先日「もっと早く買っておけば良かった…」と題して、今ごろ手に入れたワイヤレス GPS ロガー M-241 について記事を書きました。
■ もっと早く買っとけば良かった… ワイヤレス GPS ロガー HOLUX M-241(前編)
■ もっと早く買っとけば良かった… ワイヤレス GPS ロガー HOLUX M-241(後編)
そして、さらに今さらですが、M-241 で記録した GPS ログを OS X 10.7 (Lion) の Mac に Bluetooth 経由で取り込み、その GPS ログデーターで写真に位置情報を追加する方法を記しておきます(利用するソフトは全て無料のものを使用)。
先人たちが既に多くの情報を残していますが、現行 OS 下での自分・友人用まとめということで。
今回はまず、M-241 の GPS ログを Bluetooth に取り込む方法を、M-241 と Mac のペアリングから手順を追って記しておきます。
なお、大前提条件として
が必要です。
元々厳密な撮影位置記録ではなく撮影時の移動速度によっては誤差が出るものですし、十数秒程度ならあまり気にならないと思いますが、分単位でズレていると撮影位置の記録が明らかにズレる場合がありますので、この点だけは注意しましょう(後日、デジカメの時刻がズレたまま撮影した場合の対処方法も記します)。
(1)M-241 の電源を入れ、Setting → Bluetooth が ON であることを確認する(判っていたら不要)。
(2)Mac メニューバーにある Bluetooth アイコンから「Bluetooth デバイスを設定…」を選択する。
※ Bluetooth がオフ(切)になっている場合は、先に「Bluetooth を入にする」を選んでから上記操作を行う。
※ またメニューバーに上記のような Bluetooth アイコンがない場合は最初に、システム環境設定→Bluetooth で開いた設定画面の下にある「Bluetooth の状況をメニューバーに表示」にチェックを行います。
(3)「Bluetooth デバイスを設定…」を選択すると「Bluetooth 設定アシスタント」の画面になり、すぐ or しばらくするとデバイスリストに「HOLUX M-241」というデバイスが表示される。
(4)上記画面でデバイスリストの中の「HOLUX M-241」をクリックして選択し、右下の「続ける」ボタンをクリックすると、以下のような設定中の画面に切り替わる。
(5)少しすると、以下のようなデバイスでパスキーを入れる画面になって「0000」の入力を求められる。が、MacOS X 10.7 (Lion) では何もしなくても自動的に処理されるはず。
(6)設定は自動的に終わって完了。
(3)の画面で「HOLUX M-241」を選択して「続ける」ボタンをクリックする以外は殆ど何もせず、自動的に設定処理される。Mac で USB 接続して使う面倒さに比べれば天国。
HoudahGPS(無料)は現在最新バージョンが AppStore にあります。
■ HoudahGPS (AppStore)
古い解説ではHoudah 公式サイト内のページにリンクしているものもありますが、AppStore から入手できる方がバージョンが新しいようです。
(1)M-241 が Mac と Bluetooth ペアリングできて、HoudahGPS がインストールされているならば、HoudahGPS を起動します。
(2)設定を以下の通りに行う。
(3)上記の通り設定したら右上の「Acquire」ボタンをクリックする。と、ログファイルを保存する場所・ファイル名を指定するダイアログが出るので、それを指定して「Save」ボタンをクリック。
(4)Bluetooth 経由なので、しばらくログファイルを読み込む時間がかかる(4日間 1.6MB のデーターで2〜3分かかった)
転送中は M-241 にBluetooth マークも表示されます。
(5)上記ダイアログが消えると、指定場所に指定ファイル名で GPS ログファイル(GPX 形式)が保存されている。
上記取り込みの途中、(3)〜(4)あたりで
というダイアログが出てくることがあります。
初めて M-241 と Mac をペアリングした直後に取り込む際には出てくることはないと思いますが、Mac と既にペアリング済みの M-241 を時間を置いてから再接続して取り込もうとすると、上記のようなことが起きる場合もあります。
しかし、ここではパスコード欄に「0000」を入力して登録ボタンをクリックするだけで進むことができます。
また、
上記のような取り込み失敗のダイアログが出てきた時には「Cancel」ボタンをクリックしてから再度(3)の「Acquire」ボタンをクリックし直して、取り込み直します。
HoudahGPS では GPS ロガーからログを取り込んで、GPX / NMEA / KML の3種類のファイル形式で出力することが可能です。次記事で説明する GPSPhotoLinker などで利用するには GPX 形式、Google Earth、Google Maps で利用するには KML 形式を利用します。
そして、HoudahGPS ではログの取り込みだけではなく、GPS ファイルのフォーマット変換も可能ですので、ファイルサイズの小さい GPX で取り込んでおいて Google モノに使う時に KML へ変換するのが良いかと思います。
ということで、前章で取り込んだ GPX 形式のログファイルを KML 形式に変換して、Google Earth にプロットしてみます。
(1)HoudahGPS の設定を以下のように変更する。
(2)左上の「Convert」ボタンをクリックして、出てきたダイアログで出力先の場所、ファイル名を指定して「Save」ボタンをクリックする。
(3)しばらく待つと、指定先に拡張子 .kml のファイルが出力される。
(上の .gpx が元ファイル、変換後が下の .kml ファイル)
(4)kml ファイルは地球アイコンの書類ファイルになっていて、ダブルクリックすると Google Earth が起動して表示される。
もちろん、Google Earth が Mac にインストールされていることが大前提です :-)
また、Google Map でも取り込むことができますが、こちらは取り込みファイルサイズに 3MB という制限があるので、あまり長いログは取り込めません。HoudahGPS で変換した KML ファイルは GPX ファイルに比べてファイルがかなり肥大化しますので、ご留意下さい。
(5月なのに激寒だったので、モエレ沼公園は一部しか回れず…また行きたいかも)
以上が M-241 の GPS ログデーターを Bluetooth 経由で MacOS X 10.7 (Lion) に取り込み、ファイル変換して Google Earth で移動軌跡を表示するまでの手順となります。
文字で書くと難しく見えるかもしれませんが、実際は簡単(のはず)です :-)
次記事では、写真ファイルの位置情報を編集するフリーソフト「GPSPhotoLinker」について説明し、GPS ログデーターと写真をマッチングして位置情報を写真に自動付加する方法などを記します。
→次記事「GPS ログから写真に撮影位置情報を自動付加できる GPSPhotoLinker(写真の位置情報一括削除もできるよ)」
■ もっと早く買っとけば良かった… ワイヤレス GPS ロガー HOLUX M-241(前編)
■ もっと早く買っとけば良かった… ワイヤレス GPS ロガー HOLUX M-241(後編)
そして、さらに今さらですが、M-241 で記録した GPS ログを OS X 10.7 (Lion) の Mac に Bluetooth 経由で取り込み、その GPS ログデーターで写真に位置情報を追加する方法を記しておきます(利用するソフトは全て無料のものを使用)。
先人たちが既に多くの情報を残していますが、現行 OS 下での自分・友人用まとめということで。
今回はまず、M-241 の GPS ログを Bluetooth に取り込む方法を、M-241 と Mac のペアリングから手順を追って記しておきます。
なお、大前提条件として
GPS ロガーのデーターと撮影写真をマッチングさせるつもりなら
デジカメの時計は正確な時刻に合わせておくこと
デジカメの時計は正確な時刻に合わせておくこと
が必要です。
元々厳密な撮影位置記録ではなく撮影時の移動速度によっては誤差が出るものですし、十数秒程度ならあまり気にならないと思いますが、分単位でズレていると撮影位置の記録が明らかにズレる場合がありますので、この点だけは注意しましょう(後日、デジカメの時刻がズレたまま撮影した場合の対処方法も記します)。
- M-241 と Mac の Bluetooth ペアリング
- HoudahGPS で M-241 から GPS ログを取り込む
- HoudahGPS で GPS ログを KML に変換して Google Earth で表示させる
【1】M-241 と Mac の Bluetooth ペアリング
(1)M-241 の電源を入れ、Setting → Bluetooth が ON であることを確認する(判っていたら不要)。
(2)Mac メニューバーにある Bluetooth アイコンから「Bluetooth デバイスを設定…」を選択する。
※ Bluetooth がオフ(切)になっている場合は、先に「Bluetooth を入にする」を選んでから上記操作を行う。
※ またメニューバーに上記のような Bluetooth アイコンがない場合は最初に、システム環境設定→Bluetooth で開いた設定画面の下にある「Bluetooth の状況をメニューバーに表示」にチェックを行います。
(3)「Bluetooth デバイスを設定…」を選択すると「Bluetooth 設定アシスタント」の画面になり、すぐ or しばらくするとデバイスリストに「HOLUX M-241」というデバイスが表示される。
(4)上記画面でデバイスリストの中の「HOLUX M-241」をクリックして選択し、右下の「続ける」ボタンをクリックすると、以下のような設定中の画面に切り替わる。
(5)少しすると、以下のようなデバイスでパスキーを入れる画面になって「0000」の入力を求められる。が、MacOS X 10.7 (Lion) では何もしなくても自動的に処理されるはず。
(6)設定は自動的に終わって完了。
(3)の画面で「HOLUX M-241」を選択して「続ける」ボタンをクリックする以外は殆ど何もせず、自動的に設定処理される。Mac で USB 接続して使う面倒さに比べれば天国。
【2】HoudahGPS で M-241 から GPS ログを取り込む
HoudahGPS(無料)は現在最新バージョンが AppStore にあります。
■ HoudahGPS (AppStore)
古い解説ではHoudah 公式サイト内のページにリンクしているものもありますが、AppStore から入手できる方がバージョンが新しいようです。
(1)M-241 が Mac と Bluetooth ペアリングできて、HoudahGPS がインストールされているならば、HoudahGPS を起動します。
(2)設定を以下の通りに行う。
File/Device → Device
Type → Holux M-241
Port → Serial / Bluetooth
Name → HOLUX_M-241-SPPSlave (HOLUX_M-241-SPPSlave-1 とかの場合もあり)
Data → Both
Destination → GPX
(3)上記の通り設定したら右上の「Acquire」ボタンをクリックする。と、ログファイルを保存する場所・ファイル名を指定するダイアログが出るので、それを指定して「Save」ボタンをクリック。
(4)Bluetooth 経由なので、しばらくログファイルを読み込む時間がかかる(4日間 1.6MB のデーターで2〜3分かかった)
転送中は M-241 にBluetooth マークも表示されます。
(5)上記ダイアログが消えると、指定場所に指定ファイル名で GPS ログファイル(GPX 形式)が保存されている。
上記取り込みの途中、(3)〜(4)あたりで
というダイアログが出てくることがあります。
初めて M-241 と Mac をペアリングした直後に取り込む際には出てくることはないと思いますが、Mac と既にペアリング済みの M-241 を時間を置いてから再接続して取り込もうとすると、上記のようなことが起きる場合もあります。
しかし、ここではパスコード欄に「0000」を入力して登録ボタンをクリックするだけで進むことができます。
また、
上記のような取り込み失敗のダイアログが出てきた時には「Cancel」ボタンをクリックしてから再度(3)の「Acquire」ボタンをクリックし直して、取り込み直します。
【3】HoudahGPS で GPS ログを KML に変換して Google Earth で表示させる
HoudahGPS では GPS ロガーからログを取り込んで、GPX / NMEA / KML の3種類のファイル形式で出力することが可能です。次記事で説明する GPSPhotoLinker などで利用するには GPX 形式、Google Earth、Google Maps で利用するには KML 形式を利用します。
そして、HoudahGPS ではログの取り込みだけではなく、GPS ファイルのフォーマット変換も可能ですので、ファイルサイズの小さい GPX で取り込んでおいて Google モノに使う時に KML へ変換するのが良いかと思います。
ということで、前章で取り込んだ GPX 形式のログファイルを KML 形式に変換して、Google Earth にプロットしてみます。
(1)HoudahGPS の設定を以下のように変更する。
File/Device → File
Format → GPX
Data → Both
Destination → KML
(2)左上の「Convert」ボタンをクリックして、出てきたダイアログで出力先の場所、ファイル名を指定して「Save」ボタンをクリックする。
(3)しばらく待つと、指定先に拡張子 .kml のファイルが出力される。
(上の .gpx が元ファイル、変換後が下の .kml ファイル)
(4)kml ファイルは地球アイコンの書類ファイルになっていて、ダブルクリックすると Google Earth が起動して表示される。
もちろん、Google Earth が Mac にインストールされていることが大前提です :-)
また、Google Map でも取り込むことができますが、こちらは取り込みファイルサイズに 3MB という制限があるので、あまり長いログは取り込めません。HoudahGPS で変換した KML ファイルは GPX ファイルに比べてファイルがかなり肥大化しますので、ご留意下さい。
(5月なのに激寒だったので、モエレ沼公園は一部しか回れず…また行きたいかも)
以上が M-241 の GPS ログデーターを Bluetooth 経由で MacOS X 10.7 (Lion) に取り込み、ファイル変換して Google Earth で移動軌跡を表示するまでの手順となります。
文字で書くと難しく見えるかもしれませんが、実際は簡単(のはず)です :-)
次記事では、写真ファイルの位置情報を編集するフリーソフト「GPSPhotoLinker」について説明し、GPS ログデーターと写真をマッチングして位置情報を写真に自動付加する方法などを記します。
→次記事「GPS ログから写真に撮影位置情報を自動付加できる GPSPhotoLinker(写真の位置情報一括削除もできるよ)」
コメント
コメント一覧 (7)
ありがとうございました。
是非試してみたいと思います(まずは購入から)
Parallels上のWinでの使用は可能でしょうか
Parallels 上の Windows での動作は環境がないので判りませんが(仮想環境は VMware 派ですし ^^;)、Parallels 上の Windows で何かしらの Bluetooth 機器とデーター通信できるようなら可能性は高いと思います。
お手持ちのスマートフォンやタブレットがあれば、それと Parallels 上の Windows で Bluetooth 接続してファイル転送ができるかどうか試されてはいかがでしょうか。それが可能なら絶対とは言えませんが、理論上はいけるはずです。
ただ、Bluetooth 周りの安定性は Windows より Mac の方が断然安定しているので、Mac で取り込んだ方が良いのではないかと思います。
Windows の Bluetooth も XP/Vista の頃のような大混乱状況ではなくなっていますが、最新 8.1 でもやっぱり Mac の方が判りやすい、安定しているなぁ、と思うことはあるので…(Windows 側のマシンにも依りますが)
もちろん、慣れている方でやりたい気持ちはわかりますので、仮想環境での動作については前述のとおり Bluetooth 周りの確認を行ってからご購入された方が宜しいかと思います。
ありがとうございました。
お役に立てて、なによりでした :-)
OS X のバージョンで相性があるのでしょうか?
VMware Fusion 6 の Win7 で動かしています。正常に動いています。
最近M-241は持ち出してないですけど、Mavericksでも使えていましたよ。ただ、Macの機種によってはPort欄を Serial/Blutooth ではなく USB にしないと、何故か見つからない場合がありました。
もし Serial/Blutooth だけで試されているのならば USB で試してみてはいかがでしょうか。それでもダメとなると判りませんが…