【2012/12/31 追記】久しぶりにキャンペーンページを確認したところ、2012年12月31日までの半額セール期間が 2013年1月15日まで延長されていました。

本編・外伝合わせて 150巻以上刊行されたファンタジー大河小説「グイン・サーガ」が全巻電子書籍化され、それを記念して各電子書籍ストアで1冊 200/210円でセールされています。期限が明記されていないストアもありますが、一応年末が目処のようです。

Kindle ストアでもキャンペーンバナーが貼られ、トップセラーのあちこちにグイン・サーガが顔を出しています。

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(当初は上記のように 12月31日まででしたが、1月15日までに延長されました)


ぶっちゃけ中古本屋へ行けば、一冊100円で売られていたり、一定の巻数まとめてのセットなら一冊50円くらいで売ってるところも少なくないと思います。馬鹿みたいに巻数があって中古本屋も場所を取るばかりのせいか、買い取りしてくれない店が多い、値段がつかない本としても有名でした。

ただ、巻数だけは多いシリーズですので、今から買う場合には紙書籍より電子書籍の方が場所を取らなくて良いとは思います。そして、それなら200/210円と安い時に買うのが良いかもしれません。率直に言って

今さら 150巻以上も定価で買うような本ちゃうでしょ


と思いますしね。

なにせ

150巻以上刊行しておいて未完のまま作者死去で尻切れトンボ


ですからね。作者に完結するつもりがあったかどうか疑わしいですけど。

当初の頃の、100巻完結を目指すというフレコミに惹かれて買いはじめて、150巻以上付き合って完結どころか山ほど敷いた伏線を放ったらかしまくりの未完で終わらされた読者から言わせれば騙されたも同然ですわ。

そんなわけで、グイン・サーガについてチラシの裏に少し書きたいので書かせてもらいます。


いやホント、中学生の頃の俺に「栗本薫(中島梓)だけは買うな」と言ってやりたいわけですが、これが最初の方はファンタジーとしてそこそこ面白いところが、また罪なわけで…

ただし、

最初はそこそこ面白くても、途中からは酷いにも程がある超駄作


に堕ちぶれたことは紛うことなき事実ですし、

150巻費やしても完結にはほど遠く、広げまくった風呂敷はそのまま


で終わってしまうので、これから電子書籍でグイン・サーガに手を染める人はそれを十分承知の上、お進み下さい。

まぁ、個人的にはこれ以上犠牲者を増やしたくないというか、その金で別なモノを読むなり買うなりして日本経済に貢献していただきたいわけですが、もちろん私が止める資格があるわけでもなく。

また、途中までは面白くワクワクと次巻を待っていたのも事実なので、全く薦めたくないわけでもなく、でもこんな尻切れトンボのどうしようもない状態で終わってしまったものに大枚はたくのは無駄遣いとしか思えない気持ちがあるのもまた事実。

正直言えば

読みたいなら図書館で借りて読むのがいいのでは?


と思ってます。それなら紙書籍を買ってきて場所を取ることもないし、途中からの糞みたいな内容にも怒りを感じずに済むかもしれません。



ま、それでも買って読むというのならば

主人公グインが○になる物語ないし三国志成立までの物語


として読めばいいんじゃないかな、と(◯はネタバレ?になるので一応伏せる)。

本編70巻、外伝16巻あたりまで(外伝の一部は本編と密接に絡んでいるので、本編68巻以降は外伝16巻まで読んでないと話が通りません)。

グイン・サーガが「最初は面白くても途中から酷い」というのは、私だけでなく多くの人が言うことだと思いますが、ただ「どこまで面白かったか?」というのは人によって違います。

最初のノスフェラス編まで(〜本編16巻)という人もいれば、モンゴール編まででユラニア編から無理という人もいるし、私みたいに豹頭○までは良かったと思う人もいます。

まぁメチャクチャ話の長い大河小説ですから、最初の1〜2巻はプロローグみたいなもので、文体も少し堅めなのですが、徐々に“いつもの調子”になっていきます。

ただ、70巻以降の超語りモードにならなくても、最初から結構モノローグは多く、長回しな文体なので、好き嫌いは必ずあると思います。

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(1巻冒頭。懐かしいね…)


そして、70巻を超えたあたりから急速におかしくなってきて、作者がお気に入りのキャラクターにドップリのめり込むオナニー小説と化していきます。80巻前後から90巻あたりまでは酷いにもほどがあるって感じで、長年の読者でもここらで脱落した人は少なくないようです。

俺も「もう次巻は買わない!」と何度も思ったり、買っても最初の数ページ読んで内容が想像がついたら途中と最後の数ペースだけ読んで読み捨てるようなことが、このあとは度々ありました。

それでも時折、物語の根幹である主人公グインの秘密その他に大きく関わる部分に触れる巻もあるので油断ならないのですが、ファンタジー小説の雰囲気が随分と損なわれてしまったのは事実でした。秘密に触れることがあっても、結局肝心なところはボカされたままに終わりでしたしね(最後の最後まで多くは想像の域を超えずに終わる)。


そして 100巻を前にして「振り出しに戻る」状態になった時には、さすがに引きました。

もうとっくに 100巻完結なんて諦めていましたし、作者の病気もアレでしたので完結も殆ど諦めていましたけれど、なんとか話の目処をくらいは…と思っていました。作者は何度も完結巻のタイトルは決めてある、完結のイメージはあるようなことを言っていましたしね。

ただ、100巻を前にして振り出しに戻るような展開を見て、私の心も折れました(笑)

それでも最後の方は割とストーリーが進んだので、もうちょっと早くからそうしてくれれば…と思ったのですが、あの進み方は作者が死期を悟ったがゆえだったのかなぁ、なんて後から思ったりもしました。判りませんけどね。

まぁ今となっては、どこまで伏線回収を考えていたのかも疑問でもあります。

グイン・サーガ外伝1 七人の魔道師 [Kindle版]
グイン・サーガ外伝1 七人の魔道師 [Kindle版]

(外伝1巻の舞台まで本編が進むのが当初の目安だったが…)


いずれにせよ、最後まで付き合った読者の一人として不満不平の尽きないグイン・サーガですが、読者の不満不平に対して「500円くらいで文句言うな」と宣う作者でしたから、逆にこちらとしても遠慮なく糞は糞と言えるし、手を出すな、図書館で借りるべき、と言うこともできます。

とはいえ、こうして久しぶりに振り返ってみると、正直また読み返してみようかな…なんて気の迷いを起こしそうになったりします。なんだかんだ言っても十代になったくらいの頃からオッサンになるまで付き合ったわけですしね。

これくらい長く付き合ってるのは他に、今なお続く超人ロックくらいですね(今月はロックの新刊が2冊出るのが嬉しい ^^;)。

それでも最後がどうしようもなく中途半端というか、70〜80巻を過ぎてどうしようもなく下らなくなってからも、完結へ向けての謎明かしは少しずつやっていただけに、本編130巻での尻切れトンボは残念に感じますし、それを思うと読み返すのも躊躇われるわけです。

ま、最初に書いたように 70巻あたりまで、三国志になるまでの物語として読めばいいのかもしれませんが…(´Д`)ハァ

作者がもうちょっと…だったら違っていたのかもねぇ。という本音もついでに吐いておきましょう :)



上記では Kindle ストアのグイン・サーガ特集ページへのリンクを張っていますが、Kindle ストアには「シリーズまとめ買い」ボタンがないため、本を1冊1冊買って行かなければならず、グイン・サーガ全巻ないし数十巻まとめて買おうとすると、かなりの苦行になります。

よって、Kindle Paperwhite で読みたいといった端末的な理由がない場合には、紀伊国屋BookWeb など他の「まとめ買い」ボタンのある電子書籍ストアで買った方が楽かもしれません。

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また、紀伊国屋BookWeb では(セール商品では珍しくないですが)iOS アプリからは購入することができません。ブラウザでウェブ版ストアで購入する必要があります。よって iTunes決済も使えません。

ただ、10倍ポイントバックセールをしているので、1冊210円でも実質的には Kindle ストアより若干割安でしょう。

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(グイン・サーガで検索しても出ないし、栗本薫で検索してもグイン・サーガはない)


あと電子書籍を Kindleストアで1冊買ってみて気づいたことですが、

電子書籍版に本来の表紙がない!


といいうこと。

グイン・サーガの表紙は加藤直之氏、天野喜孝氏などが手がけていたのですが、これが販売サイトのサムネイルにはちゃんとあるのに、書籍の表紙は↓こんなの。

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ふざけんなよ、早川。なんじゃこりゃ。上の方に貼ってある販売時表紙サムネイルと比べれば判ると思いますが、酷いにも程があるだろうと…。ホント尻切れトンボの後になっても、どうしようもねぇな。

作者が死んでもグイン・サーガをダラダラと続けるべく、別の作者で外伝書いたり、しまいには本編すら続けていくようだけど、さすがにもう付き合ってられないね ┐(´∀`)┌