初めてのマイクロフォーサーズ機 DMC-G1 が発表されたのは、かれこれ4年近く前、2008年の9月。すっかり市民権を得てシェアを伸ばしているマイクロフォーサーズ陣営のトップバッター DMC-G1 は、まさにデジタルカメラ新時代の旗手でした。

発表直後には「せっかくのマイクロフォーサーズなのにコンパクトタイプじゃないデカさで、ガックリ」と批判しまくりだったのに、発売後に実機に触ったら一瞬で惚れて購入し、愛用したのは過去の記事に散々書いています。

そんな、かなり愛用した DMC-G1 でしたが、昨夏マイクロフォーサーズのレンズ一式とともに手放しました(DMC-G1 の後に買った E-P1 は、全く気に入らなくて速攻で手放していた)。

動体撮りが多い私としては何かと限界は感じていたし、時間が経つと画質に不満を感じるようにもなりました。DMC-G1 + 45-200mm の組み合わせはデジタル一眼+望遠ズームよりコンパクトとは言え、小さくはないサイズに比して得られる写真を考えれば、結局デジタル一眼を選ぶことが多くなっていったのが主因。

さらに DMC-G1 以後のマイクロフォーサーズの進歩の緩慢さから、買い替えたくなる機種がいつまで経っても出なかったので、

AF や EVF に革新的な進歩があったら、また m4/3 に戻ってこよう


そう思って手放しました。3年後か5年後か…その頃にまた戻ってきたい、と。

GF2 + M.Zuiko 40-150mm サンプル3
(DMC-GF2 + M.Zuiko DIGITAL 40-150mm F4-5.6 @石垣島・平久保崎)


んが! AF や EVF の進歩どころか、相変わらずマイナーチェンジの繰り返しの真っ最中の、わずか9ヶ月後にマイクロフォーサーズに出戻ってきてしまった…

まるで

「こんな家、出ていってやる!」と勢い良く家出したものの
結局その日の夜中にこっそり戻ってきた


そんな気分である。はっきり言って、ちょっと気恥ずかしい

でも、理由はある。

思いも掛けない早さでマイクロフォーサーズに出戻ってきてしまった理由は、ただ一つ。

リコーが GXR の中望遠・望遠ユニットを出す気がないから


ただ、それだけ。P10 ユニットはあるけれど、あれは廉価コンパクトデジカメと変わらない。

今年マウントアダプターユニットを出すと言っていた時に微かな期待はしていたものの、正月にあった GXR 用マウントアダプターユニットの発表は結局Mマウントだった。リコーやリコー信者を思えば仕方ないとは言え、これで AF が使える中望遠・望遠系ユニットは望み薄となった(少なくとも当面は)。

というわけで、

コンデジ画質じゃなくて、動体が撮れる、最もコンパクト望遠撮影体制を


と思って、悩んだ上に購入したのが、この パナソニック DMC-GF2 に、オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6 という組み合わせ。

GF2_MZuiko40-150_Blog1


普通は組み合わそうとしない組み合わせであるのは重々承知だが、理由はある。


一般的に考えれば、パナソニック DMC-GF2 に、オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6 というのは、手ぶれ補正の効かない望遠体制になって、ちょいとおかしい。

「パナの GF2 は手ぶれ補正を内蔵してないんだから、パナの 45-200mmm と組み合わせるんじゃね?」
「オリンパス 40-150mm を使うなら、ボディは E-PL1 でしょ!?」

と思うはず。それは判ったうえでの判断。

とにかく今回は

GXR で撮れない中望遠〜望遠域の補完


と同時に

GXR で撮れない動体撮影の(ある程度の)補完


も考えていた。GXR には動体追尾どころか AF-C 自体がないからね(ファームウェア・アップデートで追尾ターゲット機能というのが追加されたが、AF-C とは全く別物だ)。

そして何よりも重要なことは

できるだけコンパクトな望遠撮影体制


ということ。サイズを考えずに動体相手の撮影、望遠撮影をするなら、メインマウントの EF システムを持ち出すだけの話だ。

つまり

GXR と同じく、小さな高画質・旅カメラとして持ち出せるサイズで
望遠かつ動体相手も多少は撮れるカメラが欲しい!


というわけだ。もちろん、望遠という時点で一定以上のサイズは許容しなければならないのだが、できるだけ小さく、というのが基本方針。

GF2_MZuiko40-150_Blog4
(撮影素子が小くても望遠レンズが大きくなってしまうのは、物理法則として仕方ない…)


そう考えると、ボディは

  • オリンパスのボディ(E-PL シリーズ)はコンパクトで手ぶれ補正内臓なのは良いけれど、GXR 同様に動体相手の AF はお話にならない。

  • パナソニックのコンパクトタイプ(GF シリーズ)は手ぶれ補正内蔵ではないが、コンパクトだし、パナの AF ならミラーレス機の中では高速かつ動体相手に多少だけど通用する


といった理由から、パナソニックの GF シリーズを選択。

当初、タッチパネル操作よりボタン・ダイアルの多い従来操作の GF1 を買うつもりでしたが、実際に GF2 を触ってみて GF2 のタッチパネルは割と使いやすいと思ったので、コンパクトさや高感度画質の優位性もあって GF2 にしました。

Panasonic デジタル一眼カメラ GF2
Panasonic デジタル一眼カメラ GF2

(DMC-GF2 は思いの外、良い感じ)


逆に望遠ズームレンズについては

  • パナソニック 45-200mm は以前愛用していたので、癖も含めて判っていて使い慣れているし、手ぶれ補正も内蔵しているので GF2 に使うには良いが、マイクロフォーサーズのコンパクトさを無視したデカいレンズ

  • オリンパス 40-150mm は 300mm までしかないし手ぶれ補正もレンズ側にないが、とにかく 300mm までの望遠ズームとは思えないほどコンパクト&軽量、それでいて描写もそこそこ評判が良い


ということで、ちょっと悩んだがオリンパス M.Zuiko 40-150mm を選択。

OLYMPUS PEN レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 SLV
OLYMPUS PEN レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 SLV

(コンパクトで驚くほど軽くて、それでいて描写もまずまず。素晴らしいね)


そんなわけで、望遠ズームを使うのに手ぶれ補正がない体制になったわけだが、その点については手ぶれ補正がない代わりに高速シャッター切ればいい&一脚なりを使えばいい、という方向で妥協。とにかく、

手ぶれ補正より、動体撮影とコンパクトさを重視


となった。

とにかく DMC-G1 を使った時の経験から、とにかくマイクロフォーサーズはコンパクトな体制じゃないといけない(自分の中では)。

ミラーレス機を買って
「このサイズならデジタル一眼持って行っても変わらないんじゃ…」
と思ったら負け


というのは、過去の経験で最も痛切に感じたこと(無論、ミラーレス機ならではの機能を使っている人は別の話)。だから、今回買うにあたってコンパクトさは重視した。

そしてまた、E-P1 を使った時の経験から(あの頃よりはずっと良くなっているだろうが)オリンパスの AF を使うのはウンザリ、という気持ちが大きかった。オリンパスのレンズの素晴らしさは認めるが、ボディは使いたくない。AF の糞さは GXR だけでもウンザリなのに…

GF2_MZuiko40-150_Blog2
GXR と GF2 各ボディの比較。幅や厚みは大差ない。
GF2 は普通のストラップが使えるのが良いね!(GXR のストラップ穴は最低)

GF2_MZuiko40-150_Blog3
高さは GXR より GF2 の方が小さい。
GF3 はアクセサリシューを省いて更に小さくするという噂だが…


まぁそんな感じで選んだのだが、ぶっちゃけ言えば、

ソニー NEX の新型と NEX 用望遠ズームレンズが4月に出ていれば
多分そちらにした


のは間違いない。NEX は色々と言われているが、ファームウェア・アップデートで操作性もある程度はマシになったし、高感度は抜群に強い。バッテリー消費はアレだが、動体追尾もミラーレス機としては悪くない。

とはいえ、出なかったものは仕方ない。震災の影響で今月(今週?)発表に延期されたという噂だが、いずれにしても4月発表・発売がなくなった時点で、とりあえず何か望遠用旅カメラを、動体もある程度撮れる、でもコンパクトなシステムを買おうと思って、こうなった。

もう「GXR の望遠ユニットが…」と言うのは疲れた


のです。疲れたよ、パトラッシュ…(´Д`)

その過程で「いっそ GXR 丸ごと売り飛ばしたろうか?」と一瞬考えなくもなかったのですが、APS-C 素子の A12 ユニット2本(28mm, 50mm)の画質を思うと、どんだけ GXR ボディに不満があろうと、メーカーの姿勢にも信者にも嫌気がさそうとも、GXR は手放せなかった(^_^;)

GF2_MZuiko40-150_Blog5
(GF2 + M.Zuiko 40-150mm と GXR + A12 50mm MACRO の比較)


そんなわけで手に入れた、パナソニック DMC-GF2 とオリンパス M.Zuiko 40-150mm の、ちょっとキメラな望遠撮影体制。上の写真を見てわかるように、とてもコンパクトとは言えない GXR + A12 50mm MACRO ユニットと比べても、望遠レンズの長さはググっと長い

こればっかりは物理的光学的な問題なので、どうしようもない。望遠を欲しがる俺が悪いんや…という感じである。コンパクトデジカメも標準域までは結構画質が良いカメラはあるけど、望遠域でマトモな画質を出すカメラは存在しないしね。

ちなみに、GF2 は中古を探し始めたら某カメラ屋で金融新品ものが2万円台後半という中古並みの値段であったので即ゲット、M.Zuiko 40-150mm は某カメラ屋の中古通販にて2万円弱で購入。変な組み合わせなので、E-PL1 のダブルズームキットと変わらない値段になってしまったけど、仕方ない。

とはいえ、

標準ズームは不要、望遠ズームレンズ一本勝負


なので、ダブルズームキットへの誘惑は余裕でスルーできた(笑)

標準ズームは今後も(たぶん)買うつもりはない。GXR + A12 ユニットがあるのに、画質がずっと落ちるマイクロフォーサーズをわざわざ使う必要性もないし、今回のマイクロフォーサーズは、あくまで GXR の補完だからね。

もっとも、以前パナソニック 7-14mm F4 という素晴らしいレンズに出会ったこともあって、7-14mm とは言わなくてもオリンパス 9-18mm というコンパクトな超広角レンズの購入は考えなくもない。

ないけど、出戻ってきたとはいえ、

GXR の補完として臨時に m4/3 へ戻ってきた感覚


なので、当分はこれ以上の投資はない予定だ。というか、むしろ NEX に乗り換(ry

GF2_MZuiko40-150_Blog6
昔からカメラ& PC バックとして愛用してる DOMKE F-802 のポケットにも余裕で入る。
片方のポケットに GXR、片方のポケットに GF2 望遠レンズの体制は悪くない。


いずれにしても、「コンパクトな、でもコンパクトデジカメ画質じゃない望遠レンズ体制」というのは、ひとまず達成されたとは感じています。不満もあるけれど、半年強ほど前まで使っていたのだから、概ね判っていて購入したので納得しています。

逆に言えば、

DMC-G1 から DMC-GF2 の2年間もマイナーチェンジでしかなかった


ことも再確認できました。良くなっている部分もありますが、大きく改善された部分もなし。

そういう意味では

新しいデジカメを買ったけど、全くテンションが上がらなかった


のが GF2 + M.Zuiko 40-150mm を買っての正直な思いです。やむを得ず買った実用品、という感じ。

ま、テンションが全く上がらなかったゆえ、2ヶ月前に買ったにも関わらず、ずっとブログ記事にしてこなかったのですけどね(写真雑記ブログには既に撮影写真をあげていましたが)。

ただ、そろそろブログ記事を新機種が出ちゃいそうなので、書いてみました(笑)

というわけで、今回は購入編みたくなってしまいましたので、実際に使ってみた感想、撮影例などは次回記事で。

DMC-GF2 + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6 雑感・後編(2ヶ月使ってみて…)