借りている NEX-7 に熱中しつつも、CP+ に向けた新製品発表が気になる昨今ですが、以前から開発してるしてる宣言だけはしていた、リコー GXR 用 APS-C ズームユニットが、よーーーやく正式発表になりました(3月下旬発売予定)。

いやー、

去年リリースされたユニットはMマウントユニットだけ


という有様で、「はよ APS-C 中望遠ユニット出してくれや!」と思ってる私にとっては厳しい一年でした(マウントユニットで満足された GXR ユーザーも多いとは思いますが…)。

そういう意味では、個人的に待望している APS-C 中望遠単焦点ユニットはありませんが、APS-C 撮影素子使用で一応は中望遠までカバーできることになりました。

もちろん、

  • ズームのテレ端ゆえに、中望遠域では暗い

  • 手ブレ補正なし

  • ズームリングがないので、ズームは本体背面のズームボタンで操作

  • レンズも高性能レンズの証たる GR LENS ではなく RICOH LENS
    S10, P10 のコンパクトデジカメ用素子採用のズームユニットと同じ銘)

  • デカいので内蔵ストロボはケラれる


ということはありますが、広角 24mm から中望遠 85mm まで「コレ一本!」で使えて、さらに

売り出し価格が量販店で6万円弱と、思ったより安い!


価格ですので、結構魅力的です。

従来の単焦点ユニット A12 50mm / 28mm の価格からすると、ズームだし 10万くらいするんじゃないの?と思っていた割にはリーズナブルです。これなら「ズームは別にいいや…」と思っていても、中望遠ほしさに手を出してしまうかもしれない価格です。

それに地味に細かな新機能追加もあって便利そうですしね(後述)。手ブレ補正なしはサイズ優先、ズームリング無しもサイズとフォーカスリング優先だったのでしょう。リコーらしい判断だと思います(ズーム操作はステップズームがあるなら個人的には許容範囲)。

ただまぁ、やっぱり

APS-C ズームだけに 50mm より更にデカい・重いユニット


になっています。

仕方ないし、予想されていたことではありますが、写真を見れば判るように

GXR_A16_24-85mm
ユニットからレンズがはみ出てる!


わけで、「お前は NEX-5 か!」という感じですね。もちろん、ボディにユニットを装着すると NEX-5 みたいにマウント部がはみ出るなんてことはないのですが。

ちなみに、他のユニットとサイズ・重さを比較するために、表にしてみると以下のとおり。

 サイズ (幅×高さ×奥行)質量 (約)
GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO68.7×57.9×71.3mm263g
RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC68.7×57.9×38.6mm161g
RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC68.7×57.9×44.0mm160g
GR LENS A12 28mm F2.568.7×57.9×50.4mm170g
RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.571.4×70.5×93.3mm350g


これを見ても判るように、結構重くてデカい A12 50mm F2.5 MACRO ユニットより長さも重さも 1.3倍(高さは 1.2倍)。

概ね 50mm ユニットの 30% 増し


といったところです。

「ズームユニットだから仕方ない」
「このサイズなら要らない」

そのどちらになるかは人それぞれですが、画角的には魅力がありますし、ようやく GXR に本当の便利ズームが来た点は良かったと思います。S10 や P10 は確かに便利な面がありましたが、やっぱり使いたいのは A系ユニットでしたからねぇ。

それに新機能として

  • ハイライトでの白飛び、暗部での黒つぶれを軽減する「ダイナミックレンジ補正機能」

  • ISOブラケット撮影!

  • 新電子水準器(水平方向に加えてアオリ方向追加&キャリブレーション可)

  • 撮影条件維持機能(シャッターを切った後にレリーズ半押しを継続すると条件固定で再撮影可能)

  • RAW のみ撮影

  • スリープ/オートパワーオフ時間の設定

  • インターバル撮影機能時の最大撮影枚数の設定可能

  • 白とび警告表示の ON/OFF 切り替え可能

  • マイセッティングが本体に6パターン、SDカードにも6パターン保存可能に!


というのが挙がっていあす。中にはできて当たり前だった機能追加もありますが、

ISO ブラケットや撮影条件維持機能は嬉しい追加機能!


ですし、マイセッティングの増量や SD カード保存も嬉しいですね。

できれば A16 24-85mm 以外でも使えるようになると良いなぁ…と思いますし、新電子水準器以外は機能拡張ファームウェア・アップデートに期待したいところです :-D

GXR_A12_28mm_sample20120202
(GXR + A12 28mm F2.5)


個人的には、やっぱり「ズームユニットよりも中望遠の単焦点ユニットが欲しかったなぁ」というのは変わりません。自分のニーズとリコーというメーカーの方針との間にはズレがあるなぁ、と。

でも、さすがに中望遠ユニットは待ち疲れてきた(笑)ので、今後も GXR を使っていくならこのズームユニットは買っちゃうかもですが、ちょっと迷いますね…

中望遠だけでなく、広角側も広がりますし、これ一本で広角から中望遠までカバーできるのは便利なのですが、付けっぱなしになって A12 28mm や 50mm を使わなくなるのが少し怖かったり…GXR の良さはレンズ交換より安心・楽なユニット交換ですからねぇ。

加えて言うなら、

新ボディは出なかったのか…


という思いもあります。周りが進化する分、そろそろ変えて欲しかったです(開発しているという話はあったような…)。それに外付 EVF も。NEX-7 を見てしまうとねぇ…(-_-;)

ただまぁ、このズームユニットはリーズナブルですし、キットレンズにした本体セット販売もするようですから、まだまだ GXR ユーザーは増えそうな気がします…するかな?(^_^;)

リコー、GXR用APS-Cズームユニット「A16 24-85mm F3.5-5.5」を正式発表
「GXR」専用カメラユニット 「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」を新発売 / ニュースリリース | リコー
RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5 / GXR / デジタルカメラ | リコー
【本日発表】リコーGXRに大型CMOSセンサー搭載ワイドズーム登場(ヨドバシドットコム)

RICOH デジタルカメラ GXR P10 28-300mm F3.5-5.6VC KIT GXR+P10KIT
RICOH デジタルカメラ GXR P10 28-300mm F3.5-5.6VC KIT

(とりあえずの GXR 入門に最適な P10 キット。私もここからハマった ^^;)