本来なら今日 GXR ユーザー待望の GR LENS A12 28mm F2.5 が発売される日だったが、1週間延期となって良い季節なのに残念に思ってる人も多いだろう。ま、今週末は雨模様だけれども。
ただ、来週11月1日には GXR のファームウェア・アップデートが行われる旨、発表があった。個人的に改善して欲しい点は含まれていないが(まだユーザー登録もしてないし)、50mm マクロユニットを使っている人を中心にアップデートを待っている人は多いはずだ。
■ リコー、「GXR」機能拡張ファームウェア第2弾を11月1日に公開
【11/1 追記】アップデート・ファームウェアが公開されました。
■ GXR / ソフトウェアダウンロード / サポート情報デジタルカメラ | リコー
さて、私が先週購入したセットに付属している P10ユニットは、ほぼ「高倍率コンパクトデジカメ」である。撮影素子も一般的なクラスで使われてるコンパクトデジカメと同じであるし、レンズが良いわけでもない。そういう意味では
というのも当然。
でもある。それは私も十分承知している。ので、そう遠くないうちに APS-C 撮影素子搭載のユニットを買おうとは考えている。
ただ、28mm か 50mm かは悩みどころだ。Powershot S90 でも GXR でもステップズームを主に使っているが、一番使ってる焦点距離は 35mm だから、28mm も 50mm もちょっと微妙でもあったり…
とまぁ、そんなことはさておき。「高倍率コンパクトデジカメ」である P10 ユニット。使い勝手その他もあるが、購入前に気になっていたのは、やはり画質。1/2.7インチ CMOS というコンパクトデジカメ用素子としては一般的だが、小さな素子でもある。
裏面照射型で高感度に強いという触れ込みで登場した素子ではあるが、愛機 Powershot S90 やGシリーズ、GXR 用 S10 ユニット、GR Digital III で採用されて定評ある CCD 1/1.7インチ撮影素子の画質が、実際に使っていて「コンパクトにしては画質いいなぁ」と感じているだけに、不安はあった。
ただ、
というのはあるし、実際 P10 ユニットも極小素子の高倍率コンパクトデジカメとして無難に、ちゃんと写ると感じている。
言い方は悪いが、善くも悪くも画質はこんなもんであり、可もなく不可もなく。もっと言うと
と納得している。「やっぱり極小素子の高倍率コンデジでは、こんなもんだったかー、はぁ…」と、落胆するようなことはなく良かった。
ただ、ちょっと気になるのは、結構強烈にシャープネスがかかること。等倍で見てハッキリとエッジが浮くくらいにシャープネスがかかることも多い。
個人的に(RAW でなく)JPEG は眠い画像よりシャキっとした画像の方が好みだが、そんな私が「思いの外、シャープネスが強いなぁ…」と感じることもしばしばだから、結構なかかり加減だと思う。リコーのデジカメはノイズリダクションとシャープネスは大人しめ、という印象があっただけに、意外だった。
暗部は ISO 値が低い時でも油絵っぽくなったり、中望遠以上は細かい描写が溶けがちになったり、ということもあるけれど、それはコンパクトデジカメ(素子)だから止むを得ないところ。最初から諦めてるし、納得もしている。
ただ気になるのは、同じシーンでもちょっとした違いでノイズ量が大きく変化することがあり、画質も大きく変わってしまうことがある。例えば、
上記2つの写真は、ともに元写真から等倍で一部を切り出したもの(リンクで元写真のオリジナル画像表示)。一見すれば判るように、前者はノイズリダクションが明確にかかっていて、ノッペリとしつつもノイズが少なく、細かい描写の少ないこの写真では良い印象を与える。
後者はノイズリダクションがかかっていないか、掛け方が弱いためにかなりノイジーな絵になっている。元写真で比較すると、かなり印象が違う(細かい描写の少ないこの写真なら前者の方が好ましい)。
で、この2つの撮影時の違いと言えば、微妙にカメラを動かしてしまって、結果 ISO 値が少し違うだけである。その他の設定は同じ(というか、ノイズリダクションも OFF にしてるのだけど、一定 ISO 以上では強制的にかかってしまうようだ)。
ISO 2263 ならノイズリダクションがかかり、ISO 2075 なら(あまり)かからない。その間にノイズリダクションを ON/OFF する境界線を利用者としてはひいてないのにも関わらず、ちょっとしたことで大きく絵が変わるのは、ちょっと考えものではある。
(ノイズリダクションに関しては、後述する高感度画像比較でまた触れる)
というか、こんなに違うものをコントロールできないというのは、本来コントローラブルなことが自慢の GXR だからこそ、少し気になる。こういうところもコントロールしたいと思うから GXR を買ったのに…という思いはある。
RICOH GXR カメラユニット GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
(Amazon では時々 50mm ユニットが6万円に。2010/10/29 現在も 60,672円と安売り中)
さて、画質云々とはいっても、以前からコンパクトデジカメとしては画質が良い方の PowerShot S90 を持っているので、105mm 域までで画質優先なら PowerShot S90 を使えば良い。S90 は GXR 同様に RAW で撮れるし、十分コントーラブルだ(動体相手でも使えるし、変な制限はむしろ少ない)。ステップズームも GXR より使いやすい。
そういう事情があるわけで、私が GXR + P10 を買った理由の一つであり、GXR + P10 に求めるものは
というところにある。実際に GXR + P10 を買ってきてからは、頻繁に 300mm を利用しているしね(やはり便利だ…)。
ということで、買って間なしに試し撮りしてみた例。
適当撮りしてみた最初の試し撮り写真。300mm, 1/160s なので、手ブレ補正が一応あるとはいえ、背面液晶を見ながらなので手ブレギリギリである。というか、微小な手ブレはある(それも事例のうち X-)。おまけに開放 F値が暗いので、ISO 1600 という高感度である。
この画像の真ん中を等倍で切り出してみると…
女性の髪の毛は解像していないし、手前の植え込みの葉っぱもそうだし、全体的にボンヤリ加減は否めない。でも、コンパクトデジカメの 300mm 手持ちと考えれば、ちゃんと写ってるとも思える。個人的には
と思えた。いや、正直言えば「300mm 域もそこそこ使えるじゃないか、メモ・記録用としては十分だな、と。
もっともコンパクトデジカメで等倍画像を云々するのはナンセンスでもある(と思ってる)から、50% 縮小した画像を切り出してみると
うん、全然悪くない。これで軽くアンシャープマスクをかけてやれば、全く問題なく使える画像に思える。極小コンパクトデジカメ素子で 300mm, ISO 1600 という条件で、これだけ写れば不満ない。風景撮りなどをしなければ、全然オッケーだ。
そして
と自分の認識を改めたり。F707 とか R4 とか、そんな昔とは随分違うわけだ。
そしてもう一つ 300mm、ISO 200 での撮影を見てみる。
リンク先のオリジナル画像を見れば判るように、実にスッキリ写っている。300mm, 1/40s で撮ってるが、こちらはてすりに身体を固定しての撮影なので、このシャッター速度でもキッチリ止まってる(以前のリコーのイメージとは違う、そこそこ効く手ブレ補正の効果もあっただろう)。
被写体に細かな描写がない、ISO 200 まで下げている、などの好条件にはなっているものの、きちんとフォーカスがあって手ブレしなければ、300mm 望遠域も(コンパクトデジカメとしては)十分綺麗に撮れることが判る。
思わず、「R4 とかあの頃の画質に比べると雲泥の差だなぁ」という隔世の感を禁じ得なかった。ま、これが暗部の多い被写体、動きもの、細かい部分の多い風景撮りになると、やっぱりコンデジ…になるのだが、これだけ写れば不満は言えない。
RICOH GXR + P10 28-300mm F3.5-5.6VC KIT
(アマゾンの激安価格は在庫のあるなしで変わるようだ…)
さて、先の例では ISO 1600 の割には頑張ってる、的な評価をしたが、「高感度はどこまで使えるの?」ということを把握する必要はある。高感度画質だけでカメラの善し悪しは決まらないが、
を把握するのは重要なことだ。
なにせ、
「望遠側の開放F値が暗いので ISO 感度は極めて上がりがちになる」
「被写体を止めたい時には ISO 感度を上げざるを得ないことが多い」
「個人的にコンパクトでは夕暮れ〜夜の写真が多い」
という理由がある。
また前回記事でも書いたように GXR + P10 のSモード(シャッター速度優先 AE)が勝手に ISO を上げすぎるため、シャッター速度を稼ぐ場合はP/Aモードにして ISO 感度を必要な分だけ上げる方法を使わざるを得ない。
それゆえに、P10 ユニットの ISO 感度は、どこまで使えるかを把握するのは大切である。
ということで、個人的には夕方〜夜のシーンで使うことが多いので、残照の時間帯に2つの被写体で ISO 100, 200, 400, 800, 1600, 3200 を撮り比べてみた。ライトアップ付きの建物・看板と微かに光が残る夕暮れ後の空である。
ただ、来週11月1日には GXR のファームウェア・アップデートが行われる旨、発表があった。個人的に改善して欲しい点は含まれていないが(まだユーザー登録もしてないし)、50mm マクロユニットを使っている人を中心にアップデートを待っている人は多いはずだ。
■ リコー、「GXR」機能拡張ファームウェア第2弾を11月1日に公開
【11/1 追記】アップデート・ファームウェアが公開されました。
■ GXR / ソフトウェアダウンロード / サポート情報デジタルカメラ | リコー
さて、私が先週購入したセットに付属している P10ユニットは、ほぼ「高倍率コンパクトデジカメ」である。撮影素子も一般的なクラスで使われてるコンパクトデジカメと同じであるし、レンズが良いわけでもない。そういう意味では
P10 ユニットだけで GXR を語るなんぞ片腹痛いわ
というのも当然。
GXR はユニット交換してナンボ
でもある。それは私も十分承知している。ので、そう遠くないうちに APS-C 撮影素子搭載のユニットを買おうとは考えている。
ただ、28mm か 50mm かは悩みどころだ。Powershot S90 でも GXR でもステップズームを主に使っているが、一番使ってる焦点距離は 35mm だから、28mm も 50mm もちょっと微妙でもあったり…
とまぁ、そんなことはさておき。「高倍率コンパクトデジカメ」である P10 ユニット。使い勝手その他もあるが、購入前に気になっていたのは、やはり画質。1/2.7インチ CMOS というコンパクトデジカメ用素子としては一般的だが、小さな素子でもある。
裏面照射型で高感度に強いという触れ込みで登場した素子ではあるが、愛機 Powershot S90 やGシリーズ、GXR 用 S10 ユニット、GR Digital III で採用されて定評ある CCD 1/1.7インチ撮影素子の画質が、実際に使っていて「コンパクトにしては画質いいなぁ」と感じているだけに、不安はあった。
ただ、
最近のコンパクトは多くの場合、明るい時の広角〜標準域は無難に写る
というのはあるし、実際 P10 ユニットも極小素子の高倍率コンパクトデジカメとして無難に、ちゃんと写ると感じている。
言い方は悪いが、善くも悪くも画質はこんなもんであり、可もなく不可もなく。もっと言うと
期待していなかった分、悪くない
と納得している。「やっぱり極小素子の高倍率コンデジでは、こんなもんだったかー、はぁ…」と、落胆するようなことはなく良かった。
ただ、ちょっと気になるのは、結構強烈にシャープネスがかかること。等倍で見てハッキリとエッジが浮くくらいにシャープネスがかかることも多い。
個人的に(RAW でなく)JPEG は眠い画像よりシャキっとした画像の方が好みだが、そんな私が「思いの外、シャープネスが強いなぁ…」と感じることもしばしばだから、結構なかかり加減だと思う。リコーのデジカメはノイズリダクションとシャープネスは大人しめ、という印象があっただけに、意外だった。
暗部は ISO 値が低い時でも油絵っぽくなったり、中望遠以上は細かい描写が溶けがちになったり、ということもあるけれど、それはコンパクトデジカメ(素子)だから止むを得ないところ。最初から諦めてるし、納得もしている。
ただ気になるのは、同じシーンでもちょっとした違いでノイズ量が大きく変化することがあり、画質も大きく変わってしまうことがある。例えば、
上記2つの写真は、ともに元写真から等倍で一部を切り出したもの(リンクで元写真のオリジナル画像表示)。一見すれば判るように、前者はノイズリダクションが明確にかかっていて、ノッペリとしつつもノイズが少なく、細かい描写の少ないこの写真では良い印象を与える。
後者はノイズリダクションがかかっていないか、掛け方が弱いためにかなりノイジーな絵になっている。元写真で比較すると、かなり印象が違う(細かい描写の少ないこの写真なら前者の方が好ましい)。
で、この2つの撮影時の違いと言えば、微妙にカメラを動かしてしまって、結果 ISO 値が少し違うだけである。その他の設定は同じ(というか、ノイズリダクションも OFF にしてるのだけど、一定 ISO 以上では強制的にかかってしまうようだ)。
ISO 2263 ならノイズリダクションがかかり、ISO 2075 なら(あまり)かからない。その間にノイズリダクションを ON/OFF する境界線を利用者としてはひいてないのにも関わらず、ちょっとしたことで大きく絵が変わるのは、ちょっと考えものではある。
(ノイズリダクションに関しては、後述する高感度画像比較でまた触れる)
というか、こんなに違うものをコントロールできないというのは、本来コントローラブルなことが自慢の GXR だからこそ、少し気になる。こういうところもコントロールしたいと思うから GXR を買ったのに…という思いはある。
RICOH GXR カメラユニット GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
(Amazon では時々 50mm ユニットが6万円に。2010/10/29 現在も 60,672円と安売り中)
さて、画質云々とはいっても、以前からコンパクトデジカメとしては画質が良い方の PowerShot S90 を持っているので、105mm 域までで画質優先なら PowerShot S90 を使えば良い。S90 は GXR 同様に RAW で撮れるし、十分コントーラブルだ(動体相手でも使えるし、変な制限はむしろ少ない)。ステップズームも GXR より使いやすい。
そういう事情があるわけで、私が GXR + P10 を買った理由の一つであり、GXR + P10 に求めるものは
200〜300mm の望遠域で、どれだけ使える画質か?
というところにある。実際に GXR + P10 を買ってきてからは、頻繁に 300mm を利用しているしね(やはり便利だ…)。
ということで、買って間なしに試し撮りしてみた例。
適当撮りしてみた最初の試し撮り写真。300mm, 1/160s なので、手ブレ補正が一応あるとはいえ、背面液晶を見ながらなので手ブレギリギリである。というか、微小な手ブレはある(それも事例のうち X-)。おまけに開放 F値が暗いので、ISO 1600 という高感度である。
この画像の真ん中を等倍で切り出してみると…
女性の髪の毛は解像していないし、手前の植え込みの葉っぱもそうだし、全体的にボンヤリ加減は否めない。でも、コンパクトデジカメの 300mm 手持ちと考えれば、ちゃんと写ってるとも思える。個人的には
ISO 1600 だし、適当撮りしてコレなら良いんじゃね?
と思えた。いや、正直言えば「300mm 域もそこそこ使えるじゃないか、メモ・記録用としては十分だな、と。
もっともコンパクトデジカメで等倍画像を云々するのはナンセンスでもある(と思ってる)から、50% 縮小した画像を切り出してみると
うん、全然悪くない。これで軽くアンシャープマスクをかけてやれば、全く問題なく使える画像に思える。極小コンパクトデジカメ素子で 300mm, ISO 1600 という条件で、これだけ写れば不満ない。風景撮りなどをしなければ、全然オッケーだ。
そして
今どきの高倍率コンデジも馬鹿にしたもんじゃないね
と自分の認識を改めたり。F707 とか R4 とか、そんな昔とは随分違うわけだ。
そしてもう一つ 300mm、ISO 200 での撮影を見てみる。
リンク先のオリジナル画像を見れば判るように、実にスッキリ写っている。300mm, 1/40s で撮ってるが、こちらはてすりに身体を固定しての撮影なので、このシャッター速度でもキッチリ止まってる(以前のリコーのイメージとは違う、そこそこ効く手ブレ補正の効果もあっただろう)。
被写体に細かな描写がない、ISO 200 まで下げている、などの好条件にはなっているものの、きちんとフォーカスがあって手ブレしなければ、300mm 望遠域も(コンパクトデジカメとしては)十分綺麗に撮れることが判る。
思わず、「R4 とかあの頃の画質に比べると雲泥の差だなぁ」という隔世の感を禁じ得なかった。ま、これが暗部の多い被写体、動きもの、細かい部分の多い風景撮りになると、やっぱりコンデジ…になるのだが、これだけ写れば不満は言えない。
RICOH GXR + P10 28-300mm F3.5-5.6VC KIT
(アマゾンの激安価格は在庫のあるなしで変わるようだ…)
さて、先の例では ISO 1600 の割には頑張ってる、的な評価をしたが、「高感度はどこまで使えるの?」ということを把握する必要はある。高感度画質だけでカメラの善し悪しは決まらないが、
自分のカメラが、自分の基準において、どこまでの高感度が使えるか?
を把握するのは重要なことだ。
なにせ、
「望遠側の開放F値が暗いので ISO 感度は極めて上がりがちになる」
「被写体を止めたい時には ISO 感度を上げざるを得ないことが多い」
「個人的にコンパクトでは夕暮れ〜夜の写真が多い」
という理由がある。
また前回記事でも書いたように GXR + P10 のSモード(シャッター速度優先 AE)が勝手に ISO を上げすぎるため、シャッター速度を稼ぐ場合はP/Aモードにして ISO 感度を必要な分だけ上げる方法を使わざるを得ない。
それゆえに、P10 ユニットの ISO 感度は、どこまで使えるかを把握するのは大切である。
ということで、個人的には夕方〜夜のシーンで使うことが多いので、残照の時間帯に2つの被写体で ISO 100, 200, 400, 800, 1600, 3200 を撮り比べてみた。ライトアップ付きの建物・看板と微かに光が残る夕暮れ後の空である。
まず、最初の例は、残照が僅かに残る空を撮影した。焦点距離は 50mm、プログラムAEで、露出補正は -1EV。記事内の写真は 50% 縮小した画像の切り出しを掲載しているが、写真をクリックすると切り出し元写真のオリジナル画像が閲覧できる。
コンパクトデジカメの画質を等倍画像で語ってもあまり意味はないということで、50% 縮小の写真を切り出して掲載しているが、この条件で比較を見てみてると
ということが判る(あくまで個人的評価)。
上記の切り出し画像では建物のシルエットを見たかったため、空は明るい部分になっているが、元画像を見れば判るように暗部はもう少しノイズが出やすい。また等倍で見てしまうと ISO 800 以上はノイズが少し目立ってくる。
用途によっては ISO 400 と 800、800 と 1600 の間で判定ラインがあるかもしれないが、上記の例では、コンパクトデジカメとして考えた場合、ISO 1600 までは利用範囲内かな、と感じている。
とにかく ISO 3200 はいきなり使えない画像になってしまう。1600 と 3200 の間は、あまりにも画質の差が大きすぎる(中間感度は指定不可。ただし ISO Auto-Hi の場合は、中間の感度に指定される場合はある)。
続いて、夕暮れ後だいぶ暗くなってきたシーンでの建物・看板を撮影してみた。ピントは建物の手前にあるワーナーマイカルの看板に当てている。
前例と同じく焦点距離は 50mm、プログラムAEで、露出補正は -1EV であるが、今例では文字やロゴの判別具合をみたかったため、記事内の写真は等倍切り出し画像を掲載している。こちらも各写真をクリックすると、切り出し元写真のオリジナル画像が閲覧できる。
この例では、看板の文字を題材にある程度の細部描写と、壁や看板に浮くノイズを見たかったわけだが、
という個人的評価になる。
また細部に着目せず、元画像を 50% 縮小で全体的に見てみると
というのが個人的印象である。
これらで感じる GXR + P10 の印象は
ということと
ということである。
逆に ISO 800、1600 に関しては微妙で、用途次第、被写体次第と言えようか。
私なりの結論は
ということになった。
高感度がどこまで使えるか?ということに関しては人それぞれ判断基準はあるだろうが、
と思う人は多いはず。全く使えなくなくても、かなり厳しいのは明らか。実際、溶けすぎて写真になってないことが多い。
にも関わらず、シャッター速度優先AE
といった仕様である。これが如何に馬鹿げていて、使いにくいか。前回記事で強調したのも判ってもらえるかと思う。
GXR + P10 にはシャッター速度が速すぎて適正露出ができない時には、シャッター速度を強制的に遅くすることを許可する「シャッター速度自動シフト」なる機能がある。それゆえに、ISO 感度を指定したり、ISO 感度の上限が指定できても問題ないはずだ。しかし、シャッター速度優先AE 時のみ ISO 設定は無視される。
なんとも勿体ない話であるし、コントーラブルな GXR のコンセプトが泣くね。
コンパクトデジカメの画質を等倍画像で語ってもあまり意味はないということで、50% 縮小の写真を切り出して掲載しているが、この条件で比較を見てみてると
- ISO 400 までは若干描写が緩くなり、ノイズも増えてくるが目立たない
- ISO 800 になると少しノイズが浮いてくるが、50% 縮小では気にならないレベル
- ISO 1600 では 50% 縮小でもノイズが少し目立って描写も甘くなるが、記録・ブログ用なら十分
- ISO 3200 になると、いきなり劣化しまくって使えない。色は浅くなり、ブロック状のノイズが混じって写真として厳しい
ということが判る(あくまで個人的評価)。
上記の切り出し画像では建物のシルエットを見たかったため、空は明るい部分になっているが、元画像を見れば判るように暗部はもう少しノイズが出やすい。また等倍で見てしまうと ISO 800 以上はノイズが少し目立ってくる。
用途によっては ISO 400 と 800、800 と 1600 の間で判定ラインがあるかもしれないが、上記の例では、コンパクトデジカメとして考えた場合、ISO 1600 までは利用範囲内かな、と感じている。
とにかく ISO 3200 はいきなり使えない画像になってしまう。1600 と 3200 の間は、あまりにも画質の差が大きすぎる(中間感度は指定不可。ただし ISO Auto-Hi の場合は、中間の感度に指定される場合はある)。
☆
続いて、夕暮れ後だいぶ暗くなってきたシーンでの建物・看板を撮影してみた。ピントは建物の手前にあるワーナーマイカルの看板に当てている。
前例と同じく焦点距離は 50mm、プログラムAEで、露出補正は -1EV であるが、今例では文字やロゴの判別具合をみたかったため、記事内の写真は等倍切り出し画像を掲載している。こちらも各写真をクリックすると、切り出し元写真のオリジナル画像が閲覧できる。
この例では、看板の文字を題材にある程度の細部描写と、壁や看板に浮くノイズを見たかったわけだが、
- ISO 400 あたりからノイズが浮いてくるが許容範囲内
- ISO 800 では看板の文字が少し崩れてくるが、まだ読解範囲内
- ISO 1600 ではノイズもかなり増え、文字も読めたり読めなかったりになる
- ISO 3200 では色も崩れ、ノイズリダクションで文字やロゴは溶け、ノイズもブロック状に目立ってしまっている
という個人的評価になる。
また細部に着目せず、元画像を 50% 縮小で全体的に見てみると
- ISO 400 までは、まずまずスッキリと写っている
- ISO 800 ではノイズが目立つより先に、細部が溶け始めている
- ISO 1600 はノイズの増加と細部が溶けて少し印象が変わるが、記録・ブログ用なら問題なし
- ISO 3200 はいきなり色は浅くなるし、コントラストも変わるし、ノイズがかなり目立って厳しい
というのが個人的印象である。
これらで感じる GXR + P10 の印象は
ISO 400 までは画質レベルがそこそこ維持される
ということと
ISO 1600 と 3200 の間で画質に大きな差がある
ということである。
逆に ISO 800、1600 に関しては微妙で、用途次第、被写体次第と言えようか。
私なりの結論は
- 細部描写 or 等倍鑑賞が必要なら ISO 400 が限界(できれば 200 まで)
- 細部描写が必要ないなら ISO 800 まで十分OK
- XGA クラスの縮小前提、記録・ブログ・twitter 用なら ISO 1600 まで問題なし
- ISO 3200 は写真になってないので、使いたくない
ということになった。
高感度がどこまで使えるか?ということに関しては人それぞれ判断基準はあるだろうが、
ISO 3200 は使えない
と思う人は多いはず。全く使えなくなくても、かなり厳しいのは明らか。実際、溶けすぎて写真になってないことが多い。
にも関わらず、シャッター速度優先AE
Sモードでは ISO 指定が一切できず、ISO 3200 まで自動増感する
といった仕様である。これが如何に馬鹿げていて、使いにくいか。前回記事で強調したのも判ってもらえるかと思う。
GXR + P10 にはシャッター速度が速すぎて適正露出ができない時には、シャッター速度を強制的に遅くすることを許可する「シャッター速度自動シフト」なる機能がある。それゆえに、ISO 感度を指定したり、ISO 感度の上限が指定できても問題ないはずだ。しかし、シャッター速度優先AE 時のみ ISO 設定は無視される。
なんとも勿体ない話であるし、コントーラブルな GXR のコンセプトが泣くね。