先月の au、ソフトバンクの秋冬モデル発表会、そして先週までの iPhone 狂騒曲が終わって、今週はドコモのターン! Android のターン!(明日は Ice Cream Sandwitch こと Android 4.0 発表だしね)

ということで、まずは先ほど開かれたドコモの 2011冬〜2012春モデル発表会。24機種発表だのナンだの新モデルは(いつものように)数多くありますが、なんといっても

Xi 端末向けにドコモ内通話無料オプション導入
Xi パケホーダイ(期間限定)値下げで 4,410円


という大きな料金攻勢。衝撃といってもいいくらい。

Xi 端末限定とは言え、データー通信料金月額 4,410円というのは、ソフトバンクもビックリ、au もビックリでしょう。

さらに、これだけではなく

Xi パケホーダイならテザリングは追加料金無料


とか(最安 780円+4,410円でテザリングし放題!)、

バカ高かった FOMA 端末向けテザリング料金も値下げ


とか(10,395円→8,190円)、さらにさらに

初代 XPERIA 以前のスマートフォンの買い替えは
解除料キャッシュバックで実質乗り換えペナルティなし


という、先日ソフトバンクが iPhone 3G/3GS ユーザーの iPhone 4S 乗り換えで提供したキャンペーンに近いものまで提供する始末。

そして最後の“one more thing”では

明日発表予定での Android 4.0 Nexus 新モデルまで 11月発売予告!


と来たら、ホントにもう

ドコモ、どうしちゃったの?というくらいの全力投球ぶり


もっとも、その全力投球ぶりが殆ど料金値下げ攻勢に当てられているところが何ともですが…

正直なところ、新しい端末の方は、明日の Nexus 新モデルのフライング予告以外、なんかもう普通の Android 端末がたくさん来ました、という感じですし、新サービスもガラケーからの移行ばかりですからね。


料金体系変更では特に、ドコモ内通話無料「Xiカケ・ホーダイ」を断トツ最大手キャリアであるドコモでやることが影響大ですね。ユーザー数が多いということは通常かける相手も多くいることが多いわけですし…

周りがみんな au、みんなソフトバンクという状況だったり、電話をかける相手がいない(´・ω・`) というなら別ですが、ドコモ同士でカケホーダイになれてしまったらドコモから更に抜けられないのは自明だし、au やソフトバンクからドコモへ行く、戻るキッカケにもなります。

おまけに、この「Xiカケ・ホーダイ」はオプションで料金 700円だけど 24時間無料です。ドコモとしては、基本料 780円の「タイプXi にねん」と「Xiカケ・ホーダイ」を組み合わせて「Xi トーク 24」 1480円 で 24時間話し放題をウリにするようですが、

ソフトバンクのホワイトプラン+Wホワイトより 500円ほど安い


ですからねぇ(au は3件まで 24時間無料のガンガントーク 390円のみですが、どう出るでしょうか…)。

ソフトバンクは例によって、すぐに Wホワイト値下げなどで対抗してくるのだろうと思いますが…



そして今回の値下げ攻勢を見ると明らかですが、

値下げ攻勢は Xi 端末向け


というところがポイント。

ドコモとしては今後 Xi を普及させていかなければならないわけですが、Xi 用モバイルルーターが4万5万のキャッシュバック付きで売られているのと同様に、とにかく餌をばら撒くだけばら撒いて Xi に惹き寄せる作戦。

というわけで、今回の新モデルについては

  • 従来の4シリーズ構成を見直し、ガラケー向けは STYLE シリーズのみを残し、スマートフォン向けは with シリーズと、NEXT シリーズの2構成にした。
    (けれど、そんなのユーザーは誰も気にしないドコモの自己満足だよねぇ)

  • 全24機種

  • スマートフォンは1機種を除いた14機種全部 Android 端末

  • Xi スマートフォンは4機種

  • タブレットは Galaxy Tab 7.0 Plus のみ

  • 今回も BlackBerry 新機種(Bold 9900)が用意されてるのは、ドコモの良いところ

  • 他のキャリアはやる気なし状態のガラケー新機種も、ちゃんと8機種用意されてるのは、さすがドコモ

  • 明日発表の Android 4.0 な Google純正 (by Samsung) Nexus 新モデルを 11月投入予告


といった内容がありますが

これだけ Xi 向けの値下げ攻勢があれば、Xi 端末4機種しか目が行かない


感じです。

実際、LTE がどこまで使えるかどうかはともかく、LTE & 3G 両方使える端末ですからエリアの心配はありませんし、ドコモのエリアと回線品質で月額 4,410円は超魅力ではあります。

もちろん、4,410円は来年4月末までの期間限定ですし、2年縛りの違約金はキャンペーン適用だと結構な金額になりますから、来年5月になったら途中解約というのも難しいですので、魅力はあるけど迷うところです。

ただ、

エリアの差はあれど、au の WiMAX スマートフォンが高く見える


のは事実ですし(安いのは期間限定ですけど、パッと見の印象は違う)、何よりも私自身

Xi スマートフォンを検討してみるか…


と思うくらいのインパクトではありました。ま、Xi スマートフォン4機種がどんなものなのか、全然見てませんけど(^_^;)

私自身は iPhone 4S で今年のケータイ・モバイル端末は打ち止めの予定ですが(あっても PlayStation VITA 3G)、WiMAX 刷新の代わりに Xi スマートフォンも有りだなぁ、と考えざるを得ない内容です(ドコモの思う壺)。

いずれにせよ、発表会を見るかぎりはドコモのスマートフォンに関しては

Google とベッタリ、サムソンとベッタリ、Android と心中


と、そんな感じでありますな。発表会でも Galaxy 大好きぶりが伺えました。

au からも iPhone が発売されて、いよいよドコモは…というところでの Google 純正 Nexus 新モデル発売にこぎつけたのも、対 Apple、対 iPhone 傾向が強まった結果なのでしょう。

山田社長が居座ってる限り、この路線なんでしょうが、発表会でもスペックを読み上げるのに必死、多機能だの、全部入りが9機種だのと強調するガラケー時代と変わらない姿は、Android 路線が似合っているとは思いますけどね…



さて、あとはドコモ山田社長が「画期的な」とプレゼンしていた

・iMenu のスマートフォン版 dメニュー
・音楽・書籍・動画・アプリのマーケット dマーケット

もサービスインが発表されましたが、音楽はレコチョク、動画は BeeTV という有様で

画期的と言いつつ、既存のものを持ってきただけ


で、失笑せざるを得ない内容。もちろん、ガラケーからの移行ユーザーを確保するのには大切な事ですが、これで画期的というのが良く分からないです…

キャリアとして課金システムを押さえるのは重要なことですが、個人的には今さら縛りバリバリのガラケーサービスをスマートフォンで使うのは興味が無いので、完全スルーですね。



というわけで、とにかく

いよいよ、ドコモも少しは必死になってきたか…


という印象の発表会。ドコモの発表会としては久しぶりに面白かったと思います。

端末に関しては iPhone 4 → 4S もそうでしたが、

Android もこれからは大きな変化もない進化になっていくんだろうなぁ…


と思う内容です。スマートフォンでワクワクできたのも短い期間だったわ、という昨今の印象。仕方ないですけどね。

いずれにしても、ドコモが必死になって、特に料金値下げ攻勢に出てきたわけで、

ソフトバンクと au はどうするかな?


という感じで、楽しみです。私は au版 iPhone 4S を買っちゃったばかりなので、ここで au から値下げ発表とかあると悶絶します(笑)

ちなみに今日の最も注目されたのは「えるてーいー」でしょうね。LTE のドコモの公式呼称は、そうなんだな、とw

【追記】iPhone 4S では、それなりに影響はあったようです。このまま収まれば毛が生えた程度の影響なんでしょうけれど。
14日から17日の4日間で、ドコモから他社への流出が通常の2.5倍あったことを明かし、「危機感まではいかないが、営業で対抗しなくてはいけない」とした。

NTTドコモ:山田社長、iPhone販売可能性否定せず − 毎日jp(毎日新聞)

とりあえずは相変わらず「ウチの敷居を跨ぎたかったら…」という高飛車な態度ですけどねw

アイフォーンをラインアップの一つとして入れる分には、やぶさかではないんですが、基本的に主軸はアンドロイドだと思っているんです。主軸をアンドロイドにして、アイフォーンを入れる環境が整えば、ぜひやっていきたいと思います。なかなか今はそうなってはいないのが実情だと思います。

NTTドコモ:山田社長一問一答 「iPhoneに十分対抗できる」 − 毎日jp(毎日新聞)


報道発表資料 : FOMAのパケット定額サービスの一部上限額を値下げ | お知らせ | NTTドコモ
報道発表資料 : 音声通話に対応したXi向け料金プラン等を提供開始 | お知らせ | NTTドコモ
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