いやー、驚きでしたね。au が iPhone 5 の MNP 大勝利報告を社内向けにしたらしいなんて話も漏れ聞こえる今日、午後になって「ソフトバンクがイー・モバイルの親会社イー・アクセスを買収する」という一報が。
そして、夕方17時からソフトバンク、イー・アクセス両社による記者会見が開かれ、正式にソフトバンクによるイー・アクセス買収、子会社化が発表、調印されました。
■ ソフトバンク株式会社による株式交換を通じてのイー・アクセス株式会社の完全子会社化に関するお知らせ 兼 ソフトバンクモバイル株式会社とイー・アクセス株式会社の業務提携のお知らせ (プレスリリース PDF)
今回のソフトバンクによるイー・アクセス買収の主目的といえば、傘下のイー・モバイルとの全面提携であり、
これが第一でしょう。
もちろん、契約数その他の量的拡大による効果も大きな目的でしょうし、ウィルコムと今回の買収でソフトバンクグループの携帯契約数は au を超えるところまで大きくなりました。
とはいえ、最も大きな効果は
ということは明らかですし、プレスリリースでもその旨は書かれています。
これがどういうことか判りやすく?書くと、以下のとおりです。
ということです。
ただし、記者会見後の囲み取材によれば、
らしいですので、それまでは現行のエリア拡大が主になります。ただ、来春にイー・モバイルの LTE 帯域が使えるようになれば、一気に通信品質は良くなるかもしれません。
(エリア的には、元々イー・モバイルの LTE エリアはそう広くもないので、一気に広くなるというほどではないかと)
いずれにせよ、
であり、
というソフトバンク、孫社長の意地を見た気がします。これには素直に感服ですね。
ただ、一つ危惧するのは
があるわけで、高速通信を享受するべくイー・モバイル LTE を契約していた人にとっては辛い話でしょう(空いてて高速通信可能というのを勧誘の口癖にしてましたからねぇ)。
もちろん、イー・モバイルにとってもメリットはないわけではないですが(後述)、買収する側のソフトバンクとしては、まず iPhone ありきですからね。
たまたま、今日イー・モバイルを2年縛りの途中で解約する友達につきあっていましたが(テザリング可能な iPhone 5 を契約したため)、ちょうど解約の頃に日経の速報が飛び込んできて、ある意味ちょうど良いタイミングだったかな?と思ったり。
ともあれ、今回ソフトバンクによるイー・アクセス(イー・モバイル)買収で変わること、変わらないことをまとめると以下のようになるかと思います。
【ソフトバンク iPhone 5 ユーザー】
【ソフトバンク iPhone 4S 以前ユーザー】
【イー・モバイル LTE データー通信端末ユーザー】
【イー・モバイル 4G以前のデーター通信端末ユーザー】
【イー・モバイル スマートフォン(音声通話契約)ユーザー】
概ね以上のようなことでしょうか。
一応、イー・アクセス(イー・モバイル)はソフトバンクに吸収されるのではなく、子会社として独立してイー・モバイル事業をやっていくようなので、イー・モバイルのサービスが今すぐ大きく変わるようなことはなさそうです。
ともあれ、今回の買収でソフトバンクの使える帯域は大きく広がって、
のは間違いないところです。
先週、iPhone 5 の SIM ロックフリー機が日本でも使われるようになってきた時に、使えるはずのイー・モバイル LTE で試してみる実験を行なっていたユーザーはいましたが、それをそっくりソフトバンクがやってしまうとは…。孫社長ならではの迅速果敢な決断ですね。
いずれにせよ、発売直後の MNP 状況から
であったでしょうし、既存ユーザーを中心に
という思いを植え付けるのに成功したでしょう。少なくとも au への MNP を考えていた人を押しとどめるには大きな効果があるはずです(3G エリア重視の人は別ですが)。
何にせよ、iPhone 戦争がキャリア買収まで進むのですから凄い話だなあ…と思います。負けられない戦いがそこにある、って感じですね。
ここで au が「うわー、そこまでやるか…」と引いてしまうか、頑張るか。iPhone のことだけでなく、業界第二位という地位が完全に脅かされたので、ここで逆に MNP 流出食らいまくったら転落しちゃいますからね。絶好調風味だった田中社長はいま…
1ユーザー的には面白いといえば面白いし、iPhone ユーザー的にはメリットはあってもデメリットはないんで歓迎ですね(イー・モバイル LTE ユーザーには厳しい話かもですが)。
しかし、こうして見ると
ってのは間違いないところでしょう。やっぱり、競争は必要ですよねぇ…と、つくづく。
■ ソフトバンク、イー・アクセスを買収 完全子会社化 - ITmedia ニュース
■ ソフトバンクがイー・アクセス買収へ、「イー・モバイル」事業は継続 -INTERNET Watch
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(このバンパーは問題なく Lighting ケーブルも挿せました。が、若干大きく緩め…)
そして、夕方17時からソフトバンク、イー・アクセス両社による記者会見が開かれ、正式にソフトバンクによるイー・アクセス買収、子会社化が発表、調印されました。
■ ソフトバンク株式会社による株式交換を通じてのイー・アクセス株式会社の完全子会社化に関するお知らせ 兼 ソフトバンクモバイル株式会社とイー・アクセス株式会社の業務提携のお知らせ (プレスリリース PDF)
今回のソフトバンクによるイー・アクセス買収の主目的といえば、傘下のイー・モバイルとの全面提携であり、
iPhone 5 の LTE で使える新たな周波数帯 (1.7GHz) の獲得
これが第一でしょう。
もちろん、契約数その他の量的拡大による効果も大きな目的でしょうし、ウィルコムと今回の買収でソフトバンクグループの携帯契約数は au を超えるところまで大きくなりました。
とはいえ、最も大きな効果は
iPhone ユーザー拡大で逼迫した通信量をさばくための
新たなる周波数を一発で即確保できる
新たなる周波数を一発で即確保できる
ということは明らかですし、プレスリリースでもその旨は書かれています。
これがどういうことか判りやすく?書くと、以下のとおりです。
- iPhone 5 は世界中でバラバラな LTE 使用周波数のうち、比較的多くで使われている周波数のみサポートしている。
日本で使われてる周波数帯では、ドコモ・au・ソフトバンクが使用する 2.1GHz(Band 1)、イー・モバイルが使用する 1.7GHz(Band 3)の LTE が iPhone 5 ではサポートされている。 - au・ソフトバンクとも 2.1GHz 帯で iPhone 5 向け LTE サービスを開始したが、幾つかの事情からソフトバンクは混雑地域でなかなか LTE 帯域を広げられない。
- au にテザリングを先行され、「iPhone ならソフトバンク」のイメージが崩れてきた…
- iPhone 5 はイー・モバイルの LTE 帯域がそのまま使えるし、これを使えれるなら一気に iPhone 5 の通信逼迫、LTE 拡張は解決するのでは?
- イー・アクセス(イー・モバイル)買収して、イー・モバイルの LTE 帯域を iPhone 5 で使えるようにするぜ!これで LTE エリア整備も LTE 通信帯域の確保も一気に進むわ!!
- ちょっと余裕が出てきたから、テザリング開始時期を来年1月15日から1ヶ月前倒しするよん
- さらに、後出しとか言われた、LTE でも 1ヶ月で 1.2GB 超で速度抑制基準を作ったのもなしにするぜ
(でもドコモや au と同じく 3日間で 1GB 超えた時の速度抑制基準は入れるから
→ ご利用の際に制御することがあるコンテンツやサービスについて)
ということです。
ただし、記者会見後の囲み取材によれば、
イー・モバイルの LTE 帯域が iPhone 5 で利用可能になるのは来春
らしいですので、それまでは現行のエリア拡大が主になります。ただ、来春にイー・モバイルの LTE 帯域が使えるようになれば、一気に通信品質は良くなるかもしれません。
(エリア的には、元々イー・モバイルの LTE エリアはそう広くもないので、一気に広くなるというほどではないかと)
いずれにせよ、
au に抜かれたという印象を一気にひっくり返すウルトラC
であり、
iPhone で負けたらウチは終わり、徹底的に闘う!叩きのめす!
というソフトバンク、孫社長の意地を見た気がします。これには素直に感服ですね。
ただ、一つ危惧するのは
ガラ空きでかなり速かったイー・モバイル LTE が
iPhone 5 ユーザー大量流入で一気に速度低下する可能性
iPhone 5 ユーザー大量流入で一気に速度低下する可能性
があるわけで、高速通信を享受するべくイー・モバイル LTE を契約していた人にとっては辛い話でしょう(空いてて高速通信可能というのを勧誘の口癖にしてましたからねぇ)。
もちろん、イー・モバイルにとってもメリットはないわけではないですが(後述)、買収する側のソフトバンクとしては、まず iPhone ありきですからね。
たまたま、今日イー・モバイルを2年縛りの途中で解約する友達につきあっていましたが(テザリング可能な iPhone 5 を契約したため)、ちょうど解約の頃に日経の速報が飛び込んできて、ある意味ちょうど良いタイミングだったかな?と思ったり。
ともあれ、今回ソフトバンクによるイー・アクセス(イー・モバイル)買収で変わること、変わらないことをまとめると以下のようになるかと思います。
【ソフトバンク iPhone 5 ユーザー】
- テザリング開始時期が 1ヶ月前倒しになって 12月15日開始になる。
(→ 「テザリングオプション」の提供開始日変更について | ソフトバンクモバイル株式会社) - 1ヶ月で 1.2GB 以上通信した場合は、翌々月に通信速度抑制される可能性があったのがなくなった。
- 代わりに 3日間で 1GB 以上利用した場合は、1日通信速度を抑制する可能性がある条件が追加された
(au やドコモと同じ) - 来春くらいからソフトバンクの整備する LTE エリアだけでなく、イー・モバイルが整備してきた LTE エリア・周波数帯も利用可能になる。
(エリアの拡大だけでなく、ソフトバンクとイー・モバイルの両方のアンテナ、周波数帯が使えるので速度が大きく向上する可能性がある) - エリア・速度的に改善されるのは LTE のみで、3G は変わらない
【ソフトバンク iPhone 4S 以前ユーザー】
- 特に変化なし。
(3G についてはエリア、速度、規制などについても変わりなし)
【イー・モバイル LTE データー通信端末ユーザー】
- 来春 iPhone 5 でイー・モバイル LTE 帯域が利用できるようになると、ユーザー数が一気に増えて速度低下の可能性がある。
- LTE ではない 3G エリアでは、ソフトバンクの 900MHz帯(プラチナバンド)、2.1GHz帯がイー・モバイルにも提供されるので、従来より広いエリアで利用できる可能性がある。
(ただし、従来のイー・モバイル用データー通信端末でソフトバンクのエリアが利用可能になるかどうかは不明)
【イー・モバイル 4G以前のデーター通信端末ユーザー】
- ソフトバンクの 900MHz帯(プラチナバンド)、2.1GHz帯がイー・モバイルにも提供されるので、従来より広いエリアで利用できる可能性がある。
(ただし、もう古い端末にそこまで対応させる可能性は低いと思うが…)
【イー・モバイル スマートフォン(音声通話契約)ユーザー】
- ソフトバンクの 900MHz帯(プラチナバンド)、2.1GHz 帯がイー・モバイルにも提供されるので、従来より広いエリア(ソフトバンク並みのエリア)で音声通話、データー通信が利用できる可能性がある。
(ただし、従来のイー・モバイル用スマートフォンでソフトバンクのエリアが利用可能になるかどうかは不明)
概ね以上のようなことでしょうか。
一応、イー・アクセス(イー・モバイル)はソフトバンクに吸収されるのではなく、子会社として独立してイー・モバイル事業をやっていくようなので、イー・モバイルのサービスが今すぐ大きく変わるようなことはなさそうです。
ともあれ、今回の買収でソフトバンクの使える帯域は大きく広がって、
3G エリアの広さ以外は、ソフトバンクが大きく進歩する
のは間違いないところです。
先週、iPhone 5 の SIM ロックフリー機が日本でも使われるようになってきた時に、使えるはずのイー・モバイル LTE で試してみる実験を行なっていたユーザーはいましたが、それをそっくりソフトバンクがやってしまうとは…。孫社長ならではの迅速果敢な決断ですね。
いずれにせよ、発売直後の MNP 状況から
iPhone 5 では au の方が良いのかも?という印象を
一気に引っくり返すに値する買収
一気に引っくり返すに値する買収
であったでしょうし、既存ユーザーを中心に
やっぱり iPhone はソフトバンク
という思いを植え付けるのに成功したでしょう。少なくとも au への MNP を考えていた人を押しとどめるには大きな効果があるはずです(3G エリア重視の人は別ですが)。
何にせよ、iPhone 戦争がキャリア買収まで進むのですから凄い話だなあ…と思います。負けられない戦いがそこにある、って感じですね。
ここで au が「うわー、そこまでやるか…」と引いてしまうか、頑張るか。iPhone のことだけでなく、業界第二位という地位が完全に脅かされたので、ここで逆に MNP 流出食らいまくったら転落しちゃいますからね。絶好調風味だった田中社長はいま…
1ユーザー的には面白いといえば面白いし、iPhone ユーザー的にはメリットはあってもデメリットはないんで歓迎ですね(イー・モバイル LTE ユーザーには厳しい話かもですが)。
しかし、こうして見ると
au の iPhone 参入で一番得をしたのはソフトバンクユーザー
ってのは間違いないところでしょう。やっぱり、競争は必要ですよねぇ…と、つくづく。
■ ソフトバンク、イー・アクセスを買収 完全子会社化 - ITmedia ニュース
■ ソフトバンクがイー・アクセス買収へ、「イー・モバイル」事業は継続 -INTERNET Watch
P.S. セブンイレブンで iTunes Card 購入時のボーナスポイントキャンペーンが本日から 21日までの予定で始まっています。nanaco 愛用ユーザーの方はお見逃しなきよう。
■ 雑貨・その他|セブン-イレブン〜近くて便利〜

レイ・アウト iPhone (2012年発表モデル)用 キラキラ・ソフトフレームジャケット
(このバンパーは問題なく Lighting ケーブルも挿せました。が、若干大きく緩め…)
コメント
コメント一覧 (8)
この大胆かつ行動の速さが、孫さんの持ち味なんでしょうね。
特に進歩が速い通信業界ですから、競争によって環境が整っていくのは、ユーザーとして大歓迎です。
孫社長ならではの決断力だけでなく、高い取得金額でもKDDI と違って株主説明が孫社長のパワーで可能なこともあるでしょう。
テザリングも LTE での緊急地震速報も出遅れましたが、その分危機を感じた時の孫社長はパワーが全開になって
結果的にはソフトバンクユーザーも万々歳になって良かったと思います。
ホントに解約金高いんですよ!
しかも、発表の一週間前に機種変更したばかりなのにさ。
docomoより通信速度が早くて良かったのに…
どうするかなぁ〜
イーモバイルは長年使っているので、よく知っています。
(今はEMチャージだけですけど)
にねんMとかだと解約金も高いですよね。お察しします。
友達はiPhone5購入とともに解約金を払ってでも解約しましたが…
しかも、今回スマホからWi-Fiルーターに変えたので、ホントに厳しいです。
解約金40000くらいかな?参ったな。
せめて、auと経営統合してくれれば気持ちも違ったのに。
iPhone ユーザーがイーモバイル回線に雪崩れ込むのは来春?(Apple 次第)ですし、あと半年くらいは今と変わらない状況でしょうから、その時までは今のまま emobile LTE を使い倒すので良いのではないでしょうか。
にねん系の契約でも、時間が経てば解約金も下がっていきますから、ひとまずその時になって状況を見てから判断を下すのが良いのではないかと、私は思いますが…
そうなんですか?
来春からなんですね。
てっきり12月からで既にAppleの了承も得ているのかと思っていました。
仰られるように出来るだけ使って行こうと思います。
ありがとうございます。
Appleの想い人は、ソフトバンクではありませんよね。