台風4号が季節外れの上陸をし、続いて5号もやってくるだのという状況でありますが、皆々様におかれましては如何お過ごしでしょうか。私めは札幌アウェイ観戦も兼ねた明日からの北海道行きをキャンセルしまして、大人しくせざるを得ない状況でございます。

今年は既に4回も北海道へ行っていますし、来年も札幌遠征があるんじゃないか(札幌と一緒にガンバも J2落ち)なんてこともありますからね…いやホント冗談じゃなく(>_<)

さて、本日のお題であるバッファローから発売された「BluetoothR4.0+LE対応 iPhone4S専用探せるキーホルダー」。

SagaCell01


この製品の機能は主に2つ。iPhone 4S とキーホルダーを Bluetooth で接続しておくことで、

  • iPhone 4S とキーホルダーが一定距離(感度指定可能)離れたら、両方でアラームが鳴って(iPhone またはキーホルダーの)忘れ物を知らせる。

  • iPhone 4S をどこにやったか判らない時に、
    キーホルダーのボタンを押すと iPhone のアラームが鳴る、
    逆にキーホルダーを探す時には iPhone アプリからコールするとキーホルダーが鳴る。


というもの(iPhone はアラームじゃなくバイブ振動通知も可能)。

忘れ物、失くし物が多い人、物忘れが激しくなってきた俺にはピッタリの製品!


そう思って発表時から大期待で予約したわけです。

人間、歳をとると自分自身の色々なものが衰え、壊れていき、三十代でもせいぜい「体力が落ちた、徹夜が辛くなった…」と言った程度だったのが、さらに歳を食うと病気とか体力の低下だけでなく、集中力記憶力の低下を否が応にも自覚せざるを得ません。

まだ iPhone やキーホルダーを忘れたことは無いですが、

iPad を飛行機内に忘れきた


という過去の自分からは信じがたいポカを最近やったことは記事にもしました(よりによって LCC でしたからね…)。

そういうことを思うと、

いつも持ち歩いているけど絶対忘れちゃならない最右翼である
スマートフォンと鍵、両方の忘れ物防止策


としては、これ以上ないうってつけの製品のように思えたわけです。発表時に思わず「これだ!」と。

SagaCell02
(デザインはダサいが、サイズはまずまず)


というわけで、期待に胸を膨らませつつも発売が延期されたり、発売されたらしいとなってからもさっぱり入荷せずにようやく手にしたのが2週間前。それから頑張って使ってきたのですが、う〜ん…

正直、この製品どう評価したらいいか迷う部分はあるのですが、

2〜3日使ってみて時点で、このキーホルダーを外そうと思った


のも事実です。

でも3日では早計だと思って今まで我慢して使ってきましたが、ハッキリ言って

これは酷い!とは言わないが、この製品仕様では他人に薦められない


と言えます。これでも文句ないよという人、合う人もいるかもしれませんし、一度使ってみたい!という人を止めるほどではありませんが…


間違いなく、コンセプトは素晴らしく良いと思うんですよ。

今の時代、いつも持ち歩くもので、なおかつ忘れて一番困るのは、家や車の鍵とスマートフォン。その2つを同時に忘れ物防止するなんて便利すぎるし、安心であるはずなんです。

なんですが…

とにかく色々と誤動作が多い


これに尽きます。

その誤動作というのも1つではないのですが、ザッと挙げますと

  • 一番多いのが、キーホルダー側のボタンにロック機構も凹みもないので、ポケットの中、鞄の中で簡単にボタンが押されてしまい、結果「iPhone を探すモード」になって、iPhone からピーピーとアラート音が鳴る。

  • iPhone とキーホルダーがどれくらい離れたら(Bluetooth の感度が落ちたら)アラートを鳴らすかの設定が可能だが、10m 以上離れても鳴らない設定であっても、位置関係のせいか、1〜2m くらいしか離れてなくても鳴る場合がある。

  • ずっと接続しっぱなしにしておいても、気がついたら接続が切れている時がある。


といった具合。

とにかく、キーホルダーのボタン誤動作は多いです。突然、iPhone がピーピーと鳴り出すことが多くて、それだけでもうアウトです。路上を歩いている時とかならまだしも、静かな場所で鳴り出した日には焦るし、何よりも迷惑。

ズボンの前ポケットに入れておくと、しゃがんだりした時に鳴る。鞄の中に入れておいても何かの拍子に鍵がボタンに当たって鳴る。お前はちょっと黙れ、という感じです。

SagaCell06


そして、誤動作だけじゃなく仕様上の問題もあります。

  • お互いが Bluetooth が接続されあった状態で電波が弱くなればアラート音が鳴るけれど、遮蔽物などの陰に行ったりして一瞬で Bluetooth が切断される状況になると、キーホルダーの方はアラート音が鳴るけれど、iPhone の方は音沙汰なし。
    (逆に言えば、iPhone を機内モードにするとキーホルダーが鳴り出すので注意)

  • iPhone 側のお知らせはアラート音を鳴らすかバイブ振動かを選べるが(両方は不可)、アラート音に設定している場合、iPhone をマナーモードにするとアラート音もバイブ振動もしないので使い物にならなくなる。

  • 作りがチャチすぎて、裏の電池蓋をコインで回す凹みがすぐに馬鹿になりそう。
    (凹みが浅くかなり柔らかいので、油断すると一発でネジ頭が使えなくなるので注意)

  • 当たり前だが、iPhone のバッテリーの減り方が激しくなる。Bluetooth 4.0 LE といっても減る。
    (一晩放置して普段なら 5% も減らないのに、これを接続しっぱなしだと 10% 以上減っている)


SagaCell04
(電池は CR2032。使い方、電波状態にも依るが一週間以上は保っている)

SagaCell03
(電池蓋。コインで回し始める時にヤバいと思って慎重にやったが、既に少しナメている)


なんというか、もう全然ダメダメというよりは「ちょっとの工夫で使い良くなったのになぁ…」という点が多すぎます。

その「もう少しの工夫があれば…」という積み重ねの結果
「こりゃちょっとなぁ…」という製品になってしまった


そんな気がする製品です。

もちろん、iPhone 側の制限はあるでしょうし(アラームとバイブの問題)、感度や接続の問題は Bluetooth の感度を使うことによる不安定さはあるでしょう。しかし、その点を加味しても、もう少し何とかなったのでは?と思うのです。

例えば、キーホルダーのボタンがもう少し凹んでいて誤動作防止用のロックがあるだけでも、かなり印象は違ったと思います。

また、最初に開く電池蓋がもう少しマトモな作りなら、最初に電池を入れる時から印象が悪くなることはなかったでしょう。コストダウンの結果でしょうが、もっと考えて欲しかった。

アプリ側の作りとしても、もう少しキーホルダー側の音量や鳴らし方の設定(例えば段々トーン的な)とかができれば、色々な制約があっても、もうちょっと使い良いもの、使えるものになったような気がしてなりません。

この手の製品は

普段は付けてることさえ意識せず、非常時だけ強く訴えかける


という陰の存在であるのがベストなわけですが、なんだかんだと意識しなきゃならない時点で微妙ですね。

とにかく、いつも言うことですが、この製品を開発する時に

開発者が自分で使っていたのか?使い良いと思っていたのか?


と思うわけです。発表から発売まで少し延期したりして時間もあったわけで、きっと色々と苦労はあったのだろうとは推察しますが…

SagaCell05


というわけで、私はもう使わないと思いますし、他人にこれはイイよ!と勧めることも無理ですが、

「これくらい我慢できるよ、便利だよ」
「忘れ物した時のリスクを考えれば、誤動作その他なんて関係ないよ」
「万が一、忘れ物した時にアラートが鳴らなかったとしても泣かない」

という感じで、この製品が合う人、納得する人もいるとは思います。なので、一概にダメダメとは言いません。

お値段も Amazon で2千円少々と手頃な値段ではありますので、これは自分で試してみたい!という人は人柱気分込みで試されることは止めません :-)

私なんぞがどうこう言おうが、こういうのは自分で自分の生活スタイルの中で試さなきゃ判りませんからね。

でもまぁ、私は

惜しいと思いつつお蔵入りで無駄遣い


でした。もうちょっとキチンと作りこんで欲しかった…と、つくづく思います。期待しただけに残念です。