日本通信が今春の b-mobile Fair に続いて、イオンとの協業で月額 980円から、という衝撃価格のデーター通信サービスを開始したのが半年前。一時期の盛り上がりはなくなったものの、むしろ一つの選択肢として定着した感のある“イオン SIM”

サービス開始当初から「これで音声通話があればベストなのになぁ」という声はネット上に時々挙がっていましたが、イオン SIM サービスインから半年経って、

音声通話サービス付きイオン SIM の発売開始


となりました。

イオン限定 メール・SNS向きデータ通信「月額定額980円」に 音声通話付パッケージが新登場 通話もできて2,270円からご提供
イオン専用SIMに音声通話が可能になりました | b-mobile SIM

ま、データー通信 980円に組み合わせる音声サービスが (30分強の無料通話分付きとはいえ)1,290円というのは値段的に微妙な気も否めなくて

「通話もできて2,270円」って安いの?


と一瞬思ってしまうような価格設定ですが、ドコモから音声回線を借りるのは安くないらしいので仕方ないのかもしれません。それに、最大速度 300Kbps、無料通話 25分程度の talking SIM U300 が月額 3,960円と比べれば、それなりに安いでしょう。

ただ、

  • 従来のイオン SIM 同様に契約手数料 3,150円が別途必要

  • 従来からイオン SIM を利用していても、別回線の契約となる(契約手数料必要)

  • 1年以内の解約は 10,500円の解約金が必要(1GB 定額の音声プランと同じですね)

  • 通常サイズの SIM だけで Micro SIM 版は用意されない


となっています。契約からすぐに解約して MNP のタマにするというようなことは無理ですね。

今回のイオン SIM の音声サービスを見ていると

音声通話プランが3種類用意されていて
ドコモにおける従来の音声通話料金体系に似ている


ところがあります。上位音声プランでは通話単価も安く設定されているのもドコモ同様です。

昨今の同一キャリア内無料&他キャリアは割高料金という流れからは反してますが、音声通話重視というような MVNO はありませんので、音声通話メインで通信はメールや Twitter 程度な人向けサービスというところもあります

そういう意味では

音声通話重視なサービスになったイオン SIM


だと思います。他キャリアのデーター通信料金が低価格化してきていたり、1GB 定額サービスなどもありますから、イオン SIM も昨今は月額 980円のプランA以外は全く魅力ゼロでしたからね。


データー通信の料金体系は従来そのまま、

 最大通信速度月額料金
プランA100Kbps980円
プランB400Kbps2,980円
プランC?Mbps4,980円


となっていて、上記のどれかに音声通話プランを以下3つのいずれかを組み合わせる形となっています。

 月額料金無料通話分通話単価
プランS1,290円1,365円
(最大32.5分)
21円/30秒
プランM2,100円2,835円
(最大75分)
18.9円/30秒
プランL3,675円5,250円
(最大178.6分)
14.7円/30秒


MVNO 元のドコモの音声通話プランと比較してみると、ドコモ(バリュープラン)の場合は

 月額料金
(1年プラン時)
無料通話分通話単価
プランSS1,957円
(1,264円)
1,050円
(最大25分)
21円/30秒
プランS3,150円
(2,047円)
2,100円
(最大55分)
18.9円/30秒
プランM 5,250円
(3,412円)
4,200円
(最大142分)
14.7円/30秒


ですから、音声通話はドコモよりそれなりにお得と言えます。もっとも

2年縛りならドコモの方が安いか変わらない


んですけどね…



データー通信の方も前述したように、

とにかく安くあげたいプランA以外はイマイチ魅力なし


な状況ですから、プランB, C が形骸化している現状を変えた方がいいとは思うのですが、データー通信の料金体系、仕様はそのままです。

データー通信の料金だけを見ればエリアの差はあることを承知で、先日の記事でも書いたように、イー・モバイルの制限プラン&GMO の MVNO なら月額 2,120円という激安です。

50%OFF【2,120円】≪イー・モバイル42M PocketWiFiプランが2年間半額!初期費用完全無料!≫ - くまポン(クマポン)byGMO GMOとくとくBB

イー・モバイル本体の制限プランも3千円以下に値下げされましたし、もしくはソフトバンクの 007Z も新規一括1万円以下で売られていて、それを使えば月額 2,480円。

au の WiMAX + 3G の DATA 08W でも月額 4,410円だし…本家ドコモですら Xi は安くなっています(FOMA 端末でも契約可)。何よりも b-mobile 自身に「talking 1GB定額」なんてのもあります(月額 3,480円+1,290円)。

b-mobile を利用する人は広いドコモ FOMA エリアを欲する人ですから、イー・モバイルなどは比較にならないでしょうけれど、

「最近はイオン SIM の割安感も少し薄れてきたかな…」

と思えるところでしたから、イオン SIM に音声通話プランを追加されても

月額2千円を超えるようでは微妙


に思います。

着信用途なら他でもっと安いのはいくらでもありますし、データー通信用途だとプランAの「とにかく安くあげたい」用途以外では微妙な昨今。発信が多い人は元からドコモ使っていますし、狙えるターゲットはかなりニッチな気もしますが…

「無料通話なしで月額基本料 380円ないし490円」あたりがイオン SIM ユーザー向けの落とし所だと思いますが、そうもいかなかったのでしょうかね…ちょっと残念。



ちなみに、私自身はイオン SIM 開始時から半年間使ってきましたが、いったん解約予定です(プランA)。

月額 980円は安くてサブのスマートフォンに使うにはピッタリなのですが、U300 for LightTab(iPad 用)や Fair(Android 端末用)も使っていて、それらと併用していると、月額単価として2倍前後払っていてもそちらの方が良いかな?という気がしています。

来年 U300 for LightTab の期限が切れた際にはイオン SIM を買い戻すかもしれませんが、また契約手数料を払うことを考えると、再び U300 系 SIM を買う可能性の方が高い気がします。

もっとも、昼休みや夕方〜夜間の速度低下はあるものの、今のところ半年前に購入契約した時と印象は変わってなくて、別にイオン SIM プランA を dis るつもりはありません。サブの Android 端末をライトに使うにはちょうど良い SIM だと思っています。

イオン×日本通信 b-mobile AEON 月額980円コースを契約してみた(注意点&第一印象)
イオン専売 b-mobile AEON プランA を1ヶ月使っての感想まとめ

今年に出た b-mobile のデーター通信サービスをいくつか使ってきましたが、個人的にサブ端末には b-mobile Fair が一番使い勝手がいいかな〜と感じています。



妙な制約もないし、速度もそれなりに出るし、無駄にパケットが流れないようにだけ注意すれば 120日間で8千円台、月額2千円強ですからね。

完全従量制なので、正直ちょっと使い方がセコくはなりますけど(>_<)、メイン端末には向きませんがサブ端末ならこれで十分です。イオン SIM でまったり使う程度のパケット量を考えれば、120日 1GB でも悪くありません。

それによく使うとなれば、月額 3,480円の「1GB 定額」と切り替えて使うこともできますから、便利です。初期パッケージの値段を考えると「1GB 定額」から始めるのが敷居は低いですけどね…

日本通信 ZTE Light Tab V9用b-mobileSIM8ヶ月使い放題パッケージ BM-U300-8MLTB
ZTE Light Tab V9用 b-mobileSIM 8ヶ月使い放題パッケージ BM-U300-8MLTB

(月額 1,800円弱でイオン・プランAより平均2倍前後。契約・事務手数料も不要)