【追記】初出時に幾つか記載ミスがありましたので、修正しました。

ニコン D600 に続き、キヤノンもフルサイズ廉価機の EOS 6D を発表しました。噂通りのスペックで、何というか、ひと言で印象を言えば

カメラの基本機能が古臭せえなぁ…


と。

視野率は低い。
20万するカメラなのに、今どきコマ速も5コマ出せない。
何と言っても AF センサーが 11点、クロスセンサーは中央1点のみ。

特に AF に関しては、よくまぁ今どき恥ずかしくもなく出してきたな、という仕様。Wi-Fi? GPS 内蔵?そんなものはカメラの基本機能がしっかりあっての話でしょう。

どこかしら

EOS M と同じ匂い


がしますね。

決して手抜きとは言いませんが、

5D とのヒエラルキーを確保するためにスペックダウン?
出し惜しみキヤノンの本領発揮?
これ以上ライバルに差を広げられないようにとりあえず出しておこう機種?

なんかねぇ、色々取り繕ったカメラな感じがしてなりません。EOS 5D / 5D MarkII や 7D、1D X の時のような、気合の入った感じが1ミリも伺えない。

もちろん、EOS 6D も良いところはあります。

標準感度が 100〜25600 という(そのままスペック通りに受け取れば)超高感度耐性仕様だったり、
何よりも APS-C 機と同程度の軽さを実現していたり、
露出の低輝度限界が -3EV まで下がっていたり…

さすがに悪いところばかりじゃありません(当たり前)。

でも、え?と思うくらい古臭い AF 仕様やファインダー視野率、コマ速など目立ったところのイマイチさ加減がどうにも評価できかねます。これが他も変わらない、このコストでこの程度しか今はできない、というなら良いのですが、D600 という直接のライバルが先に発表されて、同価格帯ですぐに発売されるだけにねぇ…

もしくは、6D がもっと安ければ話は別ですが、他メーカーを見て後出しじゃんけんしかしないメーカーですし、決して自ら価格競争に持ち込むことのない利益最重視メーカーですから、そのあたりはもとより期待はしていませんでした。が…内容も微妙。

以下に D600 との簡単なスペック比較表を載せておきますが、真っ当に写真を撮る人が D600 と比較をして、どちらが欲しくなりますかね…



 D600EOS 6D
サイズ141×113×82mm145×111×71mm
重量850g770g
有効画素数2430万画素2020万画素
記録媒体SD/SDHC/SDXCスロットSD/SDHC/SDXCスロット
ダブルスロット
ファインダー視野率約100%約97%
倍率・アイポイント0.7倍・21mm0.71倍・21mm
スクリーン交換
APS-C レンズ利用
最速シャッター速度1/4000秒1/4000秒
連続撮影速度秒5.5コマ秒4.5コマ
露出補正範囲±5段±5段
ISO感度100〜6400100〜25600
拡張感度50〜2560050〜102400
AFフォーカスポイント39点11点
AF クロスセンサー9点1点
F8対応 AFセンサー7点なし
測距輝度範囲-1〜+19EV-3〜+18EV
動画1080/30p,720/60p 対応1080/30p,720/60p 対応
背面液晶3.2型TFT液晶・92万ドット3.2型TFT液晶・104万ドット
防塵防滴ボディ
内蔵ストロボ
電子水準器
GPS
Wi-Fi
価格218,000円198,000円
発売日9月27日12月上旬


はっきり言って D600 と比べると

カメラの基本機能を大事にしつつ低価格したニコン
カメラの基本機能を落として信号処理と飛び道具で装飾したキヤノン


そんな感じに思えてなりません。

発売時期を見ても、来週発売の D600 に対して EOS 6D は 12月発売。ハァ?という遅さです。きっと、まだまだ開発途上なのでしょう。EOS M 同様に後追いもいいところ。それも先行者を上回ってみせる内容ならともかく、微妙な空気が漂う仕様では…ねぇ(´Д`)

また、量販店における D600 の予約価格は 218,000円に対して、EOS 6D は 20万切りの 198,000円ですが、D600 の方も 12月までに十分 6D に対抗できる値段に下がってくるでしょう。価格差なんて無いも同然ですし、

最近のキヤノンは発表から発売まで長いのが増えてきた


って感じです。レンズもボディも延期するし。

EF マウントユーザーでキヤノン贔屓でありたいと思う私でも、ニコンの方がレンズの更新も進んでいる上に、廉価フルサイズ機ボディでもニコンの方が良いとなれば、これはもう一眼レフを買う人にキヤノンを勧める理由がさらに少なくなります。

(EF マウント資産がある人は、こうやって愚痴るしかないんだけどね! ^^;)

というか、一番腑に落ちないのは

こんな中途半端なカメラが一桁機なのか?


ということ。

スペック的には初代 5D を上回っているものの、5D はデジタルのフルサイズ機としてエポックメイキングなカメラでしたから、当然一桁を与えられて然るべき内容でしたし、7D も APS-C 最強機として作られたので違和感はありません。

けれど、6D はかなりの妥協機。それが悪いとは言わないけれど、この程度のカメラを 6D として売るくらいなら、

もっと性能を落として「フルサイズ Kiss」を安く売った方が良かったのに


と思うんですよね。コマ速は秒3コマで、視野率も 95% まで落として、GPS も Wi-Fi も削って、とにかく最低限のフルサイズ機入門機。それで 148,000円(か更に安く)。

それならまだインパクトもあったと思うのですが、キヤノン・マーケッティング様の思惑はド素人の私とは全く違う方向にあるのでしょう。

でも Kiss Digital が起こしたデジタル一眼ブームの走りというのを知っているだけに、今のキヤノンがあの頃のような攻めの姿勢になく、EOS 1D X を除いてはどれもこれもコンサバっていたり、この秋の新機種はイマイチな感じで正直ガッカリです。

EOS 6D は、ここまで悪し様にいうほど酷いカメラではないと思いますが、如何せん今のキヤノンの姿勢が残念すぎて、思いきり書き殴ってしまいました。乱文失礼。

キヤノン:EOS 6D|概要
キヤノン、35mmフルサイズ小型軽量モデル「EOS 6D」 - デジカメWatch


P.S.
PowerShot の新機種は、今年もまた海外先行発表(発売も)なのですね。Gシリーズ復活の G15、名機 S100 のマイナーチェンジ版 S110、そして SX50 と出ています。

センサーがマイナーチェンジしたみたいですが、G15 はレンズが一新、S110 は予想通り Wi-Fi 内蔵になりましたね。

Canon Announces Three PowerShots, The G15, S110 & SX50 ≪ Canon Rumors

【9/19 追記】遅れて国内でも PowerShot 新機種が発表になりました。

キヤノン:PowerShot G15
キヤノン:PowerShot S110
キヤノン:PowerShot SX50 HS
キヤノン:PowerShot SX500 IS
キヤノン:PowerShot SX160 IS

Gシリーズはマクロ撮影1cm&ハイブリッドIS は良いけれど、またバリアングル液晶をなくしてしまいましたね…。ただ、シリーズで単3電池対応カメラを用意しているところは評価されるべき点でしょう。本当に数少なくなりましたからね。


Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 5D MarkII
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 5D MarkII

(安くなった先代 5D MarkII を買っても大して後悔しないような 6D スペックかも…)