアで買い物した書籍を読むのに特化したデバイスです。

とはいえ、せっかく液晶より目が疲れにくくフロントライトがあって読みやすい Paperwhite を持っているのですから、手持ちの自炊書籍(PDF や CBZ = JPEG+ZIP 形式)や ePub で配信されるメルマガその他のドキュメントを Paperwhite で読みたくなります。

そんなこともあって以前、calibre で PDF や自炊ファイルを Kindle 形式に変換する方法や、ハリー・ポッターのような calibre では上手く変換できないファイルを KindleGen で変換する方法を記してきました。

PDF も自炊ファイル(CBZ) も Kindle Paperwhite で読むなら全部変換してから入れるべき話と方法
ハリー・ポッター電子書籍を Kindle Paperwhite で読む方法 〜KindleGen の使い方

そして、これらの方法で変換した Kindle 形式のファイル(mobi, azw3)を Paperwhite へ入れる方法としては通常、

  1. USB 接続したパソコンからファイルを転送する

  2. メール添付送信で Kindle パーソナルクラウドサービスを利用する


があります。

しかし、Kindle Paperwhite は内蔵ストレージ 2GB のみですから自炊書籍をたっぷり入れて持ち歩けるデバイスではありません。

毎回 USB接続してファイル転送するのも面倒だし
シリーズ物を読んでいて出先で続きが読みたくなった時には困る


わけです。

また、メール送信で Kindle パーソナルクラウドサービスを利用する方法も

Kindle パーソナル・ドキュメントはクラウド上の電子書籍をロクに整理できない仕様


なので、ここに自炊書籍を入れまくっても整理できなくて、イマイチ使いづらいです(これは Kindle ストアで購入した書籍が増えても同じですけれど)。

Kindle_mobi2CloudService1
(Kindle パーソナル・ドキュメントは一覧は単に登録順に並べているだけ)


Kindle パーソナル・ドキュメントは入れた書籍の見通しが悪いだけでなく、削除するのも一冊一冊しかできず、これで何十冊、何百冊削除となったらやってられません。5GB も容量があるといっても、容量がいっぱいになる前に自分が管理しきれなくなる方が先でしょう。

kindlePWCM
(いつもこの宣伝はないやろ…とか思ってる ^^;)


そういうこともあって私の場合、Paperwhite 用に変換した mobi ファイルは原則として Kindle パーソナル・ドキュメントに入れず、別途クラウドサービス上に置くようにしています(バックアップの意味も込めて)。

一応 Kindle Paperwhite にもブラウザ(体験版という注記付き)があり、正直なところ快適に使えるというところからは遠いものの、一応クラウドサービスへアクセスすることが可能で、そこから Paperwhite 用に変換したファイルを取り込むことが可能です。

(電子書籍端末のブラウザの出來としては Kindle Paperwhite より遥かに SONY Reader の内蔵ブラウザの方が使い勝手が良いです。iPad や Android タブレットと比べると目くそ鼻くそですけど)

Kindle_mobi2CloudService4


そして何よりもクラウドサービス上に置いておけば、自分の好きなように管理できます。著者ごと、シリーズごとにフォルダ分けしておいておくことができますし、ファイルの転送や削除も楽です。

ということで、以下簡単ですが、私の使っている例を示しておきます。



Kindle Paperwhite 用に変換した mobi ファイルを置くのに使うクラウドサービスは、Dropbox だろうが SkyDrive だろうが Google Drive だろうが構いません。

私は Box.net を使っていますが、これは単に他のクラウドサービスは他の用途で常用していて、Box だけはパソコンと同期させることなく完全に倉庫として使える状況にあるからです。最近は「Tクラウドサービスを利用して Kindle へ ePub ファイルを自動変換して送り込む方法」で書いた用途にも使っていて、Box は Kindle 用になっていますね。

いずれにしても、どこのクラウドサービスでも良いですし、Kindle 用に専用アカウントを1個取って使うのが良い方が良いかもしれません。Dropbox なら無料で 2GB+αですが、Box なら 5GB、SkyDrive なら 7GB 使えますし、足りなければ複数サービスを使うこともできます。

Kindle_mobi2CloudService5


ただ、Paperwhite の内蔵ブラウザにはパスワード記憶の機能がないので、クラウドサービスを使う時には割と頻繁にログインをパスワード打ち込んでやり直しさせられるのが、面倒といえば面倒です。セキュリティ的には安心ですが。


さて、Paperwhite の内蔵ブラウザからクラウドサービスへアクセスしてみると、以下のような感じです。Box では Kindle からのアクセスがスマートフォン表示に対応してくれていますので見やすくて助かります。

Kindle_mobi2CloudService6


そして Kindle用に変換した mobi ファイルがあるフォルダの中をみてみると、以下のような例になります。

Kindle_mobi2CloudService2


上記画面例ではテストなので「mobi」というフォルダを作って、そこに2個ファイルを入れただけの状態ですが、実際には作者または作品シリーズ別のフォルダに分類して保存しています。

先にも述べましたが、そういった整理が Kindle パーソナル・ドキュメントのクラウドサービスではできませんから、ちょっと使いづらいです。使っている人は不満がないのでしょうかねぇ…

そして、この mobi ファイルを Paperwhite に取り込むにはパソコンやタブレットと同様、ファイル名をタップしてやります。すると

Kindle_mobi2CloudService3


Box ではこういった画面が出ますので Download をタップします。Dropbox などでは出ません。

上記のような画面が出るクラウドサービスにせよ、出ないサービスにせよ、mobi ファイルのダウンロードを行おうとすると Paperwhite 側で

Kindle_mobi2CloudService7


このようなダイアログが出ますので、OK をタップするとダウンロードを開始します。ダウンロードが終わるとその旨のダイアログが出ますが、それも OK しておいて問題ありません。

ダウンロードが終わってからブラウザを終了して、Kindle の本棚をみると…

Kindle_mobi2CloudService8


というようにダウンロードした書籍ファイルが並んでいます。

このようにしておけば、スマートフォンのテザリングを含む Wi-Fi 回線さえあれば、いつでもクラウドサービスに置いた自分の Kindle用書籍ファイルがいつでもダウンロードして読むことが可能ですし、Amazon 純正サービスより整理もできます。

クラウドサービスを自分用の Kindle 書庫にしておける


わけです。



このようなことは殊更に説明するようなことではありませんが、周囲の Kindle を購入した友人知人に言うと気づいていなかった人もいたので、敢えて記事にしてみました。

また、このことは別に Kindle だけではなく kobo でも SONY Reader といった他の電子書籍端末でも可能です(Book Live! Reader Lideo はブラウザ機能がないので不可)。

さらに言えば、クラウドサービスを利用するのではなくインターネットからのアクセス機能・サービスのある NAS を持っていれば、自宅LAN 内の NAS にバックアップするとともに、必要があれば出先からアクセスして Kindle用書籍ファイルを引っ張ってこれて一石二鳥にもなります。

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(安いバッファローの NAS を例にとったが、現行製品の多くが対応している)


自宅の NAS であれば容量制限も殆どないに等しいですから、容量の心配がある人はこういった形を取った方が良いかもしれません。

いずれにしても、自分で作った Kindle用書籍ファイルが大量にある場合は、整理につかない Kindle パーソナルクラウドサービスを使うよりも汎用のクラウドサービスを使った方が便利・快適という話でした :)