一昨日は個人的に注目していた SONY NEX-C3D の発表がありました。が、C3 とともに発表されたレンズは 35mm マクロのみ。望遠ズームレンズのサイズ次第では、この GF2 + M.Zuiko 40-150mm から買い替えも考えていたのですが…

先日書いた前編でも述べたように、いまミラーレス機に求めるのは GXR の補完。広角・標準域は GXR + A12 28mm / 50mm ユニットで一定の満足しているので、足りないのは望遠側と(主に望遠側で使う)動体撮影対応。

それらの条件をコンパクトさも含めて満たすとなると、今はパナソニックボディのマイクロフォーサーズか、ソニー NEX しかなかったのですが、(震災の影響もあるのでしょうが)NEX 用望遠ズームの発表・発売がなければ、いくら C3 ボディが良さげでもスルーせざるを得ないです。残念。

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル5
(石垣島のホテルの部屋より西表島に沈む夕陽)


というわけで、当分は使われていくことになった、この GF2 + M.Zuiko 40-150 体制。今回は、こんなヘンテコな組み合わせを買った導入編とも言うべき前編の続きですが、2ヶ月間実際に使ってきた感想をば。


2ヶ月使ってきたと言っても、このカメラの持ち出し率はそう高くなく、それなりの枚数を撮影したのは3回、計7日間くらい。でも、それも想定のうち。

普段は GXR や PowerShot S90 が持ち歩きカメラだし、真面目な動体撮り・望遠撮りはデジタル一眼レフを使う。GF2 + M.Zuiko 40-150mm は、デジタル一眼レフを持ち歩きたくないけど(ある程度の画質の)望遠が必要、といった結構ニッチな条件の時のためのセットなので、使用頻度が下がるのはやむを得ない。

逆に言えば、それゆえに前編で書いたとおり、コンパクトさは重要でした。その点については

望遠ゆえに満足できるほど小さくないが、妥協できるサイズ


という感じ。満足はできなくても、望遠レンズでは物理的に小さくなりきれないのだから、ある程度のサイズは妥協するしかないですからね…



逆に、妥協ではなく非常に評価できるのは

300mm クラスの望遠セットとは思えないくらい軽い!


こと。300mm までカバーする望遠レンズ付きの組み合わせで 500g を切る軽さというのは、本当に素晴らしい(日頃使う望遠システムは 3〜4kg の組み合わせですからねぇ ^^;)。

その軽さの要因は、やっぱりオリンパスの優秀なレンズによるもの。サイズもコンパクトだが、換算 80-300mm の望遠ズームが 190g というのは凄い。さすがオリンパス。GF2 本体(ボディのみで 265g)と合わせて 500g 以下といったら、GXR + A12 50mm MACRO ユニット(計 423g)と大差ない重量。

というか、同程度の重さの両方を持ち比べてみると、GF2 + M.Zuiko 40-150 の方がサイズが大きい分、GXR + A12 50mm ユニットの方がズッシリと重さを感じてしまいます。

旅カメラとしてもサブ的、2台体制の2台目的位置づけの GF2 + M.Zuiko 40-150 ですから、サイズはもちろんのこと、軽さも重要。サイズは妥協の範囲でしたが、重量は完全に満足できる軽さです。

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル4
(川平湾@石垣島)


次に操作性ですが、レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6 の方は、取り立てて言うことはありません。大きな不満は特になし。個人的な好みから言えば、フォーカスリングが軽い割にはズームリングが妙に重いと感じますが、不満を言い立てるほどではないですね。

肝心のボディ側 DMC-GF2 の操作性は、タッチパネルを操作の主軸に据えた点で注目された機種でもありましたが、前編でも少し触れたように

タッチパネル操作は便利な部分もある


と思います。

購入前は若干食わず嫌いなところもあって、タッチパネルの GF2 より中古の GF1 狙いでしたが、一度 GF2 を店頭でキッチリ触ってみたところ、さほど使いにくいわけでもないし、一度使ってみるかな…と思ったので、GF2 にしてみた次第(サイズも GF1 よりずっと小さいですし)。

そして実際にしばらく使ってみても

現状のタッチパネル操作が全て良いとは思わないが
今後改良されていけば将来は主流になる


と思った次第。直感的だし、将来性は十分にある。

正直、まだ現段階(GF2)ではストレスフリーで操作できるわけではないし、ボタンで操作する方が早い部分が多いのも事実。特に

スマートフォンの静電誘導式タッチパネルに慣れてると
GF2 のタッチパネルは反応が悪すぎると感じざるを得ない


のは問題。この点は、今後の機種で背面液晶のタッチパネルも抵抗膜式から静電誘導式に変えて、サクサクとストレスフリーで操作できれば、ずっと使いやすくなると思います。

それに今のデジタルカメラでは、ボタンがいくらあったとしても、どうしてもメニュー操作が多くなるわけですから、

適切な GUI とストレスフリーなレスポンスがあれば
ボタンで移動と選択を繰り返すよりタッチパネルがで楽になる部分は多いはず


だと思っています。そう言ってる私も、タッチパネルオンリーで最小限のダイアルや上下左右ボタンまでなくされると厳しいですけど(^^;)、いずれ廉価機種はそうなっていくのかもしれません。

それに、将来のスマートフォン世代のユーザーにとっては、ボタンよりタッチパネルの方が使いやすい、なんてことにになるでしょうし、「えー?いつまでボタンなんて使ってんの?」とか言われる時代も来るかも知れません。その頃まで生きてるかどうかは判りませんが。

Panasonic デジタル一眼カメラ GF2
(GF2 背面部。ボタン類は最小限だが操作性に難があるほどではない)


タッチパネルの特に良い点としては

フォーカスエリアをタップで指定できるのは超便利


ですね。とにかく、直感的で素早くフォーカスエリアを指定できる。iPhone などでもそうですが、背面液晶を見ながらフォーカス操作するなら、これがベスト。

ミラーレス機では広いエリアで自由にフォーカスエリアを指定できることが殆どですが、その分、キー操作では素早いエリア指定が難しいのも事実。GXR でも NEX でも面倒なこと、この上ない。タップなら一発。この点だけでも、他のミラーレス機はタッチパネル採用して欲しいと思う点です。

そんなわけで、現状の GF2 ではタッチパネル操作が最善ではないものの、

GF2 におけるハードウェアボタンとタッチパネルの
両方で操作できる状態は、過渡期の現状ではなかなか良い実装


と思えます。タッチパネル部分の未熟さを、未だ残るハードウェアボタンが補っている感じで悪くないです。

ハードウェアボタンに拘る人は多いですし、私も一眼レフではハードウェアボタンを多く必要とします。しかしコンパクトさ優先のミラーレス機では割り切りが必要で、その分をタッチパネルで補助するようになれば良いと思っています。

それに先にも書きましたように、ハードウェアボタンが多いからと言って使いやすいとは限りませんからね。ボタン操作できる部分だけは良くても、メニュー操作に入った途端にストレスフルでは操作性が良いとは言えませんから…

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル7
(グランヴィリオホテル石垣島にて)


その他の操作性についても、概ね満足。GF では前ダイアルがなくて背面部のダイアル一つですが、

ダイアルのプッシュ操作で、絞り・シャッター速度調整と
露出補正の調整が即座に切り替えられるので、ダイアル1つでも全く無問題


ですね。

キヤノンその他でも似たような機構がありますが、パナソニックの場合は DMC-G1 の時からダイアル自体のプッシュで切り替えられるので、操作にストレスがないです。省スペースのためにコントローラーを減らした中では一番使いやすい操作性と感じています(他機種でも採用例はあります)。

よく使う設定変更のうち、ISO、WB、AF モード、連写モード切り替えは上下左右ボタンに割り当てられている一般的な仕様ですし、それ以外もクイックメニューで割と素早く操作できますので、使い辛いという不満はありません。

そのクイックメニューも自分でカスタマイズでき、割り当てられられる機能の種類も十分に思うので、特に不満はありません。ま、カスタマイズ時のインターフェースには大いに不満がありますが…

また、クイックメニュー自体の呼び出しもタッチパネルだけでなくハードウェアボタンにも割り当てられるので(AE/AF ロックと排他)、

サイズが小さい割には使いにくくない


というのが、今の評価だったりします。少なくとも、私の場合は操作の面で使い辛いと感じることはないですね。



というわけで、GF2 の操作性について、まとめておくと

  • タッチパネル操作は意外と使いやすい部分もある(思っているほど悪くない)

  • フォーカスエリアを直接タップ指定できるのは便利で素早い操作が可能

  • タッチパネルだけでなくハードウェアボタン操作も可能なので、使いやすい方が使える

  • タッチパネルの反応は今イチ。抵抗膜方式なので、スマートフォン感覚の軽いタッチでは認識しない

  • よく使う設定変更へのショートカットキーは標準的。ただしカスタマイズ性には乏しい

  • 反面、クイックメニューがまずまず使いやすい。クイックメニュー内容はカスタマイズできるし、呼び出しや設定操作はボタンでもタッチパネルでも可能

  • クイックメニューへの機能登録できる種類は豊富だが、カスタマイズ時の操作性は×。クイックメニューの順序変更が素直にできず、一度削除して追加しないと、メニュー順変更ができないのは面倒

  • 一発 iA ボタンは意外と便利。iA のシーン認識がまずまず優秀だから、とっさの時に使える。

  • ぶっちゃけ、操作性が良いと賞賛される GXR と比べても、私には使い辛いと感じさせないレベル(オールドタイプな人だと無理かも…)。GXR だとハードウェアボタンに割り当てられた機能は素早く操作できるが、それ以外の呼び出しは時間がかかることもあるので、それぞれ優劣がある。


といったところでしょうか。

その他(後述する画質・AF 以外で)GF2 を使っていて気づいた点、感想としては、

  • タッチパネルのせいか、背面液晶の画質・見やすさは今イチ

  • ボディが平板形状なので、決して持ちやすくはない。DMC-G1, E-P1, NEX-5, GXR と使ってきた中では最も持ちにくい。

  • 使えるストラップは幅や厚みに制約はあるものの、ストラップ穴が一般的なので、選べる自由度はある(GXR のことを思えば天国)

  • マニュアル露出では ISO Auto が選べない(こういうカメラは絶滅して欲しいが、まだ大半だ…)

  • ストロボのポップアップはビビる。最初使ってみた時には驚いた。なんじゃこれ!のレベル(笑)

  • 動画撮る時の内蔵マイクは風切り音が凄い…

  • デジタル水準器が欲しい…


といったところが気になりました。

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル1
(波照間島にて)


さて、最後に画質面と AF 関係ですが、マイクロフォーサーズ初号機 DMC-G1 を使ってきた身から正直な感想を言うと

画質も AF も初号機から2年、さほど進化してないなぁ…


というのが本音です。

画質に関してはパナソニック機だからというわけでもなく、オリンパス機を使った時の印象でも同じだったのですが、少しでも感度が上がると細かい描写が荒れてしまうことや、遠景を中心に一眼っぽい描写より微妙にコンパクトカメラっぽい描写になりがちなのは変わってないな、と。

そういう意味では

なるべく低感度、ISO 100 で使いたいカメラ


というのは変わってないですね(後述するように、低感度での細かい描写は見た目改善されていると思いますが)。

確かに高感度面では ISO 6400 は使えるようになったし、ISO 6400 で撮っても記録写真としては見られる絵になっています。

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル6 (ISO 6400)
(ISO 6400 撮って出し JPEG そのまま)


DMC-G1 の頃は ISO 3200 どころか ISO 1600 の時点でこれと大差ない画質でしたから、そういう意味では高感度画質は進歩してると言えばしてると感じます。けれど、APS-C 系がさらに向上していますからねぇ。結局そことの比較になりますから、物足りなさは残ります。

また、明るい場面では AF 速度・精度とも(動体撮り以外は)満足できるものですが、

少しでも暗くなると AF 速度・精度とも激落ちする


のも2年前と変わらない感じで、AF 周りに関しては DMC-G1 の頃と変化ないなぁという感じです。

そのあたりは判っていて購入したわけですが、もうちょっと進歩があっても良かったのに…とは思います。まぁ、前編に書いたように、進歩があってからマイクロフォーサーズに戻ってくる予定だったのが、予想外に早く戻ってきてしまった私が悪いんですが(^_^;;)

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル8
(一眼レフなら余裕のこんな場面でも、ミラーレス機は“当たるも八卦”な覚悟でしか撮れない…)


そんなわけで、AF-C も含めて AF 速度・精度とも DMC-G1 と GF2 では特に良くなった気はしてませんし、連写時に被写体が見えなくなる際の被写体消失時間も大きいままです。

それでもミラーレス機の中で動体撮影を考えるならパナ機が現状最もベターだと思いますが(次にソニー NEX)、まだまだ進歩してもらわないと、という印象のままですね。



次に、最近のパナソニック機の画質改善機能として搭載されている、「I.R 超解像」と「インテリジェントDレンジコントロール」。超解像の方は、常時「弱」設定で使っていますが、なかなか良い印象です。

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル2
(玉取崎展望台より石垣島北端方面を望む)


好みはあると思いますが、遠景の細かいゴチャゴチャっとしたところを何とか書き分けようという感じは、私は好印象です。多少線が太くなるようなところもありますが、アンシャープマスクで後処理するよりは全然良い感じです。

過去のマイクロフォーサーズを使ってきて、画質面で気に入らなかった部分の一つが、遠景の細かい描写がパッとしないことだったので、その部分を上手く補う技術として、私は超解像の補正は良い印象で使っています。設定の強さは「弱」で十分だと思いますが。



もう一つ、「インテリジェントDレンジコントロール」の方は、最近多くの一眼レフやミラーレス機に採用されている階調補正機能ですが、よく効きます。階調補正がよく効き過ぎるので使いどころを考えないといけないのは、GF2 でも他機種の同様機能でも同じです。

例えば、

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル9


本来こういう感じで撮りたいシーンですが、「インテリジェントDレンジコントロール」を使うと

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル11


こうなって全く意味のない写真になってしまいます。これで「弱」設定です。このあたりは GF2 に限りませんが、シーンに応じて ON/OFF しないと意図した写真にはならないので注意が必要ですね。

GF2 では、超解像やレンジコントロールの設定をクイックメニューに登録できるので、割と素早くオンオフや強さの変更をすることができます。メニューの奥へ行かないと設定できない機種に比べると、ずっと使いやすいと思います。

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル10
(伊丹空港にて。ド逆光だけど上手く補正されてる)


というわけで、ダラダラと私個人の GF2 + M.Zuiko 40-150mm を2ヶ月使ってきた感想を述べてみました。ぶっちゃけ、

レンズ M.Zuiko 40-150mm は満点


と言ってもいいでしょう。AF 速度だけは不満がありますが、レンズだけの問題ではないですし、むしろレンズ以外の問題の方が大きいでしょうからね。

とにかく、300mm 相当の望遠レンズでここまで軽いのは驚異的ですし、サイズも望遠を考えればコンパクト。画質も以前使っていたパナソニック 45-200mm と比べても優秀に感じます。

そしてボディ側の

GF2 も現状を考えれば納得かなぁ


という感じです。サイズに関しては十分小さいですし、操作性も悪くないです。使っていてストレスが貯まることもないのは、良いカメラだと思います。

画質や AF に関しては不満がありますが、これらはマイクロフォーサーズ初号機 DMC-G1 の時と同様、技術の進歩を待つしかないですね。DMC-G1 がファーストリリースにしてはかなり良く出来ていたので、その後も期待したのですが、ちょっと過大すぎたと思っています。

個人的には高感度画質のことや、自分自身の被写界深度の感覚が APS-H から APS-C になっているので、正直ずっと NEX に惹かれているのですが(NEX-5 は頻繁に触る機会がありますし)、レンズ体制が全く揃わない上、Eマウントレンズも妙に大きい傾向(の割には画質が…)なので、しばらくは NEX 移行はないかな…な感じです。

ま、この GF2 + M.Zuiko 40-150mm はサブのサブ的カメラ+レンズですし、当分は照度が低い場面での AF が大幅改良されるとも思えないので、割り切るところは割りきって、本来考えていた

明るい時専用コンパクト望遠システム


として、当分活躍してもらうことになりそうです。