【10/17 追記】何点かの写真と気づいた点を追記しました。

先週は iOS 5 だの iPhone 4S だのという話を連投してきましたが、他にも Playstation VITA 予約祭りがあったり、ニコンのミラーレス機 Nikon V1/J1 やら NEX ユーザー待望の望遠ズームなどデジタルカメラ関係の新製品発売もありました。

その中で先月発表されて興味津々だったコレを手に入れました。



パナソニックがマイクロフォーサーズ機向けに発売した画期的に小さい標準ズームレンズ「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S.」。アホみたいに長ったらしい名前なので、以下「G X VARIO PZ 14-42」と略します。

でも

名前は長くても、レンズ本体は画期的に短い


レンズであり、

小さな単焦点レンズ並みのサイズ・重量なのに、標準ズームレンズ


という今までにないレンズ。パッと見は完全に単焦点レンズなのに、でも実は 28〜84mm (35mm換算) という広角から中望遠をカバーするズームレンズ。

そして、このレンズによって

ズームレンズを付けても、バックの片隅に入れておけるカメラが実現


されたと言っていいでしょう。

昨年マイクロフォーサーズ機を全部売却して、でも今年また買い直したものの、やっぱり使う頻度が少ない状況なところに、最近一眼レフ用の便利ズーム(高倍率ズーム)を買ったので、またマイクロフォーサーズは売ろうかな…?と思っていたのですが、このレンズの発表で思いとどまりました(笑)

そんなわけで、発表以来(金欠による迷いはあったものの)先週の発売日を心待ちにしていたのですが、あまりに iOS 5 だの iPhone 4S だのという騒動に心を持っていかれて、発売日になってからレンズ発売に気づいて注文した次第。

そして今朝、到着。早速持ちだして使ってみましたので、軽く感想を書いてみます。レンズは少し使ってから記事を書こうと思っていましたが、すぐに感想を書かないと、今年買ったレンズは全部記事を書いていませんからね…(´・ω・`)

本当なら実写画像をバンバン上げて、場合によっては他のレンズ・システムと比較して…と行きたいところですが、夕方軽くドライブした六甲山からの景色が

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_01ss
(クリックでオリジナル画像)


という感じで霞んだかんじでしたし、夜景となるとマイクロフォーサーズ機を GXR や EOS 7D と比較するのは可哀想というか、レンズの話にならなくなるので、GXR や一眼レフ、コンパクトデジカメとの比較については、また機会を改めて、と思います。

とりあえず今回は使用感を中心に書こうと思いますが、結論から言うと

良くも悪くも完全にコンパクトデジカメ感覚


ですね。

元々背面液晶を見て撮影するミラーレス機、GXR にはコンパクトデジカメ的な感覚がありましたが、ズーム操作がレバーになったことで、なんか本当に

でっかくて、画質の良いコンパクトデジカメ


という感じです。

このレンズは小さくするために犠牲になったものがあるわけで、それがズームリングもフォーカスリングも省略、ズームもフォーカスもレバーで行うようになっているわけですが、サイズ感も使用感も“でっかいコンパクトデジカメ”です。

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_09


このことへの賛否は色々あるでしょうけれど、このカバンへの収まりの良さは過去の標準ズームレンズには有り得なかったものであり、更なるコンパクトデジカメ感覚はミラーレス機普及に役立つだろうと思います。

なにせ、小型軽量をウリに市場をドンドン拡大させて一眼レフを追いやっているミラーレス・カメラにとっての大きな欠点の一つが

小型がウリのミラーレス機も、ズームレンズを付けるとデカくなるんだよなぁ


という問題でした。それがこのレンズによって解消されています。

実際に付けてみると

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_01


こんな感じで見た目も持った感じも、定評ある単焦点レンズ LUMIX G 20mm/F1.7 と変わらないサイズ。小さな単焦点レンズを付けるのと同じ感覚でカバンの片隅に入れておけます

ただ、写真で見てパンケーキなズームレンズ?というほどに小さく見えましたが、実際にはそれなりの厚みもあります。パンケーキレンズを名乗る M.ZUIKO 17mm F2.8 や LUMIX G 14mm/F2.5 を付けた時ほどの小ささ、薄さはありません。

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_08
(電源ONでレンズは伸びる。もう1つは比較として GXR + A12 28mm)


一応、マイクロフォーサーズ機向けの標準域な小型単焦点レンズと、この超小型ズームレンズ「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm」のサイズ、重量を比較した表を以下に示します。

 サイズ重量
LUMIX G X VARIO PZ 14-42mmφ61.0×26.8mm95g
LUMIX G 20mm/F1.7φ63.0×25.5mm100g
LUMIX G 14mm/F2.5φ55.5×20.5mm55g
M.ZUIKO 17mm F2.8φ57.0×22.0mm71g


これを見て判るように、ズームレンズとは思えない、単焦点と比べて同等 or +α程度のサイズになっています。

また、現行のパナソニック、オリンパスのキットレンズ(標準ズームレンズ)とも比較してみると

 サイズ重量
LUMIX G X VARIO PZ 14-42mmφ61.0×26.8mm95g
LUMIX G VARIO 14-42mmφ60.6×63.6mm165g
M.ZUIKO 14-42mm II Rφ56.5×50.0mm113g


標準ズームレンズとしては厚みが半分になっていることが判ると思います。ホント画期的です。このレンズが搭乗したことでマイクロフォーサーズ機全体の魅力が増すようにも思います。

これで画質が悪ければ「やっぱりサイズのために画質を犠牲にしたか」と言われるところですが、巷の評判を見てもそんなことはなく、実際に手元へ来てちょこちょこと撮影しても、サイズの大きな通常の標準ズームレンズと比べて気になるところはないように思います。

もちろん、画質がずば抜けて良いわけではなく、画質レベルとしては並みなのでしょうが、このサイズで並みの画質を持っていたら十分だと感じています。使ってみても、すぐに気になるような低い画質ではなかったですからね。

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_02ss
(クリックでオリジナル画像)


個人的には、画質では完全に上回る GXR とコンパクトデジカメ PowerShot S90 の中間に位置する「便利カメラ」として使えそうで、画質にこだわりすぎないコンパクトデジカメの上位としての

マイクロフォーサーズ機らしいレンズ


だと思います。

もちろん、コンパクトデジカメと比べると遥かに大きいので、コンパクトデジカメの代わりにはなりません。コンパクトデジカメとしてはやや大きめの PowerShot S90 と比べても

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_06S90A

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_07S90B


となって、どこにでも入れられる PowerShot S90 のような可搬性は求められません。が、その分、コンパクトデジカメとは比較にならない画質の良さはあるわけです。

で、PowerShot S90 の代わりとはいかなくても、GXR の代わりに持ち出すことは結構ありそうです。比較してみると

  • サイズは GXR + A12 28mm や P10 なら GF2 + G X VARIO PZ 14-42mm と変わらない

  • GXR + A12 の方が画質は断然良い

  • GXR + A12 の方が高感度に強い

  • GXR + A12 は中望遠域がないが、GF2 + G X VARIO PZ 14-42mm なら 84mm までカバー

  • GF2 + G X VARIO PZ 14-42mm なら愛用の 35mm 域が使える

  • 動体相手なら GF2 の方が強い


もっと他に甲乙付ける点があると思いますが、とにかく

GF2 + G X VARIO PZ 14-42mm には GXR にはない便利さがある


ので、その便利さに惹かれて持ち出すことは多くあるでしょう。やっぱり中望遠域までカバーしてるのは本当に便利です。

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_02GXR28A
(GF2 と GXR を正面から見たところ)

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_03GXR28B
(GF2 + G X VARIO PZ 14-42mm と GR + A12 28mm。似たサイズ感で持った感じも近い)

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_04GXRP10
(GXR + P10 と比較すると、GXR + P10 の方が少し小さく軽い感じ)

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_05GXR50
(GXR + A12 50mm と比較。A12 50mm はデカいからねぇ…)


ファームウェア・アップデートした GF2 / GF3 / G3 では、メニューのカスタムカテゴリーの最後に「パワーズームレンズ」という項目が増やされ(Xレンズを付けている時のみ)、

・焦点距離表示
・ステップズーム
・ズーム位置メモリー
・ズーム速度変更(写真撮影時と動画撮影時を個別指定)

ができるようになっています。

GF2_LUMIX_G_X_VARIO_PZ14-42_10


個人的にステップズームは GXR でも PowerShot S90 でも愛用していましたし、

ステップズームがあれば、ズームレバーで何の問題もない


と思っています。PowerShot S90 のフロントリングでステップズームを変更するのと同じ感覚で使えています。また、GXR と違ってズーム位置メモリーがあるのも◎です。

ただ、焦点距離表示はズーム操作をした時のみに表示されて普段は消えるのですが、これを常時表示できるようにしてもらってもいいかな、と思います。というか、消えるまでの時間設定ができれば、いいのですが…

今のところ、不満はそれくらいでしょうか。マニュアルフォーカスも少し使いましたが、ズームレバー操作の MF ならこんなものでしょ、という感じです。元々、MFを盛んに使う人が買うレンズではありませんしね。

画質面では今後どういう評価になるか判りませんが、こと使い勝手については悪くありません(良いとも言えませんが)。とにかく

使い良くなくても、コンパクトデジカメ感覚で使えるから慣れられる


ように思います。

そんなわけで第一印象は、様々な意味で

マイクロフォーサーズ機をコンパクトデジカメにするレンズ


これに尽きると思います。

パナソニック、オリンパスのマイクロフォーサーズ機で、便利カメラとして使っている人には是非薦めたいレンズですね。値段も Amazon で3万円台半ば。利便性を思えば、そう高くない価格だと思います。

【10/17 追記】画質に関しては本体に依存する部分が多々ありますが、レンズに依存する部分、例えば歪曲などは一眼レフ用の高倍率ズームを買った時のように、使ってすぐ「うわー、でも高倍率ズームだから仕方ないよね」みたいなことはありませんでした。

先月買った TAMRON AF18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC LD (Model B003) なんかは便利だけど、歪曲やヌケの悪さは使ってすぐに感じることができたのですが、この LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 に関しては、そういったことを感じずに素直に使えています。

また電源 ON/OFF によるレンズの沈胴は比較的素早くてストレスは感じません。

レバー操作による電動ズームは設定で高速にしても、ややモッサリしてるかな?と感じます。遅すぎる!ということはないですが、もう少し機敏にズームして欲しいですね。

フォーカス速度に関しては不満はありません。一般的な標準ズームレンズと比べても遅いどころか、速めにサクっとフォーカシングしてくれるので、不満はありません。