PDF ファイルや自炊した電子書籍ファイルをスマートフォンや小型タブレット、電子書籍専用端末で読むのに慣れている人の場合、少しでも快適に読むために、PDF ファイルなどをデバイスへコピーする前に、周辺部の余白を切り落とすことをよく行います。
たとえば、この時刻表 PDF ファイル。これをスマートフォンで普通に開くと
となって、拡大しなければ時刻が見づらいものです。
ところが、この時刻表ファイルは周辺部の余白が大きいですから、スマートフォンに入れる際に余白を最小限にするようにトリミングしてから入れておくと
となって、拡大せずとも時刻は判別できます(細かな注釈は拡大が必要ですが、パッと見の時刻が判るだけでも便利になるかと)。
また、もうちょっと細かい文字の例を挙げてみますと、以下のような新幹線時刻表の PDF ファイルもそのまま入れると、拡大しなければ、いま開いているページが何時頃かも判りづらいくらい細かな表示になります。
これも随分余白があり、オレンジ色の部分まで余白を落としてから入れてみると以下のようになります。
これでも細かな時刻を見るのは辛いですが、いま開いているページがおおよそ何時くらいかは判別できます。拡大しなくても自分が見たい時刻までページをめくっていけると、かなり手間が省けます。
また、拡大するにしても
トリミング無しの時刻表ファイルを2回拡大したもの
と
トリミングしたモノを1回拡大したもの
が、近い大きさで表示されますから、拡大縮小や拡大した状態でのページめくりの手間が少しでも削減されます。
これくらいは大したことではないのですけれど、時刻表や経路図みたいなものを見たい時には多少なりとも手間が省けた方が良いのは言うまでもありませんので、
なることがあります。
そしてまた、コミックその他の PDF ファイルを入れる時にも余白をカットした方が見やすくなる場合が多々あり、特に電子書籍専用端末はできるだけ最適化することで見やすさが変わってきます。
電子書籍専用端末では電子インクという液晶よりも階調性や解像度に劣る画面ですので、余白をできるだけ断って、内容を大きく表示させる方が見やすくなります。
そのために PDF ファイルの全ページを一括でトリミングする機能を持つソフトが色々あります。Windows では解像度変換その他の機能も合わせて ChainLP というソフトが昔からあって、私もお世話になっています(ChainLP があるがゆえに、Macメインでも自炊書籍は Windows 環境で取り込んで処理しています)。
で、Mac 環境ではどうかというと幾つかアプリはあるのですが、写真ファイルや PDF ファイルを見るために誰もが使っているであろう「プレビュー」アプリにも全ページ一括トリミングの機能はあります。
(プレビューアプリは意外と多くの機能を持っています。昔は解像度変換までできたのですが、現在は解像度変換には Automater を使わなければなりません)
というわけで、プレビューアプリで PDF 全ページを一括トリミングし、余白を削ってスマートフォンや電子書籍専用端末に入れた際に見やすくする方法を以下に記しておきます。
(サンプルには「ブラックジャックによろしく」を使用させていただきます。感謝)
(1)まずトリミング指定するのに判りやすいページを探します
奇数ページ、偶数ページで左右の余白が異なる場合もあるので、ザッと見て一括トリミングの範囲を指定しやすいページを開いておきます。
(2)選択ツールを選ぶ
メニューの「ツール」→「選択ツール」ないしは Command + 3 キー、またはツールバーの選択ツールボタンを選びます。
(赤丸で示したボタンが選択ツールボタン)
(3)マウスでトリミングして残す部分を選択する
(4)表示を「内容のみ」の表示から「サムネール」付きの表示に変えます
メニューの「表示」→「サムネール」を選ぶか、Command + Option + 2 キーを押します。ツールバーにもサムネール表示ボタンがある場合があります。
(メニューの「表示」→「サムネール」を選択)
(ページ内容だけの表示から左側にバーが出て、サムネイル画像一覧が表示される)
(5)全ページを選択状態にする
メニューの「編集」→「すべてを選択」を選ぶか、Command + A キーを押す。
(メニューの「編集」→「すべてを選択」を選択)
(左側バーのページが全て選択状態になって青丸数字になる)
(6)この状態で全ページを一括で「切り取り」する
メニューの「ツール」→「切り取り」を選ぶか、Command + K キーを押す。
この時、以下のアラートメッセージが出ることがありますが、問題はないので OK をクリックします。
また、ロック状態になっている PDF ファイルでは、以下のアラートメッセージも出ます。この場合は「複製」ボタンをクリックします。
「複製」ボタンをクリックすると、もう1つ別のウィンドウが現れて元の PDF ファイルが複製された状態で表示されますが、その複製された方を使います。
(7)全ページのトリミングが終わっている
以上の操作で、指定したトリミング枠に沿って PDF 全ページのトリミング、余白カットが終わっています。
少し判りづらい例ですが、今回の例では、各ページの一番下にある“漫画onWeb”のロゴ行を削っています。ほんの少しのことですが、これで端末の方で少しだけ大きめに表示できるようになりました。
(8)保存または書き出しする
以上で、全ページとも一括で余白カット、トリミングされた PDF ファイルができあがりました。
最初に示した時刻表 PDF ファイルや系統図など、ウェブから落とした PDF をスマートフォンに入れる場合もそうですし、何よりも電子書籍系の PDF ファイルは余白処理をやるだけでも変わってくる場合があります。
全ページ一括トリミング処理も、以上のように手順は難しくなく、一度やれば判ると思いますので、スマートフォンや電子書籍専用端末に PDF を入れる際には、一手間加えるのをオススメしたいところです。
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たとえば、この時刻表 PDF ファイル。これをスマートフォンで普通に開くと
となって、拡大しなければ時刻が見づらいものです。
ところが、この時刻表ファイルは周辺部の余白が大きいですから、スマートフォンに入れる際に余白を最小限にするようにトリミングしてから入れておくと
となって、拡大せずとも時刻は判別できます(細かな注釈は拡大が必要ですが、パッと見の時刻が判るだけでも便利になるかと)。
また、もうちょっと細かい文字の例を挙げてみますと、以下のような新幹線時刻表の PDF ファイルもそのまま入れると、拡大しなければ、いま開いているページが何時頃かも判りづらいくらい細かな表示になります。
これも随分余白があり、オレンジ色の部分まで余白を落としてから入れてみると以下のようになります。
これでも細かな時刻を見るのは辛いですが、いま開いているページがおおよそ何時くらいかは判別できます。拡大しなくても自分が見たい時刻までページをめくっていけると、かなり手間が省けます。
また、拡大するにしても
トリミング無しの時刻表ファイルを2回拡大したもの
と
トリミングしたモノを1回拡大したもの
が、近い大きさで表示されますから、拡大縮小や拡大した状態でのページめくりの手間が少しでも削減されます。
これくらいは大したことではないのですけれど、時刻表や経路図みたいなものを見たい時には多少なりとも手間が省けた方が良いのは言うまでもありませんので、
スマートフォンやタブレットに PDF を入れる時には一手間かけると、より便利に
なることがあります。
そしてまた、コミックその他の PDF ファイルを入れる時にも余白をカットした方が見やすくなる場合が多々あり、特に電子書籍専用端末はできるだけ最適化することで見やすさが変わってきます。
電子書籍専用端末では電子インクという液晶よりも階調性や解像度に劣る画面ですので、余白をできるだけ断って、内容を大きく表示させる方が見やすくなります。
そのために PDF ファイルの全ページを一括でトリミングする機能を持つソフトが色々あります。Windows では解像度変換その他の機能も合わせて ChainLP というソフトが昔からあって、私もお世話になっています(ChainLP があるがゆえに、Macメインでも自炊書籍は Windows 環境で取り込んで処理しています)。
で、Mac 環境ではどうかというと幾つかアプリはあるのですが、写真ファイルや PDF ファイルを見るために誰もが使っているであろう「プレビュー」アプリにも全ページ一括トリミングの機能はあります。
(プレビューアプリは意外と多くの機能を持っています。昔は解像度変換までできたのですが、現在は解像度変換には Automater を使わなければなりません)
というわけで、プレビューアプリで PDF 全ページを一括トリミングし、余白を削ってスマートフォンや電子書籍専用端末に入れた際に見やすくする方法を以下に記しておきます。
(サンプルには「ブラックジャックによろしく」を使用させていただきます。感謝)
(1)まずトリミング指定するのに判りやすいページを探します
奇数ページ、偶数ページで左右の余白が異なる場合もあるので、ザッと見て一括トリミングの範囲を指定しやすいページを開いておきます。
(2)選択ツールを選ぶ
メニューの「ツール」→「選択ツール」ないしは Command + 3 キー、またはツールバーの選択ツールボタンを選びます。
(赤丸で示したボタンが選択ツールボタン)
(3)マウスでトリミングして残す部分を選択する
(4)表示を「内容のみ」の表示から「サムネール」付きの表示に変えます
メニューの「表示」→「サムネール」を選ぶか、Command + Option + 2 キーを押します。ツールバーにもサムネール表示ボタンがある場合があります。
(メニューの「表示」→「サムネール」を選択)
(ページ内容だけの表示から左側にバーが出て、サムネイル画像一覧が表示される)
(5)全ページを選択状態にする
メニューの「編集」→「すべてを選択」を選ぶか、Command + A キーを押す。
(メニューの「編集」→「すべてを選択」を選択)
(左側バーのページが全て選択状態になって青丸数字になる)
(6)この状態で全ページを一括で「切り取り」する
メニューの「ツール」→「切り取り」を選ぶか、Command + K キーを押す。
この時、以下のアラートメッセージが出ることがありますが、問題はないので OK をクリックします。
また、ロック状態になっている PDF ファイルでは、以下のアラートメッセージも出ます。この場合は「複製」ボタンをクリックします。
「複製」ボタンをクリックすると、もう1つ別のウィンドウが現れて元の PDF ファイルが複製された状態で表示されますが、その複製された方を使います。
(7)全ページのトリミングが終わっている
以上の操作で、指定したトリミング枠に沿って PDF 全ページのトリミング、余白カットが終わっています。
少し判りづらい例ですが、今回の例では、各ページの一番下にある“漫画onWeb”のロゴ行を削っています。ほんの少しのことですが、これで端末の方で少しだけ大きめに表示できるようになりました。
(8)保存または書き出しする
- (6)の切り取り時に「複製」を行った場合には、「保存」をします。
(メニューの「ファイル」→「保存」を選ぶか、Command + S キーを押す) - (6)の切り取り時に「複製」をおこなっていない場合には、「書き出し」をします。
(メニューの「ファイル」→「書き出す…」を選んで、フォーマットを「PDF」にして保存します)
以上で、全ページとも一括で余白カット、トリミングされた PDF ファイルができあがりました。
最初に示した時刻表 PDF ファイルや系統図など、ウェブから落とした PDF をスマートフォンに入れる場合もそうですし、何よりも電子書籍系の PDF ファイルは余白処理をやるだけでも変わってくる場合があります。
全ページ一括トリミング処理も、以上のように手順は難しくなく、一度やれば判ると思いますので、スマートフォンや電子書籍専用端末に PDF を入れる際には、一手間加えるのをオススメしたいところです。
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