SIMロックフリーの新型 iPad(第三世代)が届いて数日、すっかり愛機として活躍してくれています。iPad 2 に何の不満もなかったとは言え、素晴らしく精細な画面には(まだ数日ゆえ)見るたびに惚れ惚れしてしまいます。

全てが良しというわけではなく、「iPad 2 の方が良かったような…」と感じる点もありますが、それについては今週、より実体験できる条件にいますので、その上でまた記事にしたいと思います。

さて、今回の新型 iPad を使い始めてすぐに

あれ? iPad 2 に比べて充電条件がシビアになった??


と気づくことがありました。

私は普段自宅では、iPad を純正 iPad Dock に挿して充電&同期しているのですが、母艦である Mac から iPad Dock へは、

Mac − AC電源付 USB HUB − USB 延長ケーブル − Dock ケーブル − iPad Dock


という組み合わせで接続しています。ところが、

iPad 2 では何も問題なく充電できていたのに
新型 iPad を Dock に挿すと充電不可


になってしまいました。

iPad-Charger-Cable3
(右上に「充電していません」のメッセージが)


接続している USB HUB は AC 電源付きなのに、これで充電できなくなるのは厳しいなぁ…と思ったのですが、ふと iPad Dock に繋いでいる Dock ケーブルが安物 100円で買った Dock ケーブルだったのを思いだし、iPad 添付品と交換してみると…

Dock への接続ケーブルを交換したら
新型でも充電できるようになった!


ということに。

過去には iPhone も含めて、ケーブルによって充電できる・できないという経験はなかったのですが(ケーブル断線は別)、やはりそういうこともあるのかと。

かといって、

上記の組み合わせで充電できなかった安物 100円 Dock ケーブルでも
他の給電器、モバイルチャージャーなら使えたりする


わけです。

こうなると、もう iPad も含めた相性というものがあったりするかも…と思うわけですし、iPad 2 と同じ感覚で出張や旅先に持って出たら充電できなかった…となるのは最悪ですので、手持ちの USB 給電器(USB-AC 給電器&モバイルチャージャー)とケーブルの相性を確かめてみました。

USB 給電器もケーブルも気がつけばアホみたいに持ってるので、今回は、

  • USB 給電器(USB-AC 給電器&モバイルチャージャー)6種類+ AC電源付き USB HUB

  • USB - iOS Dock コネクタケーブル7種類

  • iPad 初代・2・第三世代+ iPhone 4S の計4台


の組み合わせで、きちんと充電できるかどうか試してみました。


テストに使用した USB 給電器は、以下の写真のとおり3種類の AC-USB 給電器と3種類のモバイルチャージャー、それともう1つ写真にはありませんが、AC電源付きの USB ハブ+ USB 延長ケーブルという条件もあります(計7種類)。

iPad-Charger-Cable1


  1. 大定番 eneloop Mobile Booster 最新版(の同等性能品 ChargePad QE-PL201-W 使用)

  2. 初代 eneloop mobile booster KBC-L2AS
    (供給最大電流が 0.5A。L2BS から 1A、最新製品は 1.5A)

  3. 中華製ブースター内蔵アルカリ乾電池(2本)給電器(公称供給最大電流 0.5A)
    (乾電池で iPhone が充電できる最もコンパクトサイズ。同等品はこちら

  4. 2A対応 4ポート AC-USB 給電器 バッファロー BSIPA0xBK
    (個人的に出張・旅行用は常にこれを携帯)

  5. 2A対応 4ポート AC-USB 給電器 プラネックス PL-QUCHG03-W
    (千円以下の激安&便利。自宅で2個使用、出張用予備としても)

  6. 中華製公称 1A 出力 AC-USB 給電器
    (薄くて小さいので、上記バッファロー製品とともに出張・旅行用ポーチに常駐)


新型 eneloop mobile booster(の互換品)や 2A 対応 4ポート AC-USB 給電器については、過去に取り上げていますので、詳しくはそちらを参照下さい。

出張・旅行に便利!2A 出力4ポート AC用 USB 給電器を比較する
新型 mobile booster 代わりに購入した ChargePad と便利な3連充電ケーブル


次に、USB 給電器側と iPad 本体との間に使用する Dock ケーブルは、以下の7種類。

iPad-Charger-Cable2


  1. 新型 iPad 付属純正 Dock ケーブル

  2. 百円!の純正 Dock ケーブルそっくり激安品
    (ゴッチャにすると区別がつかないが、後述するように品質差があるので困る >_<)

  3. 数百円で昔買った Dock ケーブル
    (Dock コネクタ部分が旧タイプで大きいので iPhone バンパー使用時などには使えない)

  4. 昔の Apple 純正 Dock ケーブル
    (Dock コネクタ部分が大きい他、USB コネクタには林檎マーク)

  5. むかし 500円で買ったリールタイプの Dock ケーブル
    (Dock コネクタ部が大きい。最近百均で売られてるリールケーブルと違って、リール部がすぐ壊れない)

  6. サンワサプライのリールタイプ USB−mini USB ケーブルに、ローソンストア100 で売っていた mini USB−Dock 変換コネクターを付けたもの
    (わざわざ変換コネクターをかましているのは、mini USB 端子利用のモバイルルーターにも使えるようにするため)

  7. ローソンストア100 で売ってるケーブルと変換コネクターを組み合わせたもの
    (愛用品ですが、最近はなくなりつつある? 以前紹介した記事は→「百均で買えるデジタル製品向け便利アイテム」)


今回、これら給電側7種類×ケーブル7種類の組み合わせを、3世代の iPad と iPhone 4S で試してみました。

組み合わせ数が多いので(約 200通り)、ゼロ充電での可否をやってるような時間がなく、今回のテストは

  • ある程度充電された状態(60〜80%充電状態)での追加充電の可否

  • 充電マークが出た場合には、ネットを1ページロードしつつ、30秒程度待って様子をみる


という簡単な条件にしています。後者は、たまに充電マークがギリギリ付くような給電状態だと、少し負荷をかけたり、しばらくすると給電できなくなることへの対策です。

かなり甘い簡素化した条件ですが、お金貰ってやってるわけでもないですし、自分のためのチェック・調査ですので、その点はご容赦を。


【新型 iPad(第三世代)】


(右) 給電器
(下)ケーブル

モバブー
最新

モバブー
初代

乾電池
2本

2A 4P AC
(Buffalo)

2A 4P AC
(PLANEX)

1A 1P AC
(NB)

AC電源付
USB HUB
+USB延長
iPad 付属純正品××
百円コピー品××× (*3)
旧形状コピー品××
旧iPod用純正品××
リールケーブル××
SANWAリール
+変換アダプタ
◯ (*1)×
ローソン100
組み合わせ品
×× (*2)


(*1) 初代 eneloop mobile booster (KBC-L2A) と iPad 第三世代の組み合わせでは、唯一「充電していません」メッセージが出ないが、実際には殆ど充電されていないと思われる。
(*2) 最初の数十秒〜1分程度は充電状態になるが、すぐに「充電していません」が表示される。
(*3) USB ハブとの組み合わせでは、何故か新型 iPad +このケーブルの組み合わせのみ充電不可(この百円ケーブルは何本も持ってるので、複数試したが同じ)


【iPad 2】


(右) 給電器
(下)ケーブル

モバブー
最新

モバブー
初代

乾電池
2本

2A 4P AC
(Buffalo)

2A 4P AC
(PLANEX)

1A 1P AC
(NB)

AC電源付
USB HUB
+USB延長
iPad 付属純正品××
百円コピー品××
旧形状コピー品××
旧iPod用純正品××
リールケーブル××
SANWAリール
+変換アダプタ
ローソン100
組み合わせ品


※ iPad 2 との組み合わせだと、何故か

・サンワサプライの mini USB 変換リールケーブル+ローソンストア100 の変換コネクタ
・ローソンストア100 の変換ケーブル組み合わせ

の場合のみ、初代 eneloop mobile booster やアルカリ乾電池の出力 500mA のモバイルチャージャーでも充電が可能。経験上、僅かずつしか充電しないものの一応充電できていた。


【初代 iPad】


(右) 給電器
(下)ケーブル

モバブー
最新

モバブー
初代

乾電池
2本

2A 4P AC
(Buffalo)

2A 4P AC
(PLANEX)

1A 1P AC
(NB)

AC電源付
USB HUB
+USB延長
iPad 付属純正品×× (*4)× (*4)
百円コピー品×× (*4)× (*4)
旧形状コピー品×× (*4)× (*4)
旧iPod用純正品×× (*4)× (*4)
リールケーブル×× (*4)× (*4)
SANWAリール
+変換アダプタ
× (*4)× (*4)
ローソン100
組み合わせ品
× (*4)× (*4)


(*4) 初代 iPad の場合、供給電流が足りない USB 給電器を使用すると

iPad-Charger-Cable4


上記のようなエラーダイアログが出る。

※ 初代 iPad の組み合わせを見ても、初代 eneloop mobile booster でローソンストア100 の変換アダプターを使った組み合わせ2つが充電不可とならなかった(実際、むかし利用していた)。

反面、1A 出力の中華製小型 AC-USB 給電器はエラーが出て給電できなかった。iPad 2 とも第三世代とも異なる結果になった。


【iPhone 4S】


(右) 給電器
(下)ケーブル

モバブー
最新

モバブー
初代

乾電池
2本

2A 4P AC
(Buffalo)

2A 4P AC
(PLANEX)

1A 1P AC
(NB)

AC電源付
USB HUB
+USB延長
iPad 付属純正品
百円コピー品
旧形状コピー品
旧iPod用純正品
リールケーブル
SANWAリール
+変換アダプタ
ローソン100
組み合わせ品


※ iPhone 4S では全ての組み合わせで問題なかった。iPhone も世代を重ねて電流を多く要求するようになってきたと言われるが、iPad と比べると全然楽である。



というわけで、適当なテスト結果ではあるが、USB 充電器とケーブルの組み合わせによっては、通常と違う結果が出る場合もあることが判る。だからどの製品が良いというわけではなく、

iPad を買ったら、買い替えたら
手持ちのモバイル充電環境は再チェックした方が良いよ


という話でした。

もっとも、これは iPad に限った話ではなく、充電環境がシビアなのは Android タブレットでも同じですし、Android はスマートフォンでもシビアな場合があるので、とにかく買い替えたら再チェックした方が良いでしょうね。


Panasonic USB対応モバイル電源パック リチウムイオン5400 ホワイト QE-PL201-W
Panasonic USB対応モバイル電源パック ホワイト QE-PL201-W

(eneloopモバイルブースター KBC-L54D同等品。ともに品薄中…)