昨日の雨降りと打って変わって、汗ばむ陽気の今日。昨日の小粒な新製品に月額課金新サービスメインだった au 発表会とは正反対に、今日は怒涛の新製品ラッシュのドコモ発表会。

「ドコモクラウド」「アニメストア」「MUSICストア セレクション」といった新サービスはあるものの、昨日の au 新製品があまりに小粒だったのと、新サービスに全く新鮮味がない(ドコモ焼き直しサービスばかり)ということもあって、

新製品 19機種、うち Android スマートフォン 16機種


という Android スマートフォン大攻勢。

なにせ

噂どおりらくらくホンも「らくさくスマートフォン」


になったし、残りの3機種のうち1つは Android タブレットで、合計 17機種が Android。新製品の9割を Android で固めらるという状況はまさに Android と心中という感じであり、。

iPhone なんぞに日和らないという決意のラインナップ


のようにも見えます。先は判りませんけど、今はまだ山田社長の信念が見える完全 Android 依存状態です。

質疑応答で Windows Phone は冬モデルで検討している(が何も決定してない)と含みを残しましたが、iPhone については従来通り「うちらのサービスを提供するためには現状の iPhone では難しいから Android でやる」という回答の繰り返し。今年も出ることはなさそうです。

そして、もうひとつ。19機種中 Android 以外の2機種は1つがモバイルルーター、1つがキッズケータイ。つまり

i-mode 搭載ガラケー新機種はなくなった


というのもまた、ドコモとしてのマイルストーンかもしれません。冬モデル以降にまた1つ2つ出るかもしれませんが、本格的な i-mode 終焉の始まりなのでしょう。

で、そんな Android 大好きっ子のドコモちゃんが出してきた夏モデル 16機種のスマートフォンをザッと見てのピックアップポイントは以下のとおり。




  • Galaxy, XPERIA といった売れ筋の最新機種を始め、相変わらず数えきれないほどの新機種攻勢
    (不人気機種の一括ゼロ円投げ売りは期待できそうだが…)

  • Galaxy S III はおサイフケータイ対応、XPERIA 2機種はともに LTE (Xi) 対応と、欠点をなくしてきた

  • エヴァモデルと、今回新たにジョジョモデルが登場 (L-06D JOJO)。ANTEPRIMA とのコラボモデルも

  • らくらくホンのスマートフォン版「らくらくスマートフォン」は Android 4.0端末だが、Googleアカウントは利用しない設計

  • お年寄り向けの「らくらくスマートフォン」だけじゃなく、40代向けの「初めてのスマホ」も発売。もちろん富士通製 (ARROWS Me F-11D)

  • 16機種中 11機種が LTE (Xi) 対応、下位の With シリーズにも Xi 対応機を投入開始

  • OS はエヴァモデル(SH-06D NERV) を除いて全機種 Android 4.0(SH-06D NERV も 4.0アップグレード予定)

  • おサイフケータイは全機種対応

  • NOTTV は 4機種対応

  • 6〜8月発売予定


といったところでしょうか。多すぎて全部把握しきれませんが。

使い勝手を刷新、FeliCaにも対応した「GALAXY S III SC-06D」 - ケータイ Watch
省エネ高精細液晶を搭載、Xiスマホ「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」 - ケータイ Watch
アーク形状のボディ、Xi対応の「Xperia GX SO-04D」 - ケータイ Watch
クアッドコアのTegra3搭載、Xi対応の「ARROWS X F-10D」 - ケータイ Watch
NOTTVとXi対応、スイッチ付き指紋センサー「REGZA Phone T-02D」 - ケータイ Watch
5インチ、4:3の大画面液晶にメモ機能が充実「Optimus Vu L-06D」 - ケータイ Watch
“ジョジョ”の世界を華麗に再現した限定モデル「L-06D JOJO」 - ケータイ Watch
5インチ液晶にXi、ビジネス向け機能も充実「ELUGA power P-07D」 - ケータイ Watch
エンタメ志向のXiスマホ「AQUOS PHONE sv SH-10D」 - ケータイ Watch
オリジナル3Dコンテンツを満載したエヴァモデル「SH-06D NERV」 - ケータイ Watch
ANTEPRIMAとコラボ、タッチペン付属の「F-09D ANTEPRIMA」 - ケータイ Watch
長時間音楽再生、個性派デザインの「AQUOS PHONE st SH-07D」 - ケータイ Watch
Xi対応で防水やおサイフケータイも装備「Optimus it L-05D」 - ケータイ Watch
フルスペックで薄さ7.8mm、「MEDIAS X N-07D」 - ケータイ Watch
4.6インチHD液晶搭載、おくだけ充電に対応した「ELUGA V P-06D」 - ケータイ Watch
“初めてのスマホ”に向けた「ARROWS Me F-11D」 - ケータイ Watch
タッチ操作を全面的に採用「らくらくスマートフォン F-12D」 - ケータイ Watch

まぁ何というか、

これだけあったら1つくらい好みのモンがあるやろ!?


という感じの新機種攻勢ですな。なんかもう場末機種が大量に発生しそうですが…(^_^;)

ただ、全機種 Android 4.0 になり、また海外端末の多くがガラケー機能を取り入れてきたので、

「コレが好みだけど、アレがない…」という妥協は少なくなってきた


のではないかと思います。随分選びやすくなってきたのではないかと。

あとは

「バッテリーがちゃんと保つの?」(特に Xi 対応の薄型機・小型機)
「そのスペックでサクサク動くの?」(特に廉価機)

というのはあります。スペックを見ただけで怪しいのもありますが、発売までに改良改善されて、従来機とは違うことを期待したいところです :-D

「らくらくスマートフォン」や「初めてのスマホ」なんてのも出てきましたが、どうなんでしょうねぇ。年老いた両親に「らくらくスマートフォン」を使わせる気があるかというと、正直私はないです。

iPhone には興味はあるようですが、やはり「電話機」として持っているものですからハードウェアキー信仰が強いですし、

ケータイでネットしない人がスマートフォンを持つほど
無意味、無駄遣いなことはない


ですからね。

それこそ ARPU を上げようというドコモの罠でしかありません。壊れるまでガラケーで十分だと思っています(iPad は使ってますし、そっちの方がお年寄りには良い)。

だいたい、お年寄り向け端末こそ大画面液晶が必要なのに「らくらくスマートフォン」はなんで4インチなんでしょうねぇ。私は疑問に思います。



ドコモの新サービス、サービス拡充としては

  • 「しゃべってコンシェル」に加えて「メール翻訳コンシェル」「フォトコレクション」サービスが順次追加され、「ドコモクラウド」と改称(利用料無料)

  • 「フォトコレクション」は無料で 5GB まで保存可能、自動アップロード、複数デバイスでの同期可能。「Evernote」「Eye-Fi」「ハイカム」との連携あり

  • dマーケットの各ストアで購入したコンテンツを同一 docomo ID の複数デバイスで利用可能に

  • 角川と提携してアニメ見放題サービス「dマーケット アニメストア」(月額 420円)を開始

  • au の「うたパス」と同じストリーミングラジオ聴き放題型式の「dマーケット MUSICストア セレクション」(月額 315円)も開始(au のうたパスと同様、レコチョク提携)


といったあたり。

ドコモのクラウドサービスを充実 | お知らせ | NTTドコモ
ドコモならではの付加価値を目指す「ドコモクラウド」 - ケータイ Watch
「dマーケット」のサービス内容を拡充 | お知らせ | NTTドコモ
ドコモと角川が新会社、「アニメストア」開設 - ケータイ Watch
ドコモの「MUSICストア」月額315円の聴き放題サービス - ケータイ Watch

まぁ正直言って、どれも新味はないサービスで、スーパー後追いだけどドコモ謹製でやるよ、という内容ですね。

au の「ビデオパス」が Hulu の 980円に対抗して 580円なら、ドコモの「アニメストア」はバンダイチャンネルの 1,000円に対抗して 480円、といったところなのでしょうか。

ただし、ドコモのアニメストアは au の「ビデオパス」と異なり、あくまでドコモ端末の中だけでしか視聴できないようですが。

あと、ドコモクラウドですが、ドコモ的には

ドコモでは、同社の通信ネットワークを活用するクラウドを「ネットワーククラウド」と呼び、同社ならではの付加価値の提供を目指している。今回、そうしたサービスを「ドコモクラウド」として提供することになった。


などと寝言を言ってるようなのですが(記者会見・質疑応答でも強調していた)、まさに

「おまえは何を言っているんだ?」状態


ネットワークじゃないクラウドって、お空にあるヤツのことでしょうか…意味わからん。



ということはありましたが、意外と良いかも?と思ったのだが、Xi モバイルルーター。

Xi対応のWi-Fiルーター「L-04D」 - ケータイ Watch

WiMAX 以外はどこのモバイルルーターも新規格に対応するたびに大型化してきて辟易していますが、この Xi ルーターは初代 Pocket WiFi のようなコンパクトさが伺えて良さ気です(その分、通信時間は短そうですが)。

まぁスマートフォンでテザリングが一般的になってきた昨今、あまりモバイルルーターの出番はないでしょうが、モバイルルーターたるもの、この程度じゃなくちゃね!と今でも初代 Pocket WiFi を年に数回使う私は思ったりします。


とりあえず夏モデルも早く、“月サポたっぷり一括ゼロ円”が出てくれることを期待したいところです。が、バッテリーの保ちがどうなってるやら…


アクト・ツー HyperJuice 60Wh External Battery achj060 jhotna
アクト・ツー HyperJuice 60Wh External Battery

(電池バカ食い Xi スマートフォンでも HyperJuice があれば安心)