先週に続いて、九州某所への行き来の長い道のりに iPad mini と Bluetooth キーボードを使って本記事を書いています。ということで、また駄文を書き散らすチラシの裏であります。

iPad mini を10日間使ってきて、何かを感じた時に思いつくまま書いてきて、手元の走り書き草稿はハッキリ言って取り留めがなさすぎなので、何もまとめられずの、いつも以上の乱文になりますがご容赦。

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(先週借りた TK700 を返すために一緒に持って行きつつ使用)


さて、iPad mini に関して購入相談を受けることもあるのですが、率直に iPad mini について思うところを言えば、

作る方も買う方も妥協、それが(初代)iPad mini


これに尽きます。

少なくとも、これを買うのは否が応にも「Retina iPad mini がそのうち出るだろうな」ということを念頭に置いて買うことになるわけです。

また、そっくりそのまま iPad 2 のシュリンク版というのは、過去にない発表・発売タイミングも含めて、この時期にどうしても出したかった、間に合わせたかった事情、考えが Apple にあったのでしょう。

そういったことを踏まえてでも買う人は多いであろうと踏んだ Apple、買ってしまう私(^_^;)。そこには、魅力がありつつも妥協というか割り切りを必要とするデバイスだと、つくづく感じます。



端的に iPad mini が何物かといえば、あちこちで書かれているように

「iPad mini = iPad 2 を小さく薄くしたもの」

これ以上でも、これ以下でもありません。使っていても、まさにそう。

iPad 2 は(Wi-Fi → SIM ロックフリー3G と買い換えつつ)1年間使い倒して、今も家族用として置いてあり、私も時々使うことがあるので、つくづく iPad 2 と同じ挙動を起こすなぁ…と思いますし、iPad 2 は一番気に入っていたバランスの良い iPad であるものの、やはり古さも感じさせます。

第三世代 iPad と使い比べていると、Retina Display ではない、というだけでなく、レスポンスも少々劣る場面があります。

  • 日本語英語の切り替えが一瞬間があり、もたつくことがある

  • Safari のタブを数個開いて閲覧しているだけで、タブ間移動時にリロードすることが明らかに多い

  • 第三世代 iPad ではメモリ不足でアプリが落ちることはないけど、iPad 2 や mini では(たまにだけど)ある


iPad mini だけ使っている分には気にならないと思うのですが、両方使ってるとちょっとした瞬間に「ああ、これは旧世代機だったんだな…」と思うことがあります。


とはいえ、前回の記事にも書きましたが、iPad mini は完全に iPad であり、タブレットです。

純粋タブレットの操作感、iPad としての感覚を維持できる最小サイズに落とし込んだ


そういうデバイスであったのだな、と思えば納得できます。

Android の 7インチ端末と比べると、いささか大きいと感じるそのサイズも Apple が目指したものを考えれば止むを得ないと感じられ、「これ以上小さいと、小さな iPad というより大きな iPod touch になるかなぁ」という微妙な境界線よりタブレット側、iPad 側にあると感じられます。

それを最優先に作りこまれ、バッテリーの保ち、薄さ、重さを考慮して、敢えて Retina Display にはしなかった、その判断。判らなくはないです。納得はできなくても理解できます。iPad というものを守るために発売時期が優先された結果、ということも含めて :-P

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iPad mini はあくまで iPad、タブレットとしての操作感を最重要にすべく 4:3 比率の画面ということもあって Nexus 7 などの Android 7インチ端末より幅広になっています。

このことは良い点だけでなく、使い方によっては欠点として感じることがありますが(後日詳述)、iPad mini はできる限り薄く軽く造られ、デザインと質感の良さもあって、パッと見それを意識させない造りになっています。

iPad mini がこの画面サイズ、ボディサイズながら、ここまで薄く軽くしたことには賞賛


しかないですし、その上で十分バッテリーを保たせるようにしたわけで、本当に素晴らしいです(実際に使っていても Nexus 7 よりは確実に長持ち、第三世代 iPad と変わらない感じ)。

これで厚みがあって Kindle Fire HD 並みに重かったら、「バーカバーカふざんなよ、誰が買うかよ」レベルでしたが、さすがにそんなことはありませんでした。

そして、質感・デザインも隙がありません。iPad mini のデザインと素材については iPhone 5 の流用なので、質感向上とコスト制御を上手いことバランスとってやってるな、という印象の方が強いですけれども、持った感じの良さは断然です。

iPad mini をしばらく使って慣れてくると、持った時の感触として Nexus 7 が実際の重量差以上に重く感じるようになってしまい、そのあたりの造りは相変わらず巧いなぁ…と、つくづく思います(薄さや素材の差が効いているのでしょう)。

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ところが、薄く軽く、そしてバッテリーの保ちを確保したがために代償となっているのが 非Retina の画面と処理能力。

これが Retina Display でないことの代償だとすれば、受け入れざるを得ないと思っているのは前述したとおりですが、しかし文字の綺麗さは Retina iPad と明らかな差があるだけでなく、Nexus の方がやや滑らかに見えるのも事実。

Apple デバイスはレンダリングが優秀だから他より文字が綺麗、という歴史もそろそろ条件次第、と感じますし、電子書籍は 4:3 の方がいいから Android の 7インチ端末より iPad mini の方が良い、という話も実際に使ってみると、条件と好み次第と感じています(これも後日詳述予定、たぶん ^^;)。

処理能力も iPad mini だけ使っていれば大きく不満を感じることもないのですが、今年発売の iPad や iPhone 5、最新 Android スマートフォンを使っていれば、若干レスポンスに差があると感じることがあるかもしれません(クワッドコアである Nexus 7 との処理速度差は、使っていて実感できるほどの差はないのですけどね)。

個人的には CPU/GPU の差よりも

せめてメモリだけは第三世代 iPad や Nexus 7 と同じ 1GB 積んでおいてくれたらなぁ


というのはあります。メモリサイズまでも iPad 2 と同じというのは、さすがに不満を感じざるを得ません。

先に書いたように、第三世代 iPad でメモリ不足でアプリが落ちることは殆どないが、iPad mini はありますし(Safari は何度か落ちてる)、色々なシーンでもうちょっとメモリに余裕があれば、もっと快適に使えただろうに…と思います。

個人的に現状を鑑みて、Retina Display を搭載しなかったという妥協についてはやむを得なかったとは思いますが、メモリも含めて何もかもそっくり iPad 2 というのを見ると

「有り合わせで手早く作った初代機」

という印象が拭えず、iPad mini を悪いデバイスではないといいつつ、今ひとつ高く評価しない、できない理由は、そんな部分にあります。そして最初の「作る方も妥協、買う方も妥協」に繋がるわけです。

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(11インチ MacBook Air の奥行きと mini の縦はほぼ同じ。なんかマッチしてる気が? ^^;)


そういった妥協が色々垣間見えるとしても、

iPad mini は iPad であるがゆえの便利さと安定さ、安心さ


があります。

きっちりと iPad用アプリが動く、という Android タブレットのアプリ選びではしなくても良い苦労が iPad にはありません。今まで使い続けている身としては、何の環境変更も要りませんから尚更です。

そして、タブレットを閲覧デバイスとしてだけでなく

何か作業するためのデバイスとして使った場合
特に横画面では 4:3 比率の画面の広さは代えがたいものがある


ので、旅や出張に持ち出す小型タブレットを一台選ぶとすれば Nexus 7 よりも iPad mini を選ぶことになるでしょう。

iPad mini 購入後、毎日 iPad mini を持ち出す時には一緒に Nexus 7 も持ちだして、色々なシーンで感覚を使い比べていたりもしましたが、今回は遠距離移動でノートPC もお伴してますのでタブレットは1台、iPad mini だけです。

従来はこれが Nexus 7 であったことは間違いないのですが、私の場合はどうしてもタブレットを単なる閲覧だけのデバイスとして使わないので、どうしてもタブレットで作業するときの使いやすさが重要になってしまいます。

画面の比率、広さに伴う作業効率だけでなく、タブレットに最適化されたアプリの数や質を鑑みると、できることの幅、やりやすさはまだ iPad系に分があると感じます。

Android も随分と使えるようになってきたのですけど(PPTP も以前は酷かったけど今は使えるようになってきました)、横画面にすら対応していないアプリが多すぎですし、Google Play でアプリを探していて一見でタブレット対応かどうかが判らないのも面倒です。

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(iPad アプリにも横画面非対応のアプリがあって驚くこともあるんですけどね)


iPad mini の 4:3 画面、というよりそれに伴うサイズ感は功罪色々あるのですが、

文章や図表を作成をする
写真をレタッチする
動画を編集する
資料を添削する

などといった「何を作る、編集する」といった作業を行う場合には 4:3 の画面比率と(Android 7インチ端末より)一回り大きな画面は効果的です。それは今、これを書いている時にも実感しています。

特に外部キーボードを使わず、画面内の仮装キーボードを使う場合には圧倒的な差はあります(16:10 比率の7インチ端末で横画面にして文章タイピングは、Twitter程度じゃない限り無理に近いと感じます)。

そして何よりも、

従来の iPad と全く同じ環境が使えて、フルサイズ iPad の半分以下の重量


というのは効きます。

フルサイズ iPad +外部キーボードで作業すると一回り小さなノートパソコン代わりになったように、iPad mini はその iPad のさらに一回り小さな存在として、一時期好きもの向けに作られていたミニノートのような感覚で使えますし、あの頃よりは実用的に感じます。

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結局のところ、iPad mini をどう感じるかといえば

小さな iPad が欲しいかどうか


であり、タブレット未体験派に対しては

デカいスマートフォンではなく、タブレットらしいタブレットが欲しいかどうか


であると思っています。

正直言って、iPad mini に新味は全くないです。ワクワクもドキドキもしない。そういう意味ではフルサイズ iPad が出てきた時とは異なりました。

iPhone も iPad も特筆する技術的なブレイクスルーがあったわけではないものの、生活スタイルや使い勝手、使い方のブレイクスルーがありました。iPad は iPhone を大きくしただけでしたが、タブレットとしての提案がありました。

しかし、mini には 7インチだからという提案もなにもない。仕方ないかもだけど、何もなさすぎて、iPad 2 の単なるシュリンク過ぎてツマラナイのも事実。

だから、こういう口やかましいヲタだと、どうしても満足とは言い切れないし、物足りなさがあって、こんな内容の記事を書いてしまいます(^_^;)

けれど、

iPad が小さくなって便利だなー、という実用性の塊


であり、

小さなタブレットとしての実用性は十分満足しうるレベル


なので、来年 Retina が出るんだろうなぁ…という思いに対して妥協できれば、素直に「買い」と言えます。

iPad mini に色々と文句は言いたい私でも、持ち出しにはもう iPad mini の軽さ薄さを選ぶしかないのが何よりの証明かもしれません(^_^;)

それにまぁ、第三世代、現行 iPad を見ても判るように

Retina Display を搭載したからといって全てが良くなるとは限らない


わけで。Retina iPad になって重いわ、充電に時間かかりすぎだわで、モバイルデバイスとしては iPad 2 より落ちましたからね。

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さて、こうやって書くと「ああ、やっぱり Apple ユーザーだけに結局 iPad mini を選ぶんだな、そちらに傾くのも当然か」と思われるでしょうし、それを全部否定するものではありませんが、実のところ

iPad mini を使って実感する Nexus 7 の良さ


というのも、またあるわけです。

両者を併用していると、

やっぱり Nexus 7 って、安いだけじゃなくて値段以上に良くできてるし、サイズ感が良いよねぇ

と思うことも少なからずあるわけです。Nexus 7 は安かろう悪かろうではないし、むしろ適したシーンも日常に多いのではないかと。

タブレットらしいアプリの品揃えや作業用デバイスとしての使い勝手には大きな差がありますが、反面ウェブやメール、SNS、ビデオ、電子書籍といった閲覧デバイスとしてみるなら iPad mini の優位性はそう大きなものでないと感じています。

4:3 比率の画面は横画面での閲覧性に大きな差がありますが、それゆえにサイズが大きい分のデメリットもなくはないので、そこは長所と短所が裏表一体です。

それについてはまた稿を改めて。